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公開番号2024032392
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022136015
出願日2022-08-29
発明の名称真菌の付着抑制剤及び真菌の付着抑制方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類A61L 2/232 20060101AFI20240305BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】種々の材質の固体の表面において、良好な真菌付着抑制効果を簡便に得ることができる、真菌の付着抑制剤及び真菌の付着抑制方法を提供する。
【解決手段】〔1〕成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、真菌の付着抑制剤、及び、〔2〕成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む溶液で、固体の表面に前記成分(A)を物理吸着させる処理工程を含む、真菌の付着抑制方法である。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、真菌の付着抑制剤。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、構成菌に真菌を含むバイオフィルムの形成抑制剤。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【請求項3】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、抗真菌剤。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【請求項4】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む溶液で、固体の表面に前記成分(A)を物理吸着させる処理工程を含む、真菌の付着抑制方法。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【請求項5】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む溶液で、固体の表面に前記成分(A)を物理吸着させる処理工程を含む、構成菌として真菌を含むバイオフィルムの形成抑制方法。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【請求項6】
成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む溶液で、固体の表面に前記成分(A)を物理吸着させる処理工程を含む、抗真菌方法。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【請求項7】
前記処理工程は、前記固体の表面を、前記成分(A)を含む水溶液に浸漬させることにより行われる、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記処理工程後に、処理された固体の表面を水で濯ぐ工程を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記固体が、ポリエステル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ステンレス鋼及びガラスからなる群から選ばれる1種以上である、請求項4~8のいずれか1項に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真菌の付着抑制剤及び真菌の付着抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
抗菌性材料は、医療分野や衛生分野のみならず、日常の生活用品においても、需要が高まっている。抗菌性材料には、固体表面に付着した菌の増殖を抑制する抗菌剤や、殺菌剤、また、固体表面への菌の付着を抑制する菌付着抑制剤等がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、ヒアルロン酸又はその誘導体やカルボキシメチルセルロースのエステルを、プラズマ処理した物体表面に、ポリエチレンイミンを用いて安定的な状態で結合させて被覆する方法により、物体表面への菌の付着を減少させることができると記載されている。
また、特許文献2には、微生物の表面への付着を阻害するための組成物として、種々の半合成ポリマー及び合成ポリマーから選ばれる1種以上を含む組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-80153号公報
国際公開2016/018473号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
固体表面へ菌が一度付着すると、固体表面に付着した菌が増殖し、バイオフィルムを形成する。固体表面に付着した菌や固体表面に形成されたバイオフィルムを取り除く作業には手間やコストもかかるため、固体表面への菌の付着を抑制することができる菌付着抑制剤や菌付着抑制方法への要望が高まっている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、物体表面を被覆するヒアルロン酸又はその誘導体やカルボキシメチルセルロースのエステルは、化学結合により安定的な状態で物体表面に結合されることによって、菌の付着を抑制できるとされており、安定的な結合のために、物体表面を、予め、プラズマ処理したり、他の化合物を用いて処理したりする必要があった。
また、特許文献2に記載の組成物では、グラム陽性黄色ブドウ球菌及びグラム陰性大腸菌に対して抗付着性があると記載されている。
しかしながら、微生物の中でも、かびや酵母等の真菌は、核膜を有する真核生物であり、大腸菌等の原核生物に属する細菌とは全く異なる細胞構造、増殖様式、生活環境、大きさ等を有する。そのため、真菌は固体表面へ付着し易く、種々の材質の固体の表面において、真菌の付着を効果的に抑制することができる技術が求められている。
【0006】
本発明は、種々の材質の固体の表面において、良好な真菌付着抑制効果を簡便に得ることができる、真菌の付着抑制剤及び真菌の付着抑制方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、所定のセルロース誘導体及び/又は合成高分子を用いることにより、種々の材質の固体の表面において、良好な真菌付着抑制効果を発揮することができることに着目し、上記課題を解決し得ることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記の[1]及び[2]に関する。
[1]成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む、真菌の付着抑制剤。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
[2]成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む溶液で、固体の表面に前記成分(A)を物理吸着させる処理工程を含む、真菌の付着抑制方法。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、種々の材質の固体の表面において、良好な真菌付着抑制効果を簡便に得ることができる、真菌の付着抑制剤及び真菌の付着抑制方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[真菌の付着抑制剤]
本発明の真菌の付着抑制剤(以下、「真菌付着抑制剤」ともいう)は、成分(A)として、下記の(A1)及び(A2)からなる群から選ばれる1種以上を含む。
(A1)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びメチルセルロースからなる群から選ばれるセルロース誘導体
(A2)ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、及びポリスチレンスルホン酸又はその塩からなる群から選ばれる合成高分子
(【0011】以降は省略されています)

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