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公開番号2024032009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-08
出願番号2023115652
出願日2023-07-14
発明の名称共重合体組成物および架橋成形体
出願人三井化学株式会社,ダウ・東レ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 23/20 20060101AFI20240301BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低温特性に優れたエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物と、この共重合体組成物から得られる架橋成形体を提供する。
【解決手段】エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、特定の非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有する共重合体(S)と、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、白金系触媒と、カーボンブラックとを含む共重合体組成物であって、共重合体組成物は、共重合体(S)の100質量部に対して、カーボンブラックを5~150質量部含み、共重合体(S)は、α-オレフィン(B)由来の構成単位として、1-ブテンに由来する構成単位を含む、共重合体組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有し、下記要件(i)および要件(ii)を満たす共重合体(S)と、
下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、
白金系触媒と、
カーボンブラックとを含む共重合体組成物であって、
前記共重合体組成物は、前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記カーボンブラックを5~150質量部含み、
前記共重合体(S)は、前記α-オレフィン(B)由来の構成単位として、1-ブテンに由来する構成単位を含む、共重合体組成物。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~90/10である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10.0質量%である。
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(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R

、R

は各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。R

はアラルキル基であり、RはR

,R

、水素原子、R

から選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部、前記白金系触媒を0.001~10質量部含む、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項3】
前記共重合体組成物が、さらに、反応抑制剤を含み、
前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記反応抑制剤を0~2質量部含む、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項4】
前記共重合体組成物が、さらに、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含み、
前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.005~10質量部含む、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項5】
100℃におけるムーニー粘度ML(1+4)100℃が、5~60である、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項6】
前記共重合体(S)が、下記要件(iii)~(v)のうちの1または2以上の要件を満たす、請求項1に記載の共重合体組成物。
(iii)下記式(1)で求められる(n
C
)が4.5以上80以下である。
(n
C
)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η

(ω=0.1)
(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η

(ω=100)
(Pa・sec)との比P(η

(ω=0.1)
/η

(ω=100)
)と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率((C)の質量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
(v)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η

(ω=0.01)
(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η

(ω=10)
(Pa・sec)と、前記非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価とが、下記式(3)を満たす。
Log{η*
(ω=0.01)
}/Log{η*
(ω=10)
}≦0.0753×{非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 ・・・式(3)
【請求項7】
前記α-オレフィン(B)由来の構成単位が、1-ブテンに由来する構成単位である、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項8】
前記共重合体(S)が、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を含む、請求項1に記載の共重合体組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の共重合体組成物を架橋して得られる架橋成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物および前記共重合体組成物を架橋して得られる架橋成形体に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体をヒドロシリコーン架橋して得られる共重合体組成物は、イオウ加硫や過酸化物架橋と比較して機械的強度、耐熱老化性、圧縮永久歪み、ブルーム性に優れ、連続架橋が可能であることなどの特徴を有し、パッキン、ガスケット等シール部品への応用が期待される。
【0003】
特許文献1では、混練-成形加工する際の50~130℃の比較的低い温度では、混練途中で架橋が起こらないようにスコーチタイムが長く、架橋温度である150~200℃では、短時間で架橋し得る共重合体組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-131527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の共重合体組成物は、低温下でゴム弾性等の特性が劣るという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、低温特性に優れたエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物と、この共重合体組成物から得られる架橋成形体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の構成を採用した。
[1]エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有し、下記要件(i)および要件(ii)を満たす共重合体(S)と、
下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、
白金系触媒と、
カーボンブラックとを含む共重合体組成物であって、
前記共重合体組成物は、前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記カーボンブラックを5~150質量部含み、
前記共重合体(S)は、前記α-オレフィン(B)由来の構成単位として、1-ブテンに由来する構成単位を含む、共重合体組成物。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~90/10である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10.0質量%である。
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(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R

、R

は各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。R

はアラルキル基であり、RはR

,R

、水素原子、R

から選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
[2]前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部、前記白金系触媒を0.001~10質量部含む、[1]に記載の共重合体組成物。
[3]前記共重合体組成物が、さらに、反応抑制剤を含み、
前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記反応抑制剤を0~2質量部含む、[1]または[2]に記載の共重合体組成物。
[4]前記共重合体組成物が、さらに、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含み、
前記共重合体(S)の100質量部に対して、前記ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0.005~10質量部含む、[1]~[3]のいずれかに記載の共重合体組成物。
[5]100℃におけるムーニー粘度ML(1+4)100℃が、5~60である、[1]~[4]のいずれかに記載の共重合体組成物。
[6]前記共重合体(S)が、下記要件(iii)~(v)のうちの1または2以上の要件を満たす、[1]~[5]のいずれかに記載の共重合体組成物。
(iii)下記式(1)で求められる(n
C
)が4.5以上80以下である。
(n
C
)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η

(ω=0.1)
(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η

(ω=100)
(Pa・sec)との比P(η

(ω=0.1)
/η

(ω=100)
)と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率((C)の質量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
(v)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η

(ω=0.01)
(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η

(ω=10)
(Pa・sec)と、前記非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価とが、下記式(3)を満たす。
Log{η*
(ω=0.01)
}/Log{η*
(ω=10)
}≦0.0753×{非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 ・・・式(3)
[7]前記α-オレフィン(B)由来の構成単位が、1-ブテンに由来する構成単位である、[1]~[6]のいずれかに記載の共重合体組成物。
[8]前記共重合体(S)が、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を含む、[1]~[7]のいずれかに記載の共重合体組成物。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の共重合体組成物を架橋して得られる架橋成形体。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、低温特性に優れたエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物と、この共重合体組成物から得られる架橋成形体を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<共重合体組成物>
本発明の1態様に係る共重合体組成物は、共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、白金系触媒と、カーボンブラックとを含む。
なお、本明細書および特許請求の範囲における「質量部」は、溶剤を含まない固形分換算の質量部である。
また、「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値および上限値とする数値範囲を意味する。
【0009】
[共重合体(S)]
本態様における共重合体(S)は、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有する。
【0010】
共重合体(S)を構成する全構成単位に対して、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の合計の質量分率は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、92質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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