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公開番号2024040584
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145021
出願日2022-09-13
発明の名称フローティング機構ユニット
出願人日東工器株式会社
代理人個人
主分類B23Q 3/155 20060101AFI20240318BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】動力工具と先端工具との間の位置ずれを吸収して適切な先端工具の交換を可能とするフローティング機構ユニットを提供する。
【解決手段】フローティング機構ユニット100は、固定部材104と、固定部材に対して可動とされた可動部材106と、固定部材に設けられた凹状受部122と、可動部材に凹状受部と対向するようにして設けられたボール128と、凹状受部122とボール128とが相互に押し付けられるように可動部材106を固定部材104に対して付勢するコイルスプリング138と、を備える。コイルスプリング138の作用により、可動部材106は、ボール128と凹状受部122の底部122aとがコイルスプリング138の長手軸線Lの方向で整列した初期位置となる。可動部材106は、動力工具又は先端工具から受ける押圧力によりに可動とされ、押圧力が解除されるとコイルスプリング138の付勢力により初期位置に復帰する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
動力工具の先端工具を交換するために使用されるフローティング機構ユニットであって、
固定部材と、
動力工具又は先端工具と係合するようにされた工具係合部を有し、前記固定部材に対して可動とされた可動部材と、
前記固定部材と前記可動部材とのうちの一方に設けられた少なくとも1つの凸状係合部と、
前記固定部材と前記可動部材とのうちの他方に前記凸状係合部と対向するようにして設けられた少なくとも1つの凹状受部と、
少なくとも1つのコイルスプリングであって、前記凸状係合部と前記凹状受部とが相互に押し付けられるように前記可動部材を前記固定部材に対して付勢して、前記可動部材が前記凸状係合部と前記凹状受部の底部とが当該コイルスプリングの長手軸線の方向で整列した初期位置となるようにする少なくとも1つのコイルスプリングと、
を備え、
前記可動部材は、前記動力工具又は先端工具から受ける押圧力により前記初期位置から前記コイルスプリングの長手軸線の方向及び前記長手軸線に直交する方向に可動とされ、前記押圧力が解除されると前記コイルスプリングの付勢力により前記初期位置に復帰するようにされた、フローティング機構ユニット。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記コイルスプリングが、その一端が前記固定部材に対して固定保持され、その他端が前記可動部材に対して固定保持された、円錐状コイルスプリングである、請求項1に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項3】
前記少なくとも1つの凸状係合部が第1乃至第3凸状係合部からなる3つの凸状係合部であり、前記少なくとも1つの凹状受部が第1乃至第3凹状受部からなる3つの凹状受部であり、前記第1乃至第3凸状係合部と前記第1乃至第3凹状受部が、二等辺三角形の各頂点に位置するようにそれぞれ配置されており、前記少なくとも1つのコイルスプリングが、前記二等辺三角形の底辺と平行な直線上に設けられた2つのコイルスプリングである、請求項1又は2に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項4】
前記第1凹状受部が、前記二等辺三角形の2つの等辺が共有する頂点に位置し、第1頂角を有する円錐状面を有し、前記第2及び第3凹状受部が、前記二等辺三角形の底辺の両端の各頂点に位置し、それぞれ第2頂角を有する円錐状面を有しており、前記第1頂角が前記第2頂角よりも小さい、請求項3に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項5】
前記2つのコイルスプリングの間の距離が第2凹状受部と前記第3凹状受部との間の距離と略同じである、請求項4に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項6】
前記可動部材の前記工具係合部が、交換用の先端工具を該長手軸線の方向に延びるようにして前記2つのコイルスプリングの中間位置で保持する工具保持部である、請求項3に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項7】
前記可動部材が、前記二等辺三角形の等辺を共有する頂点を通り前記底辺に垂直な垂線に沿って、前記底辺の側から前記工具保持部にまで延びる通路を有し、前記先端工具が前記通路を通して前記工具保持部に対して着脱されるようにされた、請求項6に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項8】
前記可動部材の前記工具係合部が、先端工具が装着された状態の動力工具の工具取付部が前記先端工具を取り外すために該長手軸線の方向で押し付けられるようにされた動力工具受部を有し、前記動力工具受部が、前記2つのコイルスプリングの中間位置に配置されている、請求項3に記載のフローティング機構ユニット。
【請求項9】
