TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024076234
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2022187709
出願日2022-11-24
発明の名称冷凍機、制御装置、制御方法、及びプログラム
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F25B 9/06 20060101AFI20240529BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】簡便な機器構成で膨張タービンの断熱効率の低下を回避しやすくする。
【解決手段】冷凍機10は、ターボ式の圧縮機20と、膨張タービン30と、圧縮機20の出口22と膨張タービン30の入口31とを接続する第1冷媒ライン11と、膨張タービン30の出口32と圧縮機20の入口21とを接続する第2冷媒ライン12と、第1冷媒ライン11と第2冷媒ライン12との間で冷媒13の熱交換を行う主熱交換器40と、第1冷媒ライン11の主熱交換器40の下流における冷媒13と外部の流体14との間の熱交換を行う副熱交換器50と、少なくとも第1冷媒ライン11及び第2冷媒ライン12に取り付けられたセンサ群60と、流体14を冷却する能力の目標に応じて圧縮機20の回転数を調整するとともに、圧縮機20の回転数とセンサ群60から得られたセンサ値とに応じて膨張タービン30の回転数を調整する制御装置70とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、
前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、
前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、
前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、
前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、
前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器と、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御装置と
を備える冷凍機。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記センサ値として、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値とを少なくとも取得し、取得した測定値と、前記圧縮機の回転数と前記圧縮機の入口及び出口の圧力比との組合せごとに、前記冷媒の圧力及び温度がそれぞれ基準圧力及び基準温度であるときの体積流量を定義する特性データとを参照して、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出することで、前記膨張タービンの回転数を調整する請求項1に記載の冷凍機。
【請求項3】
前記制御装置は、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値と、前記特性データとを参照して、前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出するとともに、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値と、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とを参照して、前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出し、N=(2πr√Q)/(H
0.75
)なる式で表される比速度Nが基準範囲内になるrを前記膨張タービンの回転数の設定値として算出する請求項2に記載の冷凍機。
【請求項4】
前記制御装置は、前記センサ値として、前記圧縮機の入口の圧力の測定値と、前記圧縮機の出口の圧力の測定値とを更に取得し、前記圧縮機の入口の圧力の測定値及び前記圧縮機の出口の圧力の測定値の比と前記圧縮機の回転数との組合せに対応付けて前記特性データで定義されている体積流量をQ

