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公開番号2024043656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022148764
出願日2022-09-20
発明の名称ドライバー支援装置、ドライバー支援システム及びドライバー支援方法
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G08G 1/16 20060101AFI20240326BHJP(信号)
要約【課題】運転者の認知機能の低下要因を推定することができるドライバー支援装置、ドライバー支援システム及びドライバー支援方法を提供する。
【解決手段】ドライバー支援装置は、運転者による車両の運転行動と、運転中の生体情報と、車両の挙動のうち少なくとも1つを検知する運転状態検知部と、運転状態検知部の検知結果に基づいて、運転者の認知機能の高さを示す数値を算出する認知機能スコア算出部と、算出された数値を、1以上の異なる脳機能に関連する認知機能特性として分析する認知機能特性分析部と、認知機能スコア算出部が算出した同じ運転者に対する数値と認知機能特性分析部の分析結果とを時系列で記憶する認知機能記憶部と、記憶内容に基づいて、運転者の認知機能の低下を引き起こす複数の変動要因の中の主要因を推定する認知機能低下要因推定部と、推定結果又は推定結果に応じた情報をもとに運転者を支援するドライバー支援部と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
運転者による車両の運転行動と、当該運転者の運転中の生体情報と、前記車両の挙動のうち少なくとも1つを検知する運転状態検知部と、
前記運転状態検知部が検知した情報に基づいて、前記運転者の認知機能が高いか低いかを示す数値を算出する認知機能スコア算出部と、
前記認知機能スコア算出部が算出した前記数値を、1以上の異なる脳機能に関連する認知機能特性として分析する認知機能特性分析部と、
前記認知機能スコア算出部が算出した同一の運転者に対する前記数値と前記認知機能特性分析部の分析結果とを時系列で記憶する認知機能記憶部と、
前記認知機能記憶部の記憶内容に基づいて、前記運転者の認知機能の低下を引き起こす複数の変動要因の影響度を算出し、主要因となるものを推定する認知機能低下要因推定部と、
前記認知機能低下要因推定部による推定結果、または当該推定結果に応じた情報をもとに前記運転者を支援するドライバー支援部と、
を備えるドライバー支援装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記認知機能低下要因推定部は、前記認知機能記憶部の現在に対応する記憶内容と、所定の過去の時点に対応する記憶内容とを比較することによって、認知機能の変動要因を推定する、
請求項1に記載のドライバー支援装置。
【請求項3】
前記変動要因は、前記運転者の加齢要因と、体調要因と、スキル要因との少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のドライバー支援装置。
【請求項4】
前記ドライバー支援部は、前記認知機能低下要因推定部の推定結果に応じた情報を、前記主要因に係る過去の数値と、前記主要因に係る現在の数値とに応じた形態で出力する出力部を更に備える、
請求項3に記載のドライバー支援装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記加齢要因が前記主要因である場合に、前記運転者に対して、加齢による認知機能低下があることを示す情報、または加齢による認知機能低下の回復訓練に係る情報を出力する、
請求項4に記載のドライバー支援装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記体調要因が前記主要因である場合に、前記運転者に対して、体調不良であることを自覚させて注意を促す情報、または休憩を促す情報を出力する、
請求項4に記載のドライバー支援装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記スキル要因が前記主要因である場合に、前記運転者に対して、苦手な道路状態であることを示す情報の出力、または苦手な道路を避けたルート変更の提案を行う、
請求項4に記載のドライバー支援装置。
【請求項8】
前記ドライバー支援部は、
