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公開番号
2024117182
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023123
出願日
2023-02-17
発明の名称
シリンダ装置
出願人
SMC株式会社
代理人
弁理士法人桐朋
主分類
F15B
15/06 20060101AFI20240822BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約
【課題】製造コストを抑制でき、全長を短くできるシリンダ装置を提供する。
【解決手段】シリンダ装置は、ボディ12に固定されたガイド部材18と、軸方向のみに変位するピストン部材20と、周方向及び軸方向に変位可能なピストンロッド14と、ピストン部材20の変位の一部を周方向の変位に変換する変換機構22と、を備え、変換機構22は、ガイド部材18に設けられたL字状の変位切換溝40と、ピストン部材20に設けられ、軸方向に対して傾斜した螺旋溝52と、ピストンロッド14に支持され、変位切換溝40と螺旋溝52に沿って移動するリンクピン46と、を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
周方向及び軸方向に固定されたガイド部材と、
周方向に固定され軸方向に変位するピストン部材と、
周方向及び軸方向に変位するピストンロッドと、
前記ピストン部材の軸方向の一部の変位を周方向の変位に変換して前記ピストンロッドに伝える変換機構と、を備え、
前記変換機構は、前記ガイド部材と、前記ピストン部材と、前記ピストンロッドとが径方向に重なった部分に設けられており、
さらに、前記変換機構は、
前記ガイド部材と前記ピストン部材のいずれか一方に設けられ、軸方向に延びる軸方向部と周方向に延在する周方向部とがL字状に繋がった変位切換溝と、
前記ガイド部材と前記ピストン部材のいずれか他方に設けられ、前記変位切換溝と径方向に重なって配置され、軸方向に対して傾斜した螺旋溝と、
前記ピストンロッドに支持されて径方向に延び、前記変位切換溝及び前記螺旋溝に挿入されて前記変位切換溝及び前記螺旋溝に沿って移動するリンクピンと、
を有する、シリンダ装置。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
請求項1記載のシリンダ装置であって、前記変位切換溝の前記周方向部の角度範囲の少なくとも一部は前記螺旋溝の角度範囲と重なり、かつ、前記変位切換溝の前記軸方向部の周方向の角度は前記螺旋溝の周方向の角度範囲に含まれる、シリンダ装置。
【請求項3】
請求項2記載のシリンダ装置であって、
前記ガイド部材は、軸方向に延びるガイド孔を有し、
前記ガイド孔は前記ピストンロッド及び前記ピストン部材を収容する、シリンダ装置。
【請求項4】
請求項3記載のシリンダ装置であって、前記ピストン部材は、軸方向に貫通し、前記ピストンロッドが挿通するピストン孔を有する、シリンダ装置。
【請求項5】
請求項4記載のシリンダ装置であって、前記ガイド部材は、前記ガイド孔に前記ピストン部材を押圧可能な第3エア室を有する、シリンダ装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のシリンダ装置であって、
さらに、前記ピストンロッドに連結された増力ピストンを有する、シリンダ装置。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載のシリンダ装置であって、前記ピストン部材は、非円形のピストンを有する、シリンダ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピストンロッドを軸方向と周方向とに変位させるシリンダ装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
工場の自動化ラインにおいて、対象物のクランプにクランプシリンダ(シリンダ装置)が用いられている。このようなシリンダ装置は、ピストンロッドの押出端での旋回動作とピストンロッドの引込端に向けた軸方向の直線動作とを利用して対象物をクランプする。
【0003】
クランプに用いられるシリンダ装置は、ピストンの軸方向の一部の変位を、周方向の変位に変換し、ピストンの軸方向の他の一部の変位を直線変位としてピストンロッドに伝える変換機構を備える。
【0004】
例えば、特許文献1の変換機構は、ピストンロッドに2つの溝を設け、それぞれの溝を摺動する2つのピンで、ピストンロッドとピストンとを連結する構造を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-227223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のシリンダ装置は、変換機構の構造が複雑であり、製造コストが増加するという問題がある。