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公開番号2024061226
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022169030
出願日2022-10-21
発明の名称燃料電池装置
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類H01M 8/04746 20160101AFI20240425BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】原燃料ガス流路での原燃料ガスの通流状態を確実に検証可能な燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池装置10が、原燃料ガスの流量を測定する流量測定部14と、原燃料ガスの単位時間当たりの流量が目標流量になるように原燃料ガス流路11に原燃料ガスを流す流量調節部13と、動作を制御する動作制御部18とを備え、動作制御部18は、入力受付部19が燃料電池部16の試運転の実行指令を受け付けた場合、目標流量を所定の試運転時流量にして流量調節部13を動作させて、原燃料ガス流路11での原燃料ガスの通流状態を検証する検証処理を行うように構成され、試運転時流量は、燃料電池部16に通常の発電運転を行わせる場合に原燃料ガス供給設備2から原燃料ガス流路11へ供給される単位時間当たりの流量の範囲である通常流量範囲を上回る第1流量である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
施設に設置され、当該施設から供給される原燃料ガスを用いて発電する燃料電池部を有する燃料電池装置であって、
前記施設に設置される原燃料ガス供給設備に接続される原燃料ガス流路と、
前記原燃料ガス流路に流れる前記原燃料ガスの単位時間当たりの流量を測定する流量測定部と、
前記流量測定部が測定する前記原燃料ガスの単位時間当たりの流量が目標流量になるように前記原燃料ガス流路に前記原燃料ガスを流す流量調節部と、
操作者による情報の入力を受け付ける入力受付部と、
動作を制御する動作制御部とを備え、
前記動作制御部は、前記入力受付部が前記燃料電池部の試運転の実行指令を受け付けた場合、前記目標流量を所定の試運転時流量にして前記流量調節部を動作させて、前記原燃料ガス流路での前記原燃料ガスの通流状態を検証する検証処理を行うように構成され、
前記試運転時流量は、前記燃料電池部に通常の発電運転を行わせる場合に前記原燃料ガス供給設備から前記原燃料ガス流路へ供給される単位時間当たりの流量の範囲である通常流量範囲を上回る第1流量である燃料電池装置。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記試運転時流量は、前記第1流量、及び、前記通常流量範囲内の所定の第2流量であり、
前記動作制御部は、前記検証処理を、前記第1流量及び前記第2流量の夫々で行う請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項3】
前記動作制御部は、前記検証処理において、前記流量測定部が測定する流量が前記試運転時流量よりも所定値以上小さい場合、前記原燃料ガス流路での前記原燃料ガスの通流状態が異常であると判定する請求項1又は2に記載の燃料電池装置。
【請求項4】
前記動作制御部は、前記検証処理において、前記流量調節部の動作状態値が、前記試運転時流量を流すのに必要な基準動作状態値よりも所定値以上大きい場合、前記原燃料ガス流路での前記原燃料ガスの通流状態が異常であると判定する請求項1又は2に記載の燃料電池装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、施設に設置され、その施設から供給される原燃料ガスを用いて発電する燃料電池部を有する燃料電池装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
住戸や事業所などの施設に、発電を行う燃料電池部を有する燃料電池装置を設置して、その施設内に電力を供給することが行われている。例えば、燃料電池装置には都市ガス等の原燃料ガスが施設から供給され、その原燃料ガスを改質処理して得られる燃料ガスを用いて発電が行われる。そのため、施設に燃料電池装置を設置した場合には、燃料電池装置に対して原燃料ガスが正常に供給されているか否かを確かめることが必要である。
【0003】
燃料電池装置に原燃料ガスが正常に供給されることを確かめる技術として、特許文献1(特開2011-165318号公報)に記載したものがある。特許文献1に記載の燃料電池装置は、その内部に設けられる原燃料ガス供給路内のガス圧を検知するためのガス圧異常検知手段を備えている。そして、ガス圧異常検知手段により検知したガス圧が所定値よりも低い異常な圧力になった場合、制御手段はガス供給弁を閉じることを行っている。
