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公開番号2024037485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142383
出願日2022-09-07
発明の名称トリポード型等速自在継手
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人
主分類F16D 3/205 20060101AFI20240312BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 軸方向力に対して十分な強度を有するアウタリングを備えたトリポード型等速自在継手を提供する。
【解決手段】 ダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手1において、ローラ11に設けた取り付け溝11aのうち、溝底側かつローラ端面側の隅部Wを断面円弧状に形成する。ローラ11の内直径をD、取り付け溝11aの深さをS、取り付け溝11aとローラ端面11cとの間の肉厚をT、隅部Wの曲率半径をR、隅部Wに対応するスナップリング14の外径側アール面取りの曲率半径をrとして、0.020≦S/D≦0.040、0.030≦T/D≦0.045、R<rに設定する。また、R≧0.04×SとR≧0.030×Tの双方を満足させる。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
円周方向の三カ所に継手軸方向に延びるトラック溝を備え、各トラック溝が継手円周方向に対向して配置された一対のローラ案内面を有する外側継手部材と、
中心孔を有する胴部と、当該胴部の半径方向に突出した三つの脚軸と備えたトリポード部材と、
前記各脚軸に装着されるローラと、
前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングを有し、
前記ローラが前記ローラ案内面に沿って前記外側継手部材の軸方向に移動可能であり、 前記ローラと前記インナリングが、前記脚軸に対して揺動可能のローラユニットを構成し、
前記ローラに、前記ローラユニットの軸線方向への前記インナリングの相対移動を規制する規制部材を設け、前記規制部材を、前記ローラの内周面に設けた取り付け溝に篏合させたトリポード型等速自在継手において、
前記ローラに設けた前記取り付け溝のうち、溝底側かつローラ端面側の隅部を断面円弧状に形成し、
前記ローラの内直径をD、前記取り付け溝の深さをS、前記取り付け溝と前記ローラ端面との間の肉厚をT、前記隅部の曲率半径をR、前記隅部に対応する前記規制部材の外径側アール面取りの曲率半径をrとして、
0.020≦S/D≦0.040、
0.030≦T/D≦0.045、
R<r
であり、
R≧0.04×SとR≧0.030×Tの双方を満たす
ことを特徴とするトリポード型等速自在継手。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記規制部材が、両端を重ねることで、前記ローラの内径寸法よりも小径となるまで弾性的に縮径可能である請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項3】
前記インナリングの内周面がリングの縦断面において円弧状凸面に形成され、前記脚軸の外周面が、脚軸の軸線を含んだ縦断面においてはストレート形状で、かつ、前記脚軸の軸線と直交する横断面においては略楕円形状であり、前記脚軸の外周面が、継手の軸線と直交する方向で前記インナリングの内周面と当接すると共に、継手の軸線方向で前記リングの内周面との間にすきまが形成されている請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項4】
前記インナリングと前記ローラとの間に複数の転動体を配置した請求項1に記載のトリポード型等速自在継手。
【請求項5】
前記転動体として針状ころを用いた請求項4に記載のトリポード型等速自在継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達用に用いられるトリポード型等速自在継手に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の動力伝達系で使用されるドライブシャフトにおいては、中間軸のインボード側(車幅方向の中央側)に摺動式等速自在継手を結合し、アウトボード側(車幅方向の端部側)に固定式等速自在継手を結合する場合が多い。ここでいう摺動式等速自在継手は、二軸間の角度変位および軸方向相対移動の双方を許容するものであり、固定式等速自在継手は、二軸間での角度変位を許容するが、二軸間の軸方向相対移動は許容しないものである。
【0003】
摺動式等速自在継手としてトリポード型等速自在継手が公知である。このトリポード型等速自在継手としては、シングルローラタイプとダブルローラタイプとが存在する。シングルローラタイプは、外側継手部材のトラック溝に挿入されるローラを、トリポード部材の脚軸に複数の針状ころを介して回転可能に取り付けたものである。ダブルローラタイプは、外側継手部材のトラック溝に挿入されるローラと、トリポード部材の脚軸に外嵌して前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを備えるものである。ダブルローラタイプは、ローラを脚軸に対して揺動させることが可能となるため、シングルローラタイプに比べ、誘起スラスト(継手内部での部品間の摩擦により誘起される軸力)とスライド抵抗をそれぞれ低減できるという利点を有する。
【0004】
下記の特許文献1にダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手の一例が開示されている。このようなダブルローラタイプのトリポード型等速自在継手では、ローラが複数の針状ころを介してインナリングの外周に回転可能に配置される。針状ころとインナリングは、ローラの内周面に装着した一対のスナップリングによって抜け止めがなされている。すなわち、ローラの内周面に、針状ころの長さに対応する間隔で脚軸方向に離間させた一対の取り付け溝を形成し、この取り付け溝にそれぞれスナップリングを嵌合させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-320563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のトリポード型等速自在継手では、作動角をとりながら回転すると、トリポード部材が僅かに振れ回りを生じる。この振れ回りにより、ローラカセットのインナリングには、当該リングの軸方向両側に向かう力(以下、軸方向力と呼ぶ)が断続的に作用する。この軸方向力は、等速自在継手の作動角や負荷トルクの増加により一層増加する。軸方向力はスナップリングを介してローラに繰り返し作用するため、取り付け溝の溝底側の隅部のうち、肉厚の薄いローラ端面側の隅部で応力集中が生じる。そのため、取り付け溝の溝底側でかつローラ端面側の隅部は、ローラにおける最弱部となる。
【0007】
従来では、この軸方向力は特に着目されておらず、取り付け溝の形状や位置について、軸方向力に配慮した設計は特になされていない。
【0008】
そこで、本発明は、軸方向力に対して十分な強度を有するアウタリングを備えたトリポード型等速自在継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の知見に基づいてなされた本発明は、円周方向の三カ所に継手軸方向に延びるトラック溝を備え、各トラック溝が継手円周方向に対向して配置された一対のローラ案内面を有する外側継手部材と、中心孔を有する胴部と、当該胴部の半径方向に突出した三つの脚軸と備えたトリポード部材と、前記各脚軸に装着されるローラと、前記脚軸に外嵌され、前記ローラを回転自在に支持するインナリングとを有し、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って前記外側継手部材の軸方向に移動可能であり、前記ローラと前記インナリングが、前記脚軸に対して揺動可能のローラユニットを構成し、前記ローラに、前記ローラユニットの軸線方向への前記インナリングの相対移動を規制する規制部材を設け、前記規制部材を、前記ローラの内周面に設けた取り付け溝に篏合させたトリポード型等速自在継手を対象とする。
【0010】
本発明は、このトリポード型等速自在継手において、前記ローラに設けた前記取り付け溝のうち、溝底側かつローラ端面側の隅部を断面円弧状に形成し、前記ローラの内直径をD、前記取り付け溝の深さをS、前記取り付け溝と前記ローラ端面との間の肉厚をT、前記隅部の曲率半径をR、前記隅部に対応する前記規制部材の外径側アール面取りの曲率半径をrとして、0.020≦S/D≦0.040、0.030≦T/D≦0.045、R<rであり、R≧0.04×SとR≧0.030×Tの双方を満たすことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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