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公開番号2024114033
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019393
出願日2023-02-10
発明の名称光ファイバ保持構造及び光ファイバホルダ
出願人古河電気工業株式会社
代理人個人
主分類G02B 6/255 20060101AFI20240816BHJP(光学)
要約【課題】 製造精度を考慮して、より伝送ロスの小さな光ファイバの保持構造等を提供する。
【解決手段】 光ファイバホルダ5の先端側からは、光ファイバテープ心線を構成する複数の光ファイバが突出し、光ファイバホルダ5から突出する光ファイバが、ベース部材の複数のV溝25に配置される。光ファイバホルダ5では、被覆部29bが保持され、V溝25ではガラスファイバ29aが保持される。V溝25のピッチが、被覆部29bの外径(被覆部29bのピッチ)よりも大きい。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
光ファイバの保持構造であって、
複数の光ファイバを保持する光ファイバホルダと、
前記光ファイバホルダが配置される融着機と、
前記融着機に設けられ、前記光ファイバホルダの先端側から突出するそれぞれの前記光ファイバが配置される複数のV溝と、
を具備し、
前記光ファイバは、ガラスファイバと、前記ガラスファイバの外周を被覆する被覆部とを有し、
前記光ファイバホルダは前記被覆部を保持し、前記V溝は前記ガラスファイバを保持し、
前記V溝のピッチが、前記被覆部の外径よりも大きいことを特徴とする光ファイバ保持構造。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記光ファイバホルダは、
前記光ファイバが配置される本体部と、
前記本体部に対して開閉可能な蓋部と、
を具備し、
前記蓋部の下面の一部には、前記光ファイバの押さえ部が設けられ、前記蓋部を閉じることで、前記光ファイバを前記押さえ部で押さえることが可能であり、
前記押さえ部で押さえられる部位には、前記本体部に前記光ファイバが配置される凹部が設けられ、
前記凹部は、所定の範囲において長手方向に略同一の幅で形成され、前記本体部の前記押さえ部よりも先端側における前記凹部の先端に、前記凹部よりも幅が広い凹形状の光ファイバ変形許容部が設けられることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ保持構造。
【請求項3】
前記光ファイバ変形許容部の幅は、前記凹部の端部から徐々に広くなるように形成されることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ保持構造。
【請求項4】
前記被覆部の端部から前記V溝までの距離をAとし、前記光ファイバホルダの先端側から前記V溝までの距離をBとすると、B-A>Aであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ保持構造。
【請求項5】
前記被覆部の端部から前記V溝までの距離をAとし、前記光ファイバホルダの先端側から前記V溝までの距離をBとし、前記凹部の先端から前記V溝までの距離をCとすると、C-B>B-Aであることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ保持構造。
【請求項6】
複数の光ファイバを保持することが可能な光ファイバホルダであって、
前記光ファイバが配置される本体部と、
前記本体部に対して開閉可能な蓋部と、
を具備し、
前記蓋部の下面の一部には、前記光ファイバの押さえ部が設けられ、前記蓋部を閉じることで、前記光ファイバを前記押さえ部で押さえることが可能であり、
前記押さえ部で押さえられる部位には、前記本体部に前記光ファイバが配置される凹部が設けられ、
前記凹部は、所定の範囲において長手方向に略同一の幅で形成され、前記本体部の前記押さえ部よりも先端側における前記凹部の先端に、前記凹部よりも幅が広い凹形状の光ファイバ変形許容部が設けられることを特徴とする光ファイバホルダ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本の光ファイバを一括して保持することが可能な光ファイバホルダ及び光ファイバの保持構造に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
多量のデータを高速で伝送するための光ファイバケーブルには、ケーブルへの収納や作業の簡易化のため、多心の光ファイバテープ心線が用いられている。光ファイバテープ心線の接続等を行う際には、光ファイバを保持するための光ファイバホルダが使用されるが、光ファイバテープ心線の各光ファイバを一括して接続等を行うためには、複数本の光ファイバを一括して保持する必要がある。
【0003】
このような光ファイバホルダとしては、本体の長手方向に光ファイバテープ心線の全幅に対応する溝を形成し、溝に光ファイバテープ心線を配置した状態で蓋を閉じることで、蓋の内面に配置された凸部によって光ファイバテープ心線が押圧され、保持される光ファイバホルダがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-57698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、光ファイバテープ心線は、各光ファイバ同士が互いに接触した状態で一体化される。すなわち、光ファイバテープ心線における光ファイバのピッチ(隣接する光ファイバの中心軸同士の間隔)は、おおむね、光ファイバテープ心線を構成する光ファイバの外径と一致する。このため、光ファイバテープ心線の幅は、それぞれの光ファイバの外径と本数とで決定される。
【0006】
このような光ファイバテープ心線を保持する従来の光ファイバホルダは、光ファイバテープ心線全体の幅方向の位置を規制すれば、各光ファイバの位置を規制することができる。このため、従来の光ファイバホルダでは、光ファイバテープ
心線の全幅に応じた溝を形成し、上方から押圧部材で押圧することで、各光ファイバの位置を規制することができた。
【0007】
一方、これらの光ファイバ同士を融着接続する際には、光ファイバは光ファイバホルダによって融着機にセットされる。図9(a)は、融着機において、一対の光ファイバホルダ105が設置された状態を示す概念図である。それぞれの光ファイバホルダ105には、複数の光ファイバからなる光ファイバテープ心線129が保持される。
【0008】
融着機には、一対の電極棒107が配置されるベース部材103が配置される。図9(b)は、ベース部材103近傍の拡大概念図である。それぞれの光ファイバは、ガラスファイバ129aと、ガラスファイバ129aを被覆する被覆部129bからなる。光ファイバホルダ105には、被覆部129bが配置されて、凹部111に整列される。すなわち、凹部111は、概ね被覆部129bの外径の総和に対応する。なお、凹部111における被覆部129bは、上方から押圧部材で押圧されて位置が保持される。
【0009】
ベース部材103には、それぞれの光ファイバホルダ105の先端側から突出するそれぞれのガラスファイバ129aが配置されるV溝125が配置される。それぞれのガラスファイバ129aは、V溝125に配置されて位置が規制され、互いに対向するガラスファイバ129a同士の先端が突き合せられる。ガラスファイバ129aの先端を突き合せた状態で電極棒107の間にアークを発生させることで、ガラスファイバ129a同士が融着される。
【0010】
この際、通常は、V溝125のピッチは、併設される光ファイバ(被覆部129b)のピッチと同一に設定される。すなわち、それぞれの光ファイバは、光ファイバホルダ105からガラスファイバ129aの先端まで、まっすぐに配置されることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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