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公開番号2024093589
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022210081
出願日2022-12-27
発明の名称開閉体制御装置
出願人ニデックモビリティ株式会社
代理人個人
主分類E05F 15/622 20150101AFI20240702BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約
【課題】挟み込みによって開閉体に撓みが生じる場合でも、挟み込みを迅速に検出できる開閉体制御装置を提供する。
【解決手段】開閉体制御装置は、開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、このモータ駆動部の動作を制御する制御部とを備えている。制御部は、モータに流れるモータ電流の現在値と過去値との差分である、電流差分値ΔIdを算出する差分値算出部と、この差分値算出部で算出された、電流差分値ΔIdの微分値d(ΔId)/dtを算出する微分値算出部と、電流差分値ΔIdと微分値d(ΔId)/dtとを加算する加算部と、この加算部で算出された加算値ΔId+d(ΔId)/dtと所定の閾値Thとの比較結果に基づいて、開閉体における挟み込みの有無を判定する挟み込み判定部とを含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、
前記モータ駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記モータに流れるモータ電流の現在値と過去値との差分である、電流差分値を算出する差分値算出部と、
前記差分値算出部で算出された、前記電流差分値の微分値を算出する微分値算出部と、
前記電流差分値と前記微分値とを加算する加算部と、
前記加算部で算出された加算値と所定の閾値との比較結果に基づいて、前記開閉体における挟み込みの有無を判定する挟み込み判定部と、を含むことを特徴とする開閉体制御装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
開閉体を開閉するためのモータを駆動するモータ駆動部と、
前記モータ駆動部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記モータの速度の現在値と過去値との差分である、速度差分値を算出する差分値算出部と、
前記差分値算出部で算出された、前記速度差分値の微分値を算出する微分値算出部と、
前記速度差分値と前記微分値とを加算する加算部と、
前記加算部で算出された加算値と所定の閾値との比較結果に基づいて、前記開閉体における挟み込みの有無を判定する挟み込み判定部と、を含むことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の開閉体制御装置において、
前記加算部は、前記電流差分値と、前記微分値に所定の係数を乗じた値とを加算する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の開閉体制御装置において、
前記微分値は、前記電流差分値を時間で微分した微分値、または前記電流差分値を前記開閉体の位置で微分した微分値である、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項5】
請求項1に記載の開閉体制御装置において、
前記モータ電流に代えて、当該モータ電流と比例関係にあるモータトルクを用い、
前記モータトルクの差分値とその微分値とを加算した値を、前記閾値と比較することにより挟み込みの有無を判定する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項6】
請求項2に記載の開閉体制御装置において、
前記加算部は、前記速度差分値と、前記微分値に所定の係数を乗じた値とを加算する、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項7】
請求項2に記載の開閉体制御装置において、
前記微分値は、前記速度差分値を時間で微分した微分値、または前記速度差分値を前記開閉体の位置で微分した微分値である、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の開閉体制御装置において、
前記開閉体は、一端が回転軸に支持されていて、前記モータにより前記回転軸を中心にして回転する回転形開閉体である、ことを特徴とする開閉体制御装置。
【請求項9】
請求項8に記載の開閉体制御装置において、
前記開閉体は、車両の後方に備わるバックドアであり、
前記モータは、前記バックドアに連結された開閉機構を介して当該バックドアを回転させる、ことを特徴とする開閉体制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に備わるバックドアのような開閉体を制御する装置に関し、特に、開閉体の開閉動作に伴って発生する挟み込みを迅速に検出する技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
