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公開番号2024083240
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2023179427
出願日2023-10-18
発明の名称画像形成装置およびプロセスカートリッジ
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 5/147 20060101AFI20240613BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナー帯電不足による画像不良の発生を抑制することができる画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】像担持体と現像剤担持体を備え、現像剤のトナー粒子はトナー母粒子の表面に凸部を備え、STEMによるトナー粒子の断面画像から変換された水平画像において、凸最大長Dと凸高さHが同じであり凸高さHが20nm以上である凸部を凸部Yとしたとき、凸部Yにおける凸幅Wの個数基準平均が40nm以上200nm以下であり、水平画像の幅を周囲長Lとし、凸部Yの凸幅Wの合計をΣWとしたとき、ΣW/Lが0.5以上であり、像担持体表面に複数の凸部があり、そのうちの高さが10nm以上のものである凸部CAの重心間距離の平均値が150nm以上500nm以下であり、凸部Yの凸幅Wの個数基準平均が凸部CAの平均重心間距離よりも小さい画像形成装置を用いる。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
現像剤を担持し、前記像担持体に接触して前記現像剤を供給して前記静電潜像を現像する現像剤担持体と、
を備え、
前記現像剤は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に備えられた凸部と、を有するトナー粒子を含有し、
走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察によって得られた画像において、前記トナー母粒子の表面の周に沿った線を描き、前記周に沿った線を基準に変換した水平画像において、
前記トナー母粒子の表面の周が形成する線上で前記凸部が存在する部分における前記周に沿った線の長さを凸幅Wとし、
前記凸幅Wの法線方向において前記凸部の最大長を凸最大長Dとし、
前記凸最大長Dを形成する線分における前記凸部の頂点から前記周に沿った線までの長さを凸高さHとし、
前記凸最大長Dと前記凸高さHが同じであって前記凸高さHが20nm以上である前記凸部を凸部Yとしたとき、
前記凸部Yにおける凸幅Wの個数基準平均が40nm以上200nm以下であり、
前記走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察に基づく前記水平画像の幅を周囲長Lとし、前記凸部Yの前記凸幅Wの合計をΣWとしたとき、ΣW/Lが0.5以上であり、
前記像担持体は表面層に複数の凸部である像担持体凸部を有し、
前記像担持体凸部のうち高さが10nm以上のものを凸部CAとし、
前記像担持体の前記表面層を上面視したとき、前記凸部CAの重心間距離の平均値が、150nm以上500nm以下であり、かつ、前記現像剤の前記トナー粒子の表面の前記凸部Yの前記凸幅Wの個数基準平均が、前記像担持体の凸部CAの平均重心間距離よりも小さい
ことを特徴とする画像形成装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記像担持体の前記表面層は粒子および結着樹脂を含有するものであって、
前記表面層の前記粒子の個数基準の粒度分布において複数のピークが存在し、
ピークトップの頻度が最大となるピークを第一ピーク、ピークトップの頻度が第一のピークの次に大きくなるピークを第二ピークとし、
前記第一ピークと前記第二ピークを比較して、ピークトップの粒子径の値が大きい方のピークをピークPEAとし、
前記ピークPEAのピークトップの粒子径DAが80nm~300nmの範囲内にあり、前記ピークPEAを構成する粒子により前記凸部CAが形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体の前記表面層の表面の最大高低差Rzが、100nm以上400nm以下である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記トナー粒子の表面における前記凸部Yの前記凸高さHの個数平均値が120nm以下であり、
