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公開番号2024067968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178425
出願日2022-11-07
発明の名称圧油給排システム
出願人株式会社コスメック
代理人
主分類F15B 11/076 20060101AFI20240510BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】 緊急停止時の状態が維持できる圧力給排システムを提供する。
【解決手段】 油圧シリンダ(10)に圧油を給排する圧力給排システムは、圧油を吐出するポンプ(1)とその圧油を前記油圧シリンダ(10)に対して給排の切り換えする三方弁(2)とを備える。前記ポンプ(10)を駆動させる圧縮エア源(7)と前記ポンプ(10)とを接続する圧縮エアの第1流路(86)の途中部に第1給排弁(4)が設けられる。前記第1流路(86)の途中部から分岐されて前記三方弁(2)に接続される第2流路(87)の途中部に第2圧縮エア給排弁(5)が設けられる。
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
油圧によって軸方向の一方へ移動すると共にバネ(69)によって軸方向の他方に移動するピストン(64)を有する油圧シリンダ(10)に圧油を給排する圧油給排システムにおいて、
圧縮エア源(7)から圧縮エアが供給されることにより圧油を吐出するポンプ(1)と、
前記ポンプ(1)からの圧油を前記油圧シリンダ(10)に給排する流路の途中部に設けられる三方弁(2)であって、前記ポンプ(1)から前記油圧シリンダ(10)に圧油が供給される供給状態と前記油圧シリンダ(10)内から外部に圧油が排出される排出状態とに切り換える三方弁(2)と、
前記圧縮エア源(7)と前記ポンプ(10)とを接続する圧縮エアの第1流路(86)の途中部に設けられる第1圧縮エア給排弁(4)であって、前記圧縮エア源(7)からポンプ(1)へ圧縮エアを供給する流れとポンプ(1)から大気中へ圧縮エアを排出する流れとを切り換える第1圧縮エア給排弁(4)と、
前記第1圧縮エア給排弁(4)と前記ポンプ(10)との間の前記第1流路(86)から分岐されて前記三方弁(2)に接続される第2流路(87)の途中部に設けられる第2圧縮エア給排弁(5)であって、前記第1流路(87)と前記三方弁(2)との間で圧縮エアを給排する流れと前記三方弁(2)から大気中へ圧縮エアを排出する流れとを切り換えることにより前記三方弁(2)を前記供給状態と前記排出状態とに切り換える前記第2圧縮エア給排弁(5)と、を備える、
ことを特徴とする圧油給排システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、油圧シリンダに圧油を給排するシステムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
この種の圧油給排システムの一部を構成する三方弁は、従来では、特許文献1(日本国・特開平3-181682号公報)に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。
その三方弁は、ポンプからの圧油を油圧シリンダに供給する状態と、油圧シリンダの圧油を油タンクに排出する状態とを切換えるように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-181682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術は次の問題がある。
上記の三方弁やエア駆動式の圧油ポンプなどによって構成される油圧給排システムは、所定の圧力に保たれた圧油を油圧シリンダに安定して給排できる点で優れる。その油圧給排システムから圧油を油圧シリンダに給排することにより、油圧シリンダをロック駆動もしくはリリース駆動させる。その油圧シリンダの駆動途中で、その動作を緊急停止させることが望まれることがある。その緊急停止を実現させるために、例えば、油圧給排システムの三方弁と油圧シリンダとを接続する流路の途中に切換え弁を設けることが提案される。この場合、切換え弁によって流路が開放から遮断に切り換えられて、油圧シリンダ内への圧油の供給を停止し、または、油圧シリンダ内からの圧油の排出を停止する。これにより、油圧シリンダを緊急停止させることができる。しかしながら、緊急停止後においても圧油給排システムは、通常通りに運転し続けているので、切換え弁によって遮断された三方弁側の流路内の圧力が時間経過とともに変化していく。このため、緊急停止後に油圧給排システムを再稼働させようとしたときに、油圧シリンダ側の流路内と圧油給排システム側の流路内との間で圧力差が生じていることがある。その圧力差によって油圧シリンダが所望する方向とは逆方向に動き出したり、急加速で動作したりする。そのような油圧シリンダの動作によって、作業者が負傷したり、周辺機器が損傷したりするおそれがあった。
