TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024088234
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203307
出願日2022-12-20
発明の名称ボンディング装置およびボンディング方法
出願人澁谷工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 21/60 20060101AFI20240625BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 効率的に電子部品の全体を加熱する。
【解決手段】 裏面にバンプBが形成された半導体チップ1(電子部品)にレーザ光を照射し、半導体チップ1を加熱して上記バンプBを溶融させるボンディング装置に関する。
所定波長帯域λTよりも小さい第1波長λ1の第1レーザ光L1を透過させ、所定波長帯域λTよりも大きい第2波長λ2の第2レーザ光L2を反射させる誘電体多層膜Mからなる透過調整部16aを設ける。
上記第1レーザ光L1を照射して、上記透過調整部16aを透過した第1レーザ光L1によって半導体チップ1を加熱する第1照射動作と、上記第2レーザ光L2を照射して、上記透過調整部16aに照射された一部の第2レーザ光L2を反射させ、透過調整部16aに照射されなかった一部の第2レーザ光L2によって半導体チップ1を加熱する第2照射動作とを行う。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
レーザ光を照射するレーザ光照射手段と、上記レーザ光を導光する導光手段と、基板を支持するボンディングステージと、上記レーザ光を透過させるとともに電子部品の上面を保持する保持手段とを備え、
上記導光手段は導光したレーザ光を上記保持手段の上方から電子部品に向けて照射し、上記保持手段を透過したレーザ光によって電子部品を加熱するボンディング装置において、
上記レーザ光照射手段は、所定波長帯域外に設定した第1波長の第1レーザ光と、上記所定波長帯域内に設定した第2波長の第2レーザ光とを照射可能に構成され、
上記導光手段と上記保持手段に保持された電子部品との間に、上記所定波長帯域に設定されて、上記第1波長のレーザ光を透過させ、上記第2波長のレーザ光を反射させる誘電体多層膜からなる透過調整部を設け、
上記レーザ光照射手段が上記第1レーザ光を照射して、上記透過調整部を透過した第1レーザ光によって電子部品を加熱する第1照射動作と、上記第2レーザ光を照射して、上記透過調整部に照射された第2レーザ光の一部を反射させ、透過調整部に照射されなかった一部の第2レーザ光で電子部品を加熱する第2照射動作とを行うことを特徴とするボンディング装置。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
上記透過調整部を、上記保持手段に保持された上記電子部品の中心部分に対応した位置に設け、
上記第1照射動作では上記電子部品の全体を第1レーザ光によって加熱し、第2照射動作では、上記透過調整部の外側を通過した第2レーザ光によって電子部品の中心部分を囲繞する外周部分を加熱することを特徴とする請求項1に記載のボンディング装置。
【請求項3】
上記透過調整部にレーザ光が通過可能な窓を設け、
上記第1照射動作では上記電子部品の全体を第1レーザ光によって加熱し、第2照射動作では、上記窓を通過した第2レーザ光によって上記電子部品における上記窓に対応した部分を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のボンディング装置。
【請求項4】
上記保持手段の電子部品を保持する部分に、着脱自在にツールアタッチメントを設け、上記透過調整部を上記ツールアタッチメントに形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のボンディング装置。
【請求項5】
レーザ光を透過させる保持手段によって電子部品の上面を保持し、レーザ光を上記保持手段の上方から電子部品に向けて照射して、上記保持手段を透過したレーザ光によって電子部品を加熱するボンディング方法において、
所定波長帯域外に設定した第1波長の第1レーザ光を透過させ、上記所定波長帯域内に設定した第2波長の第2レーザ光を反射させる誘電体多層膜からなる透過調整部を設け、