前記認知機能特性分析部が算出した認知機能特性と、閾値との比較に基づいて、前記車両が有する複数の機能の中から、前記運転者の認知機能の更なる低下を抑制するための情報提供を支援する情報提供機能を有効にするか、低下した前記認知機能特性に関連付いた運転動作を支援する運転支援機能を有効にするか、を決定する支援内容決定部を更に備えて、
前記出力部は、前記支援内容決定部が決定した支援機能が有効になったタイミングで、前記認知機能低下要因推定部による推定結果、または当該推定結果に応じた情報を出力する、
請求項4に記載のドライバー支援装置。
【請求項9】
前記ドライバー支援部は、
前記認知機能特性分析部が算出した認知機能特性と、閾値との比較に基づいて、前記車両が有する複数の機能の中から、前記運転者の認知機能の更なる低下を抑制するための情報提供を支援する情報提供機能を有効にするか、低下した前記認知機能特性に関連付いた運転動作を支援する運転支援機能を有効にするか、を決定する支援内容決定部を更に備えて、
前記支援内容決定部は、前記認知機能低下要因推定部におけるスキル要因の推定結果に応じて抽出された苦手な道路状態が走行ルート上にある場合に、前記運転者の支援を行う、
請求項7に記載のドライバー支援装置。
【請求項10】
前記出力部は、前記認知機能低下要因推定部の推定結果に応じた情報を、前記ドライバー支援装置とネットワークで接続された機器に出力する、
請求項4に記載のドライバー支援装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ドライバー支援装置、ドライバー支援システム及びドライバー支援方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
交通事故を人的要因別で分析すると、前方不注意(漫然運転、脇見を含む)や安全不確認といった「発見の遅れ」が約8割を占めている(非特許文献1)。すなわち、運転における「認知、判断、操作」の認知の部分が主要因となっている。運転に関連した認知機能低下に影響を与える要因として、眠気、アルコール・薬物、加齢、認知症、高次脳機能障害を含む精神神経疾患が挙げられる(非特許文献2)。従って、様々な要因で生じる運転中の認知機機能低下を防ぐことができれば、交通事故を減らすことができると考えられる。また、人間の認知機能や運転者の認知機能、運転中のドライバーの行動分析等については、非特許文献3~非特許文献24に示すように、様々な観点から研究が進められている。
【0003】
特許文献1には、飲酒や居眠りなどによって運転能力が低下した状態を検知し、ドライバーに運転能力の低下を知らせる運転走行支援装置が開示されている。また、特許文献2には、認知機能が低下したときに行われやすい交通違反を検知し、ドライバーの運転可否を判定できる認知症リスクの判定システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-101714号公報
特開2019-124975号公報
【非特許文献】
【0005】
交通事故総合分析センター:”交通事故統計表データ:人的要因別・事故類型別 全事故件数(1当)-車両”、2020
三村將、藤田佳男:”安全運転と認知機能”、日本老年医学会雑誌、vol.55、No.2、pp.191-196、2018
鈴木隆雄監修:“基礎からわかる軽度認知障害(MCI)-効果的な認知症予防を目指して-”、p.7-8、p.34、pp.111-123、p.225、医学書院、2015
日本神経学会:“認知症疾患診療ガイドライン2017” 、医学書院、pp.19-22、2017
飯田真也、加藤徳明、蜂須賀研二、佐伯覚:”高齢者の運転能力の判定”、日本老年医学会雑誌、vol.55、No.2、pp.202-207、2018
上村直人:”認知症の自動車運転能力評価とその課題”、国際交通安全学会誌、vol.42、 No.3、pp.12-22、2018
浦上克哉:“認知症と運転”、自動車技術、vol.71、No.12、pp.90-95、2017
福田亮子、原田文雄、奥村太作:”超高齢社会を支える車のあり方:その人らしさに深く寄りそう車を目指して”、Cognitive Studies、25(3)、pp。259-278,2018.09
高木伸哉、山田啓一:”車両挙動とドライバの反応時間の関係について”、自動車技術会論文集、VOL.43、No.5、pp.1131-1137、2012
李博、張暁林、佐藤誠:車間距離計測のための車載単眼カメラを用いたピッチ角推定、映像情報メディア学会誌、vol.69、No.4、pp.J169-J176、2015