本発明の目的は、緊急停止時の状態が維持できる圧力給排システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明は、例えば、図1から図3に示すように、圧油給排システムを次のように構成した。
その圧油給排システムは、油圧によって軸方向の一方へ移動すると共にバネ69によって軸方向の他方に移動するピストン64を有する油圧シリンダ10に圧油を給排するものである。その圧油給排システムは、ポンプ1と三方弁2と第1圧縮エア給排弁4と第2圧縮エア給排弁5とを備える。そのポンプ1は、圧縮エア源7からの圧縮エアの供給によって駆動されることにより、圧油を吐出する。上記の三方弁2は、前記ポンプ1からの圧油を前記油圧シリンダ10に給排する流路の途中部に設けられる。その三方弁2は、前記ポンプ1から前記油圧シリンダ10に圧油が供給される供給状態と前記油圧シリンダ10内から外部に圧油が排出される排出状態とに切り換える。上記の第1圧縮エア給排弁4は、前記圧縮エア源7と前記ポンプ10とを接続する圧縮エアの第1流路86の途中部に設けられる。その第1圧縮エア給排弁4は、前記圧縮エア源7からポンプ1へ圧縮エアを供給する流れとポンプ1から大気中へ圧縮エアを排出する流れとを切り換える。上記の第2圧縮エア給排弁5は、前記第1圧縮エア給排弁4と前記ポンプ10との間の前記第1流路86から分岐されて前記三方弁2に接続される第2流路87の途中部に設けられる。その第2圧縮エア給排弁5は、前記第1流路87と前記三方弁2との間で圧縮エアを給排する流れと前記三方弁2から大気中へ圧縮エアを排出する流れとを切り換えると共に、その圧縮エアの流れを切り換えることにより前記三方弁2を前記供給状態と前記排出状態とに切り換える。
【0006】
上記の本発明は次の作用効果を奏する。
緊急停止の電気信号によって、又は、作業者による手動によって第1圧縮エア給排弁が操作されて、ポンプから圧縮エアが排出されると共に、三方弁から圧縮エアが排出される。これにより、ポンプからの圧油の供給および三方弁からの圧油の排出が停止される。このため、緊急停止中において、三方弁から油圧シリンダの作動室までの圧油の圧力が緊急停止前の状態に維持される。その結果、緊急停止状態が解除された油圧システムが再稼働するときに、油圧シリンダを誤動作や急加速動作させることなく、緊急停止直前の状態から引き続いて動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の第1実施形態を示し、圧油給排システムの一部断面視した模式図である。
図2は、上記圧油給排システムのポンプを示す断面図である。
図3は、上記圧油給排システムの三方弁を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図1によって説明する。
上記圧油給排システムは、ポンプ1と三方弁2と第1圧縮エア給排弁4と第2圧縮エア給排弁5を備える。
【0009】
上記ポンプ1には、圧縮エア源7からの圧縮エアが圧力レギュレータ8を通って供給される。その圧縮エアの圧力によって駆動されるポンプ1は、油タンク9内の油を油圧シリンダ(圧油給排対象物)10に圧油として供給する。
【0010】
上記ポンプ1は、図2に示すように、次のように構成される。
そのポンプ1のケーシング11の右壁に、圧縮エア供給ポート12が設けられると共に、ケーシング11の上端部にエア排出孔13が設けられる。その圧縮エア供給ポート12に、圧縮エア源7からの圧縮エアが供給される。その圧縮エアが、ケーシング11内に設けられるピストン15を上下方向に往復駆動させた後、エア排出孔13から外部に排出される。
(【0011】以降は省略されています)

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