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公開番号2024101454
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-29
出願番号2023005439
出願日2023-01-17
発明の名称ヒーターエレメント及び車室浄化システム
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類H05B 3/14 20060101AFI20240722BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】機能材の劣化やハニカム構造体の破損を抑制することが可能なヒーターエレメントを提供する。
【解決手段】隔壁14がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体10、第1端面12a及び第2端面12bに設けられた一対の電極20a,20b、及び一対の電極20a,20bの少なくとも一部に設けられた端子30を備えるヒーターエレメントである。一対の電極20a,20bの体積抵抗率[Ω・cm]をρ1、一対の電極20a,20bの厚さ[mm]をt1、隔壁14の体積抵抗率[Ω・cm]をρ2、隔壁14の厚さ[mm]をt2、端子30の体積抵抗率[Ω・cm]をρ3、端子30の厚さ[mm]をt3としたときに、(ρ1/t1)/(ρ2/t2)が0.003以下であり、且つ(ρ1/t1)/(ρ3/t3)が0.02以上である。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有し、少なくとも前記隔壁がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体、
前記第1端面及び前記第2端面に設けられた一対の電極、及び
前記一対の電極の少なくとも一部に設けられた端子
を備え、
前記一対の電極の体積抵抗率[Ω・cm]をρ1、前記一対の電極の厚さ[mm]をt1、前記隔壁の体積抵抗率[Ω・cm]をρ2、前記隔壁の厚さ[mm]をt2、前記端子の体積抵抗率[Ω・cm]をρ3、前記端子の厚さ[mm]をt3としたときに、(ρ1/t1)/(ρ2/t2)が0.003以下であり、且つ(ρ1/t1)/(ρ3/t3)が0.02以上である、ヒーターエレメント。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記端子が前記一対の電極と接触する面の面積[mm
2
]をS1、前記ハニカム構造体の前記第1端面又は前記第2端面の面積をS2[mm
2
]としたときに、S1/S2が0.010以上である、請求項1に記載のヒーターエレメント。
【請求項3】
前記S1/S2が0.010~0.430である、請求項2に記載のヒーターエレメント。
【請求項4】
前記一対の電極と前記端子との間に中間材を更に備え、前記端子が前記中間材と接触する面の面積[mm
2
]をS3、前記中間材が前記一対の電極と接触する面の面積[mm
2
]をS4としたときに、S4/S3が0.50~2.00である、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項5】
PTC特性を有する前記材料はチタン酸バリウムを主成分とし、鉛を実質的に含まない材料で構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項6】
PTC特性を有する前記材料の25℃における体積抵抗率が0.5~30Ω・cmである、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項7】
前記ハニカム構造体は、前記隔壁の厚さが0.300mm以下、セル密度が100セル/cm
2
以下、且つセルピッチが1.0mm以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項8】
前記ハニカム構造体は、前記隔壁の厚さが0.08~0.36mm、セル密度が2.54~140セル/cm
2
、前記セルの開口率が0.70以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項9】
前記隔壁の表面上に機能材含有層を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒーターエレメント。
【請求項10】
前記機能材含有層が水蒸気、二酸化炭素、及び揮発成分から選択される一種又は二種以上を吸着する機能を有する機能材を含有する、請求項9に記載のヒーターエレメント。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒーターエレメント及び車室浄化システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車などの各種車両において、車室環境の向上に対する要求が高まっている。具体的な要求としては、車室内のCO
2