また、ピストンロッドに、2つの溝を軸方向に並べて配置する必要があるため、全長が長くなってしまい、小型化が難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下の開示の一観点は、周方向及び軸方向に固定されたガイド部材と、周方向に固定され軸方向に変位するピストン部材と、周方向及び軸方向に変位するピストンロッドと、前記ピストン部材の軸方向の一部の変位を周方向の変位に変換して前記ピストンロッドに伝える変換機構と、を備え、前記変換機構は、前記ガイド部材と、前記ピストン部材と、前記ピストンロッドとが径方向に重なった部分に設けられており、さらに、前記変換機構は、前記ガイド部材と前記ピストン部材のいずれか一方に設けられ、軸方向に延びる軸方向部と周方向に延在する周方向部とがL字状に繋がった変位切換溝と、前記ガイド部材と前記ピストン部材のいずれか他方に設けられ、前記変位切換溝と径方向に重なって配置され、軸方向に対して傾斜した螺旋溝と、前記ピストンロッドに支持されて径方向に延び、前記変位切換溝及び前記螺旋溝に挿入されて前記変位切換溝及び前記螺旋溝に沿って移動するリンクピンと、を有する、シリンダ装置にある。
【発明の効果】
【0009】
上述のシリンダ装置は、ガイド部材と、ピストン部材と、ピストンロッドとを1本のリンクピンで連結できるため、溝の数及びリンクピンの数を減らすことができ、製造コストを抑制できる。また、上述のシリンダ装置は、複数の溝を径方向に重ねて配置することで、シリンダ装置の全長を短くできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態に係るシリンダ装置の斜視図である。
図2は、図1のシリンダ装置の断面図である。
図3は、図2のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態で示す斜視図である。
図4Aは、図1のシリンダ装置の押出端での、ピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材の配置関係を示す説明図である。図4Bは、横軸にボディの周方向の位置(角度)を取り、縦軸に軸方向の位置を取って、変位切換溝と螺旋溝とリンクピンとの位置関係を示す図である。
図5Aは、図1のシリンダ装置の回転終了位置での断面図であり、図5Bは図5Aの状態における変位切換溝と螺旋溝とリンクピンとの位置関係を示す図である。
図6Aは、図1のシリンダ装置の引込端での断面図であり、図6Bは図6Aの状態における変位切換溝と螺旋溝とリンクピンとの位置関係を示す図である。
図7は、第2実施形態のシリンダ装置の断面図である。
図8は、図7のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態で示す斜視図である。
図9Aは、図7のシリンダ装置の回転終了位置での断面図であり、図9Bは図7のシリンダ装置の引込端での断面図である。
図10Aは、第3実施形態に係るシリンダ装置の斜視図(透視図)であり、図10Bは図10Aのピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材の斜視図である。
図11は、第4実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図12Aは、第5実施形態に係るシリンダ装置の断面図であり、図12Bは図12Aのロッドカバーとピストンロッドとの部分拡大断面図である。
図13は、図12Aのシリンダ装置の回転終了位置での断面図である。
図14Aは、図12Aのシリンダ装置の引込動作を説明する断面図であり、図14Bは図14Aのロッドカバーとピストンロッドとの部分拡大断面図である。
図15Aは、第6実施形態に係るシリンダ装置の断面図であり、図15Bは図15Aのシリンダ装置の回転終了位置での断面図である。
図16は、図15Aのシリンダ装置の引込動作を説明する断面図である。
図17は、第7実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図18は、図17のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態の斜視図である。
図19は、第8実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図20は、図19のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態の斜視図である。
図21は、第9実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図22は、図21のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態の斜視図である。
図23は、第10実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図24は、図23のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態の斜視図である。
図25は、第11実施形態に係るシリンダ装置の断面図である。
図26は、図25のピストンロッド、ピストン部材及びガイド部材を分解した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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