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公開番号
2024079697
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-11
出願番号
2024033590,2020568717
出願日
2024-03-06,2019-06-11
発明の名称
骨の疾患の治療に用いるためのトランスフェリン受容体2のアンタゴニスト及びアゴニスト
出願人
カイマブ・リミテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20240604BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】本発明は、一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び治療で使用されるタンパク質、融合タンパク質、並びにヌクレオチド配列及びベクター、並びに一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び治療で使用される医薬組成物を提供する。
【解決手段】骨疾患、鉄代謝異常又は造血性異常の治療に使用されるトランスフェリン受容体2阻害剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
対象ヒト若しくは対象動物の骨疾患又は症状を治療若しくは予防する方法で使用されるトランスフェリン受容体2(Tfr2)アンタゴニスト又はアゴニストであって、当該方法が、当該アンタゴニスト又はアゴニストを対象動物に投与して当該対象動物においてTfr2と拮抗させる工程を含む、前記アンタゴニスト又はアゴニスト。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
方法が、
(i)骨細胞のTfr2と拮抗させることによって、当該細胞においてp38 MAPキナーゼ経路シグナリングを阻害する工程;
(ii)対象動物においてTfr2と拮抗させることによって、骨細胞においてWnt発現をアップレギュレートする工程;
(iii)骨細胞のTfr2と拮抗させることによって、当該細胞においてスクレロスチン、Dkk1及び/又はアクチビンA活性又は発現を阻害する工程;又は
(iv)骨細胞のTfr2と拮抗させることによって、当該細胞においてPhex、Dmp1、Dkk1及び/又はSostの発現を阻害する工程、
を含む、請求項1に記載のアンタゴニスト。
【請求項3】
方法が、対象動物においてTfr2のBMPとの結合を阻害する工程を含む、請求項1又は2のいずれかに記載のアンタゴニスト。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載のアンタゴニストであって、
(i)疾患又は症状が骨粗しょう症であるか;
(ii)方法が、(a)骨体積の増加、(b)骨密度の増加、(c)小柱数(Tb.N)の増加、(d)小柱の太さ(Tb.Th)の増加、(e)小柱間隔(Tb.Sp)の減少、(f)骨無機質密度の増加、(g)骨微細石灰化密度の増加、(h)骨質量の増加、及び(i)骨強度の増加、の1つ以上を生じるか;
(iii)方法が対象動物において骨形成を増加させるための方法であるか;
(iv)方法が対象動物において骨再吸収を減少させるための方法であるか;
(v)方法が対象動物において骨芽細胞(又はその骨形成活性)を増加させるための方法であるか;
(vi)方法が対象動物において破骨細胞(又はその骨再吸収活性)を減少させるための方法であるか;
(vii)方法が対象動物において骨代謝回転を増加させるための方法であるか;
(viii)方法が対象動物においてプロコラーゲンI型N-末端ペプチド(P1NP)を増加させるための方法であるか;
(ix)方法が対象動物においてI型コラーゲンのC-末端テロペプチド(CTX)を増加させるための方法であるか;又は
(x)方法が対象動物において骨細胞を増加させるための方法である、前記アンタゴニスト。
【請求項5】
方法が、スクレロスチン、Dkk1又はアクチビンAアンタゴニストを対象動物に投与する工程を含む、請求項1から4のいずれかに記載のアンタゴニスト。
【請求項6】
方法が、(i)骨細胞のTfr2をアゴナイズすることによって、当該細胞でp38 MAPキナーゼ経路シグナリングを刺激する工程;(ii)骨細胞のTfr2をアゴナイズすることによって、当該細胞でWnt発現ダウンレギュレートする工程;又は(iii)骨細胞のTfr2をアゴナイズすることによって、当該細胞でスクレロスチン活性又は発現を刺激する工程、を含む、請求項1に記載のアゴニスト。
【請求項7】
方法がTfr2のBMP結合を促進する工程を含む、請求項1又は6に記載のアゴニスト。
【請求項8】
BMPがBMP2、4、6及び7の1つ以上である、請求項7に記載のアゴニスト。
【請求項9】
方法が、スクレロスチン、Dkk1又はアクチビンAアゴニストを対象動物に投与する工程を含む、請求項1及び6から8のいずれか1項に記載のアゴニスト。
【請求項10】
対象ヒト若しくは対象動物の疾患又は症状を治療若しくは予防する方法で使用される骨形成タンパク質(BMP)結合因子であって、前記方法が対象動物にBMP結合因子を投与する工程を含み、当該因子がBMPとの結合について可溶性Tfr2-ECDと競合し、当該疾患又は症状が前記BMPによって媒介される、前記骨形成タンパク質結合因子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は硬化性疾患の診断、治療又は予防に関する。本発明はまた、骨疾患、鉄代謝異常及び造血異常の治療で使用されるトランスフェリン受容体2阻害剤に関する。
続きを表示(約 22,000 文字)
【背景技術】
【0002】
トランスフェリン受容体2(Tfr2)は主として肝臓で発現される。市販の抗Tfr2抗体は利用可能である。例えば、1B1(MyBioSource, MBS833691)、3C5(Abnova, H00007036-M01)、CY-TFR(Abnova, MAB6780)及びB-6(Santa Cruz Biorechnology, sc376278)、353816(R&D Systems, MAB3120)及び9F8 1C11(Santa Cruz Biotechnology, sc32271)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第一の構成では、本発明は、一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び/又は治療で使用されるタンパク質、融合タンパク質、ヌクレオチド配列及びベクター、並びに、一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び/又は治療で使用される医薬組成物に関する。
