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公開番号2024053762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160165
出願日2022-10-04
発明の名称電動式作業機械の制御装置
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類E02F 9/20 20060101AFI20240409BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】三相誘導電動機が過度に高温になることと三相誘導電動機に過度な電流が流れることを防止し、生産性への影響を最小限に抑えることができる電動式作業機械の制御装置を得ること。
【解決手段】本発明は、三相誘導電動機(201)と可変容量型油圧ポンプ(211)を搭載した電動式作業機械(100)の制御装置(281)であって、三相誘導電動機に流れる電流の検出値を取得して、一定以上の電流が一定時間流れた場合に、目標とするポンプ吸収トルクが制限値に制限されるように、可変容量型油圧ポンプの押しのけ容積を制御することを特徴とする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
三相誘導電動機と可変容量型油圧ポンプを搭載した電動式作業機械の制御装置であって、
前記三相誘導電動機に流れる電流、または、前記三相誘導電動機の温度の検出値を取得し、
前記三相誘導電動機に所定値以上の電流が所定時間以上流れた場合、または、前記三相誘導電動機の温度が所定温度以上の場合に、前記可変容量型油圧ポンプの目標とするポンプ吸収トルクが制限値に制限されるように、前記可変容量型油圧ポンプの押しのけ容積を制御することを特徴とする電動式作業機械の制御装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記可変容量型油圧ポンプのポンプ吐出圧力に基づいて目標ポンプ押しのけ容積を決定する複数の制御特性であって、トルク制限なしの制御特性と、該トルク制限なしの制御特性よりも前記目標ポンプ押しのけ容積を低い値に決定するトルク制限モードの制御特性と、を有する制御テーブルを備えており、
前記三相誘導電動機に所定値以上の電流が所定時間以上流れた場合、または、前記三相誘導電動機の温度が所定温度以上の場合に、前記制御テーブルの前記トルク制限モードの制御特性を用いて前記ポンプ吸収トルクが制限値になるような前記目標ポンプ押しのけ容積を算出し、
前記可変容量型油圧ポンプの制御により前記可変容量型油圧ポンプのポンプ押しのけ容積を前記目標ポンプ押しのけ容積に調整することを特徴とする請求項1に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項3】
前記制御テーブルでは、
前記トルク制限なしの制御特性は、前記ポンプ吐出圧力が増加するにしたがって前記ポンプ押しのけ容積が低減して、前記ポンプ吐出圧力が最大値のときに前記ポンプ押しのけ容積が最小値となり、前記ポンプ吐出圧力が最小値のときに最大値となるように設定され、
前記トルク制限モードの制御特性は、前記ポンプ吐出圧力が増加するにしたがって前記ポンプ押しのけ容積が低減して、前記トルク制限なしの制御特性における前記ポンプ吐出圧力の最大値よりも低い値で前記目標ポンプ押しのけ容積が最小値となり、前記トルク制限なしの制御特性における前記ポンプ吐出圧力の最小値よりも低い値で前記目標ポンプ押しのけ容積が最大値となるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項4】
前記トルク制限モードの制御特性は、前記ポンプ吐出圧力が前記最大値よりも小さくかつ予め設定されたしきい値以上のときは、前記目標ポンプ押しのけ容積を前記最小値とすることを特徴とする請求項3に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項5】
前記ポンプ吸収トルクを制限値に制限するときの前記三相誘導電動機に流れる電流と該電流が流れた経過時間は、前記三相誘導電動機の保護回路が作動するときに前記三相誘導電動機に流れる電流と該電流が流れた経過時間よりも、前記電流が小さくかつ前記経過時間が短いことを特徴とする請求項1に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項6】
前記ポンプ吸収トルクを制限値に制限するときの前記三相誘導電動機の温度は、前記三相誘導電動機の保護回路が作動するときの前記三相誘導電動機の温度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項7】
操作装置の操作量に基づいて前記目標ポンプ押しのけ容積を算出する第一制御テーブルと、前記制御テーブルである第二制御テーブルとを有し、
前記第一制御テーブルにより決定した前記目標ポンプ押しのけ容積の方が前記第二制御テーブルにより決定した前記目標ポンプ押しのけ容積よりも小さい場合に、前記第一制御テーブルを用いて前記目標ポンプ押しのけ容積を決定し、
