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公開番号2024043312
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022148430
出願日2022-09-16
発明の名称積層電子部品
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20240322BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】クラックの発生を抑制することができる積層電子部品を提供すること。
【解決手段】積層電子部品は、内側誘電体層と内側電極層とを有する内装領域と、外側誘電体層を有し、内装領域の積層方向に沿って外側に位置する外装領域とを有する。内側誘電体層は、Am BO3 と元素Mとを有し、外側誘電体層は、Am'BO3 と元素M’とを有し、元素Mが、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、元素M’が、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、0.69<m/m’<0.92の関係を満足する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
交互に積層してある内側誘電体層と内側電極層とを有する内装領域と、
外側誘電体層を有し、前記内装領域の積層方向に沿って外側に位置する外装領域とを有する積層電子部品であって、
前記内側誘電体層は、A
m'
BO
3
と元素Mとを有し、
前記外側誘電体層は、A
m'
BO
3
と元素M’とを有し、
前記元素Mが、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、
前記元素M’が、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、
0.69<m/m’<0.92
の関係を満足する積層電子部品。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記内側誘電体層中の前記元素Mの濃度をMc原子%とし、
前記外側誘電体層中の前記元素M’の濃度をM’c原子%とした場合に、
0.24<Mc/M’c<0.83の関係を満足する請求項1に記載の積層電子部品。
【請求項3】
0.7<m/m’<0.9の関係を満足する請求項1に記載の積層電子部品。
【請求項4】
0.7<m/m’<0.8の関係を満足する請求項3に記載の積層電子部品。
【請求項5】
0.3<Mc/M’c<0.8の関係を満足する請求項2に記載の積層電子部品。
【請求項6】
0.4<Mc/M’c<0.6の関係を満足する請求項5に記載の積層電子部品。
【請求項7】
0.89≦m<1.41の関係を満足し、0.89<m’≦1.41の関係を満足する請求項1に記載の積層電子部品。
【請求項8】
0.90≦m≦1.27の関係を満足し、1.29≦m’≦1.40の関係を満足する請求項7に記載の積層電子部品。
【請求項9】
0.8≦Mc≦5.0の関係を満足する請求項2に記載の積層電子部品。
【請求項10】
1.0≦Mc≦3.0の関係を満足する請求項9に記載の積層電子部品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば積層セラミックコンデンサなどの積層電子部品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
誘電体層の薄層化および小型化と共に、たとえば積層セラミックコンデンサなどの積層電子部品にクラックが発生する割合が高くなってきている。そこで、たとえば下記の特許文献1では、電子部品に含まれる誘電体層の焼結助剤成分として特定の成分を用いることにより、クラックの発生を防止することができる技術が開発されている。
【0003】
しかしながら、積層電子部品のさらなる高性能化に伴う積層数の増大などにより、従来とは異なるアプローチによりクラックを防止する手法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4561922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、クラックの発生を抑制することができる積層電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来とは異なるアプローチによりクラックを防止することができる積層電子部品について鋭意検討した結果、本発明者等は、積層電子部品の素子本体における積層方向の外装領域と内装領域とを各々構成する組成のA/Bに着目し、これらの関係を特定することで、クラックの発生を抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明の一態様に係る積層電子部品は、
交互に積層してある内側誘電体層と内側電極層とを有する内装領域と、
外側誘電体層を有し、前記内装領域の積層方向に沿って外側に位置する外装領域とを有する積層電子部品であって、
前記内側誘電体層は、A
m
BO
3
と元素Mとを有し、
前記外側誘電体層は、A
m'
BO
3
と元素M’とを有し、
前記元素Mが、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、
前記元素M’が、Mg、Ni、Mn、Al、Crのうちの少なくとも1つ以上であり、
0.69<m/m’<0.92
の関係を満足する。
【0008】
上記の構成を満足する積層電子部品では、内側誘電体層の積層数の多少にかかわらずに、クラックの発生率を低減することができ、特に内側誘電体層の積層数が多くなったとしても、クラックの発生率を低減することができる。その理由としては、必ずしも明らかではないが、上記の構成を満足する積層電子部品では、内装領域での熱収縮挙動(熱収縮率)と、外装領域での熱収縮挙動(熱収縮率)とを合わせることができるためではないかと考えられる。
【0009】
前記内側誘電体層中の前記元素Mの濃度をMc原子%とし、
前記外側誘電体層中の前記元素M’の濃度をM’c原子%とした場合に、
好ましくは0.24<Mc/M’c<0.83、さらに好ましくは0.3<Mc/M’c<0.8、特に好ましくは0.4<Mc/M’c<0.6の関係を満足する。
【0010】
Mc/M’cを特定の範囲に設定することで、クラックの発生率を低減することができると共に、高温負荷寿命の性能が向上する。内側誘電体層中の元素Mの濃度Mcを、外側誘電体層中の元素M’の濃度M’cに比較して小さくすることで、高温負荷寿命の性能が向上すると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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