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公開番号
2024102444
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-31
出願番号
2023006327
出願日
2023-01-19
発明の名称
ドアロック機構
出願人
東都興業株式会社
代理人
個人
主分類
E05B
65/08 20060101AFI20240724BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約
【課題】温室等の入口開口部に設けられたドアの一時的ロック状態を実現し、スライド式ドアのロックを自動的に行え、ロック解除を内部からも行えて使い勝手に優れた簡便なドアロック機構を提供する。
【解決手段】温室1等の入口開口部2を左右方向から開閉する両開きの左右のドア3、4(又は片開きドア4’)のロック機構である。ドア4の正面側Fから後面側Bに挿通された回転軸7の正面側Fに解除レバー5を備えると共に、回転軸7の後面側Bには係止部材6を備える。他方のドア3の後面側Bに、係止部材6がロック自在な被係止部材8を備え、左右のドア3、4が閉じる際は、係止部材6が被係止部材8に係止して自動的にロックされ、左右のドア3、4を開ける際は、解除レバー5又は係止部材6の回転動作によりロック解除が自在である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
温室等の入口開口部を左右で開閉する両開きドアのロック機構であって、
前記左右のいずれか一方のドアの正面側から後面側に挿通された回転軸の正面側に解除レバーを備えると共に、前記回転軸の後面側には係止部材を備え、
前記解除レバー及び係止部材を備えない他方のドアの後面側に、前記係止部材がロック自在な被係止部材を備え、
前記左右のドアが閉じる際は、前記係止部材が前記被係止部材に係止してロックされ、前記左右のドアを開ける際は、前記解除レバー又は係止部材の回転動作によりロック解除が自在に構成されていること、
を特徴とするドアロック機構。
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【請求項2】
前記解除レバーを備えるスライド式両開きドアの開放端部の正面側には、外方に突き出る取っ手が設けられ、
前記解除レバーは、下方に操作部、上方に当接部を有して、前記取っ手の内側の近傍に備えられると共に、前記係止部材は、先端の爪部の手前が下向きに凹んだロック部として形成されており、
前記解除レバーの上方当接部が、前記取っ手に当接した状態で、前記係止部材は水平状態を維持され、
一方、前記被係止部材は、前記係止部材の回転軸と略同じ高さ位置で水平方向に突き出た棒状体で成り、
前記左右のスライド式両開きドアが閉じるに従って、前記係止部材のロック部が前記被係止部たる棒状体を上方から乗り越えて自動的にロックされること、
を特徴とする請求項1に記載したドアロック機構。
【請求項3】
温室等の入口開口部で開閉する片開きドアのロック機構であって、
前記ドアの正面側から後面側に挿通された回転軸の正面側に解除レバーを備えると共に、前記回転軸の後面側には係止部材を備え、
前記ドアの開放端部が閉じた際に接近する前記入口開口部の周辺構造の後面側に、前記係止部材がロック自在な被係止部材を備え、
前記ドアが閉じる際は、前記係止部材が前記被係止部材に係止してロックされ、前記ドアを開ける際は、前記解除レバー又は係止部材の回転動作によりロック解除が自在に構成されていること、
を特徴とするドアロック機構。
【請求項4】
前記解除レバーを備えるスライド式片開きドアの開放端部の正面側には、外方に突き出る取っ手が設けられ、
前記解除レバーは、下方に操作部、上方に当接部を有して、前記取っ手の内側の近傍に備えられると共に、前記係止部材は、先端の爪部の手前が下向きに凹んだロック部として形成されており、
前記解除レバーの上方当接部が、前記取っ手に当接した状態で、前記係止部材は水平状態を維持され、
一方、前記被係止部材は、前記係止部材の回転軸と略同じ高さ位置で水平方向に突き出た棒状体で成り、
前記スライド式片開きドアが閉じるに従って、前記係止部材のロック部が前記被係止部たる棒状体を上方から乗り越えて自動的にロックされること、
を特徴とする請求項3に記載したドアロック機構。
【請求項5】
前記ドアの正面側からのロック解除は、前記解除レバーの下方操作部を少し正回転させることにより、
前記ドアの後面側からのロック解除は、前記係止部材を上方へ回転移動させることにより、
前記回転軸が回転すると共に前記ロック部の前記棒状体へのロックが解除されて前記ドアが開かれること、
を特徴とする請求項2又は4に記載したドアロック機構。
【請求項6】
前記ドアの正面側からのロック解除は、前記取っ手と前記解除レバーの下方操作部をつまんで接近させることにより可能であること、
を特徴とする請求項2又は4に記載したドアロック機構。
【請求項7】
前記係止部材及び回転軸を含む解除レバーと取っ手と、前記被係止部材が、それぞれ前記ドアの開放端部に後付け可能であること、
を特徴とする請求項1~4のいずれか一に記載したドアロック機構。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば温室や倉庫、工場、住居等に備わるドアのロック機構に関し、さらに言えば、両開き又は片開きドアの一時的ロック状態を保って不意な開きを防ぐドアロック機構の技術分野に属する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
温室や倉庫内の温度管理や台風対策として、或いは住居内で乳幼児やペットの他の部屋への侵入対策として、必要に応じて閉じたドアを自動的にロックでき、不意にドアが開いてしまうことを防止することが求められている。
