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公開番号
2024064732
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-14
出願番号
2022173536
出願日
2022-10-28
発明の名称
インダクタ部品
出願人
株式会社村田製作所
代理人
個人
主分類
H01F
27/29 20060101AFI20240507BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】インダクタ配線の設計自由度が低い。
【解決手段】インダクタ部品10は、素体20を備える。素体20内には、素体20の第1主面20Aに平行に延びるインダクタ配線30と、第1主面20Aに対して交差する方向に延びる複数の柱状配線40と、第1主面20Aから露出している複数の外部電極60とを備える。第1主面20Aに直交する方向を向いて透視したときに、複数の第1端柱状配線から選ばれる1つ以上の幾何中心から当該第1柱状配線が接続している第1外部電極の幾何中心に向かう第1ベクトルと、複数の第2端柱状配線から選ばれる1つ以上における幾何中心から該第2柱状配線が接続している第2外部電極の幾何中心に向かう第2ベクトルとは異なる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
主面を有する素体と、
前記素体内で前記主面に対して平行に延びる複数のインダクタ配線と、
前記インダクタ配線の端に接続し、前記主面に対して交差する方向に延びる複数の柱状配線と、
前記柱状配線に接続し、前記主面から露出している複数の外部電極と、
を備え、
複数の前記インダクタ配線は、前記主面に対して平行に延びる第1インダクタ配線と、前記第1インダクタ配線と同一平面上を延びる第2インダクタ配線と、を含み、
複数の前記柱状配線は、前記第1インダクタ配線の端に接続する複数の第1柱状配線と、前記第2インダクタ配線の端に接続する複数の第2柱状配線と、を含み、
複数の前記外部電極は、複数の前記第1柱状配線に接続する複数の第1外部電極と、複数の前記第2柱状配線に接続する複数の第2外部電極と、を含み、
前記主面に直交する方向を向いて透視したとき、複数の前記第1柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第1柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に対してずれており、且つ、複数の前記第2柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第2柱状配線が接続している前記第2外部電極の幾何中心に対してずれており、
複数の前記第1柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第1柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第1ベクトル、複数の前記第2柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第2柱状配線が接続している前記第2外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第2ベクトルとしたとき、
第1ベクトルは、第2ベクトルと異なっている
インダクタ部品。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記主面に直交する方向から視たとき、前記主面は四角形状であり、
前記柱状配線として、前記第1インダクタ配線の第1端に接続する第1端柱状配線と、前記第1インダクタ配線の第2端に接続する第2端柱状配線と、を備え、
前記主面に直交する方向を向いて前記素体を透視したときに、前記第1端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心と前記第2端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心とを結ぶ線分が、前記主面のいずれの辺に対しても平行でない
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項3】
前記主面に直交する方向から視たとき、前記主面は四角形状であり、
前記第1柱状配線として、前記第1インダクタ配線の第1端に接続する第1端柱状配線と、前記第1インダクタ配線の第2端に接続する第2端柱状配線と、を備え、
前記主面の特定の辺に平行な軸を第1軸、前記第1軸に直交する前記主面の他の辺に平行な軸を第2軸とし、前記第1軸に沿う特定の方向を第1正方向、前記第1正方向とは反対方向を第1負方向としたとき、
前記第1インダクタ配線は、前記第2インダクタ配線よりも前記第1正方向側に位置しており、
前記第2軸に沿う方向において、前記第1端柱状配線が存在する範囲の一部又は全部は、前記第2端柱状配線が存在する範囲と重複している
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項4】
前記主面は直線状の辺を有し、
前記外部電極は、前記各インダクタ配線の第1端に前記柱状配線を介して接続する複数の第1端電極を含み、
前記辺に平行な軸を第1軸としたとき、
複数の前記第1端電極の幾何中心は、前記第1軸に平行に等ピッチで並んでいる
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項5】
前記第1インダクタ配線は、前記主面に直交する方向を向いて透視したときに、渦巻き状に延びている
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項6】
前記第1インダクタ配線は、前記主面に直交する方向を向いて透視したときに複数の前記第2外部電極から選ばれる1つ以上と重なる部分を有する
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項7】
前記主面は直線状の辺を有し、
前記辺の平行な軸を第1軸としたとき、
前記各インダクタ配線は、配線本体と、前記配線本体の第1端に接続し、前記配線本体に対して配線幅が大きい第1端パッドと、前記配線本体の第2端に接続し、前記配線本体に対して配線幅が大きい第2端パッドと、を有し、
前記第1インダクタ配線及び前記第2インダクタ配線の前記第1端パッドの幾何中心は、前記第1軸に平行な同一直線上に位置しており、
前記第1インダクタ配線及び前記第2インダクタ配線の前記第2端パッドの幾何中心の1以上は、前記第1軸に平行な同一直線上に位置していない
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項8】
前記各インダクタ配線は、配線本体と、前記配線本体の第1端に接続し、前記配線本体に対して配線幅が大きい第1端パッドと、前記配線本体の第2端に接続し、前記配線本体に対して配線幅が大きい第2端パッドと、を有し、
複数の前記インダクタ配線は、前記主面に対して平行に延びる前記第1インダクタ配線と、前記第1インダクタ配線と同一平面上を延びる前記第2インダクタ配線と、を含み、
