TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024084882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199039
出願日2022-12-14
発明の名称トナー用ワックス組成物
出願人日油株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240619BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナーの耐擦過性と低温定着性を向上させることができ、トナーの保存安定性を良好にし、高温高湿環境でのトナーの耐擦過性及び低温定着性の悪化を抑制するトナー用ワックス組成物を提供する。
【解決手段】炭素数12~28の直鎖飽和アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(A)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(B)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸部分エステル(C)、及び炭素数12~28の直鎖飽和アルコール(D)を含み、(A)と(B)との質量比が90:10~10:90、(C)と(D)との質量比が90:10~10:90、(A)及び(B)の総量と(C)及び(D)の総量との質量比が99.9:0.1~70:30である、トナー用ワックス組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素数12~28の直鎖飽和アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(A)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(B)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸部分エステル(C)、及び炭素数12~28の直鎖飽和アルコール(D)を含み、
前記脂肪酸エステル(A)と前記脂肪酸エステル(B)との質量比が90:10~10:90であり、
前記脂肪酸部分エステル(C)と前記直鎖飽和アルコール(D)との質量比が90:10~10:90であり、
前記脂肪酸エステル(A)及び前記脂肪酸エステル(B)の総量と、前記脂肪酸部分エステル(C)及び前記直鎖飽和アルコール(D)の総量との質量比が99.9:0.1~70:30である、トナー用ワックス組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザープリンタなどの画像形成装置において、電子写真法や静電記録法などで記録される静電荷像の現像に使用されるトナーに対して好適に用いられるトナー用ワックス組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
複写機やプリンターなどの画像形成装置に使用されるトナーは、バインダー樹脂となる熱可塑性樹脂(以下、単に「樹脂」ともいう。)に、着色剤(カーボンブラック、磁性粉、顔料など)、荷電制御剤、ワックスを含み、必要に応じて、流動性付加剤、クリーニング助剤、転写助剤等を更に含む。この中で、ワックスは定着時にトナーが定着ロールに残存すること(フィルミング)を防止するとともに、樹脂の軟化を促進して定着性を向上させる機能を有する。
近年、トナーは世界的な環境意識の高まりによる消費電力の低減や印刷速度の高速化に対応するため、定着温度の低温化が重視されており、トナーの低温定着性を向上させるワックスが求められている。
【0003】
樹脂の溶融温度を下げることで、トナーの低温定着性を向上させることができるため、トナーの低温定着性を向上させる方法の一つとして、ワックスの低融点化が挙げられる。一方、ワックスの融点が下がることで、トナーの保存中にワックスがトナー表面へ溶出し、トナー粒子同士がブロッキングしてしまう問題がある。これに対し、特許文献1では、トナーの低温定着性と保存安定性を両立させるトナー用ワックスが開示されている。
【0004】
また、印刷速度の高速化から、印刷物同士が接触する頻度が高くなり、摩擦や荷重により印字画像が削られてしまうため、耐擦過性に優れるトナーも望まれている。特許文献1に開示されているワックスは、耐擦過性の検討がなされておらず、当該ワックスを含有するトナーは十分な耐擦過性を有しない可能性がある。これに対し、特許文献2には、特定の離型剤(ワックス)を含有することにより、低温定着性と印刷画像の耐擦過性に優れるトナーが開示されている。
【0005】
また近年では、複写機やプリンター等が新興国で急速に普及してきている。新興国に分類される国々は先進国に比べてはるかに高温高湿な環境であることが多く、カートリッジ内のトナーが水分を吸着しやすくなり、性能不良等が懸念されている。そのため、高温高湿な環境下においても保存安定性に優れ且つ性能を維持することができるトナーが求められている。特許文献3には、バインダー樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂成分と、特定の非結晶性ポリエステル樹脂成分とを含有することにより、高温多湿環境に晒された後でも低温定着性に優れるトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-122425号公報
特開2005-157039号公報
特開2022-43977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示されているトナーは、高温高湿条件における検討がなされておらず、高温高湿環境では性能が十分に発揮されない可能性がある。
特許文献3に開示されているトナーは、高温高湿環境に晒された後でも低温定着性を維持できるものの、耐擦過性については検討がなされておらず、高温高湿環境に晒された後に十分な耐擦過性を有しない可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、トナーの耐擦過性と低温定着性を向上させることができ、トナーの保存安定性を良好にし、高温高湿環境でのトナーの耐擦過性及び低温定着性の悪化を抑制することができるトナー用ワックス組成物の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の脂肪酸エステルの混合物、脂肪酸部分エステル、及び直鎖飽和アルコールの組み合わせを含むワックス組成物が、トナーの耐擦過性と低温定着性を向上させ、高温高湿環境において、トナー同士のブロッキングを抑制し且つトナーの耐擦過性と低温定着性の性能を維持することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明のトナー用ワックス組成物は、炭素数12~28の直鎖飽和アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(A)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸エステル(B)、2価以上6価以下の多価アルコールと炭素数12~28の直鎖飽和脂肪酸との脂肪酸部分エステル(C)、及び炭素数12~28の直鎖飽和アルコール(D)を含み、
前記脂肪酸エステル(A)と前記脂肪酸エステル(B)との質量比が90:10~10:90であり、
前記脂肪酸部分エステル(C)と前記直鎖飽和アルコール(D)との質量比が90:10~10:90であり、
前記脂肪酸エステル(A)及び前記脂肪酸エステル(B)の総量と、前記脂肪酸部分エステル(C)及び前記直鎖飽和アルコール(D)の総量との質量比が99.9:0.1~70:30である、トナー用ワックス組成物である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日油株式会社
水性化粧料
29日前
日油株式会社
乳化化粧料
2か月前
日油株式会社
手指消毒剤
1か月前
日油株式会社
水性化粧料
25日前
日油株式会社
接着剤組成物
1か月前
日油株式会社
身体用洗浄剤組成物
2か月前
日油株式会社
ドライシャンプー組成物
5日前
日油株式会社
穀粉生地用プレミックス
5日前
日油株式会社
トナー用ワックス組成物
6日前
日油株式会社
コンタクトレンズ用溶液
3か月前
日油株式会社
粘着性組成物及び粘着シート
7日前
日油株式会社
粘着性組成物及び粘着シート
7日前
日油株式会社
シリコーンモノマーの製造方法
14日前
株式会社トクヤマ
光学材料用化合物
2か月前
日油株式会社
たんぱく質凝集剤を含む口腔用組成物
2か月前
日油株式会社
口腔・咽頭粘膜保護剤および抗炎症剤
3か月前
日油株式会社
撥水剤組成物、撥水剤および撥水剤処理物
1か月前
日油株式会社
低光沢性付与樹脂及び低光沢性樹脂組成物
2か月前
日油株式会社
冷凍生地に使用する製パン用油脂組成物、冷凍生地
2か月前
日油株式会社
核酸増幅用の反応組成物およびそれを用いる核酸増幅法
2か月前
日油株式会社
セラミック成形用(メタ)アクリル系ポリマーおよびセラミックスラリー組成物
29日前
学校法人千葉工業大学
ハイブリッドロケット
2か月前
日油株式会社
たん白質含有レトルト食品用水中油型乳化油脂組成物及び該組成物を配合したたん白質含有レトルト食品
2か月前
株式会社TWO
肉様加工食品および肉様加工食品の製造方法
2か月前
キヤノン株式会社
雲台装置
2か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
3か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
5日前
三菱製紙株式会社
感光性樹脂組成物
3か月前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
1か月前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
2か月前
株式会社リコー
画像形成装置
3か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
2か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
続きを見る