前記凸部の前記凸幅Wに対する前記凸最大長Dに対する比の値(D/W)が0.33以上0.60以下となるような前記凸部Yの個数割合P(D/W)が、70個数%以上である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記トナー母粒子の表面に備えられた前記凸部は、前記トナー母粒子の表面に面接触する有機ケイ素重合体により形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記複数の像担持体凸部が設けられた領域は、前記現像剤担持体の現像剤担持領域と現像剤非担持領域の双方に接触している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
現像剤担持体に対して回転可能に当接する掻き取り部材をさらに有し、
前記複数の像担持体凸部は、前記現像剤担持体の長手方向において、前記現像剤担持体が前記掻き取り部材と接触する領域の両端より内側に形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
現像剤を担持し、前記像担持体に接触して前記現像剤を供給して前記静電潜像を現像する現像剤担持体と、
を備え、
前記現像剤は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に備えられた凸部と、を有するトナー粒子を含有し、
走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察によって得られた画像において、前記トナー母粒子の表面の周に沿った線を描き、前記周に沿った線を基準に変換した水平画像において、
前記トナー母粒子の表面の周が形成する線上で前記凸部が存在する部分における前記周に沿った線の長さを凸幅Wとし、
前記凸幅Wの法線方向において前記凸部の最大長を凸最大長Dとし、
前記凸最大長Dを形成する線分における前記凸部の頂点から前記周に沿った線までの長さを凸高さHとし、
前記凸最大長Dと前記凸高さHが同じであって前記凸高さHが20nm以上である前記凸部を凸部Yとしたとき、
前記凸部Yにおける凸幅Wの個数基準平均が40nm以上200nm以下であり、
前記走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察に基づく前記水平画像の幅を周囲長Lとし、前記凸部Yの前記凸幅Wの合計をΣWとしたとき、ΣW/Lが0.5以上であり、
前記像担持体は表面層に複数の凸部である像担持体凸部を有し、
前記像担持体凸部のうち高さが10nm以上のものを凸部CAとし、
前記像担持体の前記表面層を上面視したとき、前記凸部CAの重心間距離の平均値が、150nm以上500nm以下であり、かつ、前記現像剤の前記トナー母粒子の表面の前記凸部Yの前記凸幅Wの個数基準平均が、前記像担持体の凸部CAの平均重心間距離よりも小さい
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、レーザープリンター、複写機、ファクシミリ等の電子写真方式を用いる画像形成装置として、電子写真感光体に代表される感光ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像剤(トナー)によって可視化する画像形成装置が一般的に用いられている。
【0003】
しかしながら、トナーを介して現像剤担持体と感光ドラムが近接、接触する現像部において、トナーの帯電量が不足し低帯電トナーや逆極性トナーが多くなる場合がある。これらの低帯電トナーや逆極性トナーは、本来トナーが付着しない背景部に現像されるため、所謂、画像カブリなどの画像弊害が生じやすい。
【0004】
トナーへの電荷付与方法には、現像剤担持体に接するように設けられた規制部材と現像剤担持体間にトナーを通過させる方法や、キャリア粒子との混合による方法がある。ここで、現像部においてもトナーへ電荷を与えることができれば、規制部や混合部でトナーへの電荷付与が不足した場合にも、画像カブリなどの画像問題を抑制することができる。特許文献1では、アクリル樹脂を表面層に設けた感光ドラムを用いて、現像ニップ内でトナーを摩擦帯電させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-078881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1において、現像部におけるトナーへの電荷付与はトナーの転がりによるものである。特許文献1においては現像剤担持体と感光ドラムの周速差を大きくすることによりトナーの転動を促進することが開示されている。しかし、トナーの転動を促進させるその他の条件については明確になっておらず、安定して現像部におけるトナーへの電荷付与ができない恐れがあった。
【0007】
本発明の目的は、トナー帯電不足による画像不良の発生を抑制することができる画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
現像剤を担持し、前記像担持体に接触して前記現像剤を供給して前記静電潜像を現像する現像剤担持体と、
を備え、
