TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024056851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024019502,2020554097
出願日2024-02-13,2019-04-01
発明の名称C3結合薬及びその使用方法
出願人エヌジーエム バイオファーマシューティカルス,インコーポレーテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/13 20060101AFI20240416BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】C3結合薬及びその使用方法の提供。
【解決手段】本開示は、ヒトC3を含む補体成分C3に特異的に結合する抗体(一本鎖可変断片を含む)などの結合薬、それらを含む組成物、及びそれらの使用方法を提供する。本開示は、結合薬をコードする関連するポリヌクレオチド及びベクターならびにそれらを含む細胞も提供する。本開示は、補体成分C3に結合する薬剤を提供する。この薬剤にはC3に特異的に結合する抗体などのポリペプチドを含むが、これらに限定されない。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年4月3日出願の米国仮出願第62/652,253号の優先権の利益を主張するものであり、この仮出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,600 文字)【0002】
配列表
本明細書は、配列表のコンピュータ可読形態(CRF)のコピーと共に出願される。47702-0011WO1_SL.txtと称するCRF(2019年3月26日作成、サイズ216,032バイト)は、配列表のハードコピーと同一であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本開示は、概して、補体成分C3(C3)に結合する薬剤、特にヒトC3に結合する抗体、及びその薬剤を使用する治療方法に関する。
【背景技術】
【0004】
補体カスケードは、主に、細菌などの外来病原体の検出及び排除に関与する。補体系には、30種を超える細胞結合タンパク質及び循環タンパク質(例えば、C1、C1q、C1r、C1s、C2、C3、C3a、C3b、C4、B因子、D因子、H因子、I因子)が含まれる。補体を活性化する経路には、古典経路(CP)、レクチン経路(MBL)及び第二経路(AP)の3つの主要な経路が存在する。
【0005】
これら3つの補体経路は異なる因子によって開始され、それぞれ補体成分C3の切断がもたらされる。古典的補体経路は、C1複合体が特定の抗原-抗体複合体(多くの場合、免疫グロブリンM(IgM)、IgG3またはIgG1)に結合したときに活性化される。これによりC1複合体の立体構造に変化が生じ、C1複合体がC4及びC2を切断して、C4bC2b複合体を生成することが可能となる。C4bC2bは、古典経路のC3転換酵素として作用する。レクチン補体経路は、マンノース結合レクチン(MBL)が微生物上のマンノース含有多糖に結合したときに活性化され、MBL-MBL結合セリンプロテアーゼ複合体によって、C4及びC2の切断が引き起こされる。古典経路と同様に、C4bC2b複合体は、レクチン経路のC3転換酵素を形成する。3つのうち最も古く発達したシグナル伝達経路である第二補体経路は、古典経路及びレクチン経路から独立して作用し、また古典経路及びレクチン経路の増幅ループとしても作用する。第二補体経路では、自然発生的で緩徐なC3の加水分解によって、低レベルの自己活性化が生じる。加水分解されると、C3(H

O)は補体B因子に結合し、次いで補体D因子によってC3(H

O)Bbへと切断されて、第二補体経路のC3転換酵素を形成する。これらの異なる経路は、補体成分C3のC3a及びC3bへの切断に収束する。宿主細胞上では、内因性因子が補体カスケードを遮断する。病原体上で、補体カスケードは続いて補体成分C5を切断し、この切断により、食作用、炎症、及び最終的に膜侵襲複合体(MAC)の活性化を介した細胞死が引き起こされる(Immunobiology:The Immune System in Health and Disease.5th edition;Chapter:The complement system and innate immunity;New York:Garland Science;2001)。
【0006】
補体系は、従来、免疫系の一部、すなわち外来病原体に対する防御と考えられてきたが、補体活性は、健康な組織を維持する役割も有している。例えば、アポトーシス細胞の除去は、補体経路によって促進される。しかしながら、不適切なまたは過剰な補体活性化は、多数の疾患または障害の原因または要因であると考えられる。
補体活性化が関与していると考えられている疾患のうちの1つは、加齢黄斑変性(AMD)である。AMDは先進国の高齢者における失明の主な原因であり、全世界的に、世界人口のおよそ9%が罹患している。AMDには、萎縮型(患者のおよそ85%~90%)及び滲出型(患者のおよそ10%~15%)の2種類がある。滲出型AMDは、異常血管(脈絡膜新生血管またはCNVとして知られる)が網膜及び黄斑の下で伸長する際に生じる。これらの新生血管は出血及び液体漏出のおそれがあり、黄斑を正常の平坦な状態から隆起させるか、または押し上げることによって、中心視覚が歪むか、または消失する可能性がある。このような状況下においては、失明は急速かつ重度であるおそれがある。萎縮型AMDは、網膜下のドルーゼンの形成を特徴とする。地図状萎縮(GA)は、萎縮型AMDの進行した(後期の)形態である。GAは、進行性の網膜色素上皮(RPE)領域の喪失、光受容体(桿体及び錐体)の喪失、神経網膜の喪失、ならびに脈絡毛細管板の喪失を特徴とする。これらの細胞及び/または組織のうちの1つ以上の喪失により、中心視覚が永続的に失われる。滲出型AMDに対する新しい治療薬、特にVEGF阻害剤の使用における開発はいくらか進展しているが、萎縮型AMD及び/またはGAに対する承認された処置は存在しない。したがって、AMDの処置のための新規治療薬及びそれらの薬剤を使用する方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Immunobiology:The Immune System in Health and Disease.5th edition;Chapter:The complement system and innate immunity;New York:Garland Science;2001
