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公開番号2024045650
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2024023820,2020085491
出願日2024-02-20,2020-05-14
発明の名称炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法
出願人富士電機株式会社
代理人個人
主分類H01L 29/78 20060101AFI20240326BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】オン抵抗を低減させることができる炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】メイン半導体素子11は、トレンチゲート構造の縦型MOSFETであり、トレンチ37aの底面の電界緩和用の第1,2p+型領域61a,62aを有する。第1p+型領域61aは、深さ方向Zにトレンチ37aの底面に対向し、ゲート電極39aが延在する方向と同じ第1方向Xに点在する。第2p+型領域62aは、互いに隣り合うトレンチ37a間において第1方向Xに、トレンチ37aと略同じ長さで直線状に延在する。p++型コンタクト領域36aは、前記第1方向に点在する。メイン半導体素子11は、第1方向Xに隣接する2つのp++型コンタクト領域36a間のn+型ソース領域35aと、第1方向Xに隣接する2つの第1p+型領域61a間のn型電流拡散領域33aと、が設けられた、第1方向Xに垂直な第1断面を含む。
【選択図】図5B
特許請求の範囲【請求項1】
炭化珪素からなる半導体基板と、
前記半導体基板のおもて面において前記半導体基板のおもて面に平行な第1方向に延在してトレンチゲート構造をなすトレンチと、
前記半導体基板のおもて面の上に設けられたソース電極と、
前記半導体基板のおもて面側に前記トレンチの側壁に隣接して設けられ、前記ソース電極に接続された第1導電型のソース領域と、
前記半導体基板のおもて面側に前記第1方向において選択的に設けられ、前記ソース電極に接続された第2導電型のコンタクト領域と、
前記第1方向において所定の間隔で設けられ、前記トレンチの底面と深さ方向において対向する、前記半導体基板のおもて面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に前記トレンチの底面よりも幅が広い第2導電型の底面領域と、
を備え、
前記第1方向に隣接する2つの前記コンタクト領域間の第1領域と、前記第1方向に隣接する2つの前記底面領域間の第2領域と、が設けられた、前記第1方向に垂直な第1断面を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記コンタクト領域と前記底面領域とが設けられた、前記第1方向に垂直な第2断面を含むことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記半導体基板の内部に前記第1方向において選択的に設けられ、前記底面領域を電気的に前記コンタクト領域に接続する第2導電型の連結領域を備えることを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記第1断面におけるJFET抵抗は、前記第2断面におけるJFET抵抗よりも低いことを特徴とする請求項2または3に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記トレンチに沿った部分にチャネルが形成される第2導電型のベース領域と、
前記ベース領域の、前記ソース電極側に対して反対側に設けられ、前記チャネルを通って流れる主電流の電流経路を構成する第1導電型の電流経路領域と、
を備え、
前記底面領域は、前記第2断面において、前記電流経路を前記第1断面よりも狭めていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記第2領域には、前記電流経路領域が設けられることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記第1領域には、前記ソース領域が設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記ソース領域は、前記コンタクト領域の周囲を囲む梯子状の平面形状をなすことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
前記コンタクト領域の前記第1方向の幅は、前記底面領域の前記第1方向の幅よりも広いことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
炭化珪素からなる半導体基板と、前記半導体基板のおもて面において前記半導体基板のおもて面に平行な第1方向に延在してトレンチゲート構造をなすトレンチと、前記半導体基板のおもて面の上に設けられたソース電極と、前記半導体基板のおもて面側に前記トレンチの側壁に隣接して設けられ、前記ソース電極に接続された第1導電型のソース領域と、前記ソース電極に接続された第2導電型のコンタクト領域と、前記トレンチの底面と深さ方向において対向する、前記半導体基板のおもて面に平行でかつ前記第1方向と直交する第2方向に前記トレンチの底面よりも幅が広い第2導電型の底面領域と、を備える炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
