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公開番号
2024065575
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-15
出願番号
2022174508
出願日
2022-10-31
発明の名称
溶接トーチ
出願人
株式会社ダイヘン
代理人
個人
,
個人
主分類
B23K
9/29 20060101AFI20240508BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】小型化および構造の簡素化を図るのに適した溶接トーチを提供する。
【解決手段】溶接トーチA1は、軸線方向zに延びる電極25と、電極25の軸線方向一方側z1の端部の外側に配置された内側ノズル30と、内側ノズル30の外側に配置された外側ノズル31と、内側ノズル30の軸線方向他方側z2に配置されたトーチボディ2と、を備え、電極25と内側ノズル30との間には第1ガス流路G1が形成され、内側ノズル30と外側ノズル31との間には第2ガス流路G2が形成される。トーチボディ2は、第1ガス流路G1に通じる第1ガス流入口211と、第2ガス流路G2に通じる第2ガス流入口212とを有する。第1ガス流入口211は、第2ガス流入口212の軸線方向他方側z2に位置する。第1ガス流入口211は、軸線方向zと直交する第1方向xにおいて電極25に近づくにつれて軸線方向一方側z1に位置するように傾斜している。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
軸線方向に延びる非消耗電極と、
前記非消耗電極の前記軸線方向の一方側の端部において径方向の外側に配置された内側ノズルと、
前記内側ノズルに対して径方向の外側に配置された外側ノズルと、
前記内側ノズルに対して前記軸線方向の他方側に配置されたトーチボディと、を備え、
前記非消耗電極と前記内側ノズルとの間には、第1ガス流路が形成され、
前記内側ノズルと前記外側ノズルとの間には、第2ガス流路が形成されており、
前記トーチボディは、前記第1ガス流路に通じる第1ガス流入口と、前記第2ガス流路に通じる第2ガス流入口と、を有し、
前記第1ガス流入口は、前記第2ガス流入口に対して前記軸線方向の他方側に位置し、
前記第1ガス流入口は、前記軸線方向と直交する第1方向において前記非消耗電極に近づくにつれて前記軸線方向の一方側に位置するように傾斜している、溶接トーチ。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記第2ガス流入口は、前記第1方向において前記非消耗電極に近づくにつれて前記軸線方向の一方側に位置するように傾斜している、請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項3】
前記トーチボディは、前記第1ガス流入口に対して前記軸線方向の他方側に隣接する雌ねじ部を有し、
前記雌ねじ部に螺合するねじ部材をさらに備える、請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項4】
前記トーチボディは、前記軸線方向において前記第1ガス流入口および前記第2ガス流入口の間に位置し、且つ前記非消耗電極の周方向に沿って形成された冷却水流路を有する、請求項1ないし3のいずれかに記載の溶接トーチ。
【請求項5】
前記トーチボディは、前記軸線方向に沿って延びる第1筒状部と、前記第1筒状部につながり、且つ前記軸線方向に対して交差する方向に延びる第2筒状部と、を含み、
前記第1筒状部は、前記軸線方向において前記第1ガス流入口および前記第2ガス流入口を跨いで配置されており、
各々が前記第2筒状部の内部を挿通し、前記第1ガス流入口に通じる第1ガス配管と、前記第2ガス流入口に通じる第2ガス配管と、をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の溶接トーチ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接トーチに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
非消耗電極を備えた溶接トーチを用いて行う溶接(TIG溶接法やプラズマ溶接法)では、通常、タングステンで形成された電極(非消耗電極)と被溶接物との間にアークを発生させ、そのアークの熱で被溶接物を溶融する。TIG溶接法では、ガスノズルと電極の間にシールドガスが流される。プラズマ溶接法では、シールドガスに加えて、電極の周囲に配置されたインサートチップの内部にプラズマガスを流すとことで、アーク(プラズマアーク)が拘束される。その結果、集中性の良い高温プラズマ流が発生され、その保有エネルギを利用して溶接を行う。
【0003】
亜鉛めっき鋼板などの比較的融点が低い金属(低溶融金属)を溶接する場合、溶接熱によって亜鉛蒸気やヒュームが生じる。ヒューム等の金属が電極に付着すると、溶接時に発生するアークが不安定となる。TIG溶接法においては、通常、電極の先端がノズル先端から突出しており、当該電極の先端がヒューム等の金属で覆われてしまうと、溶接開始時に着火不良が生ずるおそれがある。プラズマ溶接法においては、通常、電極を囲むインサートチップの先端よりも電極の先端が退避している。また、インサートチップの内部(電極の周囲)にプラズマガスが流される。このため、亜鉛めっき鋼板などの低溶融金属を溶接する場合、プラズマ溶接法では、TIG溶接法と比べてヒューム等の金属は電極に付着しにくい。その一方、プラズマ溶接法では、上記ヒューム等の金属がインサートチップの先端に付着する場合があり、そうするとインサートチップ先端と合金化する。このインサートチップ先端の合金化によって、アーク不良や溶接不良を招くおそれがある。
【0004】
特許文献1においては、インサートチップの先端のプラズマガス噴出孔の周囲に、小径孔からなる複数のサイドプラズマガス噴出孔を設けた構成が開示されている。これら複数のサイドプラズマガス噴出孔を追加的に設けることで、溶接時において、インサートチップの先端へのヒューム等の付着の低減が図られている。しかしながら、特許文献1に記載された構造では、インサートチップの構造が複雑になるとともに、インサートチップ(溶接トーチ)の先端の大型化を招いてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-172644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、小型化および構造の簡素化を図るのに適した溶接トーチを提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0008】
本発明によって提供される溶接トーチは、軸線方向に延びる非消耗電極と、前記非消耗電極の前記軸線方向の一方側の端部において径方向の外側に配置された内側ノズルと、前記内側ノズルに対して径方向の外側に配置された外側ノズルと、前記内側ノズルに対して前記軸線方向の他方側に配置されたトーチボディと、を備え、前記非消耗電極と前記内側ノズルとの間には、第1ガス流路が形成され、前記内側ノズルと前記外側ノズルとの間には、第2ガス流路が形成されており、前記トーチボディは、前記第1ガス流路に通じる第1ガス流入口と、前記第2ガス流路に通じる第2ガス流入口と、を有し、前記第1ガス流入口は、前記第2ガス流入口に対して前記軸線方向の他方側に位置し、前記第1ガス流入口は、前記軸線方向と直交する第1方向において前記非消耗電極に近づくにつれて前記軸線方向の一方側に位置するように傾斜している。
【0009】
好ましい実施の形態においては、前記第2ガス流入口は、前記第1方向において前記非消耗電極に近づくにつれて前記軸線方向の一方側に位置するように傾斜している。
【0010】
好ましい実施の形態においては、前記トーチボディは、前記第1ガス流入口に対して前記軸線方向の他方側に隣接する雌ねじ部を有し、前記雌ねじ部に螺合するねじ部材をさらに備える。
(【0011】以降は省略されています)
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