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公開番号2024043877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149101
出願日2022-09-20
発明の名称セルロースゲル電解質
出願人学校法人上智学院
代理人個人
主分類H01B 1/06 20060101AFI20240326BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】新規なセルロースゲル電解質を提供する。
【解決手段】イオン液体と、カチオン化セルロースと、を含み、イオン液体のカチオン部が、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンを含み、イオン液体のアニオン部がスルホニルイミドイオンを含む、セルロースゲル電解質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
イオン液体と、
カチオン化セルロースと、
を含み、
前記イオン液体のカチオン部が、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンを含み、
前記イオン液体のアニオン部がスルホニルイミドアニオンを含む、セルロースゲル電解質。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記カチオン化セルロースが下記一般式(1)で表される、請求項1に記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000026.tif
31
153
(上記一般式(1)中、R
1
はHまたは下記式(2)で表される基であり、n1は平均値であり、150以上3000以下の数である。)
TIFF
2024043877000027.tif
21
153
【請求項3】
前記カチオン化セルロースの置換度が0.6以上である、請求項1または2に記載のセルロースゲル電解質。
【請求項4】
前記スルホニルイミドアニオンが下記一般式(3)で表される、請求項1または2に記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000028.tif
22
153
(上記一般式(3)中、R
2
およびR
3
は、独立して、-C
p

2p+1
基であるか、または、R
2
およびR
3
が独立して-C
q

2q
-基であってNおよび二つのSとともに環を形成している。pは0以上4以下の整数であり、qは1または2である。)
【請求項5】
前記イオン液体の前記カチオン部が、下記一般式(4)、(5)および(6)で表されるカチオンからなる群から選択される一または二以上のカチオンである、請求項1または2に記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000029.tif
20
153
(上記一般式(4)中、R
4
およびR
5
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であるか、または、R
4
およびR
5
が独立して炭素数1以上3以下のアルキレン基であってNとともに環を形成しており、前記環の骨格中に酸素原子を有してもよい。R
6
およびR
7
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上6以下のアルキル基であるか、または、R
6
およびR
7
が独立して炭素数1以上3以下のアルキレン基であってNとともに環を形成している。)
TIFF
2024043877000030.tif
35
153
(上記一般式(5)中、R
8
は分岐を有してもよい炭素数1以上3以下のアルキル基である。)
TIFF
2024043877000031.tif
21
153
(上記一般式(6)中、R
9
~R
12
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上4以下のアルキル基である。)
【請求項6】
セルロースおよびイオン液体を含むセルロース溶液を準備する工程と、
前記セルロース溶液にカチオン化剤を添加することにより、カチオン化セルロース溶液を得る工程と、
カチオン化セルロース溶液を得る前記工程の後、前記カチオン化セルロース溶液にスルホニルイミドアニオンを添加することにより、ゲルを形成する工程と、
を含み、
前記イオン液体のカチオン部が、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンであり、
前記イオン液体のアニオン部が水酸化物イオンである、セルロースゲル電解質の製造方法。
【請求項7】
カチオン化セルロース溶液を得る前記工程において、下記一般式(1)で表されるカチオン化セルロースを形成する、請求項6に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
TIFF
2024043877000032.tif
31
153
(上記一般式(1)中、R
1
はHまたは下記式(2)で表される基であり、n1は平均値であり、150以上3000以下の数である。)
TIFF
2024043877000033.tif
21
153
【請求項8】
カチオン化セルロース溶液を得る前記工程において、置換度が0.6以上のカチオン化セルロースを形成する、請求項6または7に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
【請求項9】
前記カチオン化剤が、下記一般式(7)で表される化合物および下記一般式(8)で表される化合物からなる群から選択される一または二以上の化合物を含む、請求項6または7に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
TIFF
2024043877000034.tif
64
153
(上記一般式(7)および(8)中、R
13
~R
15
は、独立して、炭素数1以上3以下のアルキル基であり、Xは水素原子またはハロゲン原子であり、Zはハロゲン原子である。)
【請求項10】
前記スルホニルイミドアニオンが下記一般式(3)で表される、請求項6または7に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
TIFF
2024043877000035.tif
22
153
(上記一般式(3)中、R
2
およびR
3
は、独立して、-C
p