前記半導体基板に第2導電型の不純物をイオン注入し、前記半導体基板の内部に前記第1方向において所定の間隔で前記底面領域を形成する工程と、
前記第1方向に隣接する2つの前記コンタクト領域間の第1領域と、前記第1方向に隣接する2つの前記底面領域間の第2領域と、が設けられた、前記第1方向に垂直な第1断面を含むように前記半導体基板に第2導電型の不純物をイオン注入し、前記半導体基板のおもて面側に前記第1方向において選択的に前記コンタクト領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高電圧や大電流を制御するパワー半導体装置には、例えば、バイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:金属-酸化膜-半導体の3層構造からなる絶縁ゲート(MOSゲート)を備えたMOS型電界効果トランジスタ)など複数種類あり、これらは用途に合わせて使い分けられている。
【0003】
例えば、バイポーラトランジスタやIGBTは、MOSFETと比べて電流密度が高く大電流化が可能であるが、高速にスイッチングさせることができない。具体的には、バイポーラトランジスタは数kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界であり、IGBTは数十kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界である。一方、MOSFETは、バイポーラトランジスタやIGBTに比べて電流密度が低く大電流化が難しいが、数MHz程度までの高速スイッチング動作が可能である。
【0004】
また、MOSFETは、IGBTと異なり、半導体基板(半導体チップ)の内部にp型ベース領域とn
-
型ドリフト領域とのpn接合で形成される寄生ダイオードを内蔵しており、自身を保護するための還流ダイオードとしてこの寄生ダイオードを使用可能である。このため、MOSFETをインバータ用デバイスとして用いた場合に、MOSFETに外付けの還流ダイオードを追加して接続することなく使用することができ、経済性の面でも注目されている。
【0005】
パワー半導体装置の構成材料として、シリコン(Si)が用いられている。市場では大電流と高速性とを兼ね備えたパワー半導体装置への要求が強く、IGBTやMOSFETはその改良に力が注がれ、現在ではほぼ材料限界に近いところまで開発が進んでいる。このため、パワー半導体装置の観点からシリコンに代わる半導体材料が検討されており、低オン電圧、高速特性、高温特性に優れた次世代のパワー半導体装置を作製(製造)可能な半導体材料として炭化珪素(SiC)が注目を集めている。
【0006】
炭化珪素は、化学的に非常に安定した半導体材料であり、バンドギャップが3eVと広く、高温でも半導体として極めて安定的に使用することができる。また、炭化珪素は、最大電界強度もシリコンより1桁以上大きいため、オン抵抗を十分に小さくすることができる半導体材料として期待される。このような炭化珪素の特長は、炭化珪素だけでなく、シリコンよりもバンドギャップの広いすべての半導体(以下、ワイドバンドギャップ半導体とする)も同様に有する。
【0007】
また、MOSFETでは、大電流化に伴い、半導体チップのおもて面に沿ってチャネル(反転層)が形成されるプレーナゲート構造とする場合と比べて、トレンチの側壁に沿って半導体チップのおもて面と直交する方向にチャネルが形成されるトレンチゲート構造とすることはコスト面で有利である。その理由は、トレンチゲート構造が単位面積当たりの単位セル(素子の構成単位)密度を増やすことができるため、単位面積当たりの電流密度を増やすことができるからである。
【0008】
単位面積当たりの電流密度を増加させた分、単位セルの占有体積に応じた温度上昇率が高くなるため、放電効率の向上と信頼性の安定化とを図るために両面冷却構造が必要になる。さらに、パワー半導体装置の主動作を行うメイン半導体素子と同一の半導体基板に、当該メイン半導体素子を保護・制御するための回路部として電流センス部、温度センス部および過電圧保護部等の高機能部を配置した高機能構造とすることで信頼性を向上させたパワー半導体装置が提案されている。
【0009】
従来の半導体装置の構造について説明する。図13は、従来の半導体装置の構造を示す断面図である。図13には、図14の切断線AA-AA’における断面構造を示す。図14は、従来の半導体装置の一部を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。図14には、メイン半導体素子のトレンチ237の底面にかかる電界を緩和させる第1,2p
+
型領域261,262(ハッチング部分)のレイアウトを示す。
【0010】
図13,14に示す従来の半導体装置220は、メイン半導体素子として、炭化珪素からなる半導体基板(半導体チップ)210のおもて面側に一般的なトレンチゲート構造のMOSゲートを備えた縦型MOSFETを備える。半導体基板210は、炭化珪素からなるn
+
型出発基板271のおもて面上にn
-
型ドリフト領域232およびp型ベース領域234となる各炭化珪素層272,273を順にエピタキシャル成長させてなる。
(【0011】以降は省略されています)

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