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公開番号2024058075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165213
出願日2022-10-14
発明の名称オニウム塩、化学増幅レジスト組成物及びパターン形成方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C07C 309/12 20060101AFI20240418BHJP(有機化学)
要約【課題】高エネルギー線を用いるフォトリソグラフィーにおいて、溶剤溶解性に優れ、高感度であり、高コントラストで、EL、LWR等のリソグラフィー性能に優れる化学増幅レジスト組成物に使用されるオニウム塩、該オニウム塩を光酸発生剤として含む化学増幅レジスト組成物、及び該化学増幅レジスト組成物を用いるパターン形成方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるオニウム塩。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024058075000210.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">37</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">133</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表されるオニウム塩。
TIFF
2024058075000201.tif
37
133
(式中、n1は、0又は1である。n2は、1~3の整数である。n3は、1~4の整数である。n4は、0~4の整数である。ただし、n1=0のとき、n2+n3+n4≦5であり、n1=1のとき、n2+n3+n4≦7である。n5は、0~4の整数である。

AL
は、隣接する酸素原子と共に形成される酸不安定基である。
I及び-O-R
AL
は、互いに隣接する炭素原子に結合している。

1
は、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基である。

A
及びL
B
は、それぞれ独立に、単結合、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合又はカーバメート結合である。

L
は、単結合又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~40のヒドロカルビレン基である。

1
及びQ
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のフッ素化飽和ヒドロカルビル基である。

3
及びQ
4
は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のフッ素化飽和ヒドロカルビル基である。

+
は、オニウムカチオンである。)
続きを表示(約 3,300 文字)【請求項2】

AL
が、下記式(AL-1)又は(AL-2)で表される基である請求項1記載のオニウム塩。
TIFF
2024058075000202.tif
29
112
(式中、R
2
、R
3
及びR
4
は、それぞれ独立に、炭素数1~12のヒドロカルビル基であり、該ヒドロカルビル基の-CH
2
-の一部が、-O-又は-S-で置換されていてもよく、該ヒドロカルビル基が芳香環を含む場合は、該芳香環の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1~4のアルキル基又はハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1~4のアルコキシ基で置換されていてもよい。また、R
2
及びR
3
が、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、該環の-CH
2
-の一部が、-O-又は-S-で置換されていてもよい。

5
及びR
6
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~10のヒドロカルビル基である。R
7
は、炭素数1~20のヒドロカルビル基であり、該ヒドロカルビル基の-CH
2
-の一部が、-O-又は-S-に置換されていてもよい。また、R
6
とR
7
とが、互いに結合してこれらが結合する炭素原子及びL
C
と共に炭素数3~20の複素環基を形成してもよく、該複素環基の-CH
2
-の一部が、-O-又は-S-に置換されていてもよい。

C
は、-O-又は-S-である。
m1は、0又は1である。m2は、0又は1である。
*は、隣接する-O-との結合手を表す。)
【請求項3】
下記式(1A)で表されるものである請求項1記載のオニウム塩。
TIFF
2024058075000203.tif
37
136
(式中、R
AL
、R
1
、L
A
、L
B
、X
L
、Q
1
、Q
2
、n1~n5及びZ
+
は、前記と同じ。)
【請求項4】
下記式(1B)で表されるものである請求項3記載のオニウム塩。
TIFF
2024058075000204.tif
37
136
(式中、R
AL
、R
1
、L
A
、X
L
、Q
1
、Q
2
、n1~n5及びZ
+
は、前記と同じ。)
【請求項5】

+
が、下記式(cation-1)又は(cation-2)で表されるオニウムカチオンである請求項1記載のオニウム塩。
TIFF
2024058075000205.tif
26
81
(式中、R
ct1
~R
ct5
は、それぞれ独立に、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~30のヒドロカルビル基である。また、R
ct1
及びR
ct2
が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよい。)
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載のオニウム塩からなる光酸発生剤。
【請求項7】
請求項6記載の光酸発生剤を含む化学増幅レジスト組成物。
【請求項8】
下記式(a1)で表される繰り返し単位を含むベースポリマーを含む請求項7記載の化学増幅レジスト組成物。
TIFF
2024058075000206.tif
34
58
(式中、R
A
は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