上記第1レーザ光を照射して、上記透過調整部を透過した第1レーザ光によって電子部品を加熱する第1照射動作と、上記第2レーザ光を照射して、上記透過調整部に照射された一部の第2レーザ光を反射させ、透過調整部に照射されなかった一部の第2レーザ光によって電子部品を加熱する第2照射動作とを行うことを特徴とするボンディング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はボンディング装置およびボンディング方法に関し、詳しくは電子部品を基板に接合する際、上記電子部品をレーザ光によって加熱するボンディング装置およびボンディング方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップなどの電子部品を保持する保持手段を備えたボンディングヘッドと、基板を支持するボンディングステージとを備え、電子部品を基板に密着させて接合するボンディング装置が知られている。
上記電子部品の裏面にはハンダからなる複数のバンプが形成されており、上記電子部品をレーザ光によって加熱してバンプを溶融させ、その状態で電子部品と基板とを密着させるようになっている(特許文献1)。
このように電子部品をレーザ光によって加熱する際、電子部品の中心部分と外周部分、もしくは電子部品を構成する部材の熱伝導率の違いにより、電子部品が均一に加熱されず、上記バンプが均一に溶融しないという問題が生じた。
そこで特許文献1では、電子部品に角部領域や内側領域を設定するとともに、各領域に対してレーザ発振器および光ファイバを設けて、加熱されにくい角部領域に高い出力のレーザ光を照射することで、電子部品が均一に加熱されるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6237979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1のボンディング装置の場合、電子部品の各領域にレーザ発振器および光ファイバを設ける必要があることから、構造が複雑となり、また制御も複雑になるという問題があった。
また近年は電子部品として一部に熱伝導率の異なる内蔵部品を設けるなど、電子部品の熱伝導率が部分的に異なるものも採用されており、多様な構造を有する電子部品であってもこれを均一に加熱することが可能な技術が求められている。
このような問題に鑑み、本発明はより効率的に電子部品の全体を均一に加熱することが可能なボンディング装置およびボンディング方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1の発明にかかるボンディング装置は、レーザ光を照射するレーザ光照射手段と、上記レーザ光を導光する導光手段と、基板を支持するボンディングステージと、上記レーザ光を透過させるとともに電子部品の上面を保持する保持手段とを備え、
上記導光手段は導光したレーザ光を上記保持手段の上方から電子部品に向けて照射し、上記保持手段を透過したレーザ光によって電子部品を加熱するボンディング装置において、
上記レーザ光照射手段は、所定波長帯域外に設定した第1波長の第1レーザ光と、上記所定波長帯域内に設定した第2波長の第2レーザ光とを照射可能に構成され、
上記導光手段と上記保持手段に保持された電子部品との間に、上記所定波長帯域に設定されて、上記第1波長のレーザ光を透過させ、上記第2波長のレーザ光を反射させる誘電体多層膜からなる透過調整部を設け、
上記レーザ光照射手段が上記第1レーザ光を照射して、上記透過調整部を透過した第1レーザ光によって電子部品を加熱する第1照射動作と、上記第2レーザ光を照射して、上記透過調整部に照射された第2レーザ光の一部を反射させ、透過調整部に照射されなかった一部の第2レーザ光で電子部品を加熱する第2照射動作とを行うことを特徴としている。
また請求項5の発明にかかるボンディング方法は、レーザ光を透過させる保持手段によって電子部品の上面を保持し、レーザ光を上記保持手段の上方から電子部品に向けて照射して、上記保持手段を透過したレーザ光によって電子部品を加熱するボンディング方法において、
所定波長帯域外に設定した第1波長の第1レーザ光を透過させ、上記所定波長帯域内に設定した第2波長の第2レーザ光を反射させる誘電体多層膜からなる透過調整部を設け、
上記第1レーザ光を照射して、上記透過調整部を透過した第1レーザ光によって電子部品を加熱する第1照射動作と、上記第2レーザ光を照射して、上記透過調整部に照射された一部の第2レーザ光を反射させ、透過調整部に照射されなかった一部の第2レーザ光によって電子部品を加熱する第2照射動作とを行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記発明によれば、第1照射動作によって第1レーザ光を照射した後、第2照射動作によって第2レーザ光を照射、または第2照射動作によって第2レーザ光を照射した後、第1照射動作によって第1レーザ光を照射すると、透過調整部の誘電体多層膜が第2レーザ光を反射させるようになっている。