上坂竜規、野田雅文、目加田慶人、出口大輔、井手一郎、村瀬洋:“ドライバの視線情報を利用した運転行動予測“、電子情報通信学会技術研究報告. MI、 医用画像 111(49)、 105-110、 2011-05-12
山崎彬人、ポンサトーン・ラクシンチェラーンサク、小竹元基:”車載カメラを用いたドライバの顔向き推定による注視領域抽出”、自動車技術会論文集、VOL.48、No.5、pp.1113-1119、2017
高木雅成、 藤吉弘亘:“SIFT特徴量を用いた交通道路標識認識“、電気学会論誌C、vol.129、No.5、pp.824-831、2009
デイビット・W・エビ―、リサ・J・モルナー、ポーラ・S・カトージ著(堀川悦夫、峯とも子編訳):”高齢者のモビリティ(運転可否判断から移動支援まで)”、京都大学学術出版、pp.15-33、2020
松浦常夫:”高齢ドライバーの安全心理学”、東京大学出版会、pp.48-62、2017
伊佐治和美、津留直彦、和田隆広、土居俊一、金子弘:”接近離間状態評価指標を用いたブレーキ開始タイミングの解析”、自動車技術会論文集、vol.41,No.3、pp.593ー598、2010
中川剛、他:”自動車運転における体調管理”、DENSO TECHNICALREVIEW、vol.21、2016
渡邉 修:”認知機能と自動車運転”、日本交通科学学会誌、vol.17、No.2、pp。3-10、2017
北村憲康:”安全運転寿命”、企業開発センター交通問題研究室、pp.44-46、pp.60-65、pp.133-136、2009
村田厚生、森若誠:”危険予知課題における運転者の視覚情報処理特性-運転初心者と運転熟練者の比較-”、人間工学、Vol.46、No.6、pp.393-397、2010
中田大貴、芝崎学:”認知機能と環境ストレス”、日本生気象学会雑誌 、56(1)、3-11、2019
櫻井美由紀、岩崎祥一:”高齢者における日中の注意喚起と認知失敗傾向”、応用心理学研究、Vol.42、No.3、pp.185-193、2017
宮島 千代美, 武田 一哉:”運転行動データベースの構築とその応用”、 Vol.55、No.1、pp.20-25、2011
稲垣 具志, 原田 憲武, 柏 祐樹, 竹平 誠治, 小早川 悟:”ドライブレコーダデータに基づく高齢ドライバーの運転行動と個人特性に関する基礎分析”、Vol.5、No.2、pp.A_208-A216、2019
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1や特許文献2にあっては、認知機能が低下した要因の推定までは行っていなかった。
【0007】
本開示は、運転者の認知機能の低下要因を推定することができるドライバー支援装置、ドライバー支援システム及びドライバー支援方法を提供することを目的とする。
【0008】
なお、本開示は既出願(特願2021-052309)の改良発明を開示するものである。そのため、本明細書では、既出願の記載内容を適宜引用する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係るドライバー支援装置は、運転状態検知部と、認知機能スコア算出部と、認知機能特性分析部と、認知機能記憶部と、認知機能低下要因推定部と、ドライバー支援部とを備える。運転状態検知部は、運転者による車両の運転行動と、当該運転者の運転中の生体情報と、車両の挙動のうち少なくとも1つを検知する。認知機能スコア算出部は、運転状態検知部が検知した情報に基づいて、運転者の認知機能が高いか低いかを示す数値を算出する。認知機能特性分析部は、認知機能スコア算出部が算出した数値を、1以上の異なる脳機能に関連する認知機能特性として分析する。認知機能記憶部は、認知機能スコア算出部が算出した同一の運転者に対する数値と認知機能特性分析部の分析結果とを時系列で記憶する。認知機能低下要因推定部は、認知機能記憶部の記憶内容に基づいて、運転者の認知機能の低下を引き起こす複数の変動要因の影響度を算出し、主要因となるものを推定する。ドライバー支援部は、認知機能低下要因推定部による推定結果、または推定結果に応じた情報をもとに運転者を支援する。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係るドライバー支援装置によれば、運転者の認知機能の低下要因を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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