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公開番号2024051638
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157908
出願日2022-09-30
発明の名称研磨パッド、及び研磨加工物の製造方法
出願人富士紡ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B24B 37/24 20120101AFI20240404BHJP(研削;研磨)
要約【課題】強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い製品寿命を確保できる研磨パッド等を提供する。
【解決手段】
樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、
前記樹脂シートが、ポリウレタン樹脂と、撥水剤と、加水分解抑制剤とを含む、研磨パッド。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、
前記樹脂シートが、ポリウレタン樹脂と、撥水剤と、加水分解抑制剤とを含む、研磨パッド。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記撥水剤が、フッ素系撥水剤、シリコーン系撥水剤及び炭化水素系撥水剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項3】
前記撥水剤が、パーフルオロアルキル基を有するポリウレタン樹脂を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項4】
前記加水分解抑制剤が、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項5】
前記加水分解抑制剤が、50以上1000以下のカルボジイミド当量を有するカルボジイミド化合物を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項6】
前記樹脂シートが、内部において、立体網目状に連通した気泡を有する、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項7】
前記樹脂シートの密度が、0.15g/cm

以上0.35g/cm

以下であり、
前記樹脂シートのショアA硬度が、15度以上50度以下である、請求項1に記載の研磨パッド。
【請求項8】
ポリウレタン樹脂と溶媒と撥水剤と加水分解抑制剤とを含む樹脂溶液を調製する工程と、
前記樹脂溶液を成膜用基材の表面に塗布する工程と、
前記樹脂溶液中の樹脂を凝固再生して、前駆体シートを形成する工程と、
を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の研磨パッドの製造方法。
【請求項9】
強酸化剤を含む研磨液の存在下、請求項1~7のいずれか1項に記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、研磨加工物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨パッド、及び研磨加工物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
現在、パワーデバイスとして、SiCやGaN等の半導体を用いたものが知られている。これらの半導体基板を実用するに際して、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)技術が用いられる。
【0003】
上述した半導体は、一般的に硬度が高く、耐腐食性に優れるため、CMPを行うにあたっては、研磨パッドと、研磨液として過マンガン酸カリウム等の強酸化剤を含む溶液とが併用される(例えば、特許文献1参照)。研磨液としては、III-V族化合物半導体の鏡面仕上げ研磨における研磨レートや加工精度の向上を目的とした酸化剤の添加も検討されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6106535号公報
国際公開第2022/024726号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CMP用の研磨パッドとしては、ポリウレタン樹脂シートを含む研磨パッドが広く用いられている。かかるポリウレタン樹脂シートは、典型的には、表面に開孔部を有すると共に、その内部に形成された気泡が立体網目状に連通した構造(以下、この構造における立体網目状に連通した気泡を指して「連通孔」ともいう。)を有している。このような構造に起因して、研磨面の開孔から浸透した研磨液は気泡間を移動することができ、したがって、当該研磨液は研磨パッド内部に保持される傾向にある。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載されているような強酸化剤を含む研磨液を使用する場合、研磨パッド内部に研磨液が滞留すると、ポリウレタン樹脂シートが加水分解により低分子量化するために著しい物性低下が起こり、製品寿命の低下を招くことが判明している。特にその傾向は、研磨の仕上げの工程において用いられることが多いスウェードパッド(湿式成膜法により製造された軟質の研磨層を有する研磨パッド)において顕著である。その要因は必ずしも明らかではないが、湿式成膜法は水系凝固液中で有機溶媒と水とを置換させる製法上、連通孔が形成されやすいこと、また、ポリウレタン樹脂のポリオール成分は涙形状気泡を得やすい観点からポリエステルポリオールが用いられやすい傾向にあること等が挙げられる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い製品寿命を確保できる研磨パッド等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた結果、所定の成分を含む研磨パッドによって上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
[1]
樹脂シートを有する研磨層を備える研磨パッドであって、
前記樹脂シートが、ポリウレタン樹脂と、撥水剤と、加水分解抑制剤とを含む、研磨パッド。
[2]
前記撥水剤が、フッ素系撥水剤、シリコーン系撥水剤及び炭化水素系撥水剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の研磨パッド。
[3]
前記撥水剤が、パーフルオロアルキル基を有するポリウレタン樹脂を含む、[1]又は[2]に記載の研磨パッド。
[4]
前記加水分解抑制剤が、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物及びエポキシ化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の研磨パッド。
[5]
前記加水分解抑制剤が、50以上1000以下のカルボジイミド当量を有するカルボジイミド化合物を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の研磨パッド。
[6]
前記樹脂シートが、内部において、立体網目状に連通した気泡を有する、[1]~[5]のいずれかに記載の研磨パッド。
[7]
前記樹脂シートの密度が、0.15g/cm

以上0.35g/cm

以下であり、
前記樹脂シートのショアA硬度が、15度以上50度以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の研磨パッド。
[8]
ポリウレタン樹脂と溶媒と撥水剤と加水分解抑制剤とを含む樹脂溶液を調製する工程と、
前記樹脂溶液を成膜用基材の表面に塗布する工程と、
前記樹脂溶液中の樹脂を凝固再生して、前駆体シートを形成する工程と、
を含む、[1]~[7]のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
[9]
強酸化剤を含む研磨液の存在下、[1]~[7]のいずれかに記載の研磨パッドを用いて、被研磨物を研磨する研磨工程を有する、研磨加工物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、強酸化剤を用いた研磨に供した場合でも十分に長い製品寿命を確保できる研磨パッド等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る研磨パッドの一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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