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公開番号2024051404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157558
出願日2022-09-30
発明の名称シリンダ装置
出願人株式会社コスメック
代理人個人
主分類F15B 15/28 20060101AFI20240404BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】
出力部材のピストンロッドの外周と、ハウジングの内壁を利用して出力部材の位置を3段階で検出する機構を設けたシリンダ装置を提供すること。
【解決手段】
ハウジング2には、圧縮気体を供給するA通路Apと、大気に排出する排出するB通路Bpが設けられている。ピストンロッド3にはシール部材11と環状弁部材10を引き連れて押し下げる突起12aが設けられている。ハウジング内の中空内壁には、シール部材11aが当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域13と、シール部材11aのシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域14と、環状弁部材10が上下動可能な大きな内径を持つとともに上側をリング面2dで囲って環状弁部材10を収容し、かつB通路Bpに連通する弁部材領域18が設けられている。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁のシール溝に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続しており、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っていることを特徴とするシリンダ装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁の上下に間隔を開けたシール溝の夫々に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続し、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、上下の前記シール部材が夫々上下の前記摺面領域の位置に同時に位置付くように取り付けられていることを特徴とするシリンダ装置。
【請求項3】
ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁の上下に間隔を開けたシール溝の夫々に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続し、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、一方の前記シール部材が上下いずれかの前記摺面領域の位置に位置付くとき、他方の前記シール部材はいずれかの前記遊挿領域の位置に位置付くように取り付けられていることを特徴とするシリンダ装置。
【請求項4】
ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁のシール溝に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁と、
前記ピストンロッドに外挿される環状弁部材とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路が設けられ、
前記ピストンロッドの前記シール溝の下側に前記環状弁部材を引き連れて押し下げる突起が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域と、前記環状弁部材が上下動可能な大きな内径を持つとともに上側をリング面で囲って前記環状弁部材を収容し、かつ前記排出通路に連通する弁部材領域とが、摺面領域、遊挿領域、弁部材領域が連続して上下に設けられており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、前記シール部材が上側の前記摺面領域の位置、前記シール部材が前記遊挿領域の位置、前記突起が前記環状弁部材を引き連れて押し下げる位置に設けられていることを特徴とするシリンダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、シリンダ装置に関し、特に、クランプ対象物を固定するシリンダ装置等に適用されるシリンダに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
出力部材の上下動により、シリンダ装置はアンクランプ状態からクランプ状態へ移行する。各状態におけるピストン部の位置を検出する機構が特許文献1に開示されている。特許文献1では、ハウジング内を圧力流体により上下に可動される出力部材を有するシリンダが開示されている。ハウジングの下壁と前記出力部材の間には第1弁室が設けられている。また、ピストン部にはくりぬき状に第2弁室が設けられて、第1弁室側に開放されている。ハウジングの下壁から弁ロッドが突出して第2弁室に挿入されている。出力部材を駆動する圧力流体の経路とは別にこれら第1弁室、弁ロッド、第2弁室を利用して、位置検出用の圧縮気体を1系統配置する。この系統に圧縮気体を送ったときの当該系統の圧力が、高い状態か、低い状態か、中間の状態かにより、出力部材の位置検出を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-215074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の出力部材の位置を検出する機構は、第2弁室は出力部材をくりぬき状にして設けたものであり、その中にハウジングの下壁から突出した弁ロッドが挿入されている。このため、小型のシリンダ装置には、適用しにくい構成である。
本発明の目的は、出力部材のピストンロッドの外周と、ハウジングの内壁を利用して出力部材の位置を3段階で検出する機構を設けたシリンダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁のシール溝に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続しており、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明では、ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁の上下に間隔を開けたシール溝の夫々に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続し、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、上下の前記シール部材が夫々上下の前記摺面領域の位置に同時に位置付くように取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
また、本発明では、ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁の上下に間隔を開けたシール溝の夫々に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を前記供給通路及び排出通路よりも大きな圧力損失で通過させ、前記排出通路に連通する圧力損失通路が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域であって、1つの遊挿領域を2つの摺面領域が上下に挟み、さらに当該2つの摺面領域の上と下に夫々遊挿領域が挟むように設けられており、
前記供給通路、排出通路、圧力損失通路の夫々は、いずれか1つの別々の前記遊挿領域に接続し、かつ、前記供給通路が接続された遊挿領域は前記供給通路が接続された遊挿領域と上下に隣り合っており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、一方の前記シール部材が上下いずれかの前記摺面領域の位置に位置付くとき、他方の前記シール部材はいずれかの前記遊挿領域の位置に位置付くように取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明では、ハウジング内を圧力流体により上下動するピストンを有するシリンダ装置において、
前記ピストンに固定されたピストンロッドと、
前記ピストンロッドの外周壁のシール溝に取り付けられたシール部材と、
前記ピストンロッドが上下動する前記ハウジング内の中空内壁と、
前記ピストンロッドに外挿される環状弁部材とを有し、
前記ハウジングには、前記中空内壁の内側に圧縮気体を供給する供給通路と、前記中空内壁の内側に供給された圧縮気体を大気に排出する排出通路が設けられ、
前記ピストンロッドの前記シール溝の下側に前記環状弁部材を引き連れて押し下げる突起が設けられ、
前記ハウジング内の中空内壁には、前記シール部材が当接してシール機能が有効に働くような内径を有する摺面領域と、シール部材のシール機能が一切働かないような大きな内径を有する遊挿領域と、前記環状弁部材が上下動可能な大きな内径を持つとともに上側をリング面で囲って前記環状弁部材を収容し、かつ前記排出通路に連通する弁部材領域とが、摺面領域、遊挿領域、弁部材領域が連続して上下に設けられており、
前記ピストンロッドが上下する過程で、前記シール部材が上側の前記摺面領域の位置、前記シール部材が前記遊挿領域の位置、前記突起が前記環状弁部材を引き連れて押し下げる位置に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ピストンロッドの外周とハウジングの内壁を利用して、出力部材の位置を3段階で検出することができるため、シリンダ装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施例1のシリンダ装置を示し、図1Aはアンクランプ状態の断面、図1Bは ハウジングの断面、図1Cは出力部材6の断面、図1Dはクランプロッドの斜視図である。
実施例1のシリンダ装置を示し、図2Aはクランプ状態の断面、図2Bは環状弁部材の拡大図である。
実施例1のシリンダ装置の断面図(クランプ状態)である。
本発明の実施例2を示し、図4Aはアンクランプ状態、図4Bはクランプ状態、図4Cはクランプ状態の断面図を夫々示している。
本発明の実施例3を示し、図5Aはアンクランプ状態、図5Bはクランプ状態、図5Cはクランプ状態の断面図を夫々示している。
本発明の実施例4を示し、図6Aはアンクランプ状態、図6Bはクランプ状態、図6Cはクランプ状態の断面図を夫々示している。
本発明の実施例5を示し、図7Aはアンクランプ状態、図7Bはクランプ状態、図7Cはクランプ状態の断面図を夫々示している。
本発明の実施例6を示し、図8Aはアンクランプ状態、図8Bはクランプ状態、図8Cはクランプ状態の断面図を夫々示している。
【発明を実施するための最良の形態】
(【0011】以降は省略されています)

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