したがって、透過調整部を電子部品における加熱されにくい部分に設定すれば、透過調整部に照射されなかった第2レーザ光によって当該加熱されにくい部分を加熱することができ、このように第1照射動作、第2照射動作を行うことによって電子部品の全体を均一に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態にかかるボンディング装置の断面図
保持手段の平面図
動作を説明する図
第2実施形態における保持手段の平面図
第2実施形態における動作を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施形態について説明すると、図1は電子部品としての半導体チップ1を基板2に接合するボンディング装置3を示している。
上記ボンディング装置3は、レーザ光Lを照射するレーザ光照射手段4と、上記レーザ光Lを導光する導光手段5と、基板2を支持するボンディングステージ6と、上記半導体チップ1を保持するボンディングヘッド7とを備え、これらはコンピュータなどからなる制御手段8によって制御されるようになっている。
上記半導体チップ1は、図2に示すように略正方形を有しており、また図1に示すように半導体チップ1の裏面には複数の電極1aが設けられ、各電極1aにはハンダからなるバンプBが形成されている。
上記基板2は上記半導体チップ1よりも大きく形成されており、当該基板2の表面の所要の位置には、上記半導体チップ1の電極1aと同じ配置で電極2aが設けられている。
【0009】
上記ボンディングステージ6は図示しない吸着手段によってその上面で基板2を吸着保持するようになっている。なお、ボンディングステージ6を水平方向に移動させるX-Yテーブルを備えていてもよい。
【0010】
上記レーザ光照射手段4は第1レーザ発振器4aおよび第2レーザ発振器4bを備えており、これら第1、第2レーザ発振器4a、4bは異なる波長の第1レーザ光L1および第2レーザ光L2を発振するようになっている。
本実施形態の第1レーザ発振器4aは、第1波長λ1(波長:940nm)の第1レーザ光L1を発振し、第2レーザ発振器4bは第2波長λ2(波長:1020nm)の第2レーザ光L2を発振するようになっている。
ここで、半導体レーザとしては一般に波長375nm~2000nmのものが知られているが、半導体チップ1の材質がシリコンの場合、波長900nm~1100nmのレーザ光がシリコンに対する吸収加熱の効率が良いため、本実施形態では上記波長を選択している。
波長が900nmより短くなると、シリコンでの反射が起こりレーザ光を吸収せず十分な加熱ができなくなる。また、1100nmより長くなると、シリコンを透過してしまい、半導体チップ1を加熱することができなくなる。
制御手段8は上記レーザ光照射手段4を制御することにより、上記第1レーザ光L1または第2レーザ光L2を選択的に照射させるようになっている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

澁谷工業株式会社
充填装置
1か月前
澁谷工業株式会社
容器搬送システム
2日前
澁谷工業株式会社
容器搬送システム
2日前
澁谷工業株式会社
無菌搬送システム
2日前
澁谷工業株式会社
キャッピングヘッド
2日前
澁谷工業株式会社
細胞培養方法および細胞培養装置
1か月前
東レ株式会社
二次電池
24日前
個人
安全なNAS電池
24日前
ユニチカ株式会社
負極集電材
24日前
ローム株式会社
磁気部品
6日前
エイブリック株式会社
半導体装置
6日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
マクセル株式会社
電池
5日前
オムロン株式会社
電磁継電器
9日前
オムロン株式会社
電磁継電器
16日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
6日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
中国電力株式会社
変圧器取付具
5日前
株式会社カネカ
太陽電池
2日前
東レ株式会社
有機粒子およびフィルム
12日前
株式会社半導体エネルギー研究所
電池
2日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
2日前
オムロン株式会社
スイッチ
9日前
ローム株式会社
半導体装置
16日前
日本航空電子工業株式会社
構造体
16日前
オムロン株式会社
スイッチ
9日前
株式会社ダイヘン
蓄勢装置
3日前
株式会社東京精密
シート剥離装置
2日前
株式会社デンソートリム
電子装置
3日前
ローム株式会社
半導体装置
12日前
オムロン株式会社
電磁継電器
6日前
株式会社半導体エネルギー研究所
二次電池
1か月前
ミクロエース株式会社
基板処理方法
27日前
アイホン株式会社
インターホン機器
16日前
AIメカテック株式会社
光照射装置
1か月前
続きを見る