TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024043879
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149104
出願日2022-09-20
発明の名称ガラス繊維強化基板用ドリル
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類B23B 51/00 20060101AFI20240326BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】厚いガラス繊維強化基板への貫通孔形成が可能な曲げ剛性を有する小径ドリルを提供すること。
【解決手段】先端側の刃先部と基端側のネック部とを有するドリル本体を備え、刃先部の先端は、切刃と、当該ドリルの切込み回転方向でその切刃の後方側に位置する先端逃げ面とを有する。刃先部の径はネック部の径よりも大きく、刃先部とネック部との間に段差がある。ドリル本体は、連続する1条のみの切屑排出溝と、0.022~0.024のウェブテーパWTを持つドリル芯とを有する。切屑排出溝は、刃先部の先端から段差を超えてネック部まで延在する横断面L字状の主溝と、主溝よりも小さい溝幅および溝深さで主溝に添って刃先部の先端から段差を超えてネック部まで延在し、ネック部で主溝に合流して終る横断面U字状の副溝とを持つ。ウェブテーパWT=(W2-W1)/L、W1:ドリル芯先端部径、W2:ドリル芯基部径、L:ドリル芯長さとされる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス繊維強化基板に貫通孔を形成するためのガラス繊維強化基板用ドリルであって、
先端側の刃先部と基端側のネック部とを有するドリル本体を備え、
前記刃先部の先端は、切刃と、当該ドリルの切込み回転方向でその切刃の後方側に位置する先端逃げ面とを有し、
前記刃先部の径は前記ネック部の径よりも大きく、
前記刃先部と前記ネック部との間には段差があり、
前記ドリル本体は、連続する1条のみの切屑排出溝と、0.022~0.024のウェブテーパWTを持つドリル芯とを有し、
前記切屑排出溝は、
前記刃先部の先端から前記段差を超えて前記ネック部まで延在する横断面L字状の主溝と、
前記主溝よりも小さい溝幅および溝深さで前記主溝に添って前記刃先部の先端から前記段差を超えて前記ネック部まで延在し、前記ネック部で前記主溝に合流して終る横断面U字状の副溝と、を持ち、
前記ウェブテーパWTは、WT=(W2-W1)/L、W1:ドリル芯先端部径、W2:ドリル芯基部径、L:ドリル芯長さで定義されることを特徴とするガラス繊維強化基板用ドリル。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記副溝は、前記ドリル本体の先端からそのドリル本体の全長の30%~50%の間で前記主溝に合流して終る、請求項1記載のガラス繊維強化基板用ドリル。
【請求項3】
前記主溝の幅は0.02mm~0.25mm、前記副溝の幅は0.02mm~0.12mmである、請求項1記載のガラス繊維強化基板用ドリル。
【請求項4】
前記主溝を画成する、前記切刃に繋がる一方の側壁部と、前記先端逃げ面に繋がる他方の側壁部との間の挟む角は、所定横断面において80°~100°である、請求項1記載のガラス繊維強化基板用ドリル。
【請求項5】
所定横断面において、前記一方の側壁部の断面幅が、前記他方の側壁部の断面幅よりも狭い、請求項1から4までの何れか1項記載のガラス繊維強化基板用ドリル。
【請求項6】
所定横断面において、前記他方の側壁部の断面幅が、前記一方の側壁部の断面幅に対し1.2倍~1.4倍である、請求項5記載のガラス繊維強化基板用ドリル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバー等に用いられる高密度プリント配線基板のコア基板等を構成するガラス繊維強化基板に貫通孔を形成するためのドリルに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年のサーバー用プリント配線基板の高密度化に伴い、その高密度プリント配線基板のコア基板に設けるスルーホールの間隔ピッチの狭ピッチ化が求められている。狭ピッチ化達成のためには、スルーホールを形成する貫通孔の孔径を小径化する必要がある。
【0003】
コア基板は反り対策のため、厚みが薄くできず、しかも絶縁樹脂中に含有するガラス繊維で強化されていることが多いので、貫通孔形成用のドリル径を小さくすると、ドリルがコア基板を貫通できずに曲がってしまう。それゆえ、ドリル径が小さくても、コア基板を構成する厚いガラス繊維強化基板を貫通できるドリルが必要とされている。
【0004】