前記第一制御テーブルにより決定した前記目標ポンプ押しのけ容積が前記第二制御テーブルにより決定した前記目標ポンプ押しのけ容積以上の場合に、前記第二制御テーブルを用いて前記目標ポンプ押しのけ容積を決定することを特徴とする請求項2に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項8】
前記ポンプ吸収トルクを制限していることを表示モニタに表示させる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項9】
前記三相誘導電動機の電源電圧が予め設定されたしきい値以下の場合に前記電源電圧が異常であると判断することを特徴とする請求項1に記載の電動式作業機械の制御装置。
【請求項10】
前記電源電圧が異常であることを表示モニタに表示させる処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の電動式作業機械の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式作業機械の制御装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
原動機に内燃機関であるエンジンを用いたエンジン式油圧ショベルの場合、エンジンの冷却水が高温であるときにフロント操作等で高負荷運転をすると、エンジンが破損する恐れがある。そのためエンジンの冷却水温度を計測して、高温であるときはポンプ吸収トルクを低減することでエンジンが過度に高温になることを防いでいる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開平05-069332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、三相誘導電動機によって油圧ポンプを駆動する電動式油圧ショベルには、エンジン式油圧ショベルのような冷却水はない。電動式油圧ショベルの場合、三相誘導電動機を始動するとすぐに定格回転数で回転するようになっており、三相誘導電動機に流れる電流は負荷によって決まる。したがって、電動機の回転数や電流値を直接低減することはできず、これらを制御して三相誘導電動機が高温になるのを抑制することはできない。
【0005】
さらに電動式油圧ショベルでは、三相誘導電動機の温度が過度に高温になったときや、過度な電流が一定時間流れたときに、三相誘導電動機の保護機能が働き、運転を停止するように構成されている。しかしながら、電動式油圧ショベルの運転が完全に停止することは、生産性を落とすことになる。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、三相誘導電動機に過度な電流が流れることと三相誘導電動機が過度に高温になることを防止し、生産性への影響を最小限に抑えることができる電動式作業機械の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明の電動式作業機械の制御装置は、三相誘導電動機に流れる電流、または、三相誘導電動機の温度の検出値を取得し、三相誘導電動機に所定値以上の電流が所定時間以上流れた場合、または、三相誘導電動機の温度が所定温度以上の場合に、可変容量型油圧ポンプの目標とするポンプ吸収トルクが制限値に制限されるように可変容量型油圧ポンプの押しのけ容積を制御することを特徴とする。この制限されたポンプ吸収トルクに合わせて、可変容量型ポンプの傾転制御を行う装置の構成としたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、三相誘導電動機が高温になることと三相誘導電動機に過度な電流が流れることを防止できる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
電動式油圧ショベルを側面から見た図。
運転室内部を示す概略図。
本実施形態の油圧ショベルの油圧アクチュエータを駆動する電気油圧回路図。
制御装置の機能ブロック図。
制御装置による制御の内容を説明するフローチャート。
トルク制御のフローチャート。
トルク制御時、ポンプ押しのけ容積の決定に用いるフローチャート。
レバー操作量とポンプ押しのけ容積の関係を示すデータテーブルの図。
ポンプ吐出圧力とポンプ押しのけ容積の関係を示すデータテーブルの図。
ポンプ押しのけ容積-指令電流の特性を示すグラフ。
電流-時間特性を示すグラフ。
電流×時間によるトルク制御のタイミングチャート。
電流×時間によるトルク制御のON/OFFヒステリシス。
モータ温度によるトルク制御のタイミングチャート。
モータ温度によるトルク制御のON/OFFヒステリシス。
表示モニタに示される表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の電動式作業機械の制御装置の一実施形態について図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本実施形態では、電動式作業機械が電動式油圧ショベルの場合を例に説明するが、これに限定されるものではなく、三相誘導電動機によって油圧ポンプを駆動し、その油圧ポンプで発生させた油圧により駆動される他の作業機械も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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