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公開番号2024041947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2024005078,2022079145
出願日2024-01-17,2016-08-31
発明の名称眼圧下降増強剤
出願人興和株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20240319BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】長期投与により作用が減弱せず、安定した眼圧下降効果を示す緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療のための長期連続投与が可能な薬剤を提供する。
【解決手段】Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる長期連続投与用の緑内障又は高眼圧症の治療剤を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる長期連続投与用の緑内障又は高眼圧症の治療剤。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
長期連続投与が26週以上である、請求項1に記載の治療剤。
【請求項3】
Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる房水流出抵抗の改善増強剤。
【請求項4】
Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる長期連続投与による房水流出抵抗の改善増強剤。
【請求項5】
長期連続投与が26週以上である、請求項4に記載の房水流出抵抗の改善増強剤。
【請求項6】
Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる長期連続投与による線維柱帯機能調整剤。
【請求項7】
長期連続投与が26週以上である、請求項6に記載の線維柱帯機能調整剤。
【請求項8】
Rhoキナーゼ阻害剤を有効成分とする緑内障又は高眼圧症の治療剤であって、Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる緑内障又は高眼圧症の治療剤を一定の期間、投与されてきた患者で、さらに増強された眼圧下降作用が必要とされる緑内障又は高眼圧症の患者における緑内障又は高眼圧症の治療のためのRhoキナーゼ阻害剤を含有してなる治療剤。
【請求項9】
投与されてきた一定の期間が26週以上である、請求項8に記載の治療剤。
【請求項10】
さらに増強された眼圧下降作用が必要とされる緑内障又は高眼圧症が、治療前の初期眼圧が15mmHg以上である緑内障又は高眼圧症である、請求項8又は9に記載の治療剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療のための長期連続投与が可能な医薬、さらには長期投与による新たな眼圧下降増強剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
緑内障は、視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に低下させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である。
また、視神経の特徴的形態変化並びに視野異常の存在を欠く病型は高眼圧症と呼ばれている。
【0003】
緑内障は原発緑内障、続発緑内障、発達緑内障の3タイプに分類される。原発緑内障は原因がはっきりしないものの総称で、中高年の人に多くみられ、緑内障の中でも最も多いタイプである。また、眼圧の上昇を伴わない正常眼圧緑内障を発症する患者も多数存在する。続発緑内障は炎症やけがなど明らかな原因により起こる緑内障で、ぶどう膜炎や眼のけがなど眼に原因があるものの他、糖尿病による血管新生、他の病気の治療で使うステロイドホルモンの長期使用などによっても発症する。原発緑内障と続発緑内障は、房水の流れのつまり方により、さらに開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障の2タイプにそれぞれ分類される。なお、隅角は角膜強膜の移行部と虹彩の根部のなす部分の構造であり、閉塞隅角とは隅角の一部又は全部が閉塞している状態をいい、開放隅角とは隅角が開放されている状態をいう。そして、発達緑内障は生まれつき隅角に発育不全があり、房水の排出が妨げられるために起こる緑内障である。正常眼圧緑内障を含め、緑内障治療に対するエビデンスに基づいた唯一確実な治療法は、眼圧を下降することである。
【0004】
緑内障の治療方法は、薬物で眼圧の制御できない時や閉塞隅角緑内障患者が急性緑内障発作を起こした場合には、レーザー治療法(レーザー線維柱帯形成術)や手術療法(線維柱帯切除術と線維柱帯切開術)等が行われるが、薬物療法が第一選択として用いられる。
緑内障の薬物療法には、交感神経刺激薬(エピネフリン等の非選択性刺激薬、アプラクロニジン、ブリモニジン等のα2刺激薬)、交感神経遮断薬(チモロール、ベフノロール、カルテオロール、ニプラジロール、ベタキソール、レボブノロール、メチプラノール(Metipranolol)等のβ遮断薬、塩酸ブナゾシン等のα1遮断薬)、副交感神経作動薬(ピロカルピン等)、炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド、ブリンゾラミド、ドルゾラミド等)、プロスタグランジン(PG)類(イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト等)、Rhoキナーゼ阻害剤(リパスジル等)等が使用されている。
【0005】
これら薬剤の中で、Rhoキナーゼ阻害剤として知られているY-27632は、隅角部分の線維柱帯の流出経路からの房水流出を促進することで眼圧を下降させ(非特許文献1)、さらにその作用は線維柱帯細胞における細胞骨格の変化によることが示唆されている(非特許文献1、非特許文献2)。
【0006】
緑内障治療薬は、長期に渡り投与することになるため、眼圧下降効果、副作用等を鑑み上述の薬剤から適宜選択、変更される。PG類と並んで第一選択薬として用いられるのがβ遮断薬であるが、特に汎用されているチモロールの場合、長期投与により眼圧下降効果が減弱する現象(long term drift)が知られている(非特許文献3、非特許文献4)。
代薬によりチモロールの休薬期間を置くことで、チモロールの作用が回復するとされている(非特許文献3)が、チモロールの長期連続投与はしばしば問題となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
IOVS,42(1),137-144(2001)
IOVS,42(5),1029-1037(2001)
IOVS,31(2),354-358(1990)
Surv Ophthalmol,28,235-240(1983)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、長期投与により作用が減弱せず、安定した眼圧下降効果を示す緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療のための長期連続投与が可能な薬剤を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、まったく意外にも、Rhoキナーゼ阻害剤であるリパスジル(一般名、化学名:(S)-(-)-1-(4-フルオロ-5-イソキノリンスルホニル)-2-メチル-1,4-ホモピペラジン)を有効成分として含有するグラナテックR点眼液0.4%を長期投与することにより、眼圧下降作用の減弱が見られないばかりか、26週以上の連続投与によりさらに眼圧下降作用が増強する事実を見出し、長期連続投与が可能な緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療のための薬剤であることが確認されただけでなく、Rhoキナーゼ阻害剤を長期連続投与することにより、従来の短期投与の場合とは異なる新たな作用機序による眼圧下降作用を見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる、長期連続投与が可能な緑内障又は高眼圧症の治療のための治療剤に関する。また、本発明は、Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる緑内障又は高眼圧症の治療剤を一定の期間、連続して投与されてきた患者であって、さらに増強された眼圧下降作用が必要とされる緑内障又は高眼圧症の患者における緑内障又は高眼圧症の治療のために当該Rhoキナーゼ阻害剤を含有してなる治療剤に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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