第二の構成では、本発明は、骨疾患、鉄代謝異常、及び造血異常の治療で使用されるトランスフェリン受容体2阻害剤に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって本発明は以下を提供する:
一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び/又は治療で使用される、配列番号:1の配列と少なくとも70、75、80、85、90、95、96、97、98又は99%同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質又はそのフラグメント。
一次性又は二次性硬化性疾患の診断及び/又は治療で使用される、配列番号:1又は配列番号:2の配列を含むタンパク質。
骨疾患、鉄代謝異常及び/又は造血異常の治療で使用されるトランスフェリン受容体2阻害剤。
【図面の簡単な説明】
【0005】
骨形成におけるBMPの影響(1)を示す模式図(左側)。BMPはBMP受容体(BMPR-I(2)又はBMPR-II(3))と結合し、骨芽細胞遺伝子の発現(9)によって骨形成(10)を活性化するシグナリングカスケードを始動する(Smadタンパク質(6)及びMAPキナーゼ(7)のリン酸化(8))。BMP(1)のTfr2α(4)との結合を示す模式図(中央)。骨形成(10)における本発明のタンパク質の影響を示す模式図(右側)。本発明のタンパク質(5)はBMP(1)と結合し、その結果としてBMP受容体(BMPR-I(2)又はBMPR-II(3))との結合は生じず、骨形成は活性化されない。
BMPと本発明のタンパク質との結合のSPR測定を示す。図2Aは、BMP-2、BMP-4、BMP-6及びBMP-7とTfr2-ECDとの結合を示す。
BMPと本発明のタンパク質との結合のSPR測定を示す。図2Bは、BMPR-II及びBMPR-IAの結合レベルと比較した、BMP-2、BMP-4、BMP-6及びBMP-7対Tfr2-ECDのモル質量に基づく結合レベルの定量を示す。
BMP-2競合ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)を模式的に示す:BMP(1)(特にBMP-2)と補足抗体(11)との結合及び検出抗体(12)とBMP-2との結合によるシグナル(左側)。本発明のタンパク質(5)又はBMPR-I(2)とBMP-2との結合によるシグナル減少、その結果として補足抗体(11)と検出抗体(12)との結合は生じない(右側)。
BMP-2競合ELISA:本発明のタンパク質又はBMP-1の濃度のBMP検出抗体に対する影響(BMP-2濃度は無変化のままである)。
本発明のタンパク質(特にTfr2-ECD)を用いBMP-2の結合によるマウス(C57BL/6マウス)のHOの抑制を示す。図4Aは、μCT(微細断層撮影法)により骨体積を決定することによって石灰化を示す。図4Aは、BMP-2を適用するとき及びBMP-2をTfr2-ECDと一緒に適用するときの骨形成のCTスキャンを示す。
本発明のタンパク質(特にTfr2-ECD)を用いBMP-2の結合によるマウス(C57BL/6マウス)のHOの抑制を示す。図4Bは、μCT(微細断層撮影法)により骨体積を決定することによって石灰化を示す。図4Bは骨体積の定量を示す。PBSを陰性コントロールとして用いる。BMPを適用するとき、2週間後の骨体積の増加は明瞭である。Tfr2-ECDと一緒にBMP-2を適用するとき、参照としてのBMP-2と比較して、有意な骨形成の減少が示される(平均値±標準偏差;n=3-6/グループ;PBS(コントロール)と対比して
***
p<0.001)。
種々の小柱骨の体積を示すグラフである。
種々の皮質骨の厚さを示すグラフである。
種々の骨の品質を示すグラフである。
種々の骨の形成を示すグラフである。
種々の骨の再吸収を示すグラフである。
Trf2欠損は高い骨質量をもたらす
。(a-l)10週齢雄のWT又はTfr2
-/-
マウスの骨及び血清骨代謝回転マーカーをμCT、組織学及びELISAを用いて分析した。(a)WT又はTfr2
-/-
マウスの遠位大腿骨及び第四椎体の3D再構築並びに骨体積/総体積(BV/TV)の定量。大腿骨、n=5/グループ;椎体、n=4/グループ。全てのサブパネルのデータは平均±SDとして提示され、有意性は
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001と定義される。両側t-検定が統計分析に用いられた。
Trf2欠損は高い骨質量をもたらす
。(a-l)10週齢雄のWT又はTfr2
-/-
マウスの骨及び血清骨代謝回転マーカーをμCT、組織学及びELISAを用いて分析した。(b)大腿骨中軸における皮質骨無機質密度(BMD)。N=4/グループ。(c-d)脊椎の小柱数(Tb.N)、小柱の太さ(Tb.Th)、及び小柱間隔(Tb.Sp)の定量。N=4/グループ。全てのサブパネルのデータは平均±SDとして提示され、有意性は
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001と定義される。両側t-検定が統計分析に用いられた。
Trf2欠損は高い骨質量をもたらす
。(a-l)10週齢雄のWT又はTfr2
-/-
マウスの骨及び血清骨代謝回転マーカーをμCT、組織学及びELISAを用いて分析した。(e)脊椎の小柱数(Tb.N)、小柱の太さ(Tb.Th)、及び小柱間隔(Tb.Sp)の定量。N=4/グループ。(f)三点曲げによって評価された大腿骨軸における最大力。(WT、n=6;Tfr2
-/-
、n=7)。(g)WT及びTfr2
-/-
マウスの第三椎体のカルセイン二重染色を示す代表的組織学切片。バーは100μmを示す。これらの実験は4回繰返され同様な結果が得られた。全てのサブパネルのデータは平均±SDとして提示され、有意性は
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001と定義される。(e-f)両側t-検定が統計分析に用いられた。
Trf2欠損は高い骨質量をもたらす
。(a-l)10週齢雄のWT又はTfr2
-/-
マウスの骨及び血清骨代謝回転マーカーをμCT、組織学及びELISAを用いて分析した。(h)骨形成速度/骨表面(BFR/BS)の定量。(WT、n=4;Tfr2
-/-
、n=5)。(i)骨形成のマーカーとしての血清P1NPの定量。(WT、n=4;Tfr2
-/-
