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公開番号2024038948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143335
出願日2022-09-08
発明の名称軸受密封装置および車両用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16C 33/78 20060101AFI20240313BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】泥水などが浸入する環境下でも耐三元アブレシブ摩耗性に優れ、密封性能を向上できる軸受密封装置および車両用軸受装置を提供する。
【解決手段】軸受密封装置11は、外輪および内輪の間に装着され軸受空間を密封し、弾性材料からなるシール部材14と金属製のスリンガ16とを備え、シール部材14は、メインリップ14bと、メインリップ14bよりも外側に設けられるサイドリップ14cとを有し、各リップ14b、14cが所定の締め代をもってスリンガ16に接触し、スリンガ16においてメインリップ14bおよびサイドリップ14cと摺接する部分の硬さHRCが10より大きい。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
外輪および内輪の間に装着され軸受空間を密封する軸受密封装置において、
前記軸受密封装置は、弾性材料からなるシール部材と金属製のスリンガとを備え、
前記シール部材は、第1のリップと、該第1のリップよりも外側に設けられる第2のリップとを有し、各リップが所定の締め代をもって前記スリンガに接触し、前記スリンガにおいて前記第1のリップおよび前記第2のリップと摺接する部分の硬さHRCが10より大きいことを特徴とする軸受密封装置。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記第2のリップの初期の平均面圧は、前記第1のリップの初期の平均面圧よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の軸受密封装置。
【請求項3】
前記第2のリップの締め代は、前記第1のリップの締め代よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸受密封装置。
【請求項4】
前記スリンガにおいて前記第1のリップおよび前記第2のリップと摺接する部分の硬さHRCが15~45であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸受密封装置。
【請求項5】
前記スリンガは、前記内輪に嵌合されるスリーブと、該スリーブから径方向外側に広がるフランジとを有し、前記第1のリップおよび前記第2のリップはそれぞれ、前記スリンガの前記フランジに摺接することを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸受密封装置。
【請求項6】
前記第1のリップと前記第2のリップの間にグリースが封入されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸受密封装置。
【請求項7】
自動車の車輪を回転支持する車両用軸受装置であって、
軸受空間を密封する軸受密封装置を有し、前記軸受密封装置が請求項1または請求項2記載の軸受密封装置であることを特徴とする車両用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受密封装置および車両用軸受装置に関し、具体的には、自動車関連分野におけるハブベアリングの密封装置およびハブベアリングに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
自動車関連分野や一般産業機械分野などに用いられる軸受では、軸受内部の空間を密封する密封装置が用いられており、例えばハブベアリングの密封装置などが知られている。このような密封装置は、軸受空間に封入されたグリースの漏洩を防止するとともに、外部からの塵埃、水、水蒸気、泥水などの軸受内部への侵入を防止するために用いられている。近年の技術の進歩に伴い、密封装置は、密封性能が求められる他に、低トルク、長寿命など様々な性能が求められている。
【0003】
軸受密封装置としては、例えば、外輪および内輪のいずれか一方の軌道輪に嵌合されるスリンガと、該スリンガに摺接するシール部材とを有するものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような軸受密封装置において、例えば、シール部材は芯金に取り付けられ、リップによってスリンガの表面に摺接する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-101235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
軸受密封装置は、清浄な環境下では密封性能を十分に発揮しやすい。しかしながら、例えば、ハブベアリングは屋外で使用され、時には多量の塵埃に曝され、また、雨水や洗車時の水、凍結防止剤などがかかることがある。さらに場合によっては、泥水に浸漬した状況で使用されることがある。このような状況では、塵埃や水などがハブベアリング内に侵入しやすく、十分な密封性能が得られないことがある。
【0006】
密封性能の低下の一因としては、密封装置の接触部に硬質粒子(砂塵、塵埃)が侵入し、弾性部材であるリップおよびスリンガを攻撃する、いわゆる三元アブレシブ摩耗が接触部で起きることが考えられる。三元アブレシブ摩耗が起きると、接触部におけるリップの締め代が急速に減少し、かつ、リップとスリンガの接触幅が急速に増加する。その結果、接触部での面圧が急速に低下し、密封性能が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、リップをスリンガに摺接させて軸受空間を密封する軸受密封装置において、泥水などが浸入する環境下でも耐三元アブレシブ摩耗性に優れ、密封性能を向上できる軸受密封装置および車両用軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の軸受密封装置は、外輪および内輪の間に装着され軸受空間を密封する軸受密封装置において、上記軸受密封装置は、弾性材料からなるシール部材と金属製のスリンガとを備え、上記シール部材は、第1のリップと、該第1のリップよりも外側に設けられる第2のリップとを有し、各リップが所定の締め代をもって上記スリンガに接触し、上記スリンガにおいて上記第1のリップおよび上記第2のリップと摺接する部分の硬さHRCが10より大きいことを特徴とする。
【0009】
上記第2のリップの初期の平均面圧は、上記第1のリップの初期の平均面圧よりも小さいことを特徴とする。
【0010】
リップの初期の相手部材に対する平均面圧Pは、下記の式(1)より算出できる。
平均面圧P=F/A・・・(1)
F:リップ全周における相手部材に対する反力(=緊迫力)、A:リップの接触面積
上記の式(1)中、リップの反力Fは、解析モデルを用いた解析値や、ロードセルを用いて測定した測定値が用いられる。また、接触面積Aは、下記の式(2)より算出できる。
A=π((r+W)

-r

)・・・(2)
π:円周率、r:リップの接触円の内径、W:接触幅
リップの接触幅Wは、リップの反力Fの解析と同一モデルの解析モデルを用いた解析値や、光学顕微鏡を用いて測定した測定値が用いられる。
(【0011】以降は省略されています)

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