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公開番号2024067840
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022178206
出願日2022-11-07
発明の名称油圧システム
出願人オークマ株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類F15B 11/08 20060101AFI20240510BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】簡易な構成で第二油圧シリンダの可動範囲を適切に維持できる油圧システムを提供する。
【解決手段】油圧システム10は、第一容積室26および第二容積室28を有する第一油圧シリンダ20と、第三容積室46および第四容積室48を有する第二油圧シリンダ40と、前記第一容積室26と前記第三容積室46とを連通する第一連結配管80aと、前記第二容積室28と前記第四容積室48とを連通する第二連結配管80bと、第二ピストン44を静止させた状態で第一ピストン24を進退させることで、前記第一ピストン24の位置を修正する修正機構と、を備え、前記修正機構は、前記第二ピストン44の移動を規制するブレーキ60と、前記第一連結配管80aと前記第二連結配管80bを連通するバイパス配管82と、前記バイパス配管82を開閉するバルブ84と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一ピストンと、前記第一ピストンの進退に伴い容積変化する第一容積室および第二容積室と、を有する第一油圧シリンダと、
前記第一ピストンに従動する第二ピストンと、前記第二ピストンの進退に伴い容積変化する第三容積室および第四容積室と、を有する第二油圧シリンダと、
前記第一油圧シリンダおよび前記第二油圧シリンダの内部に充填される作動油と、
前記第一容積室と前記第三容積室とを連通する第一連結配管と、前記第二容積室と前記第四容積室とを連通する第二連結配管と、を有し、前記第一ピストンの運動を、前記作動油を介して前記第二ピストンに伝達する伝達機構と、
前記第二ピストンを静止させた状態で前記第一ピストンを進退させることで、前記第一ピストンの位置を修正する修正機構と、
を備え、前記修正機構は、
前記第二ピストンの移動を規制するブレーキと、
前記第一連結配管と前記第二連結配管を連通するバイパス配管と、
前記バイパス配管を開閉するバルブと、
を備えることを特徴とする油圧システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の油圧システムであって、さらに、
前記第一ピストンの位置を第一検出位置として検出する第一位置センサと、
前記第二ピストンの位置を第二検出位置として検出する第二位置センサと、
前記第一検出位置と前記第二検出位置との比較に基づいて、前記第一ピストンの位置の修正の要否を判断するコントローラと、
を備えることを特徴とする油圧システム。
【請求項3】
請求項2に記載の油圧システムであって、
前記第一位置センサは、前記第一ピストンが規定の駆動側基準位置に到達したときに信号を出力する接触式または非接触式のリミットスイッチであり、
前記コントローラは、前記第一ピストンが前記駆動側基準位置に到達したときの第二検出位置に基づいて、前記第一ピストンの位置ズレ量を特定する、
ことを特徴とする油圧システム。
【請求項4】
請求項2に記載の油圧システムであって、
前記コントローラは、前記第一ピストンの位置ズレ量が、規定の基準ズレ量を超えたタイミングで、前記第一ピストンの位置の修正、または、アラームの出力を行う、ことを特徴とする油圧システム。
【請求項5】
請求項2に記載の油圧システムであって、
前記コントローラは、前記第一油圧シリンダまたは前記第二油圧シリンダの動作時間、動作回数および動作距離の少なくとも一つが、規定の基準値を超えたタイミングで、前記第一ピストンの位置の修正、または、アラームの出力を行う、ことを特徴とする油圧システム。
【請求項6】
請求項2に記載の油圧システムであって、
前記第二油圧シリンダは、上位アクチュエータの可動部に組み込まれており、
前記コントローラは、前記可動部の動作指令が停止したタイミングで、前記第一ピストンの位置の修正、または、アラームの出力を行う、ことを特徴とする油圧システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の油圧システムであって、
前記修正機構は、さらに、前記バイパス配管に設けられた絞りを備える、ことを特徴とする油圧システム。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか1項に記載の油圧システムであって、
前記第一油圧シリンダの容積は、前記第二油圧シリンダの容積よりも大きい、ことを特徴とする油圧システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、油圧を用いて位置および力の少なくとも一方を伝達する油圧システムを開示する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来からアクチュエータとして、油圧を用いて位置および力の少なくとも一方を伝達する油圧システムが広く知られている。こうした油圧システムとして、二つの油圧シリンダを有し、一方の油圧シリンダの運動を、他方の油圧シリンダに伝達するシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、マスター側シリンダ(以下「第一油圧シリンダ」と呼ぶ)の容積室を、スレーブ側シリンダ(以下「第二油圧シリンダ」と呼ぶ)の容積室と、チューブで連通した油圧システムが開示されている。この場合、第一油圧シリンダのピストンロッドには、直動機構が連結されている。そして、第一油圧シリンダの運動に伴い、作動油が、チューブを介して、第一油圧シリンダおよび第二油圧シリンダの間で送受される。そして、これにより、第一油圧シリンダの運動が、第二油圧シリンダに伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-325401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のように、二つの油圧シリンダの間で作動油を送受する油圧システムの場合、作動油のリークに起因して、第二油圧シリンダの可動範囲を適切に維持できないおそれがあった。
【0006】
すなわち、特許文献1の構成の場合、第一油圧シリンダのピストン(以下「第一ピストン」と呼ぶ)の後退に伴い、第二油圧シリンダのピストン(以下「第二ピストン」と呼ぶ)が進出する。換言すれば、第一ピストンが、シリンダチューブの基端に到達し、更なる後退ができない場合、第二ピストンの更なる進出も規制される。そのため、通常、第一ピストンがシリンダチューブの基端に到達する前に、第二ピストンが最大進出位置に到達できるように、第二ピストンの位置に対する第一ピストンの位置が予め調整されている。
【0007】
しかし、ピストンの移動に伴い、作動油のリークが生じると、第二ピストンの位置に対する、第一ピストンの位置がズレる。そして、このズレが累積することで、第二ピストンが最大進出位置に到達する前に、第一ピストンがシリンダチューブの基端に到達してしまい、第二ピストンを最大進出位置まで移動できない場合があった。つまり、従来技術では、第二油圧シリンダの可動範囲を適切に維持できないおそれがあった。
【0008】
そこで、本明細書では、簡易な構成で第二油圧シリンダの可動範囲を適切に維持できる油圧システムを開示する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で開示する油圧システムは、第一ピストンと、前記第一ピストンの進退に伴い容積変化する第一容積室および第二容積室と、を有する第一油圧シリンダと、前記第一ピストンに従動する第二ピストンと、前記第二ピストンの進退に伴い容積変化する第三容積室および第四容積室と、を有する第二油圧シリンダと、前記第一油圧シリンダおよび前記第二油圧シリンダの内部に充填される作動油と、前記第一容積室と前記第三容積室とを連通する第一連結配管と、前記第二容積室と前記第四容積室とを連通する第二連結配管と、を有し、前記第一ピストンの運動を、前記作動油を介して前記第二ピストンに伝達する伝達機構と、前記第二ピストンを静止させた状態で前記第一ピストンを進退させることで、前記第一ピストンの位置を修正する修正機構と、を備え、前記修正機構は、前記第二ピストンの移動を規制するブレーキと、前記第一連結配管と前記第二連結配管を連通するバイパス配管と、前記バイパス配管を開閉するバルブと、を備える。
【0010】
この場合、さらに、前記第一ピストンの位置を第一検出位置として検出する第一位置センサと、前記第二ピストンの位置を第二検出位置として検出する第二位置センサと、前記第一検出位置と前記第二検出位置との比較に基づいて、前記第一ピストンの位置の修正の要否を判断するコントローラと、を備えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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