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公開番号2024046087
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151259
出願日2022-09-22
発明の名称金属空気電池
出願人シャープ株式会社
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類H01M 12/08 20060101AFI20240327BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】負極電解質に含水率が高い材料を採用した場合でも構造安定性を維持でき、負極での不働態形成及びシェイプチェンジを抑制できる金属空気電池を提供する。
【解決手段】第1の正極1、アニオン交換膜3、負極2及び第1の樹脂フィルム4がこの順で積層された金属空気電池は、アニオン交換膜3と第1の樹脂フィルム4とが溶着された少なくとも1つの溶着部5を周縁とし、アニオン交換膜3と第1の樹脂フィルム4とで囲まれた、負極2が収容される負極室を備える。負極2は、負極活物質21及び負極電解質22を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の正極、アニオン交換膜、負極及び第1の樹脂フィルムがこの順で積層された金属空気電池であって、
前記アニオン交換膜と前記第1の樹脂フィルムとが溶着された少なくとも1つの溶着部を周縁とし、前記アニオン交換膜と前記第1の樹脂フィルムとで囲まれた、前記負極が収容される負極室を備え、
前記負極は、負極活物質及び負極電解質を含むことを特徴とする金属空気電池。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の金属空気電池であって、
前記第1の正極が有する面のうち、前記アニオン交換膜と接する面とは反対の面に、さらに第2の樹脂フィルムが積層され、
前記アニオン交換膜と前記第2の樹脂フィルムとが溶着された溶着部を周縁とし、前記アニオン交換膜と前記第2の樹脂フィルムとで囲まれた、前記第1の正極が収容される正極室を備えることを特徴とする金属空気電池。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の金属空気電池であって、
前記負極電解質は、前記アニオン交換膜よりも含水率が高いことを特徴とする金属空気電池。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属空気電池であって、
前記第1の正極が正極電解質を含み、
前記正極電解質は、前記アニオン交換膜よりも含水率が高いことを特徴とする金属空気電池。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属空気電池であって、
前記第1の正極が充電極及び放電極を含むことを特徴とする金属空気電池。
【請求項6】
第1の正極、第1のアニオン交換膜、負極及び第2のアニオン交換膜がこの順で積層された金属空気電池であって、
前記第1のアニオン交換膜と前記第2のアニオン交換膜とが溶着された溶着部を周縁とし、前記第1のアニオン交換膜と前記第2のアニオン交換膜とで囲まれた、前記負極が収容される負極室を備え、
前記負極は、負極活物質及び負極電解質を含むことを特徴とする金属空気電池。
【請求項7】
請求項6に記載の金属空気電池であって、
前記第1の正極が充電極及び放電極を含むことを特徴とする金属空気電池。
【請求項8】
請求項6に記載の金属空気電池であって、
前記第2のアニオン交換膜が有する面のうち、前記負極と接する面とは反対の面に、さらに第2の正極が積層されていることを特徴とする金属空気電池。
【請求項9】
請求項8に記載の金属空気電池であって、
前記第1及び第2の正極の一方が充電極であり、他方が放電極であることを特徴とする金属空気電池。
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の金属空気電池であって、
前記負極電解質は、前記第1のアニオン交換膜及び前記第2のアニオン交換膜よりも含水率が高いことを特徴とする金属空気電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、金属空気電池に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
金属空気電池は、正極活物質として空気中の酸素を用いる正極と、負極活物質として亜鉛等の金属を用いる負極を備えており、正極側で還元反応を起こし、負極側で酸化反応を起こすことで、電力を取り出すことができる電池である。正極及び負極が電解質としての水溶液に浸漬された金属空気電池には、酸化被膜の形成による放電阻害や、酸化被膜の発生を防ぐために塩基性の電解質水溶液を用いた場合の電池性能の低下といった問題がある。そこで、これらの問題を解決すべく、電解質としてアニオン交換樹脂を用いた金属空気電池が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、アニオン交換膜(アニオン交換樹脂を膜状にしたもの)の一面側に密着して設けられた正極と、アニオン交換膜の他面側に設けられた金属負極とを備え、金属負極には導電助剤が含まれている金属空気電池において、正極は触媒付カーボンとアニオン交換樹脂とが混合された多孔質な空気極であり、金属負極はアニオン交換樹脂が分散されている構成が開示されている。換言すると、正極内及び負極内の電解質、並びに正負極間のセパレータとしてアニオン交換樹脂を利用した金属空気電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-146851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、正極内及び負極内の電解質、並びに正負極間のセパレータとしてアニオン交換樹脂を利用した金属空気電池では、アニオン交換樹脂のイオン交換容量が低い場合、負極活物質としての金属表面にて不働態が形成され、負極の形状が変化すること(以下、シェイプチェンジという)によって、放電容量が低下する問題がある。アニオン交換樹脂のイオン交換容量が高い場合、正負極間にセパレータとして設けられるアニオン交換樹脂の構造安定性がなく、充電時に短絡等が生じる問題がある。
【0006】
本開示の金属空気電池は斯かる事情に鑑みて見出されたものであり、負極電解質のイオン交換容量と、正負極間のセパレータとしてのアニオン交換膜のイオン交換容量とに差異を設けることができ、延いては負極での不働態形成及びシェイプチェンジを抑制できる金属空気電池の提供を主たる目的とする。なお、負極電解質が無機塩の水溶液の場合、無機塩にはイオン交換能がなくイオン交換容量が定義できないため、本開示において、イオン交換容量の大小関係に代えて含水率の大小関係を使用することがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本開示の金属空気電池は、第1の正極、アニオン交換膜、負極及び第1の樹脂フィルムがこの順で積層された金属空気電池であって、前記アニオン交換膜と前記第1の樹脂フィルムとが溶着された少なくとも1つの溶着部を周縁とし、前記アニオン交換膜と前記第1の樹脂フィルムとで囲まれた、前記負極が収容される負極室を備え、前記負極は負極活物質及び負極電解質を含むことを特徴とする。
【0008】
さらに、本開示の金属空気電池は、第1の正極、第1のアニオン交換膜、負極及び第2のアニオン交換膜がこの順で積層された金属空気電池であって、前記第1のアニオン交換膜と前記第2のアニオン交換膜とが溶着された溶着部を周縁とし、前記第1のアニオン交換膜と前記第2のアニオン交換膜とで囲まれた、前記負極が収容される負極室を備え、前記負極は、負極活物質及び負極電解質を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示の金属空気電池によれば、負極電解質の含水率(イオン交換容量)と、正負極間のセパレータとしてのアニオン交換膜の含水率(イオン交換容量)とに差異を設けることができ、負極電解質に含水率(イオン交換容量)が高い材料を採用した場合でも構造安定性を維持できる。これにより、負極での不働態形成及びシェイプチェンジを抑制できる等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第2の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第3の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第4の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第5の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第6の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
第7の実施形態に係る金属空気電池の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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