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公開番号2024056753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024011856,2019563020
出願日2024-01-30,2018-12-17
発明の名称ポリアミド酸組成物およびその製造方法、ポリイミドフィルム、積層体およびその製造方法、ならびにフレキシブルデバイス
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人はるか国際特許事務所
主分類C08G 73/10 20060101AFI20240416BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】溶液の粘度が低く貯蔵安定性に優れ、かつポリイミドフィルムを形成した際には十分な機械強度を有するポリアミド酸組成物を提供する。
【解決手段】ポリアミド酸組成物は、少なくとも一方の末端構造が(1)アミド(モノ)酸であるポリアミド酸、(2)一級アミンであるポリアミド酸、および(3)アミドトリ酸であるポリアミド酸を含む。ポリアミド酸の溶液を基板上に塗布し、加熱によりポリアミド酸を脱水環化することにより、ポリイミドフィルムが得られる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも一方の末端が一般式(1)で表される末端構造であるポリアミド酸、少なくとも一方の末端が一般式(2)で表される末端構造であるポリアミド酸、および少なくとも一方の末端が一般式(3)で表される末端構造であるポリアミド酸を含む、ポリアミド酸組成物であって、
TIFF
2024056753000012.tif
104
153
Xはテトラカルボン酸二無水物残基である4価の有機基であり、Yはジアミン残基である2価の有機基であり、Zは酸無水物残基である2価の有機基であり、
前記ジアミン残基Yの95モル%以上がパラフェニレンジアミン残基である、
ポリアミド酸組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記テトラカルボン酸二無水物残基Xの総モル数xと、前記ジアミン残基Yの総モル数yとの比x/yが、0.980~0.999であり、
前記酸無水物残基Zの総モル数zと、前記ジアミン残基Yの総モル数yとの比z/yが、0.002~0.080である、請求項1に記載のポリアミド酸組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポリアミド酸組成物を製造する方法であって、
ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを溶媒中で重合反応させてポリアミド酸を得る第一工程;
水の存在下で前記ポリアミド酸の溶液を加熱してポリアミド酸を解重合する第二工程;および
ジカルボン酸無水物を、前記ジアミンまたは前記ポリアミド酸のアミン末端と反応させる第三工程、
を有する、ポリアミド酸組成物の製造方法。
【請求項4】
前記テトラカルボン酸二無水物の総モル数xと、前記ジアミンの総モル数yとの比x/yが、0.980~0.999であり、
前記ジカルボン酸無水物の総モル数zと、前記ジアミンの総モル数yとの比z/yが、0.002~0.080である、請求項3に記載のポリアミド酸組成物の製造方法。
【請求項5】
前記第一工程において、温度20℃~60℃で前記重合反応を行い、その後、前記第二工程において前記ポリアミド酸の溶液を70~100℃に加熱する、請求項3または4に記載のポリアミド酸組成物の製造方法。
【請求項6】
前記第二工程において、ポリアミド酸に対して500~12000ppmの水の存在下で温度を70~100℃に保持する、請求項3~5のいずれか1項に記載のポリアミド酸組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載のポリアミド酸組成物の脱水環化物であるポリイミドを含む、ポリイミドフィルム。
【請求項8】
請求項7に記載のポリイミドフィルムが基板上に密着積層されている、積層体。
【請求項9】
基板上にポリイミドフィルムが密着積層されている積層体の製造方法であって、
請求項1または2に記載のポリアミド酸組成物の溶液を基板上に塗布し、加熱によりポリアミド酸を脱水環化してイミド化する、積層体の製造方法。
【請求項10】
請求項7に記載のポリイミドフィルム上に、電子素子が設けられている、フレキシブルデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド酸組成物およびその製造方法に関する。さらに、本発明は当該ポリアミド酸組成物から得られるポリイミドフィルム、および基板上にポリイミドフィルムが密着積層された積層体、ならびにポリイミドフィルム上に電子素子を備えるデバイスに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイ、電子ペーパー等の電子デバイスの基板としてガラス基板が用いられているが、薄型化、軽量化、フレキシブル化等の観点から、ガラスからポリマーフィルムへの置き換えが検討されている。電子デバイス用のポリマーフィルム材料としては、耐熱性や寸法安定性に優れることから、ポリイミドが適している。
【0003】
ポリイミドフィルム基板を用いた電子デバイスを効率的に製造する方法として、ガラス等の剛性基板上にポリイミドフィルムが密着積層された積層体を作製し、ポリイミドフィルム上に素子を形成した後、素子が形成されたポリイミドフィルムを剛性基板から剥離する方法が提案されている。剛性基板上にポリイミドフィルムが密着積層された積層体は、剛性基板上に、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の溶液を塗布し、加熱によりポリアミド酸を脱水環化(イミド化)することにより形成される。
【0004】
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの付加反応により得られる。ポリアミド酸溶液は、経時的に重合または解重合して粘度が変化しやすく、貯蔵安定性が十分ではない場合がある。ポリアミド酸溶液の貯蔵安定性を高める試みとして、特許文献1には、ポリアミド酸の末端を非反応性の官能基で封止する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2012/093586号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フレキシブルデバイス等の基板として用いられるポリイミドフィルムは、十分な機械強度を有することが求められる。末端を非反応性の官能基で封止したポリアミド酸は、加熱によるイミド化の際にも解重合しないため分子量が低下しないが、分子量が増加することもない。そのため、ポリイミドフィルムの機械強度を高めるためには、ポリアミド酸の分子量を大きくする必要がある。しかし、ポリアミド酸の分子量を高めると溶液の粘度が高くなり、ハンドリング性が低下する。
【0007】
上記に鑑み、本発明は、溶液の粘度が低く貯蔵安定性に優れ、かつポリイミドフィルムを形成した際には十分な機械強度を有するポリアミド酸の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
所定の末端構造を有するポリアミド酸は、上記の課題を解決し得る。本発明の一実施形態のポリアミド酸組成物は、一般式(1)で表される末端構造を有するポリアミド酸、一般式(2)で表される末端構造を有するポリアミド酸、および一般式(3)で表される末端構造を有するポリアミド酸を含む。Xはテトラカルボン酸二無水物残基である4価の有機基であり、Yはジアミン残基である2価の有機基であり、Zは酸無水物残基である2価の有機基である。
【0009】
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104
153
【0010】
上記のポリアミド酸組成物は、例えば、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを溶媒中で重合反応させてポリアミド酸を得る工程;水の存在下でポリアミド酸の溶液を加熱してポリアミド酸を解重合する工程;およびジカルボン酸無水物を、ジアミンまたはポリアミド酸のアミン末端と反応させる工程を経ることにより得られる。
(【0011】以降は省略されています)

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