2p+1
基であるか、または、R
2
およびR
3
が独立して-C
q

2q
-基であってNおよび二つのSとともに環を形成している。pは0以上4以下の整数であり、qは1または2である。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロースゲル電解質に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
セルロースゲルに関する技術として、特許文献1(特開2012-142116号公報)に記載のものがある。同文献には、アルカリ金属イオン二次電池用ゲル電解質であって、ゲル電解質が、アルカリ金属塩を溶媒に溶解してなる電解液を熱可塑性セルロース系樹脂で保持してなるゲル電解質であるアルカリ金属イオン二次電池用ゲル電解質について記載されており(請求項1)、セルロース系樹脂が、カチオン性セルロース又はその誘導体であってよいこと(請求項2)、イオン性液体のアニオンがフッ素系、シアネート系、チオシアネート系であってよいことが記載されている(段落0034)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-142116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術においては、ゲル電解質の製造容易性およびカチオン化セルロースの置換度の向上の点で改善の余地があった。
そこで、本発明は、新規なセルロースゲル電解質を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、以下のセルロースゲル電解質およびその製造方法が提供される。
[1] イオン液体と、
カチオン化セルロースと、
を含み、
前記イオン液体のカチオン部が、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンを含み、
前記イオン液体のアニオン部がスルホニルイミドアニオンを含む、セルロースゲル電解質。
[2] 前記カチオン化セルロースが下記一般式(1)で表される、[1]に記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000001.tif
31
153
(上記一般式(1)中、R
1
はHまたは下記式(2)で表される基であり、n1は平均値であり、150以上3000以下の数である。)
TIFF
2024043877000002.tif
21
153
[3] 前記カチオン化セルロースの置換度が0.6以上である、[1]または[2]に記載のセルロースゲル電解質。
[4] 前記スルホニルイミドアニオンが下記一般式(3)で表される、[1]乃至[3]いずれか一つに記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000003.tif
22
153
(上記一般式(3)中、R
2
およびR
3
は、独立して、-C
p

2p+1
基であるか、または、R
2
およびR
3
が独立して-C
q

2q
-基であってNおよび二つのSとともに環を形成している。pは0以上4以下の整数であり、qは1または2である。)
[5] 前記イオン液体の前記カチオン部が、下記一般式(4)、(5)および(6)で表されるカチオンからなる群から選択される一または二以上のカチオンである、[1]乃至[4]いずれか一つに記載のセルロースゲル電解質。
TIFF
2024043877000004.tif
20
153
(上記一般式(4)中、R
4
およびR
5
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上4以下のアルキル基であるか、または、R
4
およびR
5
が独立して炭素数1以上3以下のアルキレン基であってNとともに環を形成しており、前記環の骨格中に酸素原子を有してもよい。R
6
およびR
7
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上6以下のアルキル基であるか、または、R
6
およびR
7
が独立して炭素数1以上3以下のアルキレン基であってNとともに環を形成している。)
TIFF
2024043877000005.tif
35
153
(上記一般式(5)中、R
8
は分岐を有してもよい炭素数1以上3以下のアルキル基である。)
TIFF
2024043877000006.tif
21
153
(上記一般式(6)中、R
9
~R
12
は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1以上4以下のアルキル基である。)
[6] セルロースおよびイオン液体を含むセルロース溶液を準備する工程と、
前記セルロース溶液にカチオン化剤を添加することにより、カチオン化セルロース溶液を得る工程と、
カチオン化セルロース溶液を得る前記工程の後、前記カチオン化セルロース溶液にスルホニルイミドアニオンを添加することにより、ゲルを形成する工程と、
を含み、
前記イオン液体のカチオン部が、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンであり、
前記イオン液体のアニオン部が水酸化物イオンである、セルロースゲル電解質の製造方法。
[7] カチオン化セルロース溶液を得る前記工程において、下記一般式(1)で表されるカチオン化セルロースを形成する、[6]に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
TIFF
2024043877000007.tif
31
153
(上記一般式(1)中、R
1
はHまたは下記式(2)で表される基であり、n1は平均値であり、150以上3000以下の数である。)
TIFF
2024043877000008.tif
21
153
[8] カチオン化セルロース溶液を得る前記工程において、置換度が0.6以上のカチオン化セルロースを形成する、[6]または[7]に記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
[9] 前記カチオン化剤が、下記一般式(7)で表される化合物および下記一般式(8)で表される化合物からなる群から選択される一または二以上の化合物を含む、[6]乃至[8]いずれか一つに記載のセルロースゲル電解質の製造方法。
【0006】
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
たとえば、本発明によれば、上述した本発明におけるセルロースゲル電解質の製造方法に用いられるカチオン化セルロース溶液であって、前記イオン液体および前記カチオン化セルロースを含む、カチオン化セルロース溶液を得ることもできる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、新規なセルロースゲル電解質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例で得られたカチオン性セルロースの
1
H NMRチャート(部分拡大図)を示す図である。
実施例におけるカチオン化剤の添加量とカチオン化セルロースの置換度との関係を示す図である。
実施例で得られたセルロースゲル電解質のイオン導電率のアレニウスプロットを示す図である。
イオン液体へのセルロースの溶解性の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を具体例に基づいて説明する。なお、各成分はいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、本明細書において、数値範囲を示す「~」は、以上、以下を表し、上限値および下限値をいずれも含む。
【0010】
(セルロースゲル電解質)
本実施形態において、セルロースゲル電解質は、イオン液体と、カチオン化セルロースと、を含む。イオン液体のカチオン部は、ピロリジニウム、4級アンモニウムおよび4級ホスホニウムからなる群から選択される一または二以上のカチオンを含む。また、イオン液体のアニオン部はスルホニルイミドアニオンを含む。
セルロースゲル電解質は、たとえば、カチオン部として上記カチオンを含むイオン液体(第一のイオン液体)と、カチオン化セルロースと、スルホニルイミドアニオンとを配合してなる。
(【0011】以降は省略されています)

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