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公開番号2024080066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022192956
出願日2022-12-01
発明の名称水位予測装置、降水量推定装置、及び、水位予測方法
出願人公立大学法人公立諏訪東京理科大学,NECネッツエスアイ株式会社
代理人めぶき弁理士法人,個人
主分類G06Q 50/26 20240101AFI20240606BHJP(計算;計数)
要約【課題】小規模河川の水位変化を精度よく予測する水位予測装置、降水量推定装置及び水位予測方法を提供する。
【解決手段】予測降水量X、地形情報G及び予測地点における河川水位Wを使って河川の予測地点における未来の予測水位Hを予測する水位予測装置11であって、予測降水量Xに地形情報Gを適用して、降水が予測地点に流れ込む流域における流域予測降水量Xrを抽出する流域抽出部5と、複数の状態変数Sにより内部状態が定まる第1の河川モデル4と、予測地点における河川水位Wを得する水位取得部21と、河川水位Wを用いて予測地点に流れ込む降水量を推定する推定降水量演算部3と、を含む。第1の河川モデル4は、推定降水量演算部3の演算結果に応じて、予測水位Hを算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
予測される未来における降水量である予測降水量、地形情報、及び、予測地点における河川水位を使って河川の前記予測地点における未来の予測水位を予測する水位予測装置であって、
前記予測降水量に前記地形情報を適用して、降水が前記予測地点に流れ込む流域における流域予測降水量を抽出する流域抽出部と、
複数の状態変数により内部状態が定まる第1の河川モデルと、
前記予測地点における前記河川水位を取得する水位取得部と、
前記河川水位を用いて前記予測地点に流れ込む流域推定降水量を推定する推定降水量演算部と、を含み、
前記第1の河川モデルは、前記推定降水量演算部の演算結果に応じて前記予測水位を算出することを特徴とする水位予測装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記推定降水量演算部は、前記流域推定降水量からモデル水位を出力する第2の河川モデルと、前記河川水位と前記モデル水位との差分を計算して差分水位を演算する差分演算手段と、を含み、
前記差分水位が0に近づくように前記第2の河川モデルの演算を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の水位予測装置。
【請求項3】
前記水位取得部は、複数の水位計測手段と水位フィルタとを含み、
前記水位フィルタは、前記複数の水位計測手段で取得した河川の水位情報の中から、異常値を示す水位情報を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の水位予測装置。
【請求項4】
複数の前記推定降水量演算部と複数の前記第1の河川モデルとを含み、
複数の前記予測水位を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の水位予測装置。
【請求項5】
前記流域推定降水量と前記流域予測降水量とを切り替える切り替えスイッチを含み、
前記流域推定降水量と前記流域予測降水量とを切り替えながら、前記第1の河川モデルに入力することを特徴とする請求項1又は2に記載の水位予測装置。
【請求項6】
水位予測地点における河川水位を取得し、前記河川水位の計測地点流域に降った流域推定降水量を出力する降水量推定装置であって、
前記流域推定降水量からモデル水位を出力する第2の河川モデルと、
前記河川水位と前記モデル水位との差分を計算して差分水位を演算する差分演算手段と、を備え、
前記積算手段は、前記差分水位が0に近づくように前記第2の河川モデルの演算を繰り返すこと、を特徴とする降水量推定装置。
【請求項7】
予測降水量、地形情報及び河川水位を使って河川の予測地点における未来の予測水位を予測する水位予測方法であって、
前記予測降水量に前記地形情報を適用して、降水が前記予測地点に流れ込む流域における流域予測降水量を抽出する流域予測降水量抽出工程と、
前記予測地点における前記河川水位を取得する河川水位取得工程と、
前記河川水位から前記予測地点に流れ込む流域推定降水量を推定する流域推定降水量推定工程と、
前記流域予測降水量と前記流域推定降水量を使って前記予測水位を算出する予測水位算出工程と、を備えることを特徴とする水位予測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水位予測装置、降水量推定装置、及び、水位予測方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
降水等による河川の水位上昇による水害や土砂災害を軽減するために、河川水位予測が多くの研究機関や企業で開発されている。これらの多くは大規模河川(一級・二級河川)を対象としていて、山岳地帯や山麓の市街地を流れている小規模河川の水位予測はほとんど行われていない。
【0003】
しかし小規模河川の流域にも居住地があり、水害が被害をもたらすことに変わりはない。例えば2021年8月と9月に長野県諏訪地域を襲った2回の土石流は、いずれも川幅1m未満の小さな流れから発生した。8月の土石流では3名の尊い人命が奪われ、9月の土石流では60棟以上の家屋が被害を受けた。このような状況から、山岳地帯やその麓を流れている小規模河川の水位予測を行い、確度の高い避難情報を出すことが求められている。
【0004】
気象庁により、雨雲レーダで計測された降水量と2時間先までの予測降水量が全国を250mのメッシュに区分けして提供されている。これは高解像度ナウキャストと呼ばれている。また国土交通省のインターネットサーバからは、100mのメッシュで全国の地形情報が入手できる。そこでこれらの情報(降水量と地形情報)を使って、小規模河川の水位を予測する方法が考えられる。
【0005】
小規模河川の水位を予測する方法として、例えば非特許文献1には、降雨流出氾濫(RRI)モデルを使った中小河川の水位予測について論じられている。降水レーダ等を基に算出した解析雨量(1kmメッシュ単位の降水量)をRRIモデルに適用して水位予測を行うものである。また特許文献1には、降水レーダの情報に流出解析モデルを適用することにより中小河川の水位予測を行う手法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
柿沼太貴、他8名、「中小河川を対象とした洪水時におけるリアルタイム水位予測システムの開発に向けた研究」、河川技術論文集、第27巻、2021年6月,p.105-110
【特許文献】
【0007】
特開2019-045290号公報
【0008】
これら先行文献で水位予測の入力として使われる降水レーダは上空(2000m付近)の雨雲の様子を捉えて降水量を算出するものである。そのため低高度の雨雲や局所的な豪雨等は捕捉できないことがある。また、風が強い場合、雨は斜めに降ってくるので、地上で観測される降水は位置ずれが生じる。解析雨量ではそれらを補正しているが、それでも局所的豪雨が捕捉できないことがある。モデルに入力する降水量が正しくないと、モデルの計算結果(予測水位)も不正確になるという課題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような状況に鑑みて、本発明は小規模河川の水位変化を精度良く予測する水位予測装置、降水量推定装置及び水位予測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の水位予測装置は、予測される未来における降水量である予測降水量、地形情報、及び、予測地点における河川水位を使って河川の前記予測地点における未来の予測水位を予測する水位予測装置であって、前記予測降水量に前記地形情報を適用して、降水が前記予測地点に流れ込む流域における流域予測降水量を抽出する流域抽出部と、複数の状態変数により内部状態が定まる第1の河川モデルと、前記予測地点における前記河川水位を取得する水位取得部と、前記河川水位を用いて前記予測地点に流れ込む流域推定降水量を推定する推定降水量演算部と、を含み、前記第1の河川モデルは、前記推定降水量演算部の演算結果に応じて前記予測水位を算出することを特徴とする
(【0011】以降は省略されています)

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