を低減して運転者の眠気を抑制すること、車室内を調湿すること、及び車室内のにおい成分やアレルギー誘因成分などの有害な揮発成分を除去することなどが挙げられる。このような要求に有効な対策として換気が挙げられるが、換気は、冬場のヒーターエネルギーを大きくロスする要因となり、冬場のエネルギー効率の低下を招く。特に電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)では、そのエネルギーロスにより、航続距離が大幅に減少するという問題がある。
【0003】
上記の問題を解決する方法として、特許文献1及び2には、車室の空気中の水蒸気及びCO
2
などの除去対象成分を吸着材などの機能材に捕捉した後、加熱によって除去対象成分を反応又は離脱させて車外に放出し、機能材を再生する車室浄化システムが開示されている。このような車室浄化システムでは、除去対象成分の捕捉性能を確保するために空気と機能材との接触ができるだけ多いこと、及び機能材の再生を促進するために機能材を所定の温度に加熱できることが求められる。再生は、例えば、機能材に吸着した物質を酸化反応により除去する方法、及び機能材に吸着した物質を脱離させて排出する方法などにより行われるが、何れにしても吸着物質に応じて機能材を適切な温度に加熱することが必要である。
【0004】
他方、特許文献3には、外周壁と、外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで流路を形成する複数のセルを区画形成する隔壁とを有する柱状ハニカム構造体を備え、隔壁がPTC特性を有しており、隔壁の平均厚さが0.13mm以下であり、第1端面及び第2端面における開口率が0.81以上であるヒーターエレメントが開示されている。このヒーターエレメントは、車室の暖房用途に用いられるものであるが、ハニカム構造を有することで加熱面積を大きくすることができるので、効率の良い加熱手段である。したがって、このようなヒーターエレメントを機能材の担体として使用すると、機能材の再生時間の短縮化に貢献できると考えられる。特に、このヒーターエレメントは、通電による加熱が可能であり且つPTC特性を有するため、機能材を容易に加熱できる一方で、過剰な発熱を抑制し、機能材の熱劣化を抑制することもできると考えられる。また、過剰な温度になってしまう恐れが回避されるので、初期抵抗を小さく設定して加熱速度を速めても安全を確保でき、短時間での昇温が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-104774号公報
特開2020-111282号公報
国際公開第2020/036067号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3に記載のヒーターエレメントは、通電による加熱の際に、電流に偏りが生じることがある。このような電流の偏りは、ヒーターエレメント内で不均一な温度分布をもたらす原因となる。そして、機能材を担持したヒーターエレメントにおいて、ヒーターエレメントの低温部では機能材の性能が十分に発揮されない。また、機能材の性能が十分に発揮させるために通電量を多くすると、ヒーターエレメントがPTC特性を有していても局所的な過剰発熱を十分に抑制できないため、機能材の劣化やヒーターエレメントを構成するハニカム構造体の破損が起こることがある。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、機能材の性能を十分に発揮させるとともに、機能材の劣化やハニカム構造体の破損を抑制することが可能なヒーターエレメントを提供することを課題とする。
また、本発明は、そのようなヒーターエレメントを備えた車室浄化システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、ハニカム構造体と、ハニカム構造体の両端面に設けられた一対の電極と、一対の電極の少なくとも一部に設けられた端子とを備えるヒーターエレメントにおいて、ハニカム構造体を構成する隔壁、一対の電極、及び端子の体積抵抗率及び厚さを、所定の関係を満たすように制御することにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のように例示される。
【0009】
(1) 外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有し、少なくとも前記隔壁がPTC特性を有する材料で構成されたハニカム構造体、
前記第1端面及び前記第2端面に設けられた一対の電極、及び
前記一対の電極の少なくとも一部に設けられた端子
を備え、
前記一対の電極の体積抵抗率[Ω・cm]をρ1、前記一対の電極の厚さ[mm]をt1、前記隔壁の体積抵抗率[Ω・cm]をρ2、前記隔壁の厚さ[mm]をt2、前記端子の体積抵抗率[Ω・cm]をρ3、前記端子の厚さ[mm]をt3としたときに、(ρ1/t1)/(ρ2/t2)が0.003以下であり、且つ(ρ1/t1)/(ρ3/t3)が0.02以上である、ヒーターエレメント。
【0010】
(2) 前記端子が前記一対の電極と接触する面の面積[mm
2
]をS1、前記ハニカム構造体の前記第1端面又は前記第2端面の面積[mm
2
]をS2としたときに、S1/S2が0.010以上である、(1)に記載のヒーターエレメント。
(【0011】以降は省略されています)

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