、n=5)。(j)WT及びTfr2
-/-
マウスの第四椎体の桃色で染色された破骨細胞を示す代表的な酒石酸耐性酸性ホスファターゼ組織学切片。バーは100μmを示す。これらの実験は4回実施され同様な結果が得られた。全てのサブパネルのデータは平均±SDとして提示され、有意性は
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001と定義される。(h-i)両側t-検定が統計分析に用いられた。
Trf2欠損は高い骨質量をもたらす
。(a-l)10週齢雄のWT又はTfr2
-/-
マウスの骨及び血清骨代謝回転マーカーをμCT、組織学及びELISAを用いて分析した。(k)破骨細胞数/骨周囲長(N.Oc/B.Pm)の定量。(WT、n=4;Tfr2
-/-
、n=5)。(l)骨再吸収のマーカーとしての血清CTXの定量。(WT、n=4;Tfr2
-/-
、n=5)。(k-l)両側t-検定が統計分析に用いられた。(m)12週齢の擬似手術(SHAM)又は卵巣摘出(OVX)WT及びTfr2
-/-
マウスの大腿骨のμCT分析。(WT Sham、n=6‐10;WT OVX、n=9;Tfr2
-/-
Sham、n=5;Tfr2
-/-
OVX、n=10)。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのサブパネルのデータは平均±SDとして提示され、有意性は
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001と定義される。
Tfr2
-/-
マウスの高い骨質量は鉄過負荷及びTfr2の肝機能に左右されない
。(a、c)雄WT及びTfr2
-/-
マウスに鉄を含まない精製飼料(-Fe)を離乳から10週齢まで与えた。コントロールマウスには飼料1kg当たり0.2gの鉄を含む標準飼料(+Fe)を与えた。肝臓鉄含有量は測光を用い乾燥組織で決定した。(平均±SD;n=10/グループ)。(c)骨体積/総体積(BV/TV)はμCTを用いて評価した。(平均±SD;WT +Fe、n=9;WT -Fe、Tfr2
-/-
+Fe及びTfr2
-/-
-Fe、n=8/グループ)。(b、d)10週齢雌WT及びTfr2
-/-
マウスに250mg/kgのデフェロキサミン(DFO)又はPBSのi.p.注射を3週間毎日投与した。13週齢で、マウスを犠牲にし、(b)肝臓鉄含有量及び(d)BV/TVを測定した。(n=3-5/グループ)。(a-d)ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2
-/-
マウスの高い骨質量は鉄過負荷及びTfr2の肝機能に左右されない
。(e)Tfr2ノックイン(KI)マウス(Tfr2βアイソフォームを欠く)の模式図。10週齢雄Tfr2 KIマウス及びコントロールマウスのBV/TV及び肝臓鉄含有量。(BV/TV、WT n=11、KI n=15;肝臓鉄、WT n=8、KI n=7)。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2
-/-
マウスの高い骨質量は鉄過負荷及びTfr2の肝機能に左右されない
。(f)Tfr2 KIバックグラウンドにある肝特異的Tfr2αノックアウト(LCKO)マウスのTfr2セットアップの模式図。10週齢雄LCKO及びWTマウスのBV/TV及び肝臓鉄含量(n=8/グループ)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。(a)WTマウスの椎骨におけるTfr2の免疫組織化学分析。3つのうちから1つの代表的な画像が示される。矢印は多核破骨細胞及び骨芽細胞/骨細胞におけるTfr2発現を示す(骨芽細胞:黒色矢印、骨細胞:橙色矢印)。スケールバーは20μmである。(b、e)WT細胞の破骨細胞(b)及び骨芽細胞(e)分化時のTfr2 mRNA発現(n=4)。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。(d)WTマウスの椎骨におけるTfr2の免疫組織化学分析。3つのうちから1つの代表的な画像が示される。矢印は多核破骨細胞及び骨芽細胞/骨細胞におけるTfr2発現を示す(骨芽細胞:黒色矢印、骨細胞:橙色矢印)。スケールバーは20μmである。(c、f)成熟破骨細胞(c)及び未成熟骨芽細胞(f)におけるTfr2の免疫蛍光染色。スケールバーは20μmである。これらの染色は2回繰返され、同様な結果が得られた。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。(b、e)WT細胞の破骨細胞(b)及び骨芽細胞(e)分化時のTfr2 mRNA発現(n=4)。(c、f)成熟破骨細胞(c)及び未成熟骨芽細胞(f)におけるTfr2の免疫蛍光染色。スケールバーは20μmである。これらの染色は2回繰返され、同様な結果が得られた。(g)WTマウスの7日目の骨芽細胞タンパク質溶解物の細胞内部分の画分。3つのうちから1つの代表的なブロットが示される。CP:細胞質、M:膜、Nuc:核画分、Cx-43:コネクシン-43。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。(h)骨髄を、12週齢雄WT又はTfr2
-/-
マウスから致死的放射線照射9週齢雄WT又はTfr2
-/-
レシピエント(recip)マウスに移植した。16週間後に、骨体積/総体積(BV/TV)をμCTを用いて測定した(L4、WT-WT n=11、Tfr2
-/-
-WT n=11、Tfr2
-/-
-Tfr2
-/-
n=7、WT-Tfr2
-/-
n=9;大腿骨、WT-WT n=12、Tfr2
-/-
-WT n=10、Tfr2
-/-
-Tfr2
-/-
n=8、WT-Tfr2
-/-
n=10)。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。(i)10週齢雄cre陽性及びcre陰性Trf2
f/f
;Lysm-Cre並びにTrf2
f/f
;Ctsk-Creマウスの第四腰椎のBV/TV。(Trf2
f/f
;Lysm-Cre、Cre- n=16、Cre+ n=9;CtskCre、Cre- n=8、Cre+ n=12)。(i)両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。10週齢雄cre陽性及びcre陰性の同腹仔コントロールTfr2
f/f
;Osx-Creマウスの骨分析。(j)BV/TV(L4、Cre- n=18、Cre+ n=12;大腿骨、Cre- n=18、Cre+ n=13)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。10週齢雄cre陽性及びcre陰性の同腹仔コントロールTfr2
