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公開番号2024041251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022145954
出願日2022-09-14
発明の名称電子部品接合方法
出願人DOWAホールディングス株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人
主分類H01L 21/52 20060101AFI20240319BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】従来より高い接合強度でアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板上に電子部品を接合することができる、電子部品接合方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板10の一方の面をブラスト処理することによって、算術平均粗さRaが1.7μm以上でビッカース硬さHVが30~50になるように表面処理し、その金属板の一方の面に銀ペーストを塗布して電子部品14を配置した後、銀ペースト中の銀を焼結させて銀接合層12を形成し、この銀接合層12によって電子部品14を金属板10の一方の面に接合することによって電子部品搭載基板を製造する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板の一方の面をブラスト処理することによって、金属板の一方の面の算術平均粗さRaが1.7μm以上でビッカース硬さHVが30~50になるように表面処理した後、その金属板の一方の面に銀ペーストを塗布して電子部品を配置し、その後、銀ペースト中の銀を焼結させて銀接合層を形成し、この銀接合層によって電子部品を金属板の一方の面に接合することを特徴とする、電子部品接合方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記焼結が、前記金属板に対して前記電子部品を加圧しながら加熱することによって行われることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。
【請求項3】
前記ブラスト処理の前処理として、前記金属板の一方の面を水酸化ナトリウム水溶液で化学研磨することを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。
【請求項4】
前記ブラスト処理の後処理として、前記金属板の一方の面を硝酸水溶液に浸漬することを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。
【請求項5】
前記金属板が、アルミニウム純度99.0%以上の純アルミニウムからなることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。
【請求項6】
前記ブラスト処理前の前記金属板の一方の面のビッカース硬さが25~40であることを特徴とする、請求項5に記載の電子部品接合方法。
【請求項7】
前記金属板が、0.15質量%以下のSiと、1.2~1.7質量%のFeと、0.05質量%以下のCuを含み、Mn、Mg、Cr、Zn、Ga、V、Ni、B、Zrをそれぞれ0.05質量%以下で合計0.15質量%以下含み、残部がAlと不可避不純物であるアルミニウム合金からなることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。
【請求項8】
前記ブラスト処理前の前記金属板の一方の面のビッカース硬さが20~30であることを特徴とする、請求項7に記載の電子部品接合方法。
【請求項9】
前記電子部品の前記金属板の一方の面に接合される面が、前記銀ペーストで接合可能な金属で覆われていることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品接合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品接合方法に関し、特に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板がセラミックス基板に接合した金属-セラミックス接合基板の金属板の一方の面に半導体チップなどの電子部品が取り付けられた電子部品搭載基板などを製造する際に、金属板の一方の面に電子部品を接合する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車、電車、工作機械などの大電流を制御するために、パワーモジュールが使用されている。従来のパワーモジュールでは、ベース板と呼ばれている金属板または複合材の一方の面に金属-セラミックス絶縁基板が固定され、この金属-セラミックス絶縁基板の金属板上に半導体チップが半田付けにより固定されている。
【0003】
近年、銀微粒子を含む銀ペーストを接合材として使用し、被接合物間に接合材を介在させ、被接合物間に圧力を加えながら所定時間加熱して、接合材中の銀を焼結させて、被接合物同士を接合することが提案されており(例えば、特許文献1参照)、このような接合材を半田の代わりに使用して、金属-セラミックス絶縁基板の金属板上に半導体チップなどの電子部品を固定する試みがなされている。
【0004】
しかし、特許文献1の銀微粒子を含む銀ペーストを接合材として使用する場合、銅からなる被接合物や、金、銀、パラジウムなどの高価な貴金属でめっきされた被接合物でなければ、十分な接合強度を得ることができなかった。そのため、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる(電子部品搭載用)金属板がセラミックス基板に接合された金属-セラミックス絶縁基板や、その金属板がニッケルまたはニッケル合金でめっきされた金属-セラミックス絶縁基板の場合には、特許文献1の銀微粒子を含む銀ペーストを接合材として使用して、(電子部品搭載用)金属板上に十分な接合強度で半導体チップなどの電子部品を接合することができなかった。
【0005】
このような問題を解消するため、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板の一方の面に電子部品が搭載された電子部品搭載基板の製造方法において、金属板の一方の面の表面粗さが0.2μm以上になるように表面加工を行い、その面に銀ペーストを塗布して電子部品を配置した後、銀ペースト中の銀を焼結させて銀接合層を形成し、この銀接合層によって電子部品を金属板の一方の面に接合することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-80147号公報(段落番号0014-0020)
特開2014-130989号公報(段落番号0008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献2の方法では、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板上に電子部品を接合する強度が十分ではない場合があることがわかった。そのため、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板上にさらに十分な接合強度で電子部品を接合することが望まれている。
【0008】
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、従来より高い接合強度でアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板上に電子部品を接合することができる、電子部品接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板の一方の面を(ブラスト処理によって算術平均粗さRaが1.7μm以上でビッカース硬さHVが30~50になるように)表面処理した後、その金属板の一方の面に銀ペーストを塗布して電子部品を配置し、その後、銀ペースト中の銀を焼結させて銀接合層を形成し、この銀接合層によって電子部品を金属板の一方の面に接合することにより、従来より高い接合強度でアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板上に電子部品を接合することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明による電子部品接合方法は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板の一方の面をブラスト処理することによって、金属板の算術平均粗さRaが1.7μm以上でビッカース硬さHVが30~50になるように表面処理した後、その金属板の一方の面に銀ペーストを塗布して電子部品を配置し、その後、銀ペースト中の銀を焼結させて銀接合層を形成し、この銀接合層によって電子部品を金属板の一方の面に接合することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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