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公開番号2024051101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024028143,2019139123
出願日2024-02-28,2019-07-29
発明の名称細胞充填システム及び細胞医薬製剤の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人個人,個人
主分類A61K 35/12 20150101AFI20240403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】細胞懸濁液を保存用容器に充填する操作を効率良くかつ安定して行うことができる細胞充填システム及びこれを利用した細胞医薬製剤の製造方法を提供する。
【解決手段】細胞医薬製剤容器に細胞懸濁液を充填する細胞充填システムであって、(A1)内部空間11とその内部空間を連通する連通部とを有する細胞医薬製剤容器10と、(B1)流体の流れを切り替える活栓21と、前記細胞医薬製剤容器と前記活栓を接続する管状体22とを有する細胞充填部20と、(C1)前記細胞充填部と連結する分岐部31を有する多岐管路30と、(D1)前記細胞医薬製剤容器の内部空間を減圧する吸気手段40と、(E1)細胞懸濁液を含有する細胞懸濁液容器50と、を備える細胞充填システムである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
細胞医薬製剤容器に細胞懸濁液を充填する細胞充填システムであって、
(A1)内部空間とその内部空間を連通する連通部とを有する細胞医薬製剤容器と、
(B1)流体の流れを切り替える活栓と、前記細胞医薬製剤容器と前記活栓を接続する管状体とを有する細胞充填部と、
(C1)前記細胞充填部と連結する分岐部を有する多岐管路と、
(D1)前記細胞医薬製剤容器の内部空間を減圧する吸気手段と、
(E1)細胞懸濁液を含有する細胞懸濁液容器と、
を備える細胞充填システム。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記多岐管路(C1)の前記分岐部が少なくとも2つ以上ある、請求項1に記載の細胞充填システム。
【請求項3】
少なくとも2つ以上の前記分岐部が、前記多岐管路(C1)において一直線上に配置されている、請求項2に記載の細胞充填システム。
【請求項4】
前記多岐管路(C1)の前記分岐部には活栓が設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞充填システム。
【請求項5】
前記細胞医薬製剤容器(A1)は少なくとも2つ以上の連通部を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の細胞充填システム。
【請求項6】
前記多岐管路の1つの管路と前記吸気手段との間に活栓を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の細胞充填システム。
【請求項7】
前記多岐管路の1つの管路と前記細胞懸濁液容器との間に活栓を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の細胞充填システム。
【請求項8】
内部空間とその内部空間を連通する連通部とを有する細胞医薬製剤容器の内部空間を、吸気手段を用いて減圧する工程と、前記細胞医薬製剤容器の減圧された内部空間に、細胞懸濁液を充填する工程と、を含む細胞医薬製剤の製造方法。
【請求項9】
前記細胞医薬製剤容器が、流体の流れを切り替える活栓と、前記細胞医薬製剤容器と前記活栓を接続する管状体とを有する細胞充填部を有する、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記吸気手段を用いて減圧する工程において、前記細胞充填部と連結する分岐部を有する多岐管路を経由して前記細胞医薬製剤容器の内部空間を減圧する、請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞充填システム及び細胞医薬製剤の製造方法に関するものである。詳しく述べると本発明は、例えば、生体から採取された細胞を、細胞懸濁液として凍結して保存する場合に効率よく容器中に細胞懸濁液を充填することができる細胞充填システム及びこれを用いた細胞医薬製剤の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
再生医療の分野において、臍帯血や幹細胞などの生体から採取された細胞が用いられることがある。これら細胞は、生体から採取された後、細胞懸濁液として凍結されて保存される。このような細胞懸濁液を凍結保存する場合においては、各容器の容積が比較的小さなものであり、多数の容器に分割して充填する必要がある。
【0003】
細胞懸濁液を凍結保存する容器として従来種々のものが提案されているが、代表的には、例えば、内部空間を有する可撓性樹脂製のバッグと前記内部空間に連通するチューブ状連通部を有する構造のものであり、個々の容器に対して、前記連通部より例えば、シリンジ等を用いて細胞懸濁液を容器の内部空間内に充填し、充填後連通部を溶封する等して密閉する操作が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際特許公開 WO2015/147077
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、細胞懸濁液を容器に充填するときに、容器内に多くの気体があると、細胞懸濁液を凍結保存するときに、細胞の生存率が低下したり、容器が破損するリスクがある。また、このように個々の容器に対してそれぞれシリンジ等を接続及び解除して充填を行う操作は、多数の容器に充填する上で煩雑かつ非効率なものとなるだけでなく、頻繁な接続及び解除操作に起因してコンタミネーションの可能性を高めるものであった。
【0006】
また例えば、特許文献1などにおいて、互いに区画されかつ連通流路によって連通された2つ又は3つの内部空間を有する構造の容器も提案されている。そして、この容器を用いて細胞懸濁液を充填する方法としては、第1の内部空間を外部に対して開口する細胞注入ポートにエアポンプやシリンジポンプなどの減圧装置を接続して、内部を減圧した後、該細胞注入ポートを減圧装置より切り離して、該細胞注入ポートを通じて細胞懸濁液を注入すること、また、第1の内部空間から前記連通通路を通して第2、第3の内部空間へ細胞懸濁液を移動させた後、前記連通流路を熱融着によって封止することが示されており、各内部空間に充填された細胞懸濁液を、それぞれ独立して、使用できるような構成としている。
【0007】
このように特許文献1において提案される構成のものは、1回の細胞懸濁液の注入によって、実質的に2ないし3つの容器体への充填操作をもたらすものであるが、それ以上の多数の容器体への効率の良い充填操作という面に関しては十分な効果を与えるものではなかった。また、特許文献1においては、第1の内部空間を外部に対して開口する細胞注入ポートに減圧装置を接続して、減圧処理した後、当該細胞注入ポートと減圧装置との接続を解除し、当該細胞注入ポートより細胞懸濁液を充填するとあるが、減圧装置との接続を解除してから、細胞懸濁液を充填する経路に接続するまでの間に、当該細胞注入ポートを閉鎖するための構成等については何も示されていない。例えば、当該細胞注入ポートより延長されたチューブ部分を、公知のチューブクリップ等を用いて係止することなどは考えられるものの、操作性が悪く、また容器体の内部空間の減圧状態を確実に保持できるかどうかも疑問の残るところであった。
【0008】
上記したような細胞懸濁液を充填する上での操作効率は、作業性の面のならずコンタミネーションの発生の可能性面でも危惧されるものであり、改良が望まれる。
【0009】
上述の問題を鑑み、本発明は、改良された細胞充填システム及び細胞医薬製剤の製造方法を提供することを課題とする。本発明はまた、細胞懸濁液を保存用容器に充填する操作を効率良くかつ安定して行うことができる細胞充填システム及びこれを利用した細胞医薬製剤の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討及び研究を行った結果、容器内をあらかじめ減圧し、この状態を確実に保持して細胞懸濁液を充填することで、容器内に気体がほとんど無い状態にできることを見出した。さらに、この方法を効率よく行うために、保存用容器へ接続する流路ないし充填システムの構造に新たな工夫を加え、複数の容器を同時に減圧できる流路と、減圧後の容器を減圧状態に保持したまま着脱できる構造とすることで、細胞懸濁液を保存する上で使用する保存用容器の数の多寡ないし変動にかかわらず、定常的な操作で簡単にかつ安定した細胞充填を行えることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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