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公開番号2024050351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022157186
出願日2022-09-29
発明の名称電動式建設機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類E02F 9/24 20060101AFI20240403BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】車体が転倒した場合に、リチウムイオンバッテリまたは周辺機器の電気回路上の故障を防ぐことが可能な電動式建設機械を提供する。
【解決手段】電動式建設機械は、走行体1または旋回体2の傾斜角を検出する傾斜センサ31と、リチウムイオンバッテリ20とインバータ22とを導通または遮断する遮断リレー23と、傾斜センサ31の値が所定の閾値を超えた場合に、リチウムイオンバッテリ20とインバータ22とを接続する電力供給回路21が遮断されるように遮断リレー23を切り替えるコントローラ30とを備える。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
走行体と、
前記走行体に旋回可能に取り付けられ、前記走行体とともに車体を構成する旋回体と、
前記旋回体に回動可能に取り付けられた作業装置と、
前記走行体、前記旋回体、および前記作業装置を駆動する複数のアクチュエータと、
前記複数のアクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動する電動モータと、
リチウムイオンバッテリと、
前記リチウムイオンバッテリに電力供給回路を介して接続され、前記リチウムイオンバッテリの直流電力を交流電力に変換して前記電動モータに供給するインバータとを備えた電動式建設機械において、
前記走行体または前記旋回体の傾斜角を検出する傾斜センサと、
前記電力供給回路を導通または遮断する遮断リレーと、
前記傾斜センサの値が所定の第1閾値を超えた場合に、前記電力供給回路が遮断されるように前記遮断リレーを切り替えるコントローラとを備える
ことを特徴とする電動式建設機械。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電動式建設機械において、
前記走行体は、左クローラと、右クローラとを有し、
前記複数のアクチュエータは、前記左クローラを駆動する走行左モータと、前記右クローラを駆動する走行右モータとを含み、
前記コントローラは、
前記コントローラが起動した直後、または前記走行左モータおよび前記走行右モータが停止した直後の前記傾斜センサの値を基準傾斜角として記憶し、
前記走行体がジャッキアップされておらず、かつ前記走行左モータおよび前記走行右モータが停止した状態で、前記傾斜センサの値と前記基準傾斜角との差分が所定の第2閾値を超えた場合に、前記電力供給回路が遮断されるように前記遮断リレーを切り替える
ことを特徴とする電動式建設機械。
【請求項3】
請求項1に記載の電動式建設機械において、
前記走行体は、左クローラと、右クローラとを有し、
前記複数のアクチュエータは、前記左クローラを駆動する走行左モータと、前記右クローラを駆動する走行右モータとを含み、
前記コントローラは、前記走行体がジャッキアップされていない状態で、前記走行左モータまたは前記走行右モータが空転した場合に、前記電力供給回路が遮断されるように前記遮断リレーを切り替える
ことを特徴とする電動式建設機械。
【請求項4】
請求項2または3に記載の電動式建設機械において、
前記作業装置は、前記旋回体に回動可能に取り付けられたブームを有し、
前記複数のアクチュエータは、前記ブームを駆動するブームシリンダを含み、
前記電動式建設機械は、前記ブームシリンダのロッド側圧力を検出するブームロッド圧センサを備え、
前記コントローラは、
前記ブームロッド圧センサの値に基づき前記走行体がジャッキアップされているか否かを判定する
ことを特徴とする電動式建設機械。
【請求項5】
請求項3に記載の電動式建設機械において、
前記走行左モータのパイロット圧を検出する走行左パイロット圧センサと、
前記走行右モータのパイロット圧を検出する走行右パイロット圧センサと、
前記走行左モータの駆動圧を検出する走行左駆動圧センサと、
前記走行右モータの駆動圧を検出する走行右駆動圧センサとを備え、
前記コントローラは、
前記走行左パイロット圧センサの値と前記走行左駆動圧センサの値とに基づいて前記左クローラが空転していると判定し、
前記走行右パイロット圧センサの値と前記走行右駆動圧センサの値とに基づいて前記右クローラが空転していると判定する
ことを特徴とする電動式建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の電動式建設機械に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
建設機械が運用される環境は、斜面や不安定な足場も含まれ、機械が転倒してしまう可能性がある。転倒の可能性をオペレータに報知する手段も存在するが、オペレータが対応することができないまま転倒に至るケースも存在する。そのため、転倒しても大事に至らないための方策も重要である。例えば特許文献1では、電動式建設機械のリチウムイオンバッテリを保護構造で囲い、転倒時の衝撃による破損を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-51233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電動式建設機械に使われるリチウムイオンバッテリは、極端に傾けた状態で使い続けることは推奨されていない。特許文献1の方策によれば、転倒時の衝撃によるリチウムイオンバッテリの物理的な破損(外傷等)を防止することができるものの、車体が転倒した状態でリチウムイオンバッテリの通電を継続した場合に、リチウムイオンバッテリまたは周辺機器に電気回路上の故障が生じる可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、車体が転倒した場合に、リチウムイオンバッテリまたは周辺機器の電気回路上の故障を防ぐことが可能な電動式建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、走行体と、前記走行体に旋回可能に取り付けられ、前記走行体とともに車体を構成する旋回体と、前記旋回体に回動可能に取り付けられた作業装置と、前記走行体、前記旋回体、および前記作業装置を駆動する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動する電動モータと、リチウムイオンバッテリと、前記リチウムイオンバッテリに電力供給回路を介して接続され、前記リチウムイオンバッテリの直流電力を交流電力に変換して前記電動モータに供給するインバータとを備えた電動式建設機械において、前記走行体または前記旋回体の傾斜角を検出する傾斜センサと、前記電力供給回路を導通または遮断する遮断リレーと、前記傾斜センサの値が所定の第1閾値を超えた場合に、前記電力供給回路が遮断されるように前記遮断リレーを切り替えるコントローラとを備えるものとする。
【0007】
以上のように構成した本発明によれば、走行体または旋回体が大きく傾斜した場合に、リチウムイオンバッテリとインバータとを接続する電力供給回路が遮断されるため、車体が転倒した状態で通電を継続することによるリチウムイオンバッテリまたは周辺機器の電気回路上の故障を防ぐことが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電動式建設機械によれば、車体が転倒した状態でリチウムイオンバッテリの通電を継続することによるリチウムイオンバッテリまたは周辺機器の電気回路上の故障を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態における油圧ショベルの外観図
本発明の実施形態における油圧システムの構成図
本発明の実施形態における電力システムの電気回路図
本発明の実施形態における基準傾斜角の記憶に関わる車体の状態遷移図
本発明の実施形態におけるリチウムイオンバッテリの状態遷移図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る電動式建設機械の実施形態について、油圧ショベルを例に挙げ、図面を参照して説明する。なお、各図中、同等の要素には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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