前記固定部材と前記可動部材とのうちの前記一方に固定されたボール保持部材と、前記ボール保持部材に回転可能に保持されたボールとを備え、前記凸状係合部が前記ボールにより構成されている、請求項1又は2に記載のフローティング機構ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットシステムにおいて、ロボットアームに取り付けられた動力工具の先端工具を交換するために使用されるフローティング機構ユニットに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ロボットアームの先端などに動力工具を取り付け、その動力工具で種々の加工や組み立て作業を自動で行なうようにしたロボットシステムが知られている。例えば特許文献1には、ロボットアームの先端にバリ取り加工を行なうための動力工具を取り付けて、バリ取り作業を自動で行なうようにしたロボットシステムが開示されている。このロボットシステムにおいては、動力工具のスピンドルに着脱可能に取り付けられた刃具(先端工具)の交換を自動で行なうようになっている。刃具の交換は、刃具マガジンを利用して行なわれる。この刃具マガジンは、刃具を収容するための複数の収容凹部と、各収容凹部の両側に沿って延びる傾斜面とを備えており、収容凹部のいくつかに交換用の刃具が予め収容されている。刃具の交換は、使用済みの刃具を刃具マガジンによってスピンドルから取り外し、次いで予め収容されている交換用の刃具をスピンドルに取り付けることによって行なわれる。具体的には、使用済みの刃具が取り付けられた状態の加工工具を刃具マガジンの収容凹部に側方から挿入し、刃具マガジンの傾斜面によって加工工具のクランプスリーブが上方に押し上げられるようにする。クランプスリーブが上昇することによりスピンドルと刃具との連結が解除されるため、その状態で加工工具を上方に移動させると刃具はスピンドルから外れて刃具マガジンの収容凹部に残される。次に、別の収容凹部に予め収容されている交換用の刃具の上方に加工工具を移動させ、スピンドル内にその刃具が挿入されるように加工工具を下降させる。そうすると刃具の挿入と同時にクランプスリーブが刃具マガジンの傾斜面によって押し上げられる。この状態で加工工具を側方に移動させると、傾斜面に沿ってクランプスリーブが徐々に下降していき、刃具をクランプして固定保持した状態となる。このようにして、新たな刃具が装着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6650171号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような刃具などの先端工具の交換作業をロボットが自動で行なう場合、刃具マガジンや交換用の刃具に対する動力工具の位置決めが不正確であると、動力工具や先端工具に不要な力が作用して、先端工具の装着や取り外しが適切に行えなくなったり、場合によっては動力工具やロボットアームなどが故障したりする虞がある。そのため、ロボットアームによる動力工具の位置決めは、数ミリ以下の精度、好ましくは1ミリ以下の高い精度で行なわれる必要がある。先端工具の交換を行なう際のロボットアームの位置や動作は人が目視で確認しながらロボットに教示して行なうことがあるが、このような人による教示において上述のような高い精度を実現することには多くの時間と労力がかかり、作業者の大きな負担となっている。また、正確な位置合わせが行なわれたとしても、その後に動力工具の取り付け直しでその位置が僅かにずれたり、先端工具の交差や刃具マガジンへの先端工具の取り付け時の位置ずれが生じたりするなどして、動力工具と先端工具との相対位置がずれる可能性もあり、そのような場合に先端工具の適切な交換が行えない虞がある。
【0005】
そこで本発明は、動力工具と先端工具との間に多少の位置ずれが生じていたとしても、その位置ずれを吸収して適切な先端工具の交換が行えるようにしたフローティング機構ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、
動力工具の先端工具を交換するために使用されるフローティング機構ユニットであって、
固定部材と、
動力工具又は先端工具と係合するようにされた工具係合部を有し、前記固定部材に対して可動とされた可動部材と、
前記固定部材と前記可動部材とのうちの一方に設けられた少なくとも1つの凸状係合部と、
前記固定部材と前記可動部材とのうちの他方に前記凸状係合部と対向するようにして設けられた少なくとも1つの凹状受部と、
少なくとも1つのコイルスプリングであって、前記凸状係合部と前記凹状受部とが相互に押し付けられるように前記可動部材を前記固定部材に対して付勢して、前記可動部材が前記凸状係合部と前記凹状受部の底部とが当該コイルスプリングの長手軸線の方向で整列した初期位置となるようにする少なくとも1つのコイルスプリングと、
を備え、
前記可動部材は、前記動力工具又は先端工具から受ける押圧力により前記初期位置から前記コイルスプリングの長手軸線の方向及び前記長手軸線に直交する方向に可動とされ、前記押圧力が解除されると前記コイルスプリングの付勢力により前記初期位置に復帰するようにされた、フローティング機構ユニットを提供する。
【0007】
当該フローティング機構ユニットにおいては、可動部材が動力工具又は先端工具から押圧力を受けたときに可動となっているため、例えば先端工具を可動部材に取り付けておき動力工具にその先端工具を装着するときに動力工具の位置が先端工具に対して多少ずれていたとしても、可動部材が先端工具とともに変位してその位置ずれを吸収することができ、又は先端工具が装着されている動力工具の工具取付部を可動部材に押し付けて先端工具を取り外す際に動力工具が所定位置から多少ずれていたとしても可動部材が動力工具に押されて変位してその位置ずれを吸収することができる。これにより、ロボットによる動力工具の位置決めに多少のずれが生じていたとしても、その位置ずれを吸収して適切な先端工具の交換を行なうことが可能となる。
【0008】
また、前記コイルスプリングが、その一端が前記固定部材に対して固定保持され、その他端が前記可動部材に対して固定保持された、円錐状コイルスプリングであるようにすることができる。
【0009】
円錐状コイルスプリングは、通常、その長手軸線に直交する方向に変形したときに元の形状に戻ろうとする復元力が円筒状のコイルスプリングに比べて大きい。そのため、可動部材がコイルスプリングの長手軸線に直交する方向に変位したときに、可動部材は、直交する方向で初期位置に復帰する向きに円錐状コイルスプリングから比較的に大きな力を受けるようになる。これにより、可動部材をより確実に初期位置に復帰させることが可能となる。
【0010】
また、前記少なくとも1つの凸状係合部が第1乃至第3凸状係合部からなる3つの凸状係合部であり、前記少なくとも1つの凹状受部が第1乃至第3凹状受部からなる3つの凹状受部であり、前記第1乃至第3凸状係合部と前記第1乃至第3凹状受部が、二等辺三角形の各頂点に位置するようにそれぞれ配置されており、前記少なくとも1つのコイルスプリングが、前記二等辺三角形の底辺と平行な直線上に設けられた2つのコイルスプリングであるようにすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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