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公開番号2024049656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022156005
出願日2022-09-29
発明の名称半導体装置とその製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ,浜松ホトニクス株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/304 20060101AFI20240403BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】レーザの抜け光がデバイス構造に到達することを抑える技術を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、第1主面1aと第2主面1bを有する半導体基板1内にレーザL1を照射して第1改質層11を形成する第1改質層形成工程と、第1改質層形成工程の後に、半導体基板の第1主面側にデバイス構造10を形成するデバイス構造形成工程と、デバイス構造形成工程の後に、半導体基板の第2主面から半導体基板内に向けてレーザL2を照射して第2改質層12を形成する第2改質層形成工程であって、第2改質層は第1改質層と重複する位置、または、第1改質層と第2主面の間の位置に形成される第2改質層形成工程と、デバイス構造が形成されたデバイス層2を第2改質層に沿って半導体基板の残りの層から剥離する剥離工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体装置の製造方法であって、
第1主面(1a)と第2主面(1b)を有する半導体基板(1)内にレーザ(L1)を照射して第1改質層(11)を形成する第1改質層形成工程と、
前記第1改質層形成工程の後に、前記半導体基板の前記第1主面側にデバイス構造(10)を形成するデバイス構造形成工程と、
前記デバイス構造形成工程の後に、前記半導体基板の前記第2主面から前記半導体基板内に向けてレーザ(L2)を照射して第2改質層(12)を形成する第2改質層形成工程であって、前記第2改質層は前記第1改質層と重複する位置、または、前記第1改質層と前記第2主面の間の位置に形成される第2改質層形成工程と、
前記デバイス構造が形成されたデバイス層(2)を前記第2改質層に沿って前記半導体基板の残りの層から剥離する剥離工程と、
を備える、半導体装置の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記デバイス層の厚みが10~110μmである、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記デバイス層の厚みが10~50μmである、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記剥離工程の後に、前記デバイス層の裏面を研磨する研磨工程、をさらに備えており、
前記研磨工程は、前記デバイス層の裏面に前記第1改質層の少なくとも一部が残存するように実施される、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記半導体基板が窒化物半導体である、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
半導体装置であって、
一方の主面にデバイス構造(10)が形成されているデバイス層(2)、を備えており、
前記デバイス層の他方の主面には改質層(11)が形成されている、半導体装置。
【請求項7】
前記デバイス層の厚みが10~110μmである、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記デバイス層の厚みが10~50μmである、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記デバイス層が窒化物半導体である、請求項6~8のいずれか一項に記載の半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置とその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
半導体基板の一方の主面側にデバイス構造を形成した後に、半導体基板内にレーザを照射して改質層を形成し、デバイス構造が形成されたデバイス層を改質層に沿って半導体基板の残りの層から剥離する技術が開発されている。このレーザ剥離技術を利用すると、デバイス層が剥離された後の半導体基板を再利用することができるので、半導体装置の製造コストを低下させることができる。特許文献1には、レーザ剥離技術を利用する半導体装置の製造方法の一例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-186157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レーザは、半導体基板のうちデバイス構造が形成された面とは反対側の面から半導体基板の所定深さで集光するように照射される。レーザは、多光子吸収に移行するまで抜け光となってデバイス構造が形成されている面に到達してしまう。このような抜け光によってデバイス構造の電気的特性に悪影響を与えることが懸念される。本明細書は、レーザの抜け光がデバイス構造に到達することを抑える技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する半導体装置の製造方法は、第1主面(1a)と第2主面(1b)を有する半導体基板(1)内にレーザ(L1)を照射して第1改質層(11)を形成する第1改質層形成工程と、前記第1改質層形成工程の後に、前記半導体基板の前記第1主面側にデバイス構造(10)を形成するデバイス構造形成工程と、前記デバイス構造形成工程の後に、前記半導体基板の前記第2主面から前記半導体基板内に向けてレーザ(L2)を照射して第2改質層(12)を形成する第2改質層形成工程であって、前記第2改質層は前記第1改質層と重複する位置、または、前記第1改質層と前記第2主面の間の位置に形成される第2改質層形成工程と、前記デバイス構造が形成されたデバイス層(2)を前記第2改質層に沿って前記半導体基板の残りの層から剥離する剥離工程と、を備えていてもよい。前記半導体装置の種類は、特に限定されるものではないが、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、HEMT(High Electron Mobility Transistor)またはダイオードであってもよい。
【0006】
上記製造方法では、剥離面となる前記第2改質層を形成するよりも前に、前記第1改質層が形成されている。前記第1改質層では、禁制帯内に欠陥準位が形成されているので、多光子吸収に移行するまでの時間が短い。このため、前記第2改質層を形成するときに照射されるレーザは、前記第1改質層によってすぐに多光子吸収されるので、抜け光となって前記デバイス構造に到達することが抑えられる。なお、前記第1改質層は前記デバイス構造を形成する前に形成されているので、前記第1改質層を形成するときの抜け光が前記デバイス構造に到達することもない。このように、上記製造方法によると、レーザの抜け光が前記デバイス構造に到達することが抑えられる。この結果、上記製造方法によると、レーザの抜け光によって前記デバイス構造の電気的特性に悪影響が与えられることが抑えられる。
【0007】
本明細書が開示する半導体装置は、一方の主面にデバイス構造(10)が形成されているデバイス層(2)、を備えていてもよい。前記デバイス層の他方の主面には改質層(11)が形成されていてもよい。
【0008】
上記半導体装置では、前記デバイス層の一方の主面に前記改質層が形成されているので、劈開による破損リスクが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
半導体装置の製造方法のうち第1改質層形成工程とデバイス構造形成工程と第2改質層形成工程と剥離工程とダイシング工程のフローを示す図である。
半導体装置の製造過程の第1改質層形成工程における半導体基板の要部断面図を模式的に示す図である。
半導体基板を平面視したときに、半導体基板のうち第1改質層を形成する範囲の一例を示す半導体基板の平面図である。
半導体基板を平面視したときに、半導体基板のうち第1改質層を形成する範囲の他の一例を示す半導体基板の平面図である。
半導体装置の製造過程のデバイス構造形成工程における半導体基板の要部断面図を模式的に示す図である。
半導体装置の製造過程の第2改質層形成工程における半導体基板の要部断面図を模式的に示す図である。
半導体装置の製造過程の剥離工程における半導体基板の断面図を模式的に示す図である。
半導体装置の製造過程の剥離工程における半導体基板の要部断面図を模式的に示す図である。
半導体装置の製造過程の研磨工程における半導体基板の要部断面図を模式的に示す図である。
半導体装置の製造過程のダイシング工程における半導体基板の断面図を模式的に示す図である。
比較例の製造方法で製造された半導体装置のデバイス層の厚みと不良率の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示されるように、本明細書が開示するレーザ剥離技術を利用した半導体装置の製造方法は、第1改質層形成工程(ステップS1)と、デバイス構造形成工程(ステップS2)と、第2改質層形成工程(ステップS3)と、剥離工程(ステップS4)と、ダイシング工程(ステップS5)と、を備えている。半導体基板に対してこれら工程が実施されると、複数の半導体装置(チップともいう)が製造される。半導体基板の材料は、特に限定されるものではないが、例えば窒化物半導体であってもよい。窒化物半導体は、結晶の構成元素にガリウムと窒素を含んでおり、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaNであってもよい。以下、半導体基板の材料がGaNの場合を参照し、本明細書が開示する半導体装置の製造方法について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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