1
は、単結合、フェニレン基、ナフチレン基又は*-C(=O)-O-X
11
-であり、該フェニレン基又はナフチレン基は、フッ素原子を含んでもよい炭素数1~10のアルコキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。X
11
は、炭素数1~10の飽和ヒドロカルビレン基、フェニレン基又はナフチレン基であり、該飽和ヒドロカルビレン基は、ヒドロキシ基、エーテル結合、エステル結合又はラクトン環を含んでいてもよい。*は、主鎖の炭素原子との結合手を表す。
AL
1
は、酸不安定基である。)
【請求項9】
前記ベースポリマーが、更に下記式(a2)で表される繰り返し単位を含む請求項8記載の化学増幅レジスト組成物。
TIFF
2024058075000207.tif
35
58
(式中、R
A
は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

2
は、単結合又は*-C(=O)-O-である。*は、主鎖の炭素原子との結合手を表す。

11
は、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビルオキシ基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルカルボニル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルカルボニルオキシ基又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルオキシカルボニル基である。
AL
2
は、酸不安定基である。
aは、0~4の整数である。)
【請求項10】
前記ベースポリマーが、下記式(b1)又は(b2)で表される繰り返し単位を含む請求項8記載の化学増幅レジスト組成物。
TIFF
2024058075000208.tif
45
76
(式中、R
A
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。

1
は、単結合又は*-C(=O)-O-である。*は、主鎖の炭素原子との結合手を表す。

21
は、水素原子、又はフェノール性ヒドロキシ基以外のヒドロキシ基、シアノ基、カルボニル基、カルボキシ基、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合、ラクトン環、スルトン環及びカルボン酸無水物(-C(=O)-O-C(=O)-)から選ばれる少なくとも1つ以上の構造を含む炭素数1~20の基である。

