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公開番号2024047854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153583
出願日2022-09-27
発明の名称インフレーション成形体
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240401BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含有し、穴空きの発生を抑制しつつ、良好な生産性で製造でき、良好な耐ブロッキング性及びヒートシール性を有し、実使用が可能な強度を有するインフレーション成形体の提供。
【解決手段】ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分、及び可塑剤を含むインフレーション成形体。前記樹脂成分は、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体として、他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上5モル未満%である共重合体(A)、同割合が24モル%以上である共重合体(B)、同割合が5モル%以上24モル%未満である共重合体(C)を含む。共重合体(A)、(B)及び(C)の合計に対する(C)の割合は15~45重量%、前記可塑剤の含有量は前記樹脂成分の総量100重量部に対して3重量部以上10重量部未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分、及び、可塑剤を含有する、インフレーション成形体であって、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分が、
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が1モル%以上5モル未満%である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(A)、
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が24モル%以上である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(B)、及び
他のヒドロキシアルカノエート単位の含有割合が5モル%以上24モル%未満である、3-ヒドロキシブチレート単位と他のヒドロキシアルカノエート単位との共重合体(C)を含み、
前記共重合体(A)、前記共重合体(B)及び前記共重合体(C)の合計に対する前記共重合体(C)の割合が、15~45重量%であり、
前記可塑剤の含有量は、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分の総量100重量部に対して3重量部以上10重量部未満である、インフレーション成形体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂と有機過酸化物との溶融混錬物を実質的に含有しない、請求項1に記載のインフレーション成形体。
【請求項3】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を構成する全モノマー単位に占める前記他のヒドロキシアルカノエート単位の平均含有割合が、10~18モル%である、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。
【請求項4】
前記他のヒドロキシアルカノエート単位が、3-ヒドロキシヘキサノエート単位である、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。
【請求項5】
前記可塑剤が、変性グリセリン系化合物である、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。
【請求項6】
前記変性グリセリン系化合物が、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンジアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノカプリレート、及び、グリセリンジアセトモノデカノエートからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項5に記載のインフレーション成形体。
【請求項7】
前記インフレーション成形体が、ヒートシールによって融着した部位を含む、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。
【請求項8】
前記インフレーション成形体が袋である、請求項7に記載のインフレーション成形体。
【請求項9】
前記インフレーション成形体の膜厚が10~100μmである、請求項1又は2に記載のインフレーション成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂成分を含有するインフレーション成形体に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
石油由来プラスチックは毎年大量に廃棄されており、これらの大量廃棄物による環境汚染が深刻な問題として取り上げられている。また近年、マイクロプラスチックが、海洋環境において大きな問題になっている。
【0003】
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂は優れた海水分解性を有しており、廃棄されたプラスチックが引き起こす環境問題を解決しうる材料である。例えば、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂の1種であるポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)は3-ヒドロキシヘキサノエートの組成比率を変化させることにより、機械特性を柔軟にコントロールできる。
【0004】
しかし、3-ヒドロキシヘキサノエートの組成比率を上昇させると、結晶性が低下することにより、その成形体の強度は向上するものの、成形体の生産性が低下する傾向がある。成形体に要求される機械特性を実現するためには、工業的な生産が極めて困難なレベルになるまで3-ヒドロキシヘキサノエートの組成比率を上昇させる必要があった。そのため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を用いて良好な生産性および強度の双方を満足する成形体を得ることは難しかった。
【0005】
特許文献1では、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含有するインフレーション成形体において、高い強度と良好な生産性を両立するため、構成モノマーの種類及び/又はその含有割合が互いに異なる少なくとも2種類のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を使用することが開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、良好な機械特性と生産性に加え、耐ブロッキング性を有するインフレーション成形を提供するため、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を特定量の有機過酸化物と共に溶融混錬して得られた反応物を使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-37396号公報
国際公開第2022/044836号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載のインフレーション成形体では、高い強度と良好な生産性を達成できるものの、耐ブロッキング性が低く、例えば袋に加工した時の口開き性が悪かったり、また、ヒートシールによって袋の形状に加工した時の強度が不十分で、実使用に耐えないという問題があった。
【0009】
また、特許文献2に記載のインフレーション成形体では、耐ブロッキング性は改善されるものの、インフレーション成形体(特に膜厚の薄いフィルム)に穴空き等の欠陥が生じやすいという問題があった。
【0010】
本発明は、上記現状に鑑み、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含有するインフレーション成形体であって、穴空きの発生を抑制しつつ、良好な生産性で製造でき、良好な耐ブロッキング性及びヒートシール性を有し、実使用が可能な強度を有するインフレーション成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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