f/f
;Osx-Creマウスの骨分析。(k)小柱数(Tb.N)及び小柱間隔(Tb.Sp)(TbN、Cre- n=18、Cre+ n=13;Tb.Sp、Cre- n=19、Cre+ n=12)。(l)P1NPの血清レベル。(n=6/グループ)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
骨原性細胞のTfr2欠損は骨質量を増加させる
。(l)P1NPの血清レベル。(n=6/グループ)。(m)腰椎で決定した石灰化表面/骨表面(MS/BS)、石灰化速度(MAR)、及び骨形成速度/骨表面(BFR/BS)。(MS/BS、Cre- n=11、Cre+ n=10;MAR、Cre- n=9、Cre+ n=6;BFR、Cre- n=10、Cre+ n=6)。(n)腰椎で分析した破骨細胞表面/骨表面(Oc.S/BS)。(Cre- n=7、Cre+ n=6)。(o)血清CTXレベル(n=6/グループ)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(a)WT及びTfr2
-/-
マウスの7日目骨芽細胞の次世代配列決定を用いて認定された最も増加及び減少する上位25遺伝子(n=4/遺伝子型)。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(b)Trf2
f/f
;Osx-Creマウス及び同腹仔コントロールの7日目分化骨芽細胞におけるDkk1及びSostの遺伝子発現。β-アクチンに対して正規化。(n=4/グループ)。(c)WT及びTfr2
-/-
マウスのDickkopf-1及びスクレロスチンの血清濃度。(スクレロスチン、WT n=13、Tfr2
-/-
n=10;Dickkopf、WT n=15、Tfr2
-/-
n=14)。(d)WT及びTfr2
-/-
マウスの大腿骨切片におけるβ-カテニン及びアキシン-2の免疫組織化学分析。スケールバーは20μmである。細胞はそれらの染色強度にしたがって定量された(陰性(*で表示)、弱(#)、強(§記号))。(n=9/グループ)。(b)両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される(パーセンテージを示す(d)を除く)。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(e)Tfr2
-/-
マウスのex vivo分化骨芽細胞(7日目)の活性化Smad及びMAPKシグナリングの状態の分析(WT骨芽細胞に対して正規化)。リン酸化タンパク質をそれらの非リン酸化対応物に対して正規化した。β-カテニンの発現はβ-アクチンに対して正規化された。定量は、別個の5ウェスタンブロット実験のデンシトメトリーの結果である。点線はWTレベルを表す。(Smad1/5/8 n=4;pERK、pp38及びβ-カテニンn=3)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される(パーセンテージを示す(d)を除く)。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。WT及びTfr2
-/-
マウスのex vivo分化骨芽細胞を50ng/mLのBMP-2で0-20-40分処理した。タンパク質を抽出した後、シグナリングタンパク質のリン酸化をウェスタンブロットを用いて分析した(f)。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。WT及びTfr2
-/-
マウスのex vivo分化骨芽細胞を50ng/mLのBMP-2で0-20-40分処理した。(g)グラフは4つの別個の実験の定量を示す。(n=4/グループ)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される(パーセンテージを示す(d)を除く)。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(h)50ng/mLのBMP-4又はBMP-6で刺激してから20分後のWT及びTfr2
-/-
骨芽細胞におけるSmad1/5、ERK、及びp38の誘発。点線はWTレベルを表す。(n=3/グループ)。両側t-検定が統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される(パーセンテージを示す(d)を除く)。
*
p<0.05、
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p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損における高い骨質量はSOST過剰発現又はMAPKシグナリングの再活性化によってレスキューされる
。(a)WT又はTfr2
-/-
骨芽細胞を7日間分化させ、50ng/mLのBMP又はTGF-β1で48時間刺激した。Sost mRNA発現をqPCRを用いて決定した。(n=4)。両側t-検定を統計分析に用いた。(b)7日目のWT又はTfr2
-/-
骨芽細胞に空pcDNA3.1ベクター(CO)又はTfr2遺伝子を含むpcDNA3.1ベクター(Tfr2-OE)をトランスフェクトした。細胞を50ng/mLのBMP-2又はPBSで処理した。48時間後、SostのmRNA発現をqPCRで決定した(n=3)。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損における高い骨質量はSOST過剰発現又はMAPKシグナリングの再活性化によってレスキューされる
。(c)SOSTトランスジーンの1つの対立遺伝子(SOST
+/tg
)又は対立遺伝子を含まない(SOST
+/+
)10週齢雌Tfr2
-/-
又はWTマウスの骨体積/総体積(BV/TV)(WT/Sost
+/+
n=6、WT Sost
+/tg
n=4、Tfr2
-/-
Sost
+/+
n=8、Tfr2
-/-
Sost
+/tg
n=5)及び(d)骨形成速度/骨表面(BFR/BS)(WT/Sost
+/+
n=5、WT Sost
+/tg
n=3、Tfr2
-/-
Sost
+/+
n=7、Tfr2
-/-
Sost
+/tg
n=6)。(b-d)ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。(e)アニソマイシン処理(100nM)の24時間後のWT又はTfr2
-/-
