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公開番号2024093124
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209299
出願日2022-12-27
発明の名称ピストン構造
出願人旭精工株式会社
代理人個人
主分類F15B 15/14 20060101AFI20240702BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】 ピストンの戻しバネを備えるピストン構造でありながら、戻しバネの保持金具の省略を可能とし、これによりピストンストロークの増大、及び部品点数の低減を可能とする。
【解決手段】 シリンダー10と、当該シリンダー10内に両方向に移動可能に配置され、一方の方向に強制駆動されるピストン20と、当該ピストン20の駆動方向側のシリンダー10内に配置されて、当該ピストン20を反駆動方向へ復帰させる戻しバネ30とを備える。前記戻しバネ30として、線材が巻き径を徐々に縮小させながら巻回された円錐バネが、その小径側を前記ピストン20に向けて配置される。当該円錐バネの最大径側の1巻31が外力を受けない状態で、当該1巻31が前記シリンダー10の内周面に形成された周溝11に嵌合することにより、当該戻しバネ30が前記シリンダー10内に保持される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダーと、当該シリンダー内に両方向に移動可能に配置され、一方の方向に強制駆動されるピストンと、当該ピストンの駆動方向側のシリンダー内に配置されて、当該ピストンを反駆動方向へ復帰させる戻しバネとを備えたピストン構造において、
前記戻しバネとして、線材が巻き径を徐々に縮小させながら巻回された円錐バネが、その小径側を前記ピストンに向けて配置され、
当該円錐バネの最大径側の1巻が外力を受けない状態で、当該1巻の外径が前記シリンダーの内径より大とされて、当該1巻が前記シリンダーの内周面に形成された周溝に嵌合することにより、当該戻しバネが前記シリンダー内に保持されることを特徴とするピストン構造。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
請求項1に記載のピストン構造において、
前記円錐バネの最大径側の1巻が外力を受けない状態で、当該1巻の外径が前記周溝の内径より大であることにより、当該戻しバネが前記シリンダー内に弾性的に保持されるピストン構造。
【請求項3】
第1シリンダーと、当該第1シリンダー内に両方向に移動可能に配置され、一方の方向に強制駆動される第1ピストンと、当該第1ピストンの駆動方向側に配置されて、当該第1ピストンを反駆動方向へ復帰させる戻しバネと、当該戻しバネの前記駆動方向側の第1シリンダー内に配置された第2シリンダーと、当該第2シリンダー内に移動可能に配置され、前記第1ピストンと同じ方向に強制駆動される第2ピストンとを備えた2段構造のピストン構造であって、
前記戻しバネとして、線材が巻き径を徐々に縮小させながら巻回された円錐バネが、その小径側を前記第1ピストンに向けて配置され、
当該円錐バネの最大径側の1巻が外力を受けない状態で、当該1巻の外径が前記第1シリンダーの内径より大とされて、当該1巻が前記第1シリンダーの内周面に形成された周溝に嵌合することにより、当該戻しバネが前記第1シリンダー内に保持されることを特徴とするピストン構造。
【請求項4】
請求項3に記載のピストン構造において、
前記円錐バネの最大径側の1巻が外力を受けない状態で、当該1巻の外径が前記周溝の内径より大であることにより、当該戻しバネが前記第1シリンダー内に弾性的に保持されるピストン構造。
【請求項5】
請求項3に記載のピストン構造において、
前記円錐バネの最大径側の1巻が前記周溝に嵌合した状態で、当該1巻の内径が前記第1シリンダーの内径より小とされることにより、前記1巻が前記第2シリンダーのストッパーを兼ねるピストン構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダー内にピストンが両方向に移動可能に配置され、当該ピストンが一方の方向に強制駆動される一方、前記ピストンの駆動方向側のシリンダー内に保持された戻しバネにより前記ピストンが他方の方向に自動復帰する戻しバネ付きのピストン構造に関し、特にその戻しバネが縮小したときのバネ長を小さく抑制でき、且つその戻しバネの固定構造を簡素化できるピストン構造に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
戻しバネを備えた自動復帰式のピストン構造は、各種産業機器用エアシリンダー、ソレノイド等のアクチュエータに広く使用されている(特許文献1)。その構造の一つを図2に示す。
【0003】
図2のピストン構造においては、一端が閉止され、他端が開放されたシリンダー10内にピストン20及び戻しバネ30が重ねて配置されている。そして、ピストン20とシリンダー10の閉止端との間に加圧流体を注入することにより、ピストン20が戻しバネ30の弾性力に抗してシリンダー10の開放端側へ強制駆動される。加圧流体を排出すると、ピストン10が戻しバネ30の弾性力により元の位置に自動復帰する。
【0004】
ここで、戻しバネ30としては、線材が巻き径を徐々に縮小させながら巻回された円錐バネが使用されており、その円錐バネは、シリンダー10内のピストン20と、保持金具90(止め輪91及びリングスペーサ90)との間に、小径側をピストン10に向けて保持されている。
【0005】
このような戻しバネ付きのピストン構造においては、戻しバネ30として円錐バネが使用されているため、戻しバネ30が縮小したとき、特にピストン10がストロークエンドまで移動したときに、そのバネ30の各巻き輪が同一平面上に重なり合う。このため、最大縮小時のバネ長(最小バネ長)が小さく抑制され、その分、ピストンストロークを大きくできる。
【0006】
しかし、そのバネ30をシリンダー10内に保持するための保持用金具90として、止め輪91及びスペーサーリング92が使用されているために、これらの厚み分はピストンストロークが制限されるのを避けることができない。また、止め輪91及びスペーサーリング92の使用による部品点数の増加を避けることもできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5689690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ピストンの駆動方向側のシリンダー内に戻しバネを備える自動復帰構造でありながら、戻しバネの保持金具を省略でき、これによりピストンストロークの増大、及び部品点数の低減を可能とするピストン構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のピストン構造は、シリンダーと、当該シリンダー内に両方向に移動可能に配置され、一方の方向に強制駆動されるピストンと、当該ピストンの駆動方向側のシリンダー内に配置されて、当該ピストンを反駆動方向へ復帰させる戻しバネとを備えたピストン構造において、
前記戻しバネとして、線材が巻き径を徐々に縮小させながら巻回された円錐バネが、その小径側を前記ピストンに向けて配置され、
当該円錐バネの最大径側の1巻が外力を受けない状態で、当該1巻の外径が前記シリンダーの内径より大とされて、当該1巻が前記シリンダーの内周面に形成された周溝に嵌合することにより、当該戻しバネが前記シリンダー内に保持されることを構造上の特徴点とする。
【0010】
かかる構造によると、止め輪やスペーサーリングといった保持金具を使用することなく、当該戻しバネが小径側をピストンに向けてシリンダー内に保持固定される。ピストンは当該戻しバネの弾性力に抗して強制駆動され、復帰時には当該戻しバネの弾性力により元の位置に自動復帰する。戻しバネが縮小するときには、最大径の巻き輪の内側に各巻き輪が順番に嵌まり込み、最終的に同一平面上に重なり合う。その結果、保持金具の厚みに相当する分、ピストンストロークを増大させることができ、ピストンストロークを一定とすれば、その分、シリンダー長を縮小することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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