図11は、バックドア(テールゲートともいう)の動作を説明するための概略構造図である。バックドア51は、自動四輪車などの車両50の後方に設けられており、上端部が回転軸52に支持されていて、この回転軸52を中心にして回転可能となっている。バックドア51は、所定の操作に基づいて自動的に、反時計回り方向へ回転することで開いてゆき、時計回り方向へ回転することで閉じてゆく。51a、51bは、それぞれバックドア51の全閉位置、全開位置を示している。
【0003】
図12は、バックドア51の開閉を行うための機構を簡略化して示している。バックドア51には、モータ4によって駆動されるドア開閉機構5が連結されている。モータ4が正方向に回転すると、これに連動してドア開閉機構5のアーム53がa方向へ伸長し、バックドア51はX方向へ開いてゆく。また、モータ4が逆方向に回転すると、これに連動してドア開閉機構5のアーム53がb方向へ縮退し、バックドア51はY方向へ閉じてゆく。
【0004】
図13に示すように、バックドア51が閉動作を行っている際に、バックドア51と車体との間に、障害物Pが挟み込まれることがある。また、図14に示すように、バックドア51が開動作を行っている際に、バックドア51が障害物Qに当って、車体と障害物Qとの間にバックドア51が挟み込まれた形になることもある。
【0005】
このような挟み込みが発生すると、バックドア51の開閉動作に支障が生じるだけでなく、障害物P、Qが損傷したり破壊されたりするおそれがあり、特に、障害物P、Qが人体の一部である場合は、安全が脅かされることになる。そのため、挟み込みが発生した場合には、これを速やかに検出してモータ4を停止または逆転させることで、挟み込み状態を解消する必要がある。特許文献1~5には、挟み込みを検出するための技術が開示されている。
【0006】
特許文献1では、モータに流れる電流と基準電流との差分を求め、この差分の積算値が閾値を超えた場合に、挟み込みが発生したと判定する。特許文献2では、モータ電流の過去値と現在値との差分の積算値、または過去値と現在値との微分値が規定値を下回る場合に、外乱が発生したと判断して、挟み込み検出用の閾値を変更する。特許文献3では、モータの回転速度と目標速度との速度差を算出し、今回と前回の速度差の変化量を積算・平均化して偏差を算出し、この偏差を閾値と比較して挟み込みを検出する。特許文献4では、挟み込みの開始が検出された後、モータの回転速度の変化量が閾値を超えた場合に、挟み込みを確定する。特許文献5では、モータの角速度の変化量を算出し、この角速度変化量と閾値とを比較して挟み込みを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-31108号公報
特開2013-2110号公報
特開2008-2089号公報
特開2006-307636号公報
特開2002-295127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
車両のバックドアは、完全な剛体ではなく、外部から加わる力によって撓む性質を有している。特に、バックドア51におけるモータ4の駆動力が作用する位置(図12参照)と、挟み込みが発生した位置(図13、図14参照)とがずれていると、以下で述べるとおり、双方の位置で発生する逆方向の力によって、バックドア51に撓みが生じる。
【0009】
図15は、挟み込みが発生した場合の力学モデル図を示している。挟み込みが発生すると、バックドア51には、モータ4のトルクと挟み込みによる荷重とが加わり、両者は互いに逆方向に作用する。そして、これらの力の加わる位置がずれていると、バックドア51に撓みが生じる。この場合、モータ4とバックドア51とは、バネ定数がK1のバネで結合され、挟み込み箇所とバックドア51とは、バネ定数がK2のバネで結合された状態となる。ここで、K1はバックドア51の剛性によって決まるバネ定数、K2は挟み込み物体(障害物)の性質によって決まるバネ定数である。このような力学モデルが成立するバックドアの開閉動作においては、挟み込みの発生から検出までの時間的遅れが大きくなるという問題点がある。以下、これについて説明する。
【0010】
図16は、モータ電流の差分値(現在値と過去値との差)を用いて挟み込みを検出する場合の、電流差分値の時間的変化を表している。挟み込みが発生すると、モータトルクの増加に伴ってモータ電流が増加してゆき、それに応じてモータ電流の差分値も増加してゆく。この場合、バックドア51に撓みが生じないとすれば、破線で示したように、電流差分値は時間とともにリニアに変化する。そして、この電流差分値が所定の閾値Thに達した時点taで、挟み込みが検出される。
(【0011】以降は省略されています)

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