【発明の概要】
【0008】
本開示は、補体成分C3(例えば、配列番号1)に結合する薬剤を提供する。この薬剤にはC3に特異的に結合する抗体などのポリペプチドを含むが、これらに限定されない。この薬剤は、本明細書において「C3結合薬」と称されることもある。本開示は、C3結合薬の作製方法及び使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、C3結合薬はC3活性を阻害する。いくつかの実施形態では、C3結合薬は補体活性化を阻害する。いくつかの実施形態では、C3結合薬は、古典的補体経路、第二補体経路、または古典的補体経路と第二補体経路の両方の活性化を阻害する。いくつかの実施形態では、C3結合薬は併用療法で使用される。いくつかの実施形態では、C3結合薬は少なくとも1つの追加の治療薬と組み合わせて使用される。
【0009】
本開示は、本明細書に記載のC3結合薬を含む組成物も提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載のC3結合薬を含む医薬組成物も提供する。C3結合薬をコードするポリヌクレオチド及び/またはベクター、ならびに薬剤を作製する方法も提供される。本明細書に記載のC3結合薬を含むか、または産生する細胞が提供される。本明細書に記載のポリヌクレオチド及び/またはベクターを含む細胞も提供される。
【0010】
一態様では、本開示は、C3(例えば、配列番号1)に結合する薬剤を提供する。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3(例えば、配列番号1)に結合する。いくつかの実施形態では、薬剤は、カニクイザル(「cyno」)C3(例えば、配列番号32)に結合する。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3及びcyno C3に結合する。いくつかの実施形態では、薬剤は、抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、cyno C3に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3及びcyno C3に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3に結合し、マウスC3に結合しない抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、マウスC3に検出可能なレベルで結合しない。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3に結合し、ラットC3に結合しない抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ラットC3に検出可能なレベルで結合しない。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3に結合し、ヒトC3bに結合しない抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3bに検出可能なレベルで結合しない。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3bに対する抗体の親和性よりも少なくとも50倍高い親和性でヒトC3に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、薬剤は、ヒトC3bに対する抗体の親和性よりも少なくとも100倍高い親和性でヒトC3に結合する抗体である。いくつかの実施形態では、親和性は、本明細書に記載のBiacoreシステムで表面プラズモン共鳴(SPR)技術を使用して測定されるか、または当業者に既知の通りに測定される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
DNA増幅システム
2か月前
東洋紡株式会社
逆転写反応用組成物
20日前
三菱製紙株式会社
パルプの糖化方法
2か月前
株式会社ブラスト
細胞培養装置
1か月前
学校法人近畿大学
高感度PCR法
2か月前
株式会社ブラスト
密閉チャンバー
1か月前
澁谷工業株式会社
液体吸引装置
2か月前
国立大学法人 東京大学
ゲノム編集技術
1か月前
相生ユニビオ株式会社
ウイスキーの製造方法
26日前
学校法人立命館
紐状構造物の製造方法
19日前
小林製薬株式会社
黒ずみ形成方法
1か月前
松谷化学工業株式会社
アルコール飲料及びその製造方法
1か月前
株式会社パウレック
培養装置及び培養方法
1か月前
個人
急性ストレス評価用データの生成方法
6日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
株式会社東海ヒット
完全閉鎖型灌流液送液系
26日前
国立大学法人東京海洋大学
熱処理リゾチーム組成物
25日前
日本精工株式会社
分注装置
2か月前
株式会社デンソー
バイオセンサ装置
1か月前
花王株式会社
リパーゼ変異体
1か月前
国立大学法人神戸大学
機能的免疫賦活乳酸菌
2か月前
横河電機株式会社
核酸抽出方法
6日前
ライオン株式会社
予測方法及び飲食品組成物
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
学校法人 中央大学
ナノ粒子検出方法
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
大塚食品株式会社
γ-アミノ酪酸の製造方法
2か月前
ライオン株式会社
予測方法及び飲食品組成物
1か月前
花王株式会社
リパーゼの探索方法
2か月前
横河電機株式会社
誘電泳動装置
1か月前
株式会社ヤマザキエンジニアリング
製麹装置及び製麹方法
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
続きを見る