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公開番号2024036786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141253
出願日2022-09-06
発明の名称導電性軸受
出願人株式会社不二越
代理人個人,個人
主分類F16C 41/00 20060101AFI20240311BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸受の高速回転時に安定した導電性能を確保して電食を防止することができる導電性軸受を提供する。
【解決手段】本発明にかかる軸受100は、導電性軸受であって、外輪104と、内輪108と、外輪と内輪の間を転動する玉110と、外輪と内輪の間を電気的に導通する導電リング112とを備え、導電リングは、外輪または内輪の一方に固定される固定部114と、外輪または内輪の他方に接触するリップ116と、固定部とリップとを連結する壁部118とを有し、リップは、円周方向に断続的な櫛歯状に形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
外輪と、
内輪と、
前記外輪と前記内輪の間を転動する転動体と、
前記外輪と前記内輪の間を電気的に導通する導電リングとを備え、
前記導電リングは、
前記外輪または前記内輪の一方に固定される固定部と、
前記外輪または前記内輪の他方に接触するリップと、
前記固定部と前記リップとを連結する壁部とを有し、
前記リップは、円周方向に断続的な櫛歯状に形成されていることを特徴とする導電性軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性を有する導電性軸受に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、EV車(electric car)やHV車(hybrid car)等の開発の進展もあり、一台の自動車に搭載される高電圧部品の数が増加しつつある。この高電圧部品の電流が軸受に通電すると、軸受の転動体の表面、外輪や内輪の軌道面に電食が生じてしまい、損傷の一因となる。また高電圧部品の数が増えると、部品同士の電磁気的干渉も大きくなる。電磁気的干渉は、コンピュータやナビゲーション装置、通信装置、車載ラジオなどの電子機器に伝搬すると、電磁ノイズとして機器の動作に悪影響を及ぼしかねない。そのため、自動車における電磁ノイズ対策が要望されている。
【0003】
電磁ノイズ対策としてとられる方法は、電磁気的干渉で発生した迷走電流をその周辺ケースにアースさせることであり、その通り道に軸受が使用されることが多い。電気量の小さい電磁ノイズ程度であれば軸受を常時通電状態にしておけば解決することが多いが、電気量が大きい場合は、通電状態が良好でないと電荷が溜まり、それらがある程度になると溜まった電荷が一気に放出してしまうことがある。このようなことが、電荷の通り道である軸受軌道面とボールとの接触面で生じると、接触面に電食が生じ、表層の一部が溶けて柔らかくなった変質層になる。電食が生じると軸受は交換せざるを得なくなる。
【0004】
電磁ノイズも電食も、対策は、電荷を貯めることなく、時間的に連続して外部に通電できる軸受構造にすることである。例えば特許文献1には、通電可能な軸受として通電式転がり軸受が開示されている。この通電式転がり軸受は、主に転動体の電食防止を目的として、導電性のシールリングを備えている。シールリングは、潤滑油の漏洩や異物の侵入を防ぐ部品であり、シールリップの先端部に導電性潤滑剤が封入されることで導電性が高められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-264401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の通電式転がり軸受では、導電性のシールリング自体のインピーダンスは低いものの、軸受に入っている潤滑油が、軸受の高速回転時にシールリップと内輪または外輪との間に油膜を形成する。このため、特許文献1の通電式転がり軸受では、軸受の高速回転時に形成された油膜によってインピーダンスが増加し、シールリップによる導電性が低下して、転動体の表面、外輪や内輪の軌道面に電食が生じてしまう可能性がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み、軸受の高速回転時に安定した導電性能を確保して電食を防止することができる導電性軸受を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明にかかる導電性軸受の代表的な構成は、外輪と、内輪と、外輪と内輪の間を転動する転動体と、外輪と内輪の間を電気的に導通する導電リングとを備え、導電リングは、外輪または内輪の一方に固定される固定部と、外輪または内輪の他方に接触するリップと、固定部とリップとを連結する壁部とを有し、リップは、円周方向に断続的な櫛歯状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成では、導電リングのリップが円周方向に断続的な櫛歯状に形成されて外輪または内輪に接触している。このため、軸受の高速回転時に油膜が形成された場合であっても、櫛歯状に形成されたリップが油膜を連続的にかきわけ続けて、油膜を押しのけることができる。したがって上記構成によれば、軸受の高速回転時にリップによる導電性が低下することがなく、安定した導電性を確保して、転動体の表面、外輪や内輪の軌道面に電食が生じることを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、軸受の高速回転時に安定した導電性能を確保して電食を防止することができる導電性軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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