本出願人は一方、下記特許文献1に記載したドアー装置を開発している。すなわち、温室等の入口に設けた上下のレールにドアーをスライド自在に設け、当該ドアーは二つの縦枠と、縦枠の上部に架設した上部横枠と、縦枠の下部に架設した下部横枠と、縦枠の中間に架設した中間横枠とから構成しているドアー装置において、前記縦枠と横枠は、中空な枠体と、中空な枠体に沿って一体に形成した開口部巾狭の蟻溝フレームと、同じく中空な枠体の両側に中空な枠体に沿って一体に形成した溝フレームとからなり、更に上部横枠の溝フレームには補助フレームをスライド自在に嵌合させ、上部横枠に嵌合させた補助フレームには上部レールに嵌合するローラを取り付けたドアー装置である(同特許文献1の請求項1、第1図、第3図等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実公平7-12619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載されたドアー装置によれば、補助フレームは、上部横枠に対してスライド自在に嵌合しているから、別々に成形し、別々の長さに切断できるため、上部横枠を縦枠に架設した後で上部横枠より長い補助フレームをスライド自在に差し込み、その両端でドアー自体のコーナの隙間の発生を防止させ、且つ縦枠の上端を化粧させると共に気密性を良くすることができる等の優れた利点がある。
しかし、この温室のドアー装置における左右のドアの閉じ状態を、必要に応じて一時的にロックすることはできない。
そのため、このような左右開閉式のドアを、必要に応じてロックできる機構の開発に当たっては、内部からも解錠できて安心して使用できるようにすること、スライド式ドアの自動的なロックを簡便かつ確実に行えること、が重要な解決課題とされている。
【0005】
したがって、本発明の目的は、温室等の入口開口部に設けられたドアの一時的ロックを実現し、ロック解除を内部からも行えて使い勝手に優れた簡便なドアロック機構を提供することである。スライド式ドアの適用場面では、ドアを閉じた際にロックを自動的に行える機構も目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明は、温室1等の入口開口部2を左右で開閉する両開きドア3、4のロック機構であって、
前記左右のいずれか一方のドア4の正面側Fから後面側Bに挿通された回転軸7の正面側Fに解除レバー5を備えると共に、前記回転軸7の後面側Bには係止部材6を備え、
前記解除レバー5及び係止部材6を備えない他方のドア3の後面側Bに、前記係止部材6がロック自在な被係止部材8を備え、
前記左右のドア3、4が閉じる際は、前記係止部材6が前記被係止部材8に係止してロックされ、前記左右のドア3、4を開ける際は、前記解除レバー5又は係止部材6の回転動作によりロック解除が自在に構成されていること、
を特徴とするドアロック機構である。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記解除レバー5を備えるスライド式両開きドア4の開放端部40の正面側Fには、外方に突き出る取っ手41が設けられ、
前記解除レバー5は、下方に操作部50、上方に当接部51を有して、前記取っ手41の内側の近傍に備えられると共に、前記係止部材6は、先端の爪部の手前が下向きに凹んだロック部60として形成されており、
前記解除レバー5の上方当接部51が、前記取っ手41に当接した状態で、前記係止部材6は水平状態を維持され、
一方、前記被係止部材8は、前記係止部材6の回転軸7と略同じ高さ位置で水平方向に突き出た棒状体で成り、
前記左右のスライド式両開きドア3、4が閉じるに従って、前記係止部材6のロック部60が前記被係止部たる棒状体8を上方から乗り越えて自動的にロックされること、
を特徴とする請求項1に記載したドアロック機構である。
【0008】
請求項3に記載した発明は、温室1等の入口開口部2で開閉する片開きドア4’のロック機構であって、
前記ドア4’の正面側Fから後面側Bに挿通された回転軸7の正面側Fに解除レバー5を備えると共に、前記回転軸7の後面側Bには係止部材6を備え、
前記ドア4’の開放端部40が閉じた際に接近する前記入口開口部2の周辺構造20の後面側Bに、前記係止部材6がロック自在な被係止部材8を備え、
前記ドア4’が閉じる際は、前記係止部材6が前記被係止部材8に係止してロックされ、前記ドア4’を開ける際は、前記解除レバー5又は係止部材6の回転動作によりロック解除が自在に構成されていること、
を特徴とするドアロック機構である。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記解除レバー5を備えるスライド式片開きドア4’の開放端部の正面側Fには、外方に突き出る取っ手41が設けられ、
前記解除レバー5は、下方に操作部50、上方に当接部51を有して、前記取っ手41の内側の近傍に備えられると共に、前記係止部材6は、先端の爪部の手前が下向きに凹んだロック部60として形成されており、
前記解除レバー5の上方当接部51が、前記取っ手41に当接した状態で、前記係止部材6は水平状態を維持され、
一方、前記被係止部材8は、前記係止部材6の回転軸7と略同じ高さ位置で水平方向に突き出た棒状体で成り、
前記スライド式片開きドア4’が閉じるに従って、前記係止部材6のロック部60が前記被係止部たる棒状体8を上方から乗り越えて自動的にロックされること、
を特徴とする請求項3に記載したドアロック機構である。
【0010】
請求項5に記載した発明は、前記ドア4(4’)の正面側Fからのロック解除は、前記解除レバー5の下方操作部50を少し正回転させることにより、
前記ドア4(4’)の後面側Bからのロック解除は、前記係止部材6を上方へ回転移動させることにより、
前記回転軸7が回転すると共に前記ロック部60の前記棒状体8へのロックが解除されて前記ドアが開かれること、
を特徴とする請求項2又は4に記載したドアロック機構である。
(【0011】以降は省略されています)
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