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公開番号2024102727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006813
出願日2023-01-19
発明の名称電磁波遮蔽シート
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類H05K 9/00 20060101AFI20240724BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】電磁波遮蔽シートとして、テラヘルツ波帯域の電磁波遮蔽性が良好である、電磁波遮蔽シートを新たに提案するものである。
【解決手段】目開が50~1100μmであるメッシュ構造を有し、透過率が0.7であるときの周波数が0.3THz以上である、電磁波遮蔽シート。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
目開が50~1100μmであるメッシュ構造を有し、透過率が0.7であるときの周波数が0.3THz以上である、電磁波遮蔽シート。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記シートが樹脂シートである、請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項3】
前記シートが樹脂繊維の織物である、請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項4】
前記樹脂繊維がポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドのいずれかから選択される、請求項3に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項5】
透過率が0.3であるときの周波数が0.5THz以上である、請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項6】
周波数1.2THz以上1.5THz以下の範囲における電磁波の透過率が0.3以下である、請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項7】
金属層を有しない、請求項1に記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項8】
通信用、医療用、計測用、または自動車用である、請求項1~7のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
【請求項9】
目開が50~1100μmであるメッシュ構造を有し、透過率が0.7であるときの周波数が0.3THz以上であるメッシュ状織物を、電磁波遮蔽シートとして使用する方法。
【請求項10】
周波数1.2THz以上1.5THz以下の範囲における前記メッシュ状織物の電磁波の透過率が0.3以下である、請求項9に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波遮蔽シートに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
テラヘルツ周波数とは、100GHzから10THzまでの間の周波数、または3mmから30μmまでの長さの波長を有する電磁波を指し、電波と赤外線の間に位置するこの「光」には、従来にはない、プラスチックや織物、紙や厚紙の「中を見る」ことができる特徴を有する。医療用途、産業用途、通信用途など、各種分野への応用が期待される状況にある。
また、近年、携帯やPCなどの電子機器の普及・映像などの高画質化に伴い、通信量はさらに増加する傾向にあり、電波を利用するアプリケーションも増加する一方であるため、テラヘルツ波が注目されている。
例えば、表面に金属皮膜を形成した電磁波遮蔽メッシュが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-176161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の通り、従来よりもさらに高い周波数の電磁波を利用する技術トレンドに対応して、不要な電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽体やユーザの利便性を向上したシート状の電磁波遮蔽体である電磁波遮蔽シートにおいても、テラヘルツ波帯域の電磁波を遮蔽可能なものが必要とされる状況にある。
【0005】
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、電磁波遮蔽シートとして、テラヘルツ波帯域の電磁波遮蔽性が良好である電磁波遮蔽シートを提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意検討の結果、特定のメッシュ構造を有することで、上記の課題を解決した電磁波遮蔽シートを提供することができることを見出し、以下の本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]を提供するものである。
[1]目開が50~1100μmであるメッシュ構造を有し、透過率が0.7であるときの周波数が0.3THz以上である、電磁波遮蔽シート。
[2]前記シートが樹脂シートである、[1]に記載の電磁波遮蔽シート。
[3]前記シートが樹脂繊維の織物である、[1]に記載の電磁波遮蔽シート。
[4]前記樹脂繊維がポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドのいずれかから選択される、[3]に記載の電磁波遮蔽シート。
[5]透過率が0.3であるときの周波数が0.5THz以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
[6]周波数1.2THz以上1.5THz以下の範囲で電磁波の透過率が0.3以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
[7]金属層を有しない、[1]~[6]のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
[8]通信用、医療用、計測用、または自動車用である、[1]~[7]のいずれかに記載の電磁波遮蔽シート。
[9]目開が50~1100μmであるメッシュ構造を有し、透過率が0.7であるときの周波数が0.3THz以上であるメッシュ状織物を、電磁波遮蔽シートとして使用する方法。
[10]前記メッシュ状織物の周波数1.2THz以上1.5THz以下の範囲で電磁波の透過率が0.3以下である、[9]に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電磁波遮蔽シートとして、メッシュ構造表面を金属層で被覆する必要がなく、特にテラヘルツ波帯域でも低周波よりの(100GHz~2THz)の電磁波遮蔽性が良好である電磁波遮蔽シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
メッシュ状織物の目開きが77μm~1000μmに対し、1~2THzの電磁波を照射したときの吸収スペクトルである。
平織織物の一般的な形態を示す平面図である。
織物の目開きの寸法測定位置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態の一例について説明する。但し、本発明は、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0010】
本発明の電磁波遮蔽シートは、メッシュ構造を有するシート(メッシュシート)であり、メッシュ状の織物であることが好ましい。前記シートは樹脂シートであることが好ましい。前記シートが樹脂繊維の織物であるとき前記樹脂繊維がポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミドのいずれかから選択されることが好ましい。
<メッシュシート>
本発明で使用するメッシュシート(好ましくはメッシュ状織物等)は芯鞘構造を有する繊維を使用したものであってもよい。メッシュシートを構成する、複合フィラメントの芯成分を構成する樹脂は、例えばポリエステルが挙げられ、具体的には、ポリアルキレンテレフタレート、共重合ポリアルキレンテレフタレート、ポリ〔1,4-シクロヘキサンジオール・テレフタレート〕等が使用されるが、製織後、加工段階での熱セットにおける寸法安定性を確実なものとするためには、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリ〔1,4-シクロヘキサンジオール・テレフタレート〕の使用が好ましく、特に経済的に入手し易いポリエチレンテレフタレートの使用が最適である。また、ポリオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1等が使用できるが、紡糸時の安定性や取り扱い性から、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、さらに好ましくは紡糸温度の選択の容易性からポリプロピレンが好ましい。また、鞘成分を構成するポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、パラアミノシクロヘキシルメタンとドデカン二酸との縮合ポリアミド等の脂肪族ポリアミド、ポリキシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンフタルアミド等の芳香族ポリアミドが使用できるが、紡糸の容易さ及び経済性の点から、ナイロン6及びナイロン66が好ましい。
本発明では、合成繊維フィラメント糸条の特性を損なわない範囲内で、合成繊維スパン糸条、あるいは半合成繊維、再生繊維、天然繊維、無機繊維などを含んでいてもよい。
複合フィラメントの形態は、繊維横断面の全周にわたって鞘成分が連続して存在し、芯成分が露出していなくてもよい。繊維の横断面の形状は、通常の丸断面形状でよく、また芯成分の配置及び形状は特に限定されず、単芯、多芯、丸断面、異形断面、同心、偏心いずれも選択可能である。
芯成分と鞘成分の比率は、容量比率で1:5~3:1であるのが好ましく、1:2~2:1がより好ましい。
複合フィラメントは、モノフィラメント及びマルチフィラメントのいずれでもよい。
その繊度は1デニール以上あればよい。5~50デニールのモノフィラメントの使用が特に好ましい。
繊維径は100μm以下であるのが、テラヘルツ波の遮蔽性の観点で好ましい。下限値は特に制限されないが、1μm以上であることが同様にテラヘルツ波の遮蔽性の観点で好適である。繊維径の測定方法は特に制限されないが、目開きを測定する方向からみた繊維の幅として、顕微鏡像等から測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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