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公開番号2024056839
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024019248,2022153352
出願日2024-02-13,2017-01-09
発明の名称腫瘍関連抗原に対する免疫応答を誘起するための組成物及び方法
出願人ジオバックス・インコーポレイテッド
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類C12N 15/863 20060101AFI20240416BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】MUC1等の腫瘍関連抗原に対する免疫応答を誘起するための組成物及び方法を提供する。
【解決手段】組成物及び方法は、改変型ワクシニアアンカラ(MVA)ベクターとして、前記ベクターを投与する対象に前記腫瘍関連抗原を発現する新生物に対する防御免疫応答を誘起するための1種以上のウイルス抗原をコードするものに関する。本発明の組成物及び方法は、予防及び治療の両面で有用であり、新生物及び関連疾患を予防及び/又は治療するために使用することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
TAA配列又はその断片及びマトリックスタンパク質配列をコードする配列を含む組換え改変型ワクシニアアンカラ(MVA)ウイルスベクターであって、前記TAA配列及びマトリックスタンパク質配列が、いずれもポックスウイルス発現系に適合可能なプロモーターの制御下にある、ベクター。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記TAA配列及び前記マトリックスタンパク質配列が、I、II、III、IV、V又はVIから選択される前記MVAの1又は複数の欠失部位に挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項3】
前記TAA配列及び前記マトリックスタンパク質配列が、天然欠失部位、改変型天然欠失部位、又は必須若しくは非必須MVA遺伝子間で前記MVAに挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項4】
前記TAA配列及び前記マトリックスタンパク質配列が、同一の天然欠失部位、改変型天然欠失部位、又は同一の必須若しくは非必須MVA遺伝子間に挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項5】
前記TAA配列及び前記マトリックスタンパク質配列が、各々ポックスウイルス発現系に適合可能なプロモーターの制御下で、異なる天然欠失部位、異なる改変型欠失部位、又は異なる必須若しくは非必須MVA遺伝子間に挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項6】
前記TAA配列が、2個の高度に保存された必須MVA遺伝子間に挿入されており、前記マトリックスタンパク質配列が、再編成・改変型欠失部位IIIに挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項7】
前記TAA配列が、MVA遺伝子であるI8RとG1Lとの間に挿入されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項8】
前記プロモーターが、Pm2H5、PsynII及びmH5プロモーター又はその組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項9】
選択されたコドンをMVAによるタンパク質発現に最適な他の同義コドンに置換する方法、サイレント突然変異を使用してホモポリマー連続部分に割り込む方法、サイレント突然変異を使用して転写ターミネーターモチーフに割り込む方法、又は(分泌型ではなく)膜貫通型のTAAを発現させる方法から選択される1種以上の方法により、前記TAA配列が最適化されている、請求項1に記載の組換えベクター。
【請求項10】
前記組換えMVAウイルスベクターが、VLPにアセンブリされたTAAタンパク質とマトリックスタンパク質とを発現する、請求項1に記載の組換えベクター。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願に記載する組成物及び方法は、腫瘍関連抗原(TAA)に対する免疫応答を誘起するための組成物(ワクチン組成物を含む)、その製造方法、及びその使用方法に関する。本発明の組成物及び方法は、予防及び治療の両面で有用である。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
2016年に米国内で新たにがんと診断される患者は1,685,210人、がんによる死亡数は595,690人になると推定される(Cancer Facts & Figures 2016,American Cancer Society 2016)。ヒト腫瘍関連抗原(TAA)を利用したがんワクチンが、進行がん又は再発がんの患者で標準治療と併用してか又は標準治療後に、試験されている。腫瘍微小環境の極めて多様な抑制作用及び患者の免疫系に及ぼす標準治療の作用ゆえに、がんワクチンの免疫原性と治療有効性とを正しく評価することは困難であった。ヒトがんの動物モデルにおいて、予防用として投与されたワクチンは免疫原性が高く、がんの発生と進行を有効に予防する。
【0003】
ヒトTAAを利用したワクチンは、免疫原性で且つ安全であり、がん予防に重要な長期メモリーを誘発することが可能である。
【0004】
TAAの特定の1例は、ムチンファミリーのメンバーであって、膜結合型グリコシル化リンタンパク質をコードするMUC-1である。MUC1は、コアタンパク質分子量が120~225kDaであり、グリコシル化と共に250~500kDaまで増加する。また、細胞の表面から200~500nm突出している(Brayman M,Thathiah A,Carson DD,2004,Reprod Biol Endocrinol.2:4)。このタンパク質は、膜貫通ドメインを介して多数の上皮細胞の頂端面に係留されている。これらの反復配列は、セリン、スレオニン及びプロリン残基に富み、多数のo結合型糖鎖を付加することができる(Brayman M,Thathiah A,Carson DD,2004,Reprod Biol Endocrinol.2:4)。この遺伝子の種々のアイソフォームをコードする多様な選択的スプライシング転写産物変異体が、報告されている。
【0005】
MUC-1の細胞質テールは、72アミノ酸長であり、数個のリン酸化部位を含む(Singh PK,Hollingsworth MA(August 2006),Trends Cell Biol.16(9):467-476)。このタンパク質は、病原体と結合することにより防御機能を発揮すると共に、細胞内シグナル伝達機能ももつ(Linden SK et al.2009,PLoS Pathog.5(10):e1000617)。
【0006】
このタンパク質の過剰発現、細胞内局在異常及びグリコシル化における変化は、がんに関連付けられている。特に、結腸がん、乳がん、卵巣がん、肺がん及び膵臓がんでは、MUC-1過剰発現を伴うことが多い(Gendler SJ(July 2001),J.Mammary Gland Biol Neoplasia.6(3):339-353)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Cancer Facts & Figures 2016,American Cancer Society 2016
Brayman M,Thathiah A,Carson DD,2004,Reprod Biol Endocrinol.2:4
Singh PK,Hollingsworth MA(August 2006),Trends Cell Biol.16(9):467-476
Linden SK et al.2009,PLoS Pathog.5(10):e1000617
Gendler SJ(July 2001),J.Mammary Gland Biol Neoplasia.6(3):339-353
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これまでのところ、米国で人体用に承認されたがんワクチンは存在していない。新生物に起因するがんを予防及び治療するための免疫原性ワクチン組成物及び使用方法が、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に記載する本発明の組成物及び方法は、腫瘍関連抗原(TAA)に対する免疫応答を、それを必要とする対象において誘起するのに有用である。有利なことに、前記組成物及び方法を、がん関連抗原に対して対象を免疫するために予防用として使用することもできるし、治療を必要とする対象における疾患の発症及び重症度を治療又は改善するために治療用として使用することもできる。
【0010】
第1の態様において、本発明は、腫瘍関連抗原(TAA)をコードする配列(TAA配列)とマトリックスタンパク質をコードする配列(マトリックスタンパク質配列)とを含む組換え改変型ワクシニアアンカラ(MVA)ベクターであり、前記TAA配列及びマトリックスタンパク質配列は、いずれもポックスウイルス発現系に適合可能なプロモーターの制御下にある。
(【0011】以降は省略されています)

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