前記現像剤は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に備えられた凸部と、を有するトナー粒子を含有し、
走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察によって得られた画像において、前記トナー母粒子の表面の周に沿った線を描き、前記周に沿った線を基準に変換した水平画像において、
前記トナー母粒子の表面の周が形成する線上で前記凸部が存在する部分における前記
周に沿った線の長さを凸幅Wとし、
前記凸幅Wの法線方向において前記凸部の最大長を凸最大長Dとし、
前記凸最大長Dを形成する線分における前記凸部の頂点から前記周に沿った線までの長さを凸高さHとし、
前記凸最大長Dと前記凸高さHが同じであって前記凸高さHが20nm以上である前記凸部を凸部Yとしたとき、
前記凸部Yにおける凸幅Wの個数基準平均が40nm以上200nm以下であり、
前記走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察に基づく前記水平画像の幅を周囲長Lとし、前記凸部Yの前記凸幅Wの合計をΣWとしたとき、ΣW/Lが0.5以上であり、
前記像担持体は表面層に複数の凸部である像担持体凸部を有し、
前記像担持体凸部のうち高さが10nm以上のものを凸部CAとし、
前記像担持体の前記表面層を上面視したとき、前記凸部CAの重心間距離の平均値が、150nm以上500nm以下であり、かつ、前記現像剤の前記トナー粒子の表面の前記凸部Yの前記凸幅Wの個数基準平均が、前記像担持体の凸部CAの平均重心間距離よりも小さい
ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
表面に静電潜像が形成される像担持体と、
現像剤を担持し、前記像担持体に接触して前記現像剤を供給して前記静電潜像を現像する現像剤担持体と、
を備え、
前記現像剤は、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に備えられた凸部と、を有するトナー粒子を含有し、
走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察によって得られた画像において、前記トナー母粒子の表面の周に沿った線を描き、前記周に沿った線を基準に変換した水平画像において、
前記トナー母粒子の表面の周が形成する線上で前記凸部が存在する部分における前記周に沿った線の長さを凸幅Wとし、
前記凸幅Wの法線方向において前記凸部の最大長を凸最大長Dとし、
前記凸最大長Dを形成する線分における前記凸部の頂点から前記周に沿った線までの長さを凸高さHとし、
前記凸最大長Dと前記凸高さHが同じであって前記凸高さHが20nm以上である前記凸部を凸部Yとしたとき、
前記凸部Yにおける凸幅Wの個数基準平均が40nm以上200nm以下であり、
前記走査透過型電子顕微鏡(STEM)による前記トナー粒子の断面観察に基づく前記水平画像の幅を周囲長Lとし、前記凸部Yの前記凸幅Wの合計をΣWとしたとき、ΣW/Lが0.5以上であり、
前記像担持体は表面層に複数の凸部である像担持体凸部を有し、
前記像担持体凸部のうち高さが10nm以上のものを凸部CAとし、
前記像担持体の前記表面層を上面視したとき、前記凸部CAの重心間距離の平均値が、150nm以上500nm以下であり、かつ、前記現像剤の前記トナー母粒子の表面の前記凸部Yの前記凸幅Wの個数基準平均が、前記像担持体の凸部CAの平均重心間距離よりも小さい
ことを特徴とするプロセスカートリッジである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、トナー帯電不足による画像不良の発生を抑制することができる画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明における画像形成装置の断面の概略図
本発明におけるプロセスカートリッジの断面の概略図
本発明における感光ドラムの層構成を示す概略図
本発明における感光ドラムを上面視した様子を示す概略図
本発明における現像部の転動促進効果を表す概略図
本発明における感光ドラム表面の凸高さを表す概略図
本発明における感光ドラム表面凸CA部の重心間距離を表す概略図
本発明における現像剤(トナー)のTEM画像を表す模式図
現像剤の表面凸部における凸形状を説明する模式図
本発明における現像剤のTEM画像から凸部Yの形状を得る概略図
本発明における現像部の転動促進効果を表す別の概略図
現像剤表面凸の粗さ曲線から粗さ要素長さRsm_tを求める概略図
実施例8における各部材の位置関係を示す図
本発明における画像形成装置の機能構成を示すブロック図
粒子の個数基準での粒度分布
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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