マウスのex vivo分化骨芽細胞におけるSost mRNA発現。(n=3/グループ)。一元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損における高い骨質量はSOST過剰発現又はMAPKシグナリングの再活性化によってレスキューされる
。(f-h)10週齢雄WT又はTfr2
-/-
マウスを5mg/kgのアニソマイシンで3週間処理した。示されているものは、(f)スクレロスチンの血清レベル(WT/PBS n=5、WT/Anison=4、Tfr2
-/-
/PBS n=4、Tfr2
-/-
/Aniso n=5)、(g)骨芽細胞数/骨周囲長(N.Ob/B.Pm)(n=6/グループ)、及び(h)第四腰椎のBV/TV(n=5/グループ)。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損における高い骨質量はSOST過剰発現又はMAPKシグナリングの再活性化によってレスキューされる
。(i―j)7日目のWT及びTfr2
-/-
骨芽細胞のERK(pCMV6-Mapk1)及びp38α(pCMV6Mapk14)の過剰発現。Sost発現は48時間後に分析し、β-アクチンに対して正規化した(n=3)。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
*
p<0.05、
**
p<0.01、
***
p<0.001。
Tfr2欠損における高い骨質量はSOST過剰発現又はMAPKシグナリングの再活性化によってレスキューされる
。(k)骨芽細胞におけるTfr2作用の模式図:Tfr2はBMPに結合し、BMP/MAPKシグナリングを直接活性化するか(1.)、又はBMPRとの結合を介してそれらを活性化して(2.)、Sost及びDkk1の転写を誘発する。分泌されたスクレロスチンはWntアンタゴニストとして機能し、骨形成を阻害し骨質量を減少させる。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(a-b)センサーチップに固定されたTfr2-ECD及び分析物として1mg/mLのホロトランスフェリン(ホロ-Tf)、種々のBMPリガンド(50nM)、又はBMP受容体(200nM)を用いた表面プラズモン共鳴(SPR)。全ての実験を別個に3回実施した。(a)分子量に対して正規化した結合レベルの定量。(BMP-2 n=6、BMP-4、6、7、BMPR-II及びBMPR-IA n=4/グループ、ホロ-Tf n=3)。(b)ホロ-Tf及び/又はBMP-2の種々の濃度の結合応答。(n=3、ホロ-Tf単独に対しては
###
p<0.001;BMP-2単独に対しては
***
p<0.001)。(b)一元配置ANOVAが統計分析に用いられた。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(c)競合BMP-2サンドイッチELISAを実施して、Tfr2-ECD(又は陽性コントロールとしてBMPR-IA)とBMP-2との結合を試験した。Tfr2-ECD及びBMPR-IAの濃度を増加させながらBMP-2の所定濃度(1,500pg/mL)を用いた。アッセイの原理を右の模式図に示す。(n=4)。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(d)SPR分析。BMP-2を単独で、又はBMPR-IAの濃度を増加させながら一緒に注入した。結合応答はBMP-2単独と対比される。(n=4、BMPR-IA単独に対しては
###
p<0.001;BMP-2単独に対しては
***
p<0.001)。一元配置ANOVAが統計分析に用いられた。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(e)μCTによる定量から2週間後の12週齢雌WT及びTfr2
-/-
マウスのHO(脛骨の骨体積無し)。右に代表的な画像が示される。(WT PBS n=5、WT Tfr2-ECD n=3、Tfr2
-/-
PBS n=4、Tfr2
-/-
Tfr2-ECD n=4;
*
p<0.05;対応するPBSコントロールに対しては
***
p<0.001;WTに対しては
###
p<0.001)。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(f)μCTによる定量から2週間後の12週齢雌WTマウスのHO(脛骨の骨体積無し)。(PBS n=12、局所Tfr2-ECD n=6、全身Tfr2-ECD n=8、Pal n=11;PBSコントロールに対しては
*
p<0.05)。全てのデータは平均±SDとして提示される。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。12週齢雌WTマウスの外傷誘発HOモデル。μCTを用いた評価から3週間後のHO。(n=6/グループ;PBSコントロールに対しては
*
p<0.05、
***
p<0.001)。一元配置ANOVAが統計分析に用いられた。全てのデータは平均±SDとして提示される。
Tfr2はBMPリガンドと結合して異所性石灰化(HO)を阻止する
。(h)HOの処理におけるTfr2-ECDの作用態様の模式図。左:HOは過活動BMPシグナリングによって誘発され、骨芽細胞遺伝子の誘発及び骨形成をもたらす。右:Tfr2-ECDはBMPを中和し、それらのBMPシグナリング活性化を防ぐ。したがって、骨芽細胞性骨形成が阻害される。
Tfr2欠損は鉄過負荷を生じる
。(a)トランスフェリン飽和(n=4/グループ)。(b)鉄及び(c)フェリチンが、10週齢雄Tfr2
-/-
及びWTマウスの血清で測定された。鉄、n=4/グループ;フェリチン、n=5/グループ。平均±SD;
*
p<0.05、
***
p<0.001。両側t検定が統計分析に用いられた。
Tfr2欠損は鉄過負荷を生じる
。(d)肝臓の鉄含有量は測光を用い乾燥組織で測定した(n=4/グループ)。(e)皮質骨の鉄含有量は原子吸光分光法を用いて決定した(n=6/グループ)。平均±SD;
*
p<0.05、
***
p<0.001。両側t検定が統計分析に用いられた。
骨質量は鉄過負荷モデルで減少する
。骨体積/総体積を、10週齢雄トランスジェニック及びWTマウスの第四椎体でμCTを用いて測定した。(a)Hfe
-/-
マウス(n=5/グループ)、(b)Slc40a1
C326S
マウス(機能不全のヘプシジン-結合ドメインを有する)(n=5/グループ)、及び(c)鉄富裕飼料を8週間与えられたWTマウス。(CO n=4、鉄富裕飼料n=5)。(a-c)平均±SD;
*
p<0.05、
***
p<0.001。両側t検定が統計分析に用いられた。
