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公開番号2024009620
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-23
出願番号2022111288
出願日2022-07-11
発明の名称延伸ポリアミドフィルム
出願人ユニチカ株式会社
代理人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240116BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】積層体を作製した際に発生する反りがより十分に低減され、熱処理(例えばリフロー処理)後においても、反りや変形がより十分に低減されたポリアミドフィルムを提供する。
【解決手段】テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミド(A)と、(A)以外の結晶性ポリアミド(B)を含み、(A)/(B)の質量比率が99/1~50/50である樹脂組成物からなる延伸ポリアミドフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミド(A)と、(A)以外の結晶性ポリアミド(B)を含み、(A)/(B)の質量比率が99/1~50/50である樹脂組成物からなる延伸ポリアミドフィルム。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
結晶性ポリアミド(B)が、
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1、10-デカンジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる結晶性ポリアミド(B1)、
および/または、
炭素数12以下の芳香族ジカルボン酸と炭素数18以上の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数12以下の脂肪族ジアミンと炭素数18以上の脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる結晶性ポリアミド(B2)である請求項1に記載の延伸ポリアミドフィルム。
【請求項3】
フィルムの面方向における、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下である請求項1または2に記載の延伸ポリアミドフィルム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の延伸ポリアミドフィルムに、金属層を設けてなるポリアミドフィルム積層体。
【請求項5】
請求項4に記載のポリアミドフィルム積層体を含むフレキシブルプリント回路基板またはフレキシブルアンテナ基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は延伸ポリアミドフィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
炭素数が9である脂肪族ジアミンとテレフタル酸とを構成要素とするポリアミド9Tのフィルムは、耐熱性や寸法安定性が良好であることから、フレキシブルプリント回路(Flexible Printed Circuits、FPC)用の基板フィルムやカバーレイフィルムやスイッチやタッチパネル用の絶縁フィルム等への適用が検討されている。例えば、特定の樹脂組成の半芳香族ポリアミドを特定の条件で製膜・延伸することにより、耐熱性や寸法安定性等に優れた高品質の延伸フィルムを連続的に生産する方法が提案されている(特許文献1)。さらに、FPC用の基板フィルム等の使用に適したより実用的な組成として、ポリアミド9Tに熱可塑性エラストマーを配合することが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-005856号公報
国際公開2014/057828号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の発明者等は、従来の技術では、以下の問題が生じることを見出した。フレキシブルプリント基板用の銅張積層板は、絶縁フィルムと銅箔とを積層させている。このような銅張積層板の積層方法としては、一般的にエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの接着剤で張り合わせる方法がある。しかしながら、絶縁フィルムの加工寸法安定性が悪いと、積層体がカールしたり変形したりする場合があり、回路形成後や熱処理(例えばリフロー処理)後の外観にも影響する。半芳香族ポリアミドフィルムで作製した積層体では反りが発生する場合があり、反りを抑制する新たな方法が求められていた。
【0005】
本発明は、前記の問題点を解決しようとするものであり、積層体を作製した際に発生する反りがより十分に低減され、熱処理(例えばリフロー処理)後においても、反りや変形がより十分に低減されたポリアミドフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究をおこなった結果、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミドに、特定の結晶性ポリアミドを特定量含有させ、延伸することにより、上記目的が達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミド(A)と、(A)以外の結晶性ポリアミド(B)を含み、(A)/(B)の質量比率が99/1~50/50である樹脂組成物からなる延伸ポリアミドフィルム。
(2)結晶性ポリアミド(B)が、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、1、10-デカンジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる結晶性ポリアミド(B1)、および/または、炭素数12以下の芳香族ジカルボン酸と炭素数18以上の脂肪族ジカルボン酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数12以下の脂肪族ジアミンと炭素数18以上の脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる結晶性ポリアミド(B2)である請求項1に記載の延伸ポリアミドフィルム。
(3)フィルムの面方向における、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下である(1)または(2)に記載の延伸ポリアミドフィルム。
(4)(1)~(3)いずれかに記載の延伸ポリアミドフィルムに、金属層を設けてなるポリアミドフィルム積層体。
(5)(4)に記載のポリアミドフィルム積層体を含むフレキシブルプリント回路基板またはフレキシブルアンテナ基板。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来の半芳香族ポリアミドフィルムよりも温度に対する寸法変化が小さく、積層体を作製した時に反りがより低減するポリアミドフィルムを提供することができる。
本発明の延伸ポリアミドフィルムは、フレキシブルプリント回路用の基板フィルムやカバーレイフィルム、耐熱テープ等として好適に使用することができる。さらに、本発明の延伸ポリアミドフィルムを用いた積層体は、例えば、フレキシブルプリント回路基板やフレキシブルアンテナ基板に好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の延伸ポリアミドフィルムは、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミド(A)と、(A)以外の結晶性ポリアミド(B)を含む樹脂組成物から構成される。
【0010】
半芳香族ポリアミド(A)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主成分とすることが必要である。ジカルボン酸成分中のテレフタル酸の割合は、60~100モル%とすることが好ましく、70~100モル%とすることがより好ましく、85~100モル%とすることがさらに好ましい。ジカルボン酸成分におけるテレフタル酸の割合を60~100モル%とすることにより、耐熱性が高く、かつ吸水性の低いポリアミドとすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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