、前記基準圧力をP

、前記基準温度をT

、前記膨張タービンの出口の圧力及び温度の測定値をそれぞれP

及びT

としたとき、Q=(Q





)/(T



)なる式に則って前記膨張タービンの出口の体積流量Qを算出する請求項3に記載の冷凍機。
【請求項5】
前記制御装置は、前記膨張タービンの入口の圧力及び温度の測定値から前記膨張タービンの入口のエンタルピーh
in_r
及びエントロピーを推定し、推定したエントロピーと、前記膨張タービンの出口の圧力又は温度の測定値とから前記膨張タービンの出口の理論エンタルピーh
out_i
を算出し、H=h
in_r
-h
out_i
なる式に則って前記膨張タービンの理論断熱ヘッドHを算出する請求項3に記載の冷凍機。
【請求項6】
前記基準範囲は、0.6以上0.7以下である請求項3に記載の冷凍機。
【請求項7】
前記制御装置は、前記圧縮機の回転数の変動を検知するか、又は前記圧縮機の回転数の変動から一定時間が経過すると、前記膨張タービンの回転数の設定値を算出する請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の冷凍機。
【請求項8】
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御装置であって、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行う通信部と、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から前記通信部を介して得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御部と
を備える制御装置。
【請求項9】
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御する制御方法であって、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整し、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群からセンサ値を取得し、
前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御方法。
【請求項10】
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器とを含む冷媒サイクルを制御するプログラムであって、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と通信を行うコンピュータに、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整する処理とともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する処理を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍機、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、膨張タービンのインペラ入口に設けたノズル翼を外部のアクチュエータにより機械的に稼働させることでノズルの流路面積を変える方法が開示されている。特許文献2には、バイパス弁の開閉により膨張タービンの運転温度を変える方法が開示されている。特許文献3には、超電導電力機器の冷却に使用される冷凍機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-137101号公報
特開2018-066511号公報
特開2022-109068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、冷凍機の冷凍能力は、圧縮機の回転数又は系内の圧力を変更することで調整される。膨張タービンの回転数は、常時定格回転数で運転される。しかしながら、膨張タービンは、運転定格点の流量及び圧力において断熱効率が最大となるよう設計されており、設計点を外れた流量及び圧力条件下では断熱効率が低下する。断熱効率は、膨張タービンでの発生寒冷量に影響する。そのため、断熱効率が悪化すると冷凍能力が低下するとともに、COPも低下し、冷凍機全体の効率が悪化する原因となる。「COP」は、coefficient of performance(成績係数)の略語である。
【0005】
熱負荷の変動により圧縮機の回転数が変わったとき、膨張タービンの体積流量を変化させることにより、膨張タービンの断熱効率を低下させず、冷凍機を効率よく運転することが考えられる。
【0006】
膨張タービンの体積流量を変化させる方法としては、特許文献1に開示されているように、ノズルの流路面積を変えることが考えられる。しかしながら、この方法では、可動部を設けた部品を搭載することにより内部構造が複雑となり、故障リスク及びメンテナンス頻度の上昇を招くおそれがある。そのため、例えば、インフラ機能の一部として使用される超電導電力機器の冷却用途には適さない。
【0007】
膨張タービンの体積流量を変化させる方法としては、特許文献2に開示されているように、膨張タービンの運転温度を変えることも考えられる。しかしながら、この方法では、流路を切り替えるための低温自動弁が複数必要となり、故障リスク及びコスト上昇を招くおそれがある。そのため、より簡便な構成が望まれる。
【0008】
本開示の目的は、簡便な機器構成で膨張タービンの断熱効率の低下を回避しやすくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の幾つかの態様を以下に示す。
【0010】
[1]
冷媒を圧縮するターボ式の圧縮機と、
前記冷媒を膨張させる膨張タービンと、
前記圧縮機の出口と前記膨張タービンの入口とを接続する第1冷媒ラインと、
前記膨張タービンの出口と前記圧縮機の入口とを接続する第2冷媒ラインと、
前記第1冷媒ラインと前記第2冷媒ラインとの間で前記冷媒の熱交換を行う主熱交換器と、
前記第1冷媒ラインの前記主熱交換器の下流又は前記第2冷媒ラインの前記主熱交換器の上流における前記冷媒と外部の流体との間の熱交換を行う副熱交換器と、
少なくとも前記第1冷媒ライン及び前記第2冷媒ラインに取り付けられたセンサ群と、
前記流体を冷却する能力の目標に応じて前記圧縮機の回転数を調整するとともに、前記圧縮機の回転数と前記センサ群から得られたセンサ値とに応じて前記膨張タービンの回転数を調整する制御装置と
を備える冷凍機。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
冷却ユニット
25日前
大陽日酸株式会社
熱交換器
5か月前
シャープ株式会社
冷却装置
21日前
富士電機株式会社
冷却装置
6か月前
株式会社カンファクト
冷却カバー
6か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
エスペック株式会社
冷凍装置
1か月前
ワコン株式会社
真空保冷容器
1か月前
シャープ株式会社
空気調和機
6か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
2か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
5か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
24日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
6か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
2か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
24日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
24日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
2か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
24日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
18日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
6か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
2か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
2か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
25日前
シャープ株式会社
冷蔵庫
3か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
18日前
株式会社テクノコア
室外機用冷却装置
7か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
3か月前
フクシマガリレイ株式会社
貯蔵庫
2か月前
能美防災株式会社
大空間降温装置
2か月前
アイリスオーヤマ株式会社
冷蔵庫
2か月前
フクシマガリレイ株式会社
貯蔵庫
5か月前
アイリスオーヤマ株式会社
冷蔵庫
2か月前
ホシザキ株式会社
冷却装置
5か月前
星朋商工株式会社
冷蔵庫ロック器具
3か月前
株式会社杉浦
飲料過冷却装置
6か月前
富士電機株式会社
二元冷凍機
6か月前
続きを見る