Tfr2欠損は雄及び雌の種々の年齢にわたって骨体積に影響する
。(a)骨体積/総体積(BV/TV)を10週齢雄並びに雌WT及びTfr2
-/-
マウスでμCTを用い評価した(雌、WT n=6、Tfr2
-/-
n=5;雄、WT+Tfr2
-/-
n=5/グループ)。(b)BV/TVを雄WT及びTfr2
-/-
マウスで10週齢、6ヶ月齢及び12ヶ月齢で分析した(10週齢、n=4/グループ;6ヶ月齢、n=4/グループ;12ヶ月齢、WT n=6、Tfr2
-/-
n=5)。平均±SD;
*
p<0.05、
**
p<0.01。両側t検定が統計分析に用いられた。
Tfr2欠損は雄及び雌の種々の年齢にわたって骨体積に影響する
。(c)12週齢雄WT及びTfr2
-/-
マウスの第四腰椎の擬似着色qBSE-SEM画像であり、問題の小柱骨領域は白四角として示されている。グレースケールピクセル分布は、方法で示されたハロゲン添加ジメタクリレート標準物に対比して0から256レベルに引き伸ばされた。グレースケール画像は8つの等間隔に分割され、各々は異なる色で表示されてデジタル画像の視覚的提示を補助する。これらの擬似着色画像では、低石灰化密度は黄色で高密度は灰色である。グラフは微小石灰化密度の相対度数及び累積度数を示し、グラフでは、グレースケールピクセル分布は8つの等しいサイズの着色ビンの各々に対して示される。骨微小石灰化密度の累積度数分布は、コルモゴロフ-スミルノフ検定を用いて比較された。(平均;WT n=4、Tfr2
-/-
n=5;
*
p<0.05)。バーは200imである。
Tfr2欠損は雄及び雌の種々の年齢にわたって骨体積に影響する
。種々の齢の雄及び雌WT及びTfr2
-/-
マウスの血清P1NP及びCTXレベル。(P1NP雌、WT n=10、Tfr2
-/-
n=9;雄10週齢、WT n=4、Tfr2
-/-
n=5;雄12ヶ月齢、WT n=6、Tfr2
-/-
n=5)。平均±SD;
*
p<0.05、
**
p<0.01。両側t検定が統計分析に用いられた。
骨組織におけるTfr2の発現
。(a)WTマウスから単離された多様な器官におけるTfr2a mRNA発現(平均±SD;n=3)。(b)12週齢Tfr2
-/-
マウスの骨におけるTfr2の免疫組織化学分析。3つのうちの代表的な1つの画像が示される。スケールバーは100μmである。(c)12週齢Tfr2
-/-
マウスに由来する骨芽細胞におけるTfr2の免疫蛍光。4つのうちの代表的な1つの画像が示される。スケールバーは20μmである。
骨細胞特異的Tfr2欠損マウスにおける骨体積及び鉄の取り扱い
。雄10週齢Tfr2
f/f
;Lysm-cre及びTfr2
f/f
;Ctsk-creマウス並びにそれらの同腹仔コントロールの大腿骨体積/総体積(BV/TV)。(Tfr2
f/f
;Lysm-cre、Cre- n=17、Cre+ n=9;Tfr2
f/f
;Ctsk-cre、Cre- n=8、Cre+ n=12)。(b-c)鉄含有量を以下の10週齢雄の肝臓で測定した:Tfr2f/f;Ctsk-cre(Cre- n=7、Cre+ n=6)及びTfr2
f/f
;Osx-creマウス並びにそれらの同腹仔コントロール(n=4/グループ)。平均±SD;
*
p<0.05。両側t検定が統計分析に用いられた。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(a)WT及びTfr2
-/-
マウスの骨髄に由来する7日間分化骨芽細胞で次世代配列決定を実施した(n=4/グループ)。Tfr2
-/-
骨芽細胞で過少提示される(ダウンレギュレーション、カットオフ:-1.5(log2))又は過大提示される(アップレギュレーション、カットオフ:+1.0(log2))、生物学的プロセス、分子機能及び細胞成分についての遺伝子腫瘍学分析。DESeq2に実装されたワルド検定を統計分析に用いた。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。遺伝子セットエンリッチメント解析をブロードインスティチュートGSEAソフトウェアを用いて実施した。エンリッチメント図表はWntシグナリング及び骨芽細胞分化について示される(n=4/グループ)。
Tfr2欠損におけるBMPシグナリング及びWnt阻害因子のダウンレギュレーション
。(c)Tfr2
-/-
マウスから単離した種々の骨芽細胞セットにおいてqPCRを用い、WTマウスに対して正規化した、制御される遺伝子の検証。遺伝子をβ-アクチン及びGAPDHに対して正規化した(平均±SD;n=4/グループ;
*
p<0.05;
**
p<0.01;
***
p<0.001)。両側t検定を統計分析に用いた。(d)WT及びTfr2
-/-
マウスからのex vivo分化骨芽細胞を、50ng/mLのBMP-4又はBMP-6で0-20-40分処理した。タンパク質抽出後、シグナリングタンパク質のリン酸化をウェスタンブロットを用いて分析した。4つの実験のうちの1つを示す。
Tfr2及びアニソマイシン処理によるSost発現の調節
。(a)7日目の分化WT又はTfr2
-/-
骨芽細胞に空pcDNA3.1ベクター(CO)又はTfr2α遺伝子を含むpcDNA3.1ベクター(Tfr2-OE)をトランスフェクトした。48時間後、Tfr2aのmRNA発現をqPCRで決定した(n=3)。(b)10週齢雌WTマウス及び1つのトランスジェニックSOST対立遺伝子を含むか(SOST
+/tg
)又は含まない(SOST
+/+
)Tfr2
-/-
マウスの骨芽細胞表面/骨表面(Oc.S/BS)(WT Sost
+/+
n=5、WT Sost
+/tg
n=3、Tfr2
-/-
Sost
+/+
n=9、Tfr2
-/-
Sost
+/tg
n=5)。(c-f)7日目の分化WT又はTfr2
-/-
骨芽細胞のSmad1(pCMV6-Smad1)及びSmad4(pCMV6-Smad4)の過剰発現。Sost、Mapk1、及びMapk14発現を48時間後に分析し、β-アクチンに対して正規化した(n=3)。(a-f、h)平均±SD;
*
p<0.05;
**
p<0.01;
***
p<0.001。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。
Tfr2及びアニソマイシン処理によるSost発現の調節
。(c-f)7日目の分化WT又はTfr2
-/-