【0004】
他には、特許文献2(特開2021-068607号公報)には、ガス供給確認処理を行う燃料電池システムが記載されている。具体的には、燃料電池装置の原燃料ガス供給路の途中に昇圧ポンプと流量計とを設け、昇圧ポンプを動作させた場合に流量計で計測される流量が所定流量以上である場合には、原燃料ガスが正常に供給されると判定するガス供給確認処理が記載されている。そして、昇圧ポンプの上流側で原燃料ガス供給路が完全に閉塞されていれば流量計で測定される流量がゼロになり、原燃料ガス供給路が完全に閉塞されていなければ流量計で測定される流量が所定流量以上になることに基づいて、原燃料ガスが正常に供給されるか否かを判定している。
尚、特許文献2に記載のガス供給確認処理では、昇圧ポンプの上流側で原燃料ガス供給路が完全に閉塞されていた場合に起こり得る昇圧ポンプの上流側での圧力の低下度合いを低くするために、昇圧ポンプを小出力で動作させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-165318号公報
特開2021-068607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の燃料電池装置は、原燃料ガス供給路内のガス圧を検知するためのガス圧異常検知手段が必要になるが、コストダウンのためにはそのような圧力計を設けないことが好ましい。
【0007】
特許文献2に記載の燃料電池装置は、圧力計ではなく、流量計を用いて原燃料ガスが正常に供給されるか否かを判定しているため、コストダウンが可能になる点で好ましい。しかし、特許文献2に記載の燃料電池装置は、昇圧ポンプを小出力で動作させて原燃料ガスを小流量で流すことを目的としているため、特定の状況下で発生するガスの供給異常を見逃してしまう可能性がある。
【0008】
例えば、燃料電池装置を設置する際には、燃料電池装置がその内部に備える原燃料ガス流路を、施設に設置される原燃料ガス供給設備と接続するための工事が必要になる。その際、施設に設置される原燃料ガス供給設備、又は、燃料電池装置がその内部に備える原燃料ガス流路に設けられるガス栓を完全に開いた状態にしておくことが必要であるが、ガス栓の開栓が不十分な状態になっている可能性もある。また、施設に設置される原燃料ガス供給設備と、燃料電池装置がその内部に備える原燃料ガス流路との接続継手にシール部材を施工する際に、シール部材が原燃料ガスの流路内にはみ出して、原燃料ガスの流れが阻害された状態になっている可能性もある。このような場合、特許文献2に記載のように原燃料ガスを小流量で流そうとすると原燃料ガスは問題無く流れるが、原燃料ガスを大流量で流そうとすると、不十分な流量の原燃料ガスしか流れないという事象が現れ得る。そのため、実際に燃料電池装置の発電運転を開始した後、原燃料ガスを大流量で流そうとした場合に意図した流量のガスが流れないという異常が現れてしまう。そして、メンテナンス担当者による故障対応を受けることが必要になる。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原燃料ガス流路での原燃料ガスの通流状態を確実に検証可能な燃料電池装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池装置の特徴構成は、施設に設置され、当該施設から供給される原燃料ガスを用いて発電する燃料電池部を有する燃料電池装置であって、
前記施設に設置される原燃料ガス供給設備に接続される原燃料ガス流路と、
前記原燃料ガス流路に流れる前記原燃料ガスの単位時間当たりの流量を測定する流量測定部と、
前記流量測定部が測定する前記原燃料ガスの単位時間当たりの流量が目標流量になるように前記原燃料ガス流路に前記原燃料ガスを流す流量調節部と、
操作者による情報の入力を受け付ける入力受付部と、
動作を制御する動作制御部とを備え、
前記動作制御部は、前記入力受付部が前記燃料電池部の試運転の実行指令を受け付けた場合、前記目標流量を所定の試運転時流量にして前記流量調節部を動作させて、前記原燃料ガス流路での前記原燃料ガスの通流状態を検証する検証処理を行うように構成され、
前記試運転時流量は、前記燃料電池部に通常の発電運転を行わせる場合に前記原燃料ガス供給設備から前記原燃料ガス流路へ供給される単位時間当たりの流量の範囲である通常流量範囲を上回る第1流量である点にある。
(【0011】以降は省略されています)

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