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公開番号2024072491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183334
出願日2022-11-16
発明の名称シリンダ及び昇降装置
出願人和光工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F15B 15/14 20060101AFI20240521BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】 構造の複雑化、大型化を伴うことなく、簡易かつ安価にストローク調整を行うことが可能なシリンダ及び当該シリンダを用いた昇降装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 シリンダチューブとロッドと前記ロッドに嵌合するスペーサを有するシリンダであって、前記スペーサは、相互に重ね合わせた複数のカラーを有し、前記カラーは、2つの通孔と、前記2つの通孔の対称軸上の位置から前記カラーの外縁に延びる前記対称軸に対して傾斜した切欠通路であって、前記ロッドが移動可能な幅寸法の切欠通路を有し、前記複数のカラーの少なくとも2枚が表裏逆向きであり、前記2つの通孔に通した2本のボルトにより前記複数のカラーの相互間の位置が固定されている、シリンダとした。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダチューブと、ロッドと、前記ロッドに嵌合するスペーサを有するシリンダであって、
前記スペーサは、相互に重ね合わせた複数のカラーを有し、
前記カラーは、2つの通孔と、前記2つの通孔の対称軸上の位置から前記カラーの外縁に延びる前記対称軸に対して傾斜した切欠通路であって、前記ロッドが移動可能な幅寸法の切欠通路を有し、
前記複数のカラーの少なくとも2枚が表裏逆向きであり、
前記2つの通孔に通した2本のボルトにより前記複数のカラーの相互間の位置が固定されている、シリンダ。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記ロッドの先端に設けた係合部材に対して回転不能のナットプレートと、
前記2つの通孔に対応する配置の前記ナットプレート上の2つの固定孔と、
をさらに備え、
前記2本のボルトが前記2つの通孔及び前記2つの固定孔のそれぞれに挿通されている、請求項1のシリンダ。
【請求項3】
請求項1又は2のシリンダと、
第1ベース軸及び第2ベース軸を有するベースと、
第1ワーク軸及び第2ワーク軸を有するワーク部材と、
前記第1ベース軸及び第1ワーク軸に両端が軸支される第1アームと、
前記第2ベース軸及び第2ワーク軸に両端が軸支される第2アームを有し、
前記シリンダの両端が、前記第1、第2ベース軸、前記第1及び第2ワーク軸のうちの対角位置の2軸に軸支されている、昇降装置。
【請求項4】
シリンダのロッドのストローク調整用のスペーサであって、
前記スペーサは、相互に重ね合わせた複数のカラーを有し、
前記カラーは、2つの通孔と、前記2つの通孔の対称軸上の位置から前記カラーの外縁に延びる前記対称軸に対して傾斜した切欠通路であって、前記ロッドが移動可能な幅寸法の切欠通路を有し、
前記複数のカラーの少なくとも2枚の表裏が逆向きであり、
前記2つの通孔に通した2本のボルトにより前記複数のカラーの相互間の位置が固定されている、スペーサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ストローク調整が可能なシリンダ及び当該シリンダを用いる昇降装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
シリンダは、様々な目的、用途の下で様々な環境下で対象物の移動等に使用されるが、目的、用途、環境等に応じて必要なシリンダストローク(ロッドの可動域/以下、単に「ストローク」)は異なっている。一方、シリンダのストロークは、シリンダの規格(構造やサイズ)によって個々に定まっているため、必要とするストロークに応じて複数種類のシリンダが必要となる問題がある。
【0003】
このため、シリンダ組み立ての際にロッド外周にリング状のスペーサを嵌めておくか、使用時に必要に応じてロッド外周に割入のセットカラーを後付けすることでストローク調整が行われる場合があった。しかし、前者の場合はスペーサの付け外しに際してシリンダの分解が必要なために手数が掛かり、後者は架装時でも付け外しは容易である利点はあるが、セットカラーが非常に高額である問題がある。
【0004】
他の手法として、特許文献1は、シリンダチューブ内で進退可能な可動ストッパを内蔵することでストローク調整を可能にしたシリンダを開示するが、特許文献1では、シリンダの構造複雑化、大型化、及び/又は、高コスト化等の問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-176888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、構造の複雑化、大型化を伴うことなく、簡易かつ安価にストローク調整を行うことが可能なシリンダ及び当該シリンダを用いた昇降装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願には、
シリンダチューブとロッドと前記ロッドに嵌合したスペーサを有するシリンダであって、
前記スペーサは、相互に重ね合わせた複数のカラーを有し、
前記カラーは、2つの通孔と、前記2つの通孔の対称軸上の位置から前記カラーの外縁に延びる前記対称軸に対して傾斜した切欠通路であって、前記ロッドが移動可能な幅寸法の切欠通路を有し、
前記複数のカラーの少なくとも2枚が表裏逆向きであり、
前記2つの通孔に通した2本のボルトにより前記複数のカラーの相互間の位置が固定されている、シリンダが開示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の1実施形態に係るシリンダ10を示す。
(a)はシリンダ10のカラー21を示す。(b)は本発明の原理を示す。
本発明の1実施形態の昇降装置30を示す。
昇降装置30の動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の1実施形態のシリンダ10を示す。シリンダ10は、油圧シリンダ、空気圧シリンダ等の流体圧シリンダであり得る。シリンダ10は、シリンダチューブ11と、シリンダチューブ11に対して進退動するロッド12を有する。シリンダ10のストロークは、ロッド12の前進側端位置から後退側端位置の間の距離であるため、同一規格のシリンダ10であればストロークは一定である。図中20は、ストローク調整用のスペーサであり、11a,12aは、後述のベース31や作業アーム34等に設けた支軸に係合するための係合部材である。
【0010】
図2(a)は、スペーサを構成するカラー21を示す。カラー21は、2つの通孔22と、当該通孔22の対称軸S上の位置Cからカラー21の外縁Eに向けて延在する対称軸Sに対して傾斜した切欠通路23を有する。切欠通路23は直線状でよい。図2(a)では、傾斜角度はθで示され、切欠通路23の延在方向はDで示されている。切欠通路23は、ロッド12が切欠通路23の延在方向Dに沿って移動可能な幅寸法(ロッド径と同じかそれよりわずかに大きい幅寸法)を有する。カラー21は、ステンレス等の硬質金属で形成できる。
(【0011】以降は省略されています)

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