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公開番号2024038786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022143062
出願日2022-09-08
発明の名称自動調心ころ軸受
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16C 33/78 20060101AFI20240313BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】シールリップ部にかかるトルクの低減をはかり、リールリップ部の摩耗を抑制し、より高速での使用が可能な自動調心ころ軸受(シール付き自動調心ころ軸受)を提供する。
【解決手段】内径面に凹球面状の軌道面を有する外輪と、外径面に凹球面状の複数列の軌道面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に複数列に配置され、転動面が球面状に膨らんだたる形ころと、たる形ころを転動自在に保持する保持器とを備え、軸方向両端開口部を密封装置にて密封する自動調心ころ軸受である。密封装置は、内輪の軸方向端部に設けられるシール摺動面に摺動するシールリップ部を有するシール部材を備える。シール摺動面を前記内輪の転動面よりも内径側に配置されるように、シール摺動面と内輪の転動面との間に段差部を設けた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内径面に凹球面状の軌道面を有する外輪と、外径面に凹球面状の複数列の軌道面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に複数列に配置され、転動面が球面状に膨らんだたる形ころと、前記たる形ころを転動自在に保持する保持器とを備え、軸方向両端開口部を密封装置にて密封する自動調心ころ軸受であって、
前記密封装置は、内輪の軸方向端部に設けられるシール摺動面に摺動するシールリップ部を有するシール部材を備え、前記シール摺動面を前記内輪の転動面よりも内径側に配置されるように、前記シール摺動面と前記内輪の転動面との間に段差部を設けたことを特徴とする自動調心ころ軸受。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
内輪における、前記シール摺動面と前記転動面との間に径方向に延びる周方向端面を形成することによって、前記段差部を形成し、前記保持器を、軸受外方側の径方向に延びる径方向環状部と、この環状部の外径部から軸受内部側に延びる周方向環状部とを備え、周方向環状部に設けられるポケットに前記ころが転動自在に嵌入されるかご形保持器であることを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項3】
前記内輪における、転動面と連なる外径面と周方向端面とが成す角度を90°以下としたことを特徴とする請求項2に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項4】
前記内輪における、前記シール摺動面と前記転動面との間に外径側に膨出する鍔部を設けることによって、前記段差部を形成し、前記保持器を、環状部と、前記環状部から軸方向に延びる複数の柱部とを備え、周方向に沿って隣り合う柱部間に形成されるポケットに前記ころが転動自在に嵌入されるくし形保持器としたことを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項5】
前記内輪における、前記鍔部の外径面と鍔部の軸受外方側端面とが成す角度を90°以下としたことを特徴とする請求項4に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項6】
前記シール摺動面の軸受内方側のコーナ部にぬすみ部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項7】
前記シール摺動面が形成される部位の内輪端部の平均肉厚を、内輪の軌道面が形成される部位の肉厚最薄部の肉厚に対して60%以上としたことを特徴とする請求項1に記載自動調心ころ軸受。
【請求項8】
前記シール摺動面を、軸受内方側から軸受外方側に向かって縮径するテーパ形状としたことを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
【請求項9】
前記シール摺動面を、軸受中心を中心とする球面形状としたことを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動調心ころ軸受に関し、特に、軸方向両端開口部を密封装置にて密封するシール付き自動調心ころ軸受に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ころ軸受には、自動調心ころ軸受がある。この自動調心ころ軸受は、内輪に二列の軌道面,外輪には球面の軌道面及び転動体がたる形のころ軸受である。外輪軌道面の中心が軸受中心に一致しているので、自動調心性がありハウジングに対する取付誤差あるいは軸のたわみによって生じる内輪と外輪の傾きがある場合にも使用できる。この軸受は負荷能力が大きく振動・衝撃荷重を受ける用途に適している。自動調心ころ軸受としては、特許文献1及び特許文献2等に記載されているように、軸方向両端開口部を密封装置にて密封するシール付き自動調心ころ軸受がある。
【0003】
特許文献1に記載の自動調心ころ軸受は、図7に示すように、内輪1に二列の軌道面2,2,外輪3には球面の軌道面4及び転動体がたる形ころ5のころ軸受であり、外輪3の端部に嵌合されるシール6を備える。この場合、シール6は、そのリップ7が、金属板製の芯金8にゴム材料9を固着することで形成されたものである。
【0004】
そして、シール6のリップ7が、内輪の軸方向端部に設けられた内輪シール面10に摺動するものである。この内輪シール面10は、軸受内方から軸受外方に向かって縮径するテーパ面となっている。この場合、内輪1の軌道面2と内輪シール面10との間に保持器11の案内面12が形成される。このため、内輪シール面10が軌道面2に案内面12を介して連続形成されるものである。
【0005】
特許文献2に記載の自動調心ころ軸受も、図8に示すように、内輪1に二列の軌道面2,2,外輪3には球面の軌道面4及び転動体がたる形ころ5のころ軸受である。しかしながら、内輪1の軸方向端部に、外径側へ膨出する鍔部15が設けられ、この鍔部15の軸方向外端部に軸受内方から軸受外方に向かって縮径するテーパ面が設けられ、このテーパ面がシール摺動面10を構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-232324号公報
特開2010-190241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたものであっても、特許文献2に記載されたものであっても、シール摺動面は、比較的大径とされる。このため、シールリップ部の周速が早くなり、シールリップ部に係るトルクが大となって、シールリップ部の摩耗及び発熱がしやすくなっていた。
【0008】
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、シールリップ部にかかるトルクの低減を図り、リールリップ部の摩耗を抑制し、より高速での使用が可能な自動調心ころ軸受(シール付き自動調心ころ軸受)を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の自動調心ころ軸受は、内径面に凹球面状の軌道面を有する外輪と、外径面に凹球面状の複数列の軌道面を有する内輪と、外輪の軌道面と内輪の軌道面との間に複数列に配置され、転動面が球面状に膨らんだたる形ころと、前記たる形ころを転動自在に保持する保持器とを備え、軸方向両端開口部を密封装置にて密封する自動調心ころ軸受であって、前記密封装置は、内輪の軸方向端部に設けられるシール摺動面に摺動するシールリップ部を有すシール部材を備え、前記シール摺動面を前記内輪の転動面よりも内径側に配置されるように、前記シール摺動面と前記内輪の転動面との間に段差部を設けたものである。
【0010】
本発明の自動調心ころ軸受によれば、シール摺動面が前記内輪の転動面よりも内径側に配置されるように、前記シール摺動面と前記内輪の転動面との間に段差部を設けたものであるので、内輪の軌道面と連続的に形成されて比較的大径となる従来のシール摺動面よりもシール摺動面の径を小径とすることができる。このため、シールリップ部の周速は、従来のこの種のシール付き心ころ軸受よりも遅くなる。
(【0011】以降は省略されています)

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