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公開番号2024089234
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204477
出願日2022-12-21
発明の名称ハイドロゲル形成材の製造方法
出願人東亞合成株式会社,個人
代理人個人,個人
主分類C08J 3/21 20060101AFI20240626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】生体組織に対する接着性に優れたハイドロゲル形成材を簡便な方法により製造することができるハイドロゲル形成材の製造方法を提供すること。
【解決手段】カルボキシル基を有する重合体(A)を含むアルコール溶液である第1溶液と、カルボキシル基と水素結合を形成し得る官能基を有する重合体(B)(ただし、重合体(A)を除く)を含むアルコール溶液である第2溶液とを混合する工程と、第1溶液と第2溶液との混合液から溶媒を除去する工程と、を含む方法により、水分との接触によりハイドロゲルを形成するハイドロゲル形成材を製造する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水分との接触によりハイドロゲルを形成するハイドロゲル形成材の製造方法であって、
カルボキシル基を有する重合体(A)のアルコール溶液である第1溶液と、カルボキシル基と水素結合を形成し得る官能基を有する重合体(B)(ただし、前記重合体(A)を除く)のアルコール溶液である第2溶液とを混合する工程と、
前記第1溶液と前記第2溶液との混合液から溶媒を除去する工程と、
を含む、ハイドロゲル形成材の製造方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記重合体(A)は、架橋重合体及び重量平均分子量が6,000以上の重合体の少なくともいずれかである、請求項1に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【請求項3】
前記重合体(B)は、架橋重合体及び重量平均分子量が6,000以上の重合体の少なくともいずれかである、請求項1又は2に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【請求項4】
前記第1溶液に含まれるアルコール及び前記第2溶液に含まれるアルコールは、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状のアルコールである、請求項1又は2に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【請求項5】
前記重合体(A)はポリ(メタ)アクリル酸である、請求項1又は2に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【請求項6】
前記重合体(B)はアミド基を有する、請求項1又は2に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【請求項7】
前記重合体(B)は、ポリビニルピロリドン及びポリ(メタ)アクリルアミドよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載のハイドロゲル形成材。
【請求項8】
前記ハイドロゲル形成材が医療用処置材である、請求項1又は2に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイドロゲル形成材の製造方法に関し、より詳細には、水分との接触によりハイドロゲルを形成するハイドロゲル形成材を得るための技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
生体組織に接着するハイドロゲルは、癒着防止材や止血材、創傷被覆材等の各種医療用処置材として有用であり、従来、種々の検討が行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ポリアクリル酸及びポリビニルピロリドンのうち一方の重合体の水溶液をフィルム状に乾燥させ、得られたフィルムに対して、他方の重合体の水溶液を接触させた後、凍結乾燥することにより、水分の吸収によりハイドロゲルを形成可能な乾燥ゲルを得ることが開示されている。また、特許文献1には、水溶性高分子の存在下においてポリアクリル酸の水溶液にポリビニルピロリドンの水溶液を混合した混合液を凍結乾燥することにより乾燥ゲルを得ることが開示されている。このようにして得られた乾燥ゲルは、傷口や止血部位等のような濡れた生体組織に貼付されることにより、血液や組織液等の水分を吸収して膨潤し、生体組織に接着する機能を持つ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-100462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
重合体の水溶液をフィルム状に乾燥させて、このフィルムに対し別の重合体の水溶液を接触させた後、乾燥することによりハイドロゲル形成材を製造する場合、フィルムを作製する工程が必要になり、工程数が多く操作が煩雑になることが懸念される。また、本発明者らが検討したところ、水溶性高分子の存在下で重合体の水溶液同士を混合した混合液を乾燥することにより得られる乾燥ゲルは、生体組織に対する接着性が十分でなく、実用性の点で劣ることが懸念されることから、更なる改善の余地があることが分かった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、生体組織に対する接着性に優れたハイドロゲル形成材を簡便な方法により製造することができるハイドロゲル形成材の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、重合体溶液の調製に用いる溶媒として特定の溶媒を用いることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明によれば以下の手段が提供される。
【0007】
〔1〕 水分との接触によりハイドロゲルを形成するハイドロゲル形成材の製造方法であって、カルボキシル基を有する重合体(A)のアルコール溶液である第1溶液と、カルボキシル基と水素結合を形成し得る官能基を有する重合体(B)(ただし、前記重合体(A)を除く)のアルコール溶液である第2溶液とを混合する工程と、前記第1溶液と前記第2溶液との混合液から溶媒を除去する工程と、を含む、ハイドロゲル形成材の製造方法。
【0008】
〔2〕 前記重合体(A)は、架橋重合体及び重量平均分子量が6,000以上の重合体の少なくともいずれかである、上記〔1〕に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
〔3〕 前記重合体(B)は、架橋重合体及び重量平均分子量が6,000以上の重合体の少なくともいずれかである、上記〔1〕又は〔2〕に記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
〔4〕 前記第1溶液に含まれるアルコール及び前記第2溶液に含まれるアルコールは、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状のアルコールである、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
〔5〕 前記重合体(A)はポリ(メタ)アクリル酸である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
〔6〕 前記重合体(B)はアミド基を有する、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
〔7〕 前記重合体(B)は、ポリビニルピロリドン及びポリ(メタ)アクリルアミドよりなる群から選択される少なくとも1種である、上記〔6〕に記載のハイドロゲル形成材。
〔8〕 前記ハイドロゲル形成材が医療用処置材である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のハイドロゲル形成材の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記重合体(A)のアルコール溶液と上記重合体(B)のアルコール溶液とを混合し、得られた混合液から溶媒を除去することにより、生体組織に対する接着性に優れたハイドロゲル形成材を簡便な方法により製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳しく説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを意味する。「(メタ)アクリロ」とは、アクリロ及び/又はメタクリロを意味する。「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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