22
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1~20のヒドロカルビルオキシ基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルカルボニル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルカルボニルオキシ基又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数2~20のヒドロカルビルオキシカルボニル基である。
bは、1~4の整数である。cは、0~4の整数である。ただし、1≦b+c≦5である。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オニウム塩、化学増幅レジスト組成物及びパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、次世代の微細加工技術として遠紫外線リソグラフィー及び極端紫外線(EUV)リソグラフィーが有望視されている。中でも、ArFエキシマレーザー光を用いるフォトリソグラフィーは、0.13μm以下の超微細加工に不可欠な技術である。
【0003】
ArFリソグラフィーは、130nmノードのデバイス製作から部分的に使われ始め、90nmノードデバイスからはメインのリソグラフィー技術となった。次の45nmノードのリソグラフィー技術として当初F
2
レーザーを用いた157nmリソグラフィーが有望視されたが、諸問題による開発遅延が指摘されたため、投影レンズとウエハーとの間に水、エチレングリコール、グリセリン等の空気より屈折率の高い液体を挿入することによって、投影レンズの開口数(NA)を1.0以上に設計でき、高解像度を達成することができるArF液浸リソグラフィーが急浮上し(非特許文献1)、実用段階にある。この液浸リソグラフィーには、水に溶出しにくいレジスト組成物が求められる。
【0004】
ArFリソグラフィーでは、精密かつ高価な光学系材料の劣化を防ぐため、少ない露光量で十分な解像性を発揮できる感度の高いレジスト組成物が求められている。これを実現する方法としては、その成分として波長193nmにおいて高透明なものを選択するのが最も一般的である。例えば、ベースポリマーについては、ポリアクリル酸及びその誘導体、ノルボルネン-無水マレイン酸交互重合体、ポリノルボルネン、開環メタセシス重合体、開環メタセシス重合体水素添加物等が提案されており、樹脂単体の透明性を上げるという点ではある程度の成果が得られている。
【0005】
近年、アルカリ水溶液現像によるポジティブトーンレジストとともに、有機溶剤現像によるネガティブトーンレジストも脚光を浴びている。ポジティブトーンでは達成できない非常に微細なホールパターンをネガティブトーンの露光で解像するため、解像性の高いポジ型レジスト組成物を用い、有機溶剤で現像することでネガティブパターンを形成するのである。さらに、アルカリ水溶液現像と有機溶剤現像との2回の現像を組み合わせることにより、2倍の解像力を得る検討も進められている。有機溶剤によるネガティブトーン現像用のArFレジスト組成物としては、従来型のポジ型ArFレジスト組成物を用いることができ、これを用いたパターン形成方法が、特許文献1~3に記載されている。
【0006】
近年の急速な微細化に適応できるよう、プロセス技術とともにレジスト組成物の開発も日々進んでいる。光酸発生剤も様々な検討がなされており、トリフェニルスルホニウムカチオンとパーフルオロアルカンスルホン酸アニオンとからなるスルホニウム塩が一般的に使われている。しかしながら、発生する酸であるパーフルオロアルカンスルホン酸、中でもパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は、難分解性、生体濃縮性、毒性懸念があり、レジスト組成物への適用は厳しく、現在はパーフルオロブタンスルホン酸を発生する光酸発生剤が用いられている。しかし、これをレジスト組成物に用いると、発生する酸の拡散が大きく、高解像性を達成するのが難しい。この問題に対して、部分フッ素置換アルカンスルホン酸及びその塩が種々開発されており、例えば、特許文献1には、従来技術として露光によりα,α-ジフルオロアルカンスルホン酸を発生する光酸発生剤、具体的にはジ(4-tert-ブチルフェニル)ヨードニウム 1,1-ジフルオロ-2-(1-ナフチル)エタンスルホナートやα,α,β,β-テトラフルオロアルカンスルホン酸を発生する光酸発生剤が記載されている。ただし、これらはいずれもフッ素置換率は下げられているものの、エステル構造等の分解可能な置換基を持たないため、易分解性による環境安全性の観点からは不十分であり、更にアルカンスルホン酸の大きさを変化させるための分子設計に制限があり、また、フッ素原子を含む出発物質が高価である等の問題を抱えている。
【0007】
また、回路線幅の縮小に伴い、レジスト組成物においては酸拡散によるコントラスト劣化の影響が一層深刻になってきた。これは、パターン寸法が酸の拡散長に近づくためであり、マスクの寸法ズレの値に対するウエハー上の寸法ズレ(マスクエラーファクター(MEF))が大きくなることによるマスク忠実性の低下やパターン矩形性の劣化を招く。したがって、光源の短波長化及び高NA化による恩恵を十分に得るためには、従来の材料以上に溶解コントラストの増大又は酸拡散の抑制が必要となる。改善策の一つとして、ベーク温度を下げれば酸拡散が小さくなり、結果としてMEFを改善することは可能であるが、必然的に低感度化してしまう。
【0008】
光酸発生剤にバルキーな置換基や極性基を導入することは、酸拡散の抑制に有効である。特許文献4には、溶剤に対する溶解性や安定性に優れ、また幅広い分子設計が可能な2-アシルオキシ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン-1-スルホン酸を有する光酸発生剤が記載されており、特にバルキーな置換基を導入した2-(1-アダマンチルオキシ)-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン-1-スルホン酸を有する光酸発生剤は酸拡散が小さい。また、特許文献5~7には、極性基として縮合環ラクトンやスルトン、チオラクトンを導入した光酸発生剤が記載されている。極性基の導入による酸拡散抑制効果によりある程度の性能向上が確認されているものの、未だ酸拡散の高度な制御には不十分であり、MEFやパターン形状、感度等を総合的に見て、リソグラフィー性能は満足のいくものではない。
【0009】
光酸発生剤のアニオンに極性基を導入することは酸拡散の抑制に有効であるが、溶剤溶解性の観点においては不利となる。特許文献8及び9では、溶剤溶解性を改善するため光酸発生剤のカチオン部に脂環式基を導入して溶剤溶解性を確保する試みが行われており、具体的にはシクロヘキサン環やアダマンタン環が導入されている。このような脂環式基の導入で溶解性は改善されるものの、溶解性を確保するためにはある程度の炭素数が必要であり、結果的に光酸発生剤の分子構造がかさ高くなるため、微細パターンの形成の際にラインウィドゥスラフネス(LWR)や寸法均一性(CDU)等のリソグラフィー性能が劣化してしまう。
【0010】
また、ヨウ素原子は波長13.5nmのEUVに対する吸収が非常に大きいため、露光中にヨウ素原子から二次電子が発生する効果が確認されており、EUVリソグラフィーにおいて注目されている。特許文献10には、アニオンにヨウ素原子を導入した光酸発生剤が提案されている。これにより、ある程度のリソグラフィー性能の改善が確認されているものの、ヨウ素原子は有機溶剤溶解性が高くなく、溶剤中での析出が懸念される。
(【0011】以降は省略されています)

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