骨芽細胞のSmad1(pCMV6-Smad1)及びSmad4(pCMV6-Smad4)の過剰発現。Sost、Mapk1、及びMapk14発現を48時間後に分析し、β-アクチンに対して正規化した(n=3)。(g)WT又はTfr2マウスから骨芽細胞を単離し、アニソマイシン(100nM)で20分刺激した。ウェスタンブロット分析を用いて、ERK(pERK)及びp38(pp38)シグナリングの活性化を評価した。3つの別個の実験のうち1つの代表的なブロットを示す。(h)5mg/kgアニソマイシンで3週間処理した雄の10週齢WT及びTfr2
-/-
マウスの骨芽細胞表面/骨表面(Oc.S/BS)(n=5/グループ)。(a-f、h)平均±SD;
*
p<0.05;
**
p<0.01;
***
p<0.001。ボンフェローニ事後検定を伴う二元配置ANOVAが統計分析に用いられた。
Tfr2-ECDはBMPと結合する
。Tfr2-ECD溶出液でのTrf2のSDS-PAGE及びウェスタンブロットのクマシー染色。レーン1はカラムの洗浄液を表し、一方、2-6はTfr2-ECDの最初のカラム溶出画分を示す。(b)濃度50nMにおけるBMPの固定Tfr2-ECDに対する代表的センソグラム。(a+b)これらの実験を3回繰返し同様な結果が得られた。(c)高塩濃度の泳動緩衝液(500mMのNaCl)でのTfr2-ECDと固定BMP-2、4及び6との結合。実験を2回繰返した。
Tfr2-ECDはBMPと結合する
。(d-e)センサーチップ表面固定BMP-2又はBMP-4及びチップ上を流れる多様な濃度のTfr2を用いるTfr2-BMP-2及びTfr2-BMP-4結合のSPRにより決定された安定状態の親和性。この実験は2回繰返された。
Tfr2-ECDはBMPと結合する
。(f)Tfr2-ECDとのホロ-トランスフェリン(ホロ-Tf)結合のセンソグラム。濃度を増加させながらホロ-Tfを連続的に中間再生無しにチップ上を流した。この実験は2回繰返された。
Tfr2-ECDはBMPと結合する
。(g-h)連続結合実験。最初にBMPを注入するか又はホロ-Tfを注入し、続いてホロ-Tf又はBMP-2を注入した(n=3;平均±SD)。(i)固定Tfr2-ECDに対するBMPR-IA、BMPR-II及びホロ-Tfの代表的センソグラム。(g-i)これらの実験を3回繰返し、同様な結果が得られた。
Tfr2-ECDはBMPと結合する
。(i)固定Tfr2-ECDに対するBMPR-IA、BMPR-II及びホロ-Tfの代表的センソグラム。(g-i)これらの実験を3回繰返し、同様な結果が得られた。(j)BMPR-IAとHuH7ヘパトーマ細胞過剰発現Tfr2の共免疫沈降(Co-IP)。BMPR-IAとLDLRとの共免疫沈降を陰性コントロールとして用いた。Tfr2とBMPR-IAとの共免疫沈降をBMP-2の存在下及び非存在下で実施した。3つのうち1つの実験を示す。
Tfr2-ECDは異所性骨化を阻止する
。WT及びTfr2
-/-
マウスの前脛骨筋に2.5μgのBMP-2を注射することによって、異所性骨化を誘発した。いくつかの実験では、Tfr2-ECDを追加してBMP-2と等濃度で注射した。2週間後、HE染色(骨化は矢印で示される)を用いて、当該筋肉の骨化を評価した。グループに付き1つの代表的画像を示す(n=3-6/グループ)。スケールバーは200μmである。これらの実験を2回繰返し、同様な結果が得られた。
Tfr2-ECDは異所性骨化を阻止する
。WT及びTfr2
-/-
マウスの前脛骨筋に2.5μgのBMP-2を注射することによって、異所性骨化を誘発した。いくつかの実験では、Tfr2-ECDを追加してBMP-2と等濃度で注射した。2週間後、フォン・コッサ/ファン・ギーソン染色(黒色領域は骨化を示す)を用いて、当該筋肉の骨化を評価した。グループに付き1つの代表的画像を示す(n=3-6/グループ)。スケールバーは200μmである。これらの実験を2回繰返し、同様な結果が得られた。
Tfr2-ECDは異所性骨化を阻止する
。(c-d)WTマウスの前脛骨筋に2.5μgのBMP-2を注射することによって、異所性骨化を誘発した。マウスをPBS(1日おきにi.p.注射)、パロバロテン(最初の5日間経口的に100μg/マウス、続いて残りの実験について50μg/マウス)、又はTfr2-CED(最初の10日間10mg/kg BW i.p.、続いて残りの期間5mg/kg BW)のいずれかでマウスを毎日処理した。8日後、筋肉の軟骨生成をサフラニンO染色を用いて評価した。軟骨細胞(矢印で示される)の数及びサフラニンO陽性面積の定量(平均±SD、PBS n=5、Tfr2-ECD n=4、Pal n=6;
*
p<0.05、
***
p<0.001)。
Tfr2-ECDは異所性骨化を阻止する
。(c-d)WTマウスの前脛骨筋に2.5μgのBMP-2を注射することによって、異所性骨化を誘発した。マウスをPBS(1日おきにi.p.注射)、パロバロテン(最初の5日間経口的に100μg/マウス、続いて残りの実験について50μg/マウス)、又はTfr2-CED(最初の10日間10mg/kg BW i.p.、続いて残りの期間5mg/kg BW)のいずれかでマウスを毎日処理した。8日後、筋肉の軟骨生成をサフラニンO染色を用いて評価した。代表的画像。スケールバーは100μmである。これらの実験を2回繰返し、同様な結果が得られた。
【発明を実施するための形態】
【0006】
特段の規定がなければ、学術用語及び技術用語は、当業者が通常理解する意味と同じ意味を有する。さらにまた、文脈が特段に必要としないかぎり、単数用語は複数性を含み、複数用語は単数性を含む。単数用語“a”、“an”、及び“the”は、文脈が明らかにそうでないことを指示しないかぎり複数の対応語を含む。同様に、“又は(or)”という語は、文脈が明らかにそうでないことを指示しないかぎり“及び(and)”を含む。本明細書に記載するものと類似又は等価の方法及び材料を本開示の実施又は試験で用いることができるが、適切な方法及び材料を下記に記載する。略語“e.g.(例えば)”はラテン語のexempli gratiaに由来し、非限定的な例を示すために本明細書で用いられる。したがって、略語“e.g.”は“for example(例えば)”という用語と同義である。
本明細書及び特許請求の範囲で、“about(約)”という用語は、例えば、本開示の実施態様の記載に用いられる組成物の成分の量、濃度、体積、プロセス温度、プロセス時間、収量、流速、圧力、及び同様な値、並びのその範囲を修正するために用いられる。“約”という用語は、例えば、典型的な測定手順及び化合物、組成物、濃縮物又は使用処方物の製造に用いられる取扱い手順により;これら手順における不注意な誤りにより;当該方法の実施に用いられる出発材料又は成分の製造、供給源又は純度の相違、及び同様な近似概念により生じ得る数値量の変動を指す。“約”という用語はまた、特定の初期濃度を持つ処方物又は混合物のエージングにより相違する量、及び特定の初期濃度を持つ処方物又は混合物の混合又はプロセッシングにより相違する量を包含する。“約”という用語によって修飾される場合、本明細書に添付される特許請求の範囲はこれらの量と等価のものを含む。
