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公開番号2024060114
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2021038600
出願日2021-03-10
発明の名称動物忌避装置及び動物の忌避方法
出願人株式会社カネカ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A01N 25/10 20060101AFI20240424BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】チアゾリン類化合物を有効成分として含む動物忌避剤の活性を損なうことなく、長期間に亘って動物忌避剤を放散することが可能な動物忌避装置及び該動物忌避装置を用いた動物の忌避方法の提供。
【解決手段】外界と接する側に膜状部材を配し、特定のチアゾリン類化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤と、架橋型ポリマーと、を含有する動物忌避組成物の硬化物を収容する容器を備え、前記容器における、前記膜状部材と前記硬化物の空間の容積が、前記容器の容積に対し5%以上90%以下である動物忌避装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外界と接する側に膜状部材を配し、下記一般式(I)から(VI)で示される化合物から選択される少なくとも1種の動物忌避剤と、架橋型ポリマーと、を含有する動物忌避組成物の硬化物を収容する容器を備え、
前記容器における、前記膜状部材と前記硬化物の空間の容積が、前記容器の容積に対し5%以上90%以下であることを特徴とする動物忌避装置。
TIFF
2024060114000012.tif
72
131
ただし、前記一般式(I)から(VI)中、R

、R

、及びR

はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又は炭素数1~5のアルキルチオ基を示す。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記容器における25℃での水蒸気透過度が50(g/m

・24時間)以下である、請求項1に記載の動物忌避装置。
【請求項3】
前記膜状部材における25℃での水蒸気透過度が150(g/m

・24時間)以下である、請求項1から2のいずれかに記載の動物忌避装置。
【請求項4】
前記硬化物における25℃での水蒸気透過度が100(g/m

・24時間)以下である、請求項1から3のいずれかに記載の動物忌避装置。
【請求項5】
前記一般式(I)で示される化合物が、2-メチルチアゾール、2-エチルチアゾール、2-ブロモチアゾール、4-メチルチアゾール、及び2,4-ジメチルチアゾールから選択されるいずれかの化合物であり、
前記一般式(II)又は(III)で示される化合物が、2-メチル-2-チアゾリン、2-メチルチオ-2-チアゾリン、4-メチル-2-チアゾリン、2,4-ジメチル-2-チアゾリン、及び2,2-ジメチルチアゾリジンから選択されるいずれかの化合物であり、
前記一般式(IV)で示される化合物が、チオモルホリンであり、
前記一般式(V)で示される化合物が、2,5-ジメチル-2-チアゾリン及び5-メチル-2-チアゾリンから選択されるいずれかの化合物である、請求項1から4のいずれかに記載の動物忌避装置。
【請求項6】
前記架橋型ポリマーが、(メタ)アクリル系重合体、ポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリサルファイト、シロキサン架橋型有機重合体、フッ素含有重合体、ゴム系重合体、及びエポキシ樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項1から5のいずれかに記載の動物忌避装置。
【請求項7】
前記架橋型ポリマーが25℃で液体である、請求項1から6のいずれかに記載の動物忌避装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の動物忌避装置を、動物を忌避させる空間に配置する工程を含むことを特徴とする動物の忌避方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動物忌避装置及び動物の忌避方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、野生動物は、様々な産業において多大な損害をもたらすことが知られている。野生動物の中でも、ネズミは、野菜、大豆、稲等への食害、穀物倉庫での食害、若木、樹皮等の食害、伝染病の媒介等によって、農業、林業、畜産業等に深刻な被害を与え続けている。例えば、農林水産省の疫学調査によれば、豚コレラ発生の要因としてネズミが農場間又は野生動物からのウイルスの媒介に関与していることが挙げられており、豚コレラの伝染への予防策が喫緊の課題となっている。
【0003】
また、ネズミはレストラン等の商業施設において食中毒を媒介し、電線を齧って停電及び機械類の故障を発生させる点でも大きな問題を引き起こし、一次産業に限らず深刻な被害をもたらしている。しかし、ネズミを含む野生動物に対する有効な忌避技術については、現在までのところ十分なものが開発されていない。現在市販されているネズミ忌避剤としては、ワサビの匂い、ハーブの匂い等を効果物質としているが、いずれも忌避効果が弱く、匂いを繰り返し嗅いだ後に馴化してしまうという問題点がある。
【0004】
近年、従来の忌避剤の問題点を克服するために、チアゾリン類化合物に基づく、強力かつ馴化しない新たな忌避剤の開発が進められている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。動物の嗅覚には、進化の過程で種にとって危険であると認識された対象(例えば、小動物及び草食動物にとっての捕食者)に由来する匂いを受容する特別な嗅覚システムが備わっている。前記チアゾリン類化合物は、この特別な嗅覚システムに受容される匂い分子であり、ネズミ、モグラ、ウサギ、シカ等の小動物、及び草食動物に対して極めて強力な忌避効果を示す上に、繰り返し嗅がせても馴化が全く起こらないという優れた性質を有している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2011/096575号パンフレット
【非特許文献】
【0006】
Kobayakawa,K.,et al.,Nature,2007,450(7169):503-508.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記チアゾリン類化合物は馴化が全く起こらないという優れた性質を有しており、強力かつ馴化しない新たな忌避剤として高い期待が寄せられている。しかし、前記チアゾリン類化合物は、下記反応式に示すように、加水分解して失活する。
【0008】
JPEG
2024060114000002.jpg
35
151
【0009】
また、前記チアゾリン類化合物である4E2MT(4-エチル-2-メチルチアゾリン)は、加水分解による開環反応後、下記構造式に示す2量体を形成し、不活性な化合物に変性してしまう。
【0010】
JPEG
2024060114000003.jpg
36
119
(【0011】以降は省略されています)

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