前記主面に直交する方向を向いて透視したときに、前記第1インダクタ配線の前記第2端パッドにおける大きさ及び形状から選ばれる1つ以上は、前記第2インダクタ配線の前記第2端パッドにおける大きさ又は形状から選ばれる1以上とは異なっている
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項9】
複数の前記第1柱状配線のうち、前記第1インダクタ配線の第1端に接続する前記第1柱状配線を第1端柱状配線とし、前記第1インダクタ配線の第2端に接続する前記第1柱状配線を第2端柱状配線としたとき、
前記主面に直交する方向を向いて透視したとき、前記第1端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第1端柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に対してずれており、且つ、前記第2端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第2端柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に対してずれており、
前記第1端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第1端柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第1ベクトル、前記第2端柱状配線における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第2端柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第3ベクトルとしたとき、
第1ベクトルは、第3ベクトルと異なっている
請求項1に記載のインダクタ部品。
【請求項10】
複数の前記柱状配線は、前記主面において前記素体から露出しており、
前記主面から前記インダクタ配線までの最短距離は、0.04mm以上である
請求項1に記載のインダクタ部品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタ部品に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のインダクタ部品は、素体と、3つのインダクタ配線と、6つの外部電極と、を備える。素体は、直方体状である。3つのインダクタ配線は、素体の内部に位置している。3つのインダクタ配線は、等間隔に並んでいる。3つのインダクタ配線は、渦巻き状に延びている。各インダクタ配線の端部は、外部電極に接続している。各外部電極は、素体の外面から露出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-075537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているインダクタ部品は、各外部電極に対するインダクタ配線の端部の接続位置が同一である。また、各インダクタ配線の長さも同じである。したがって各インダクタ配線で取得できるインダクタンス値も、略同一になる。しかし、各インダクタ配線から取得できるインダクタンス値を異なる値にしたい場合がある。特許文献1は、このような場合に、どのような構造であれば、各インダクタ配線の設計自由度を向上できるのかについて、何ら言及がない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、主面を有する素体と、前記素体内で前記主面に対して平行に延びる複数のインダクタ配線と、前記インダクタ配線の端に接続し、前記主面に対して交差する方向に延びる複数の柱状配線と、前記柱状配線に接続し、前記主面から露出している複数の外部電極と、を備え、複数の前記インダクタ配線は、前記主面に対して平行に延びる第1インダクタ配線と、前記第1インダクタ配線と同一平面上を延びる第2インダクタ配線と、を含み、複数の前記柱状配線は、前記第1インダクタ配線の端に接続する複数の第1柱状配線と、前記第2インダクタ配線の端に接続する複数の第2柱状配線と、を含み、複数の前記外部電極は、複数の前記第1柱状配線に接続する複数の第1外部電極と、複数の前記第2柱状配線に接続する複数の第2外部電極と、を含み、前記主面に直交する方向を向いて透視したとき、複数の前記第1柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第1柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に対してずれており、且つ、複数の前記第2柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心は、当該第2柱状配線が接続している前記第2外部電極の幾何中心に対してずれており、複数の前記第1柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第1柱状配線が接続している前記第1外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第1ベクトル、複数の前記第2柱状配線から選ばれる1つ以上における前記主面から露出している面の幾何中心から、当該第2柱状配線が接続している前記第2外部電極の幾何中心に向かうベクトルを第2ベクトルとしたとき、第1ベクトルは、第2ベクトルと異なっているインダクタ部品である。
【0006】
上記構成によれば、外部電極に対する柱状配線の位置を特定の位置に制限しないことで、柱状配線と外部電極との接続位置等の設計における自由度を向上できる。それに伴い、各インダクタ配線の設計自由度も高くなり、インダクタ配線毎のインダクタンス値に違いを持たせやすい。
【発明の効果】
【0007】
インダクタ配線の設計自由度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、インダクタ部品の斜視図である。
図2は、インダクタ部品の平面図である。
図3は、図2の3-3線に沿う断面図である。
図4は、変更例のインダクタ部品の平面図である。
図5は、変更例のインダクタ部品の平面図である。
図6は、変更例のインダクタ部品の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、インダクタ部品の一実施形態について説明する。なお、図面は理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、又は別の図中のものと異なる場合がある。
【0010】
<全体構成について>
図1に示すように、インダクタ部品10は、素体20と、複数のインダクタ配線30と、複数の柱状配線40と、複数の外部電極60と、を備えている。また、図3に示すように、インダクタ部品10は、複数のビア50を備えている。
(【0011】以降は省略されています)
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