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公開番号2025059253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169221
出願日2023-09-29
発明の名称マイクロレンズアレーアンテナ
出願人株式会社村田製作所
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類H01Q 21/06 20060101AFI20250403BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 指向特性に生じるリップルを低減でき、アンテナ利得を上げることができ、しかも、サイドローブの劣化を少なくすることができるマイクロレンズアレーアンテナを提供する。
【解決手段】 マイクロレンズアレーアンテナ1Aは、基板2上に形成されたパッチアンテナ3と誘電体レンズ4とを備える。パッチアンテナ3はy方向に近接して基板2上に並んで配置されている。誘電体レンズ4は、パッチアンテナ3が並ぶy方向に軸方向を持つ柱状の形状をして、各パッチアンテナ3の上方に設けられる。誘電体レンズ4は、軸心から径方向外周に向かって誘電率εが小さくなる誘電率分布を有する。マイクロレンズアンテナを構成するパッチアンテナ3と誘電体レンズ4は、パッチアンテナ3が並ぶy方向と直交するx方向に、各パッチアンテナ3が列を作って少なくても2つ以上並べられる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
近接して基板上に並んで配置された平面アンテナ、および、前記平面アンテナが並ぶ方向に軸方向を持つ柱状の形状をして各前記平面アンテナの上方に設けられ、軸心から径方向外周に向かって誘電率が小さくなる誘電率分布を有する誘電体レンズから構成されるマイクロレンズアンテナが、前記平面アンテナが並ぶ方向と直交する方向に、各前記平面アンテナが列を作って少なくても2つ以上並べられるアレー構造を備えたマイクロレンズアレーアンテナ。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記平面アンテナは、前記軸方向に0.5波長またはそれに近い波長間隔で少なくても3個以上前記基板上に配置されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズアレーアンテナ。
【請求項3】
前記誘電体レンズは、円柱状の形状をしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレーアンテナ。
【請求項4】
前記誘電体レンズは、前記基板に垂直な方向の厚さが前記基板に水平な方向の幅よりも小さい扁平形状の断面をした楕円柱状をしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレーアンテナ。
【請求項5】
前記誘電体レンズは、軸心から径方向外周に向かって径が大きくなる筒状孔、または、軸心から径方向外周に向かって径方向の幅が大きくなる空隙が、単一の誘電率を持つ材料の前記軸方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレーアンテナ。
【請求項6】
各前記誘電体レンズの両脇下方の各前記平面アンテナを挟む前記基板上に、各前記誘電体レンズの両脇下方に沿って、各前記誘電体レンズの下方両脇に面する面を持って立設された金属製のブロックを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロレンズアレーアンテナ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に配置される平面アンテナおよびその上方に設けられる誘電体レンズから構成されるマイクロレンズアンテナのアレー構造を備えたマイクロレンズアレーアンテナに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種のマイクロレンズアレーアンテナを備えるレーダ装置が、例えば、特許文献1に開示されている。このマイクロレンズアレーアンテナには、同文献の図3に示すように、回路基板1の前部領域に形成された送信アンテナ2a~2dと受信アンテナ3a~3dが、電子走査により電磁波の送受信方向を変化させるフェーズドアレーアンテナのアンテナ部として、構成されている。このアンテナ部の前方には、そのアレー方向に沿って延在するように半円筒形状の誘電体レンズ7が配設されている。
【0003】
また、特許文献2の図3には、誘電体レンズ4から構成される平面アレーアンテナ3が複数列に基板2上に並んで形成された、マイクロレンズアレーアンテナ1Cが記載されている。各誘電体レンズ4はパッチアンテナ3aと反対側が紡錘形に膨出した形状をしており、各平面アレーアンテナ3における各誘電体レンズ4間には誘電体板5が立設されている。パッチアンテナ3aは誘電体レンズ4の焦点cからオフセットして近接して基板2上に並んで配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-60485号公報
国際公開第2023/276606号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の特許文献1に開示されたマイクロレンズアレーアンテナにおいては、一次波源となるアンテナ部の放射電極やアンテナグランドと、それらに対向する誘電体レンズ7の表面との間で電波の多重反射が起き、アンテナ部のアレー方向の指向特性にリップルが生じる。
【0006】
また、アンテナ部のアレー方向と直交する回路基板1に垂直な方向におけるアンテナ部の指向性を絞ってアンテナ利得を上げるには、回路基板1に垂直な方向における誘電体レンズ7の半径を大きくして誘電体レンズ7を大型化し、その焦点距離に応じて、誘電体レンズ7と回路基板1の表面のアンテナ部との間の距離を大きくする必要が生じる。このため、マイクロレンズアレーアンテナが全体的に大型化する。
【0007】
また、上記従来の特許文献2に開示されたマイクロレンズアレーアンテナにおいては、各誘電体レンズ4間に誘電体板5が配置される、同文献の図3(b)に示されるA-A線破断方向では、同文献の図1に示されるように、パッチアンテナ3aから低仰角に放射されて、隣接するパッチアンテナ3aの上方に向かう電波は、各誘電体板5間の基板2に立設された誘電体板5で反射する。また、隣接するパッチアンテナ3aの上方に設けられた誘電体レンズ4の表面で反射して、一部が基板2側に跳ね返される。したがって、低仰角に放射された電波は、隣接するパッチアンテナ3aの上方に設けられた誘電体レンズ4への入射が、誘電体板5や、隣接するパッチアンテナ3aの上方に設けられた誘電体レンズ4の表面でブロックされ、反射や散乱で悪影響を及ぼす電波を抑圧することが可能である。しかし、低仰角に放射された電波は、そのエネルギーが無駄になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
近接して基板上に並んで配置された平面アンテナ、および、平面アンテナが並ぶ方向に軸方向を持つ柱状の形状をして各平面アンテナの上方に設けられ、軸心から径方向外周に向かって誘電率が小さくなる誘電率分布を有する誘電体レンズから構成されるマイクロレンズアンテナが、平面アンテナが並ぶ方向と直交する方向に、各平面アンテナが列を作って少なくても2つ以上並べられるアレー構造を備えたマイクロレンズアレーアンテナを構成した。
【0009】
本構成によれば、誘電体レンズは、軸心から径方向外周に向かって誘電率が小さくなる誘電率分布を有し、誘電体レンズの外周近傍の誘電率が小さいため、誘電体レンズのレンズ表面で反射する電波を少なくして、誘電率が大きい誘電体レンズの軸心部で電波を反射させることができる。したがって、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズとの間における電波の反射は、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズの軸心部との間で主に生じるようになり、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズの表面との間に生じる多重反射を低減することができる。また、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズの軸心部との間の距離は、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズ表面との間の距離よりも長くなる。このため、電波の伝搬距離による減衰により、距離の長い前者の間における電波の多重反射は、距離の短い後者の間のものより弱いものとなる。
【0010】
この結果、基板表面の平面アンテナと誘電体レンズの表面との間で生じる電波の多重反射に起因して、誘電体レンズの軸方向である平面アンテナのアレー方向におけるマイクロレンズアレーアンテナの指向特性に生じるリップルを低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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