ガラス繊維強化基板に貫通孔を形成するための従来のドリルとしては、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このドリルは、先端側の刃先部と、刃先部よりも小径の基端側のネック部とを持つドリル本体を備え、ドリル本体は、連続する1条のみの切屑排出溝と、0.022~0.024のウェブテーパWTを持つドリル芯とを備えている。
【0005】
切屑排出溝は、主溝と、主溝に添って延在し、主溝の途中に合流して終る副溝とを有し、ウェブテーパWTは、WT=(W2-W1)/L、W2:ドリル芯基部径、W1:ドリル芯先端部径、L:ドリル芯長さで定義される。
【0006】
この従来のガラス繊維強化基板用ドリルによれば、切屑排出溝を1条のみとするとともに、切屑排出溝の主溝に添う副溝を主溝の途中に合流させることで、剛性が高められている。また、ドリル芯のウェブテーパWTを従来よりも小さい0.022~0.024として切屑排出溝の深さ割合を大きくすることで、貫通孔の内壁面を荒らす切屑が孔から排出され易くなり、内壁面上に形成されるスルーホール導体の接続の信頼性が高められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-070139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながらこの従来のガラス繊維強化基板用ドリルでも、コア基板を構成する厚み700μm以上のガラス繊維強化基板に孔径が150μm以下の貫通孔を形成する場合には曲げ剛性が不足し、孔明け中に曲がってしまって、そのガラス繊維強化基板を貫通することができないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、ガラス繊維強化基板に貫通孔を形成するためのドリルであって、ドリル径が小さくても高い曲げ剛性を有し、厚みが厚いガラス繊維強化基板への貫通孔形成が可能となって小径貫通孔が狭ピッチで形成できるドリルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のガラス繊維強化基板用ドリルは、ガラス繊維強化基板に貫通孔を形成するためのドリルであって、
先端側の刃先部と基端側のネック部とを有するドリル本体を備え、
前記刃先部の先端は、切刃と、当該ドリルの切込み回転方向でその切刃の後方側に位置する先端逃げ面とを有し、
前記刃先部の径は前記ネック部の径よりも大きく、
前記刃先部と前記ネック部との間には段差があり、
前記ドリル本体は、連続する1条のみの切屑排出溝と、0.022~0.024のウェブテーパWTを持つドリル芯とを有し、
前記切屑排出溝は、
前記刃先部の先端から前記段差を超えて前記ネック部まで延在する横断面L字状の主溝と、
前記主溝よりも小さい溝幅および溝深さで前記主溝に添って前記刃先部の先端から前記段差を超えて前記ネック部まで延在し、前記ネック部で前記主溝に合流して終る横断面U字状の副溝と、を持ち、
前記ウェブテーパWTは、WT=(W2-W1)/L、W1:ドリル芯先端部径、W2:ドリル芯基部径、L:ドリル芯長さで定義されることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

イビデン株式会社
ガスケット
3日前
イビデン株式会社
プリント配線板
4日前
イビデン株式会社
保持部材の製造方法
3日前
イビデン株式会社
プリント配線板の製造方法
4日前
イビデン株式会社
熱伝達抑制シート及び組電池
1日前
イビデン株式会社
配線基板及び配線基板の製造方法
7日前
イビデン株式会社
植物賦活剤
14日前
イビデン株式会社
熱伝達抑制シート及び組電池
1日前
日東精工株式会社
ねじ締め機
1か月前
日東精工株式会社
ねじ締め機
17日前
津田駒工業株式会社
工作機械
2か月前
個人
低周波振動発生出力方法
1か月前
日東精工株式会社
ねじ締め装置
3か月前
日東精工株式会社
着座確認装置
2か月前
株式会社FUJI
工作機械
1か月前
株式会社コスメック
クランプ装置
2か月前
ウエダ産業株式会社
カッター装置
1か月前
アズビル株式会社
溶接方法
2か月前
株式会社不二越
ドリル
1か月前
株式会社コスメック
着脱装置
29日前
株式会社ダイヘン
アーク溶接制御方法
1か月前
株式会社ダイヘン
アーク溶接制御方法
2か月前
日進工具株式会社
被覆切削工具
7日前
株式会社ダイヘン
くびれ検出制御方法
1か月前
個人
クーラント装置
2か月前
株式会社小島半田製造所
はんだ線
1か月前
株式会社不二越
管用タップ
2か月前
株式会社不二越
エンドミル
3か月前
株式会社ソディック
ワイヤ放電加工装置
7日前
株式会社不二越
管用タップ
24日前
株式会社ダイヘン
溶接トーチ
9日前
株式会社永木精機
埋設管窓開け工具
1か月前
株式会社ダイヘン
正逆送給アーク溶接方法
3か月前
株式会社ダイヘン
溶接トーチ
9日前
ダイハツ工業株式会社
位置検出装置
2か月前
株式会社ダイヘン
被覆アーク溶接制御方法
17日前
続きを見る