【0007】
本明細書で用いられるように、“投与する”又は“投与”は、身体外に存在する物質(例えば本明細書で提供される抗Tfr2抗体)を患者に注射するか、または、例えば粘膜、皮内、静脈内、筋肉内デリバリー、及び/又は本明細書に記載の若しくは当業界で公知の他のいずれかの物理的デリバリー方法又は別の態様で物理的にデリバーする行為を指す。疾患又はその症候が処置されているとき、当該物質の投与は、典型的には当該疾患又はその症候の開始後に生じる。疾患又はその症候が予防されているとき、当該物質の投与は、典型的には当該疾患又はその症候の開始前に生じる。
【0008】
“抗体”、“免疫グロブリン”又は“Ig”という用語は本明細書では互換的に用いることができ、標的(例えばタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質、又は前述の組合せ)を認識し、さらに免疫グロブリン分子の可変領域内の少なくとも1つの抗原認識部位を通して結合する免疫グロブリン分子を意味する。本明細書で用いられるように、“抗体”という用語は、無傷のポリクローナル抗体、無傷のモノクローナル抗体、抗体フラグメント(例えばFab、Fab’、F(ab’)
2
、及びFvフラグメント)、単鎖Fv(scFv)変異体、マルチ特異性抗体(例えば二重特異性抗体(二重結合性抗体を含む))、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗体の抗原決定部分を含む融合タンパク質、及び抗原認識部位を含む任意の他の改変免疫グロブリン分子を、抗体が所望の生物学的活性を示す限り包含する。“抗体”という用語はまた、4つのポリペプチド鎖(2つの軽(L)鎖及び2つの重(H)鎖)で構成される、約150kDaの分子量をもつYの形状の糖タンパク質を指すことができる。ギリシャ文字アルファ(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)、及びミュー(μ)によって示される4つのタイプの哺乳動物Ig重鎖アイソタイプが存在する。重鎖のタイプは抗体のクラスを規定する(すなわちそれぞれIgA、IgD、IgE、IgG及びIgM)。γ及びαクラスはさらにまた、定常ドメイン配列及び機能の相違を基準にしてサブクラスに分割される(例えばIgG1、hIgG2、mIgG2A、mIgG2B、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)。哺乳動物では、2つのタイプの免疫グロブリン軽鎖(λ及びκ)が存在する。抗体の“可変領域”又は“可変ドメイン”は、抗体の重鎖又は軽鎖のアミノ末端ドメインを指す。重鎖及び軽鎖の可変ドメインは、それぞれ“V
H
”及び“V
L
”と呼ばれることがある。これらのドメインは概ね(同じクラスの他の抗体と対比して)抗体の最可変部分であり、抗原結合部位を含む。抗体の例は、重鎖単独(すなわちH2)抗体であり、この抗体は重鎖のダイマー(5’-VH(任意選択的に、ヒンジ)-CH2-CH3-3’)を含み、軽鎖を欠いている。
【0009】
本明細書に記載すれる抗体は、オリゴクローナル、ポリクローナル、モノクローナル(完全長モノクローナル抗体を含む)、ラクダ化、キメラ、CDR移植、マルチ特異性、二重特異性(二重結合性抗体を含む)、触媒性、キメラ、ヒト化、完全ヒト、抗イディオタイプ抗体でよく、可溶形又は結合形の標識可能な抗体とともに、そのフラグメント、変種又は誘導体で、単独又は公知の技術によって提供される他のアミノ酸配列と組み合わされたものを含む。抗体は任意の種に由来し得る。本明細書に記載する抗体は裸であっても、又は他の分子(例えば毒素、放射性同位元素など)と複合体化されてもよい。
“抗原結合部位”、“抗原結合ドメイン”、“抗原結合領域”、“抗原結合フラグメント”及び同様な用語は、抗原と相互作用し抗原に対するその特異性及び親和性を結合因子に付与するアミノ酸残基(例えば相補性決定領域(CDR))を含む抗体の部分を指す。抗原結合領域は、任意の動物種、例えばげっ歯類(例えばウサギ、ラット又はハムスター)及びヒトに由来し得る。好ましくは、抗原結合領域はヒト起原であろう。
【0010】
本明細書に記載する抗原結合フラグメントには以下が含まれ得る:単鎖Fv(scFv)、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、ドメイン抗体、Fvフラグメント、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、F(ab’)
2
フラグメント、所望の生物学的活性を示す抗体フラグメント、ジスルフィド安定化可変領域(dsFv)、ダイマー性可変領域(ジアボディ)、抗イディオタイプ(抗Id)抗体(例えば抗体に対する抗Id抗体を含む)、イントラボディ、線状抗体、単鎖抗体分子、並びに抗体フラグメント及び上記のいずれかのエピトープ結合フラグメントから形成されるマルチ特異性抗体。特に、本明細書に記載する抗体及び抗体フラグメントは、免疫グロブリン分子及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活性なフラグメント(すなわち抗原結合部位を含む分子)を含むことができる。酵素(パパイン)による抗体の消化は、2つの同一の抗原結合フラグメント(“Fab”フラグメントとしてもまた知られる)及び“FC”フラグメント(抗原結合活性を持たないが結晶化能力を有する)を生じる。本明細書で用いられるとき、“Fab”は、1つの定常ドメイン並びに重鎖及び軽鎖の各々の1つの可変ドメインを含む抗体のフラグメントを指す。本明細書の“Fc領域”という用語は、免疫グロブリン重鎖のC-末端領域を定義するために用いられる(自然のままのFc領域配列及び変種Fc領域を含む)。“Fcフラグメント”は、ジスルフィドによって一緒に保持される両方のH鎖のC-末端部分を指す。抗体のエフェクター機能はFc領域の配列によって決定される。Fc領域はまた、ある種の細胞タイプで見出されるFc受容体(FcR)によって認識される。酵素(ペプシン)による抗体の消化は、F(ab’)
2
フラグメントを生じ、前記フラグメントでは、抗体分子の2本のアームは結合したままで2つの抗原結合部位を含む。F(ab’)
2
フラグメントは抗原を架橋する能力を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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