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公開番号2024042689
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2023149615
出願日2023-09-14
発明の名称オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08F 4/6592 20060101AFI20240321BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】オレフィン重合用触媒における助触媒として有用であり、主触媒である遷移金属錯体の活性化性能に優れた、オレフィン重合用触媒等を提供すること。
【解決手段】下記一般式(A)で表される第13族元素含有化合物(A)と遷移金属錯体(B)とを含むオレフィン重合用触媒。
[α]γ+{β}γ- …(A)
〔式中、γは1~5の整数である。[α]γ+は、式[(R1)3NH]+、[(R2)3C]+、または[(R3)3N-R4-N(R3)3]γ+で表されるカチオンである(式中、複数個のR1~R4は炭素数1~30の炭化水素基等である。)。{β}γ-は1つ以上のアニオンを表し、前記アニオンの少なくとも1つは式[MQ4]-で表されるアニオンである(式中、Mは第13族元素の原子であり、4つのQは独立してアリール基であり、4つのQのうち少なくとも1つが、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれるハロゲン原子を置換基として1つ以上有する。)。〕
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(A)で表される第13族元素含有化合物(A)と遷移金属錯体(B)とを含む、オレフィン重合用触媒。
[α]
γ+
{β}
γ-
…(A)
〔一般式(A)中、γは1~5の整数である。
[α]
γ+
は、下記一般式(α-1)、(α-2)または(α-3)で表されるカチオンである。
[(R
1

3
NH]
+
…(α-1)
[(R
2

3
C]
+
…(α-2)
[(R
3

3
N-R
4
-N(R
3

3

γ+
…(α-3)
(一般式(α-1)、(α-2)および(α-3)中、複数個のR
1
、R
2
、およびR
3
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、スルファニル基、炭素数1~30の炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、または、前記炭化水素基もしくはヘテロ原子含有炭化水素基の炭素原子の一部または全部を、ケイ素原子またはゲルマニウム原子に換えた基であり、互いに結合して環を形成してもよい。R
4
は、炭素数1~30の炭化水素基、またはヘテロ原子含有炭化水素基であり、R
4
と1個または複数個のR
3
とは、互いに結合して環を形成してもよい。)
{β}
γ-
は1つまたは2つ以上のアニオン(β)を表し、前記アニオン(β)の合計の価数はγ価である。前記アニオン(β)は、下記一般式(β-1)で表されるアニオン(β-1)もしくは、前記(β-1)以外のアニオン(β-2)である。
[MQ
4

-
…(β-1)
(一般式(β-1)中、Mは、第13族元素の原子である。
4つのQは、独立して、アリール基であり、4つのQのうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子を置換基として1つ以上有するアリール基(Q-0)である。)
前記アニオン(β)の少なくとも1つは前記アニオン(β-1)である。前記アニオン(β)は、複数個存在する場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。〕
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記一般式(A)において、前記アリール基(Q-0)のうち少なくとも1つが、下記一般式(Q-1)で表されるアリール基である請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
TIFF
2024042689000032.tif
36
151
〔一般式(Q-1)中、*は、前記Mへの結合を示し、複数個のX
a
は、独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子であり、複数個のX
a
のうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子である。〕
【請求項3】
前記一般式(Q-1)において、前記Mとの結合に対してメタ位に位置する2つのX
a
のうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子である、請求項2に記載のオレフィン重合用触媒。
【請求項4】
前記一般式(Q-1)で表されるアリール基が、下記一般式(Q-1a)または(Q-1b)で表されるアリール基である、請求項3に記載のオレフィン重合用触媒。
TIFF
2024042689000033.tif
33
153
〔一般式(Q-1a)および(Q-1b)中、*は、前記Mへの結合を示し、複数個のX
m
は、独立して、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子である。〕
【請求項5】
前記一般式(A)において、Mがホウ素原子である、請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィンを重合させる、オレフィン重合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オレフィン重合用触媒における助触媒として有用な第13族元素含有化合物を用いたオレフィン重合用触媒、および当該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
オレフィンの重合においては、主触媒である遷移金属錯体を活性化させるための助触媒として、ボレート化合物が広く用いられている。これらのボレート化合物は、カチオンとアニオンのイオン対から成るイオン性化合物であり、カチオンのルイス酸点もしくはブレンステッド酸点が遷移金属錯体の活性化に寄与している。
【0003】
カチオンとしては、窒素原子上に1つの水素原子と、アルキル(脂肪族)基およびアリール(芳香族)基から選ばれる3つの置換基を有する第三級アンモニウムイオン、炭素原子上にアルキル基およびアリール基から選ばれる3つの置換基を有する第三級カルボニウムカチオン、これらカチオンを有する多価カチオンが広く用いられている。例えば、オレフィン重合活性の面で優れることから、窒素原子上の置換基としてアリール基を持つ第三級アンモニウムイオンのボレート化合物、脂肪族炭化水素溶媒との親和性が優れる窒素原子上にアリール基を置換基として持たない第三級トリアルキルアンモニウムイオンのボレート化合物、複数個の窒素原子同士が炭化水素基により架橋された複数個の第三級アンモニウムイオンを有する多価カチオンのボレート化合物等に関する技術が数多く報告されている(例えば、特許文献1~5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第1991/009882号
国際公開第2019/210026号
国際公開第2019/210030号
国際公開第1997/035893号
特開2022-069397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のボレート化合物は、オレフィン重合活性の観点ではさらなる改善の余地があった。
このような従来技術に鑑み、本発明は、オレフィン重合用触媒における助触媒として有用であり、主触媒である遷移金属錯体の活性化性能にも優れた、第13族元素含有化合物を用いたオレフィン重合用触媒、および当該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえば以下の[1]~[6]に関する。
[1]
下記一般式(A)で表される第13族元素含有化合物(A)と遷移金属錯体(B)とを含む、オレフィン重合用触媒。
[α]
γ+
{β}
γ-
…(A)
〔一般式(A)中、γは1~5の整数である。
[α]
γ+
は、下記一般式(α-1)、(α-2)または(α-3)で表されるカチオンである。
[(R
1

3
NH]
+
…(α-1)
[(R
2

3
C]
+
…(α-2)
[(R
3

3
N-R
4
-N(R
3

3

γ+
…(α-3)
(一般式(α-1)、(α-2)および(α-3)中、複数個のR
1
、R
2
、およびR
3
は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、スルファニル基、炭素数1~30の炭化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基、または、前記炭化水素基もしくはヘテロ原子含有炭化水素基の炭素原子の一部または全部を、ケイ素原子またはゲルマニウム原子に換えた基であり、互いに結合して環を形成してもよい。R
4
は、炭素数1~30の炭化水素基、またはヘテロ原子含有炭化水素基であり、R
4
と1個または複数個のR
3
とは、互いに結合して環を形成してもよい。)
{β}
γ-
は1つまたは2つ以上のアニオン(β)を表し、前記アニオン(β)の合計の価数はγ価である。前記アニオン(β)は、下記一般式(β-1)で表されるアニオン(β-1)もしくは、前記(β-1)以外のアニオン(β-2)である。
[MQ
4

-
…(β-1)
(一般式(β-1)中、Mは、第13族元素の原子である。
4つのQは、独立して、アリール基であり、4つのQのうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子を置換基として1つ以上有するアリール基(Q-0)である。)
前記アニオン(β)の少なくとも1つは前記アニオン(β-1)である。前記アニオン(β)は、複数個存在する場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。〕
【0007】
[2]
前記一般式(A)において、前記アリール基(Q-0)のうち少なくとも1つが、下記一般式(Q-1)で表されるアリール基である[1]に記載のオレフィン重合用触媒。
【0008】
TIFF
2024042689000001.tif
35
153
〔一般式(Q-1)中、*は、前記Mへの結合を示し、複数個のX
a
は、独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子であり、複数個のX
a
のうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子である。〕
【0009】
[3]
前記一般式(Q-1)において、前記Mとの結合に対してメタ位に位置する2つのX
a
のうち少なくとも1つが、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子である、[2]に記載のオレフィン重合用触媒。
【0010】
[4]
前記一般式(Q-1)で表されるアリール基が、下記一般式(Q-1a)または(Q-1b)で表されるアリール基である、[3]に記載のオレフィン重合